SHARE ARCHITECT TOKYO 2009プレビュー、タカ・イシイギャラリー 平田晃久”Flame frame”展
2009年8月1日(土)-8月29日(土)の期間、ARCHITECT TOKYO 2009が行われる。会場のひとつとなっているタカ・イシイギャラリーでは、平田晃久による”Flame frame”展が行われる。ここでは、平田による作品を画像とテキストによってプレビューする。
Akihisa Hirata “Flame frame” (conceptual drawing)
Taka Ishii Gallery, 2009
Courtesy of akihisa hirata architecture office and Taka Ishii Gallery
以下、展覧会に関するテキストです。
平田晃久の作品は、生命体がもつさまざまな仕組みが原理となっています。
「たとえば、1本の木の下で人間が心地よさを感じることがあったとしても、その木はただひたすら光合成をして、生きるために葉っぱを最大効率で広げているだけで、別に人間のことは考えていない。そういった独自の存在原理が建築においても実現できたら、人々にとって不思議な説得力をもつ。」
生命の不思議さと建築の成り立ちは、ある原理から発生する点でつながっている、と解釈する平田は、空間づくりのモチーフを「自然の原理」- 屋根は水が流れることによってできる山や谷の形に、建物の内部の壁や床は、たちのぼる煙や、植物のヒダが成長する姿の中に見出すことで、外と内のせめぎあいによって決定される建築の可能性を追求しています。
以下は、平田晃久によるテキストです。
Flame Frame
炎のような曖昧な様態を持ったアルミニウムのフレームである。
それは、自律するオブジェクトとしての魅力を放つと同時に、様々な用途に対しても開かれている。人間が自然物を多様に利用してきたのと同じことが、ここでも起こるだろう。
プレス加工によるねじれたアルミピースの集合体は、様々な大きさの空間や使われ方に対応できる柔軟性を持っている。かつてない空間の区切りかたを提案するこのシステムは、ホテルのロビーのような大空間では、パーティションやディスプレイとして多目的にはたらくだろう。あるいは、茶室のような小さな規模の空間を内包する構築物として、あるいはシャンデリアのような照明器具として使われる、様々な場面を想像できる。
立ち昇る炎、木の葉の重なり、たんぱく質の構造…。自然界に存在する不思議な現象と共通の本性を持つシンプルなシステムが、人々の関係をゆるやかに区切りつつ、つなぐ。
平田晃久
Akihisa Hirata “Flame frame” 2008
aluminum, dimensions variable
Courtesy of akihisa hirata architecture office and Taka Ishii Gallery
“Flame frame” (making process) 2009
“Flame frame” (making process) 2009
“Flame frame” (hierarchy) 2009
上記3点いずれも Courtesy of akihisa hirata architecture office and Taka Ishii Gallery
■展覧会概要
Flame Frame
出展者|平田晃久
会期| 2009年8月1日[土]-12月末
会場|タカ・イシイギャラリー
〒135-0024 東京都江東区清澄1-3-2 5F
Tel. 03-5646-6050 | Fax. 03-3642-3067
tig@takaishiigallery.com
www.takaishiigallery.com
入場無料/12:00-19:00/日月祝休