SHARE 二俣公一 / ケース・リアルによる、石川・金沢の店舗「イソップ 金沢店」
二俣公一 / ケース・リアルが設計した、石川・金沢の店舗「イソップ 金沢店」です。
金沢に多く残る蔵付き町家。その多くは、通りに面する長屋の中に手前から奥へと延びるように「トオリニワ」と呼ばれる半屋外の土間があり、そこを抜けると小さな中庭と真っ白な漆喰壁の土蔵がある。台所などの水回りはトオリニワに集約され、居間などの各部屋はこの土間に沿うように並んでいる―。
今回のストアの敷地にも、古い町家に見られるようなそういった空間構成の長屋があった。しかし数年前に蔵を残して通り側の建屋は建て替えられ、2Fは住居として使用されつつも、1Fは倉庫と避難動線のみが確保された閉じられた空間になっていた。わたしたちはこの場所を、再度この場所らしい町家の空気感をもった場所として再構築したいと考えた。まず通路と室内とを隔てていた壁はその多くを取り払い、既存の躯体をそのまま現している。そしてそれらの空間をコモ(藁)を押し当てたモルタルの床で仕上げ、町家特有の半屋外の土間とそれを介して広がるひとつながりの空間を目指した。
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■建築概要
イソップ 金沢店(2017年/石川(金沢))
クライアント:イソップ
計画種別:内装設計
用途:物販
計画期間:2016年10月~2017年6月
計画面積:67.07平米
計画地:石川県金沢市東山
設計:ケース・リアル 二俣公一 柴田りつ
施工:アンドエス
照明計画:BRANCH lighting design 中村達基
写真:Aesop