SHARE 石川素樹建築設計事務所による、東京・渋谷区の集合住宅・事務所「西参道テラス」
石川素樹建築設計事務所が設計した、東京・渋谷区の集合住宅・事務所「西参道テラス」です。
「西参道テラス」の外壁の杉格子パネルは、材の歩留まりといった経済的合理性だけではなく、その割付はさることながら、プロポーションや階高、内外の見えがかりの他、板金や手摺壁といった接する部分との納まり、消防の進入口としての開閉、躯体への日射の低減、そして搬入や施工性、メンテナンス性の観点と多岐にわたる理由から、最終的に3×8 版サイズ程度の横格子パネルを製作して現場で取り付けることとなった。横格子パネルに加えて内外の羽目板や外部建具に至るまで丸太から製材し製作しているが、早い段階から検討を進め、丸太を準備することでコストを最小限に抑えている。
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以下、建築家によるテキストです。
「西参道テラス」の外壁の杉格子パネルは、材の歩留まりといった経済的合理性だけではなく、その割付はさることながら、プロポーションや階高、内外の見えがかりの他、板金や手摺壁といった接する部分との納まり、消防の進入口としての開閉、躯体への日射の低減、そして搬入や施工性、メンテナンス性の観点と多岐にわたる理由から、最終的に3×8 版サイズ程度の横格子パネルを製作して現場で取り付けることとなった。横格子パネルに加えて内外の羽目板や外部建具に至るまで丸太から製材し製作しているが、早い段階から検討を進め、丸太を準備することでコストを最小限に抑えている。
必然の細部の集積により専有の中庭部は、プライバシー性の高いきわめてプライベートな落ち着きのある場となり、共有アプローチ部は喧騒から切り離された静寂が広がる。もとからそうであったかのような、違和感やこれ見よがしの部分のない上質な品位が生み出された。
(建築家著書「ELEMENTS 5つの建築 5つの断章」本文より)
■建築概要
設計:石川素樹建築設計事務所 石川素樹
構造:mono 森永信行
造園:zoen 蓑田真哉
家具:RILNO 田中智也
主要用途:長屋、事務所
所在地:東京都渋谷区
構造・構法:鉄筋コンクリート造、木造
規模:地上3階
竣工:2016年11月
敷地面積:353.10㎡
建築面積:208.25㎡
延床面積:481.06㎡
写真:西川公朗
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ELEMENTS 5つの建築 5つの断章
建築を設計する際に考えるべき大事なことを
5つの建築の断片を通して、凝縮し、問いかける。一般の人にとっては、建築が作られる過程で設計者が何を考えているかを知ることができる本であり、学生や設計者にとっては、建築が時間を経てもなお色褪せずに建ち続けることができる方法を考え続けるための本である。
「iF DESIGN AWARD 2019」にて、最優秀のiF Gold Award受賞。
A’Design Award & Competition Gold Award、
DFA Design for Asia Awards Bronze Award、
日本建築学会作品選集新人賞、日本建築士会連合会賞など、受賞多数。国内外から注目を集める若手建築家の、書き下ろし初著書。
【目次】
1対話/ 中央の家
2観察/ 南荻窪の家
3全体/ 望月商店
4過程/ 桜丘町のビル
5細部/ 西参道テラス