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2020.5.22Fri
2020.5.21Thu
2020.5.23Sat
ツバメアーキテクツによる、東京の集合住宅の一住戸の改修「やわらかい天井の家」
photo©長谷川健太

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architecture|feature
ツバメアーキテクツ建材(内装・床)建材(内装・天井)建材(内装・建具)建材(内装・造作家具)西川日満里住戸リノベーション東京山道拓人千葉元生長谷川健太
ツバメアーキテクツによる、東京の集合住宅の一住戸の改修「やわらかい天井の家」 photo©長谷川健太
ツバメアーキテクツによる、東京の集合住宅の一住戸の改修「やわらかい天井の家」 photo©長谷川健太

ツバメアーキテクツが設計した、東京の集合住宅の一住戸の改修「やわらかい天井の家」です。

築30年ほどのマンションのリノベーションプロジェクトである。ゲストルームやウォークインクローゼットとしての個室を二つ残し、残りの部屋をワンルームとしてつなげることにした。

解体を進めると、やたらと太いコンクリートの柱とハリが出現した。この躯体をどう位置付けるかが設計のテーマとなった。家族団欒のためにつくるワンルーム空間が中央の梁で分断されないように、その存在感を調節するべく、全体にふわっとした柔らかい天井をかけることにした。

身近な素材で出来る限り柔かい天井をどのように作るか。ベニヤから歩留まりよく切り出した曲線の華奢な架構を中央の梁に対し455ピッチでかけて行った。背骨と肋骨は不思議なバランスになった。俯瞰でみれば、コンクリートの架構に対し、木や石膏(ボート)を組み上げていった架構が重なって吊られているような状態になっている。

建築家によるテキストより

以下の写真はクリックで拡大します

ツバメアーキテクツによる、東京の集合住宅の一住戸の改修「やわらかい天井の家」 photo©長谷川健太
ツバメアーキテクツによる、東京の集合住宅の一住戸の改修「やわらかい天井の家」 photo©長谷川健太
ツバメアーキテクツによる、東京の集合住宅の一住戸の改修「やわらかい天井の家」 photo©長谷川健太
ツバメアーキテクツによる、東京の集合住宅の一住戸の改修「やわらかい天井の家」 photo©長谷川健太
ツバメアーキテクツによる、東京の集合住宅の一住戸の改修「やわらかい天井の家」 photo©長谷川健太
ツバメアーキテクツによる、東京の集合住宅の一住戸の改修「やわらかい天井の家」 photo©長谷川健太
ツバメアーキテクツによる、東京の集合住宅の一住戸の改修「やわらかい天井の家」 photo©長谷川健太
ツバメアーキテクツによる、東京の集合住宅の一住戸の改修「やわらかい天井の家」 photo©長谷川健太
ツバメアーキテクツによる、東京の集合住宅の一住戸の改修「やわらかい天井の家」 photo©長谷川健太
ツバメアーキテクツによる、東京の集合住宅の一住戸の改修「やわらかい天井の家」 photo©ツバメアーキテクツ

以下、建築家によるテキストです。


架構を重ねる

築30年ほどのマンションのリノベーションプロジェクトである。ゲストルームやウォークインクローゼットとしての個室を二つ残し、残りの部屋をワンルームとしてつなげることにした。

解体を進めると、やたらと太いコンクリートの柱とハリが出現した。この躯体をどう位置付けるかが設計のテーマとなった。家族団欒のためにつくるワンルーム空間が中央の梁で分断されないように、その存在感を調節するべく、全体にふわっとした柔らかい天井をかけることにした。

身近な素材で出来る限り柔かい天井をどのように作るか。ベニヤから歩留まりよく切り出した曲線の華奢な架構を中央の梁に対し455ピッチでかけて行った。背骨と肋骨は不思議なバランスになった。俯瞰でみれば、コンクリートの架構に対し、木や石膏(ボート)を組み上げていった架構が重なって吊られているような状態になっている。

インテリアデザインにおいても、ある種の構造体や架構、モジュールを設計することで、既存躯体を含めた空間の固さ・柔らかさなどを調律できるのかもしれないと感じた。

また、既存躯体の不陸なども調整しながら巨大な曲面を作るために、手仕事の跡が感じられる位には揺らぎが生まれた。その皺が拾う細かな陰影も柔らかさに寄与しているように思える。

鯨のお腹だとか、船の中だとか、いろいろなものを想起するが、躯体に座る巨大な赤ちゃんのおしりのイメージが一番しっくり来ている。

■建築概要

設計:ツバメアーキテクツ
施工:ルーヴィス
照明:和田遼平(パナソニック)
撮影:長谷川健太(最後の写真はツバメアーキテクツ提供)
場所:東京
竣工:2020

建材情報
種別使用箇所商品名(メーカー名)
内装・床床

バーチ

内装・天井天井

エフジーボード(エーアンドエーマテリアル)

内装・床小上がり

シナ合板、ボロンサイザル(アドヴァン)

内装・建具建具

シナフラッシュ、メルクシパイン

内装・造作家具造作家具

ナフラッシュ、人工大理石(大日化成工業)

※企業様による建材情報についてのご意見や「PR」のご相談はこちらから
※この情報は弊サイトや設計者が建材の性能等を保証するものではありません

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    ツバメアーキテクツらによる、東京・世田谷区の、小田急線の地下化に伴ってうまれた線路跡地に作られた公共的空間「下北線路街 空き地」の写真
    photo©morinakayasuaki

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    architecture|culture
    世田谷区西川日満里商業施設コミュニティ施設東京山道拓人千葉元生
    ツバメアーキテクツらによる、東京・世田谷区の、小田急線の地下化に伴ってうまれた線路跡地に作られた公共的空間「下北線路街 空き地」の写真 photo©morinakayasuaki
    ツバメアーキテクツのサイトに、東京・世田谷区の、小田急線の地下化に伴ってうまれた線路跡地に作られた公共的空間「下北線路街 空き地」の写真が掲載されています
    tbma.jp

    ツバメアーキテクツのウェブサイトに、東京・世田谷区の、小田急線の地下化に伴ってうまれた線路跡地に作られた公共的空間「下北線路街 空き地」の写真が15枚掲載されています。施設の公式サイトはこちら。

    触れる公共的空間

    「下北線路街 空き地」は、小田急線「下北沢駅」の東側に出現した公共的空間である。

    この「下北線路街 空き地」ではまず、青みがかったグレーのコンテナや土管、ステージなど用いて公共的空間が立ち上がる下地を作っている。その下地に人々が色付けし、自分たちの手垢を付けていく、そんなイメージで空間を構築した。例えば、地域住民がベンチや椅子に塗装で参加したり、地域から借りた植栽が混ざっていたりする。そして、イベントのプログラムも地域のプレーヤーを交え、企画などがなされている。

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    この場所では、逆向きのアプローチで、様々なレイヤーにおける実践の積み重ねによって住宅地の中に公共的空間を作ろうとしている。 なので随分と自由な場所となっている。

    その場所を、ソフト的にもハード的にも“触れる”ようにすることが、自由さを伴う公共的空間の実装に今必要なのではないかと考えている。

    tbma.jp
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    世田谷区西川日満里商業施設コミュニティ施設東京山道拓人千葉元生
    2020.05.22 Fri 17:11
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    藤森照信が、2014年にICSカレッジオブアーツで行った講演の動画

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    architecture|video
    講演録藤森照信

    藤森照信が、2014年にICSカレッジオブアーツで行った講演の動画です。アーカイブされたいたものが2020年5月に公開されました。

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    講演録藤森照信
    2020.05.22 Fri 14:42
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    田中培仁 / NOLK +ムカバトリ一級建築士事務所による、東京・世田谷区の「余白を住み開く家」
    photo©千葉顕弥

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    architecture|feature
    金子武史構造設計事務所NOLKムカバトリ田中培仁村田優花村田裕紀世田谷区店舗兼住宅東京千葉顕弥
    田中培仁 / NOLK +ムカバトリ一級建築士事務所による、東京・世田谷区の「余白を住み開く家」 photo©千葉顕弥
    田中培仁 / NOLK +ムカバトリ一級建築士事務所による、東京・世田谷区の「余白を住み開く家」 photo©千葉顕弥

    田中培仁 / NOLK +ムカバトリ一級建築士事務所による、東京・世田谷区の「余白を住み開く家」です。

    暮らしの余白を街に住み開いた、職と住が共存する極小住宅です。
    どこにいてもあらゆる情報と繋がり、オンラインで多くのコミュニティが拡がっていく現代において、住宅には人や社会と繋がる余白が求められているように感じています。

    私たちは住宅に囲まれた極小住宅でも、暮らしの空間に余白を設計することで、変わり続ける社会情勢や生活環境の中で、柔軟に暮らしを変化させながら自らの生業を表現できる暮らしを描きました。暮らしの余白が、ある時は仕事を支える場になり、ある時は街へ開いて触れ合いをつくる場になる、そんな流動性と豊かさのある「小さな暮らし」を通して、新しい人や社会との繋がりが生まれると考えました。

    建築家によるテキストより
    • 残り15枚の写真と建築家によるテキスト
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    金子武史構造設計事務所NOLKムカバトリ田中培仁村田優花村田裕紀世田谷区店舗兼住宅東京千葉顕弥
    2020.05.22 Fri 10:50
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    藤田雄介 / Camp Design inc.による、北陸の、既存軽量鉄骨プレハブ住宅を丁寧なプロセスで耐震性の向上と改修を実現した作品「傘と囲い」
    photo©長谷川健太

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    architecture|feature
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    藤田雄介 / Camp Design inc.による、北陸の、既存軽量鉄骨プレハブ住宅を丁寧なプロセスで耐震性の向上と改修を実現した作品「傘と囲い」 photo©長谷川健太
    藤田雄介 / Camp Design inc.による、北陸の、既存軽量鉄骨プレハブ住宅を丁寧なプロセスで耐震性の向上と改修を実現した作品「傘と囲い」 photo©長谷川健太
    藤田雄介 / Camp Design inc.による、北陸の、既存軽量鉄骨プレハブ住宅を丁寧なプロセスで耐震性の向上と改修を実現した作品「傘と囲い」 photo©長谷川健太

    藤田雄介 / Camp Design inc.による、北陸の、既存軽量鉄骨プレハブ住宅を丁寧なプロセスで耐震性の向上と改修を実現した作品「傘と囲い」です。本記事では、構造設計を担当した金田泰裕のテキストも掲載します。

    軽量鉄骨プレハブ住宅の改修は、法規上・構造上の問題から非常に難しい状況にある。やるとすれば、既存外壁やサッシに手をつけないリフォーム程度の改修か、メーカー自身による高額な費用がかかる改修であれば可能だが、どちらも今回の予算や要望にそぐわないものだった。またクライアント家族が、大量生産の工業化住宅であるこの家にも愛着を持ち、なんとか活かすことを求めていた。家という場所に育まれる記憶や想いの力強さを思い知らされ、それに応えたいと考え建て替えではなく改修することにこだわった。

    建築家によるテキストより

    計画にあたり、既存躯体は劣化が激しい場所が多く、耐震性能を向上させたいという要望もあり、新たな構造を加えていくことを考えた。また敷地は東南面は角地で、北西側は隣地の住宅が迫っているが、コンテクストとは関係のないような窓の配置であった。そのため、開口部の開け方も更新するべきだと考えた。まず外壁はそのままの状態で、既存基礎の外周部に増築扱いで抱き基礎を行い、そこから木造の耐震補強となる壁を建てた。この壁は、既存の2階床と屋根下の大梁に緊結し一体化させている。その後で、錆びが回っている既存外壁を撤去し、結果的に耐震補強壁が新たな外壁の役割を担うことになった。外壁の更新を通常のスキームで行うと主要構造部の大規模修繕にかかったしまうため、行政に相談した上でこのようなスキームで進めることで、確認申請不要な内容での改修方法を見出した。

    建築家によるテキストより
    • 残り20枚の写真と建築家によるテキスト
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    Camp Design建材(外装・壁)建材(外装・屋根)建材(内装・床)建材(内装・壁)建材(内装・天井)住宅図面ありリノベーション藤田雄介金田泰裕長谷川健太
    2020.05.22 Fri 08:30
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