下川徹 / TORU SHIMOKAWA architectsによる、大分・日田市の「大原参道ビル」
photo©鈴木研一

下川徹 / TORU SHIMOKAWA architectsによる、大分・日田市の「大原参道ビル」

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下川徹 / TORU SHIMOKAWA architectsが設計した、大分・日田市の「大原参道ビル」です。

透明性の高い空間の周囲に、コンクリート格子梁によって持ち出され建築を上から包み込むような「帯」をまわして緩衝空間を設けた。物理的には屋外である緩衝空間には密に樹木が植わり、光が降り注ぐ。内部からは豊かな緑と共に、質感の強い斫り仕上のな「帯」に光の陰影が移ろい、流行によって刹那に変わりゆく服を惹き立てるための背景となる。外部から視た「帯」は雨風に晒され黒ずんでゆき、それに護られたコンクリート躯体とショップ空間がより際立っていくと考えている。建築が服の背景と化す一方、この建築の世界観に惹き込む力強い造形が内外連なるコンクリート格子梁である。その水平方向への伸びやかさと圧倒的な量感を、アプローチとなるピロティに足を踏み入れた時から体感することになる。

建築家によるテキストより

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下川徹 / TORU SHIMOKAWA architectsによる、大分・日田市の「大原参道ビル」 photo©鈴木研一
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下川徹 / TORU SHIMOKAWA architectsによる、大分・日田市の「大原参道ビル」 photo©鈴木研一

以下、建築家によるテキストです。


大分県日田市、大原八幡宮の参道沿いに位置するアパレルセレクトショップの旗艦店。敷地は、商店や住宅が混在する旧い街並みにあり、自然が乏しい印象を受けた。クライアントからはメンズとレディスフロアを有する、歴史的重みのある大原参道の名に相応しい建築を求められた。
セレクトショップには、内部空間を伝える透明性が大切であるが、単にガラスを多用するだけでは入店客にとっては通りからの視線が気になり、落ち着いて品定めすることができないだろう。そこで、敷地レベルが道路面から大きく下がっていたことと、支持地盤を考慮した際に地階を設けることが施工上の利点となることから、メンズフロアを半地下に、レディスフロアを高床の1階に配し、内外の視線レベルを違えた。また、透明性の高い空間の周囲に、コンクリート格子梁によって持ち出され建築を上から包み込むような「帯」をまわして緩衝空間を設けた。物理的には屋外である緩衝空間には密に樹木が植わり、光が降り注ぐ。内部からは豊かな緑と共に、質感の強い斫り仕上のな「帯」に光の陰影が移ろい、流行によって刹那に変わりゆく服を惹き立てるための背景となる。外部から視た「帯」は雨風に晒され黒ずんでゆき、それに護られたコンクリート躯体とショップ空間がより際立っていくと考えている。建築が服の背景と化す一方、この建築の世界観に惹き込む力強い造形が内外連なるコンクリート格子梁である。その水平方向への伸びやかさと圧倒的な量感を、アプローチとなるピロティに足を踏み入れた時から体感することになる。
これから歳月を重ねて建築と樹木が調和し、この地に馴染んでいくこと、そして西に望む大原八幡宮のような清々しい空気が漂う場になることを願っている。

■建築概要

設計:下川徹 / TORU SHIMOKAWA architects
構造:高嶋謙一郎 / Atelier742
照明:後藤ゆり / ModuleX
造園:山口陽介 / 西海園芸
写真:鈴木研一
所在地:大分県日田市
計画種別:新築
用途:物販店
主体構造:鉄筋コンクリート造 一部木造
規模:地下1階 地上1階 塔屋1階
敷地面積:242.18㎡
建築面積:181.29㎡
延床面積:288.96㎡
設計期間:2018年4月~2019年1月
工事期間:2019年2月~2020年2月

建材情報
種別使用箇所商品名(メーカー名)
外装・壁外壁

コンクリート斫り仕上

外装・床

黒玄武岩

内装・壁内壁

杉板型枠コンクリート打放し仕上

内装・床

黒玄武岩、十和田石、チーク、サイザル麻、本畳

内装・造作家具造作家具

マホガニー無垢・突板

内装・照明照明

ModuleX

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また、外で過ごす待ち時間そのものが豊かさに繋がるのではと提案したところ、快くまた挑戦的に快諾いただき、時代の先駆けとなる遠隔運用可能な店舗形式の建築が誕生しました。

エキスパンドの軽やかで透過性のある壁を雁行させ、人や植物、サインを等価に考えることで公園のベンチのような存在となり、専用アプリ「ガリバーオート」メインカラーを踏襲した世界が日本各地に立ち現れることを期待しています。

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