渡辺隆建築設計事務所による静岡・磐田の「磐田市北部地域包括支援センター」
サムネイル:渡辺隆建築設計事務所による静岡・磐田の「磐田市北部地域包括支援センター」

渡辺隆建築設計事務所による静岡・磐田の「磐田市北部地域包括支援センター」

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all photo©長谷川健太

渡辺隆建築設計事務所が設計した静岡・磐田の「磐田市北部地域包括支援センター」です。

制限付き一般競争入札にて受注した設計業務委託。木造平屋の事務所を、現地調査・基本設計・実施設計・積算業務すべてを含めて2か月で完了することが求められた。

そこで考えたのは、間取りの決定を待つことなく、主要部分の設計を先行して進められる室内空間に屋根を支える柱が存在しない構造形式。

短い設計工期を解決するために生み出された構造形式が、立地条件からくる施工の問題、メンテナンスの問題、施設の用途に合った外観、運営者の使い勝手、将来のレイアウト変更などの様々な問題を解決し、関係機関の了承を得て、実現する提案となった。

※以下の写真はクリックで拡大します

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以下、建築家によるテキストです。


●竣工写真
●立面図
●断面図
●構造図面3枚
●施工写真

■磐田市北部地域包括支援センター

6.37m×6.37mの小さな公共施設です。
制限付き一般競争入札にて受注した設計業務委託。木造平屋の事務所を、現地調査・基本設計・実施設計・積算業務すべてを含めて2か月で完了することが求められた。

「地域包括支援センター」は市より委託された法人によって運営される施設であり、発注者である市(建築住宅課・福祉課)だけでなく委託法人とも、この極端に短い設計工期の中で協議を重ねていく必要があった。

そこで考えたのは、間取りの決定を待つことなく、主要部分の設計を先行して進められる室内空間に屋根を支える柱が存在しない構造形式。この木造による6.37m×6.37m の無柱空間は、60mm角材の骨組みを12mmの合板でサンドイッチしたパネルを、互い違いの格子状(ラメラ状)に組むことで成立させた。構成するパネル1枚の長さは約1200mm。狭い地区での施工を考慮し、重機を使用することなく大工が1人で運ぶことができる構造部材サイズとした。

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この構造体が形作るのは、雨水と隣に建つ大きなケヤキの落ち葉を四隅に受け流す屋根と、4面どこから見てもイエ型となる親しみやすい立面。

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短い設計工期を解決するために生み出された構造形式が、立地条件からくる施工の問題、メンテナンスの問題、施設の用途に合った外観、運営者の使い勝手、将来のレイアウト変更などの様々な問題を解決し、関係機関の了承を得て、実現する提案となった。

■建築概要
用途:地域包括支援センター(事務所)
敷地:静岡県磐田市見付地内
敷地面積:750.97㎡
建築面積: 40.58㎡
延床面積: 40.58㎡
階数:地上1階
構造:木造
竣工:2014年2月
意匠:渡辺隆・寺田尚人/渡辺隆建築設計事務所
構造:川口達次/有限会社イーエス工房
電気:斎藤隆幸/株式会社エスエスシー
機械:杉山芳教/杉山設備設計事務所
施工:佐藤薫/石川建設株式会社
写真:長谷川健太/Kenta Hasegawa | OFP

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