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all photos©Nacása&Partners Inc
長坂常/ スキーマ建築計画が設計した、東京・銀座の「銀座ロフト」です。
お店の場所はこちらで確認ください。
幅広い種類の生活雑貨を扱う雑貨専門店LOFTの新たなフラグシップショップ、銀座店の内装計画で如何にお客さんに長く、そしてくまなく滞留してもらえるかを考え計画した。
ビルの3~6Fを借り受け、それぞれのフロアで異なるカテゴリーの商品を展開する。
各階が約300坪規模となり、広い平面の中心にエスカレーターが配置されている。そのまま取り扱うと売場の奥行きが深くなってしまうので、エスカレーター周りからメインの回遊動線を大きく輪を描くように配置し、その動線の内外に売り場をできるだけ同じ奥行きで作った。それでも特に奥になってしまう部分に人が集まるレジカウンターやLABOを設置し、特徴的なデザインの売場や什器によって、人をひきつけ横方向に大きく回遊を促す仕組みを考え、動きを活性化した。LABOのいくつかはオランダのDUS architectsの設計・制作協力のもと、3Dプリントによって制作されている。
また、各階の違いを楽しんでもらうために、取り扱う各商品に合わせて各階異なる素材・形の違う棚を主に意匠を展開することで、移動を楽しめるように計画した。
3階はカーブを利用した什器と同心円状に広がる棚のレイアウト、4階は白とラワンの箱家具と45度にふった棚のレイアウト、5階は機能的に満たしつつも極限までシンプルにしたスチールラック、6階はボックスとパレットによる可変性のあるレイアウトとなっている。階を超える毎に異なる什器が現れる環境が縦方向の回遊の楽しみを作ると同時に、基本構成を共通させることで、ひとつの店舗としての一体感も作り出している。