小嶋伸也+小嶋綾香 / 小大建築設計事務所が設計した、中国の、限界集落の6棟を解体して宿泊施設を新築し村を再生するプロジェクト「大山初里-Origin Villa-」です。
中国農村部の廃れた限界集落(空心村)の6棟を解体して宿泊施設を新築し村を再生するプロジェクト。
集落の中に点在する形でホテルが入り込む為、当然周囲の民家との景観的な調和は求められた。地元の土を使って作る土壁は美しい。ただ、どっしりとした土壁で囲まれた空間は閉塞感があり、室内から周囲の美しい景観を満足に望むことができない。また、生活感溢れる土壁でできた集落に馴染みすぎてしまっては、旅行客の集客は望めない。
この地の豊かな自然環境を十分に享受する(開く)ことと、周辺の集落との調和(土壁で閉じる)する必要もある、相反する2つの条件が課題となった。
No.5
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No.07+09
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No.10
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No.12
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No.34
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こちらは中国メディア・一条で同建築が特集された際の動画です。
以下、建築家によるテキストです。
中国農村部の廃れた限界集落(空心村)の6棟を解体して宿泊施設を新築し村を再生するプロジェクト。
集落の中に点在する形でホテルが入り込む為、当然周囲の民家との景観的な調和は求められた。地元の土を使って作る土壁は美しい。ただ、どっしりとした土壁で囲まれた空間は閉塞感があり、室内から周囲の美しい景観を満足に望むことができない。また、生活感溢れる土壁でできた集落に馴染みすぎてしまっては、旅行客の集客は望めない。
この地の豊かな自然環境を十分に享受する(開く)ことと、周辺の集落との調和(土壁で閉じる)する必要もある、相反する2つの条件が課題となった。
山肌に寄り添うように建てられた村の建築郡は等高線に沿うように様々な角度を向きながら、段々と高低さがある山あいに建てられている。各棟の距離感は比較的近いが、建物同士が正対をせず、ほとんど全ての建物が山麓に向かって良好な景観を望むことができる為、良好な住環境を生み出している。
私達はこのような各棟の魅力ある地理的特徴を拡張するのに異なる現地素材(竹、赤レンガ、岩、炭化木)を使い、大自然をめいっぱい享受できる憩いの空間(リビング)と土壁で包まれた安らぎある休息の空間を1棟の中に共存ことで、相反する2つの条件に応えている。
集落の風景に溶け込みながらも、この建築を介して以前とは一味違う山並みの美しさに出会える宿泊施設となった。
■建築概要
建築用途:中国農村リゾートホテルプロジェクト
建築形式:分棟型6棟(客室棟4棟15部屋、公共棟2棟)
計画地:中国浙江省杭州市桐廬縣大山村
施主:杭州初里酒店管理有限公司
工事期間:2017年03月-2019年5月
建築面積:660㎡
延床面積:1400㎡
設計・監理:小嶋伸也,小嶋綾香,北上紘太郎,趙彦,胡志德
写真:堀越圭晋 / エスエス