SHARE トラフ建築設計事務所による、東京・銀座の店舗「暮らしの香り メインストア銀座」。銀座ガス灯通りに位置し、目に見えない香りを扱う空間を体現する為、ブランドを象徴する色彩とロゴのラインを手掛かりに設計を進めこの場所の相応しい店舗を目指す
トラフ建築設計事務所が設計した、東京・銀座の店舗「暮らしの香り メインストア銀座」。銀座ガス灯通りに位置し、目に見えない香りを扱う空間を体現する為、ブランドを象徴する色彩とロゴのラインを手掛かりに設計を進めこの場所の相応しい店舗を目指しました。店舗の公式サイトはこちら。
創業70年の大香が設立したリヴィング ウィズ センツ初のブランド「暮らしの香り」のメインストア内装計画。
銀座ガス灯通りに面した場所に、『日々の暮らしに寄り添う香り』という新ブランドに込めた想いを訴求する空間が求められた。やさしく包み込むような香りを表現したロゴのラインを手掛かりに、香りという目に見えないものを扱う空間を体現した。
カシミヤカーペットが敷かれた床が、硬い路面からの来客をやさしく迎え、帯のようにおおらかな曲線を描くペイルグリーンの壁は、柔らかい質感で店舗空間を包みこみ、荒々しいスケルトン天井とコントラストを描く。
壁面には薬棚を思わせるグリッド状の商品棚と、有機的なフォルムのニッチ棚を設えた。点在する3 台のオーク材のテーブルが、丸みをおびた形状で客を店内の奥へと導き、流動的な店内動線を実現する。
メインテーブルには、山中湖の森の中にあるアトリエで製造されたオリジナルフレグランス全30種がガラスポットに収められて並ぶ。
しぐさが美しく見える配慮がなされたガラスポットの形状や、店内に漂う香りが、香りを体験するプロセスにこだわるブランドの姿勢を表している。
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以下、建築家によるテキストです。
創業70年の大香が設立したリヴィング ウィズ センツ初のブランド「暮らしの香り」のメインストア内装計画。
銀座ガス灯通りに面した場所に、『日々の暮らしに寄り添う香り』という新ブランドに込めた想いを訴求する空間が求められた。やさしく包み込むような香りを表現したロゴのラインを手掛かりに、香りという目に見えないものを扱う空間を体現した。
カシミヤカーペットが敷かれた床が、硬い路面からの来客をやさしく迎え、帯のようにおおらかな曲線を描くペイルグリーンの壁は、柔らかい質感で店舗空間を包みこみ、荒々しいスケルトン天井とコントラストを描く。
壁面には薬棚を思わせるグリッド状の商品棚と、有機的なフォルムのニッチ棚を設えた。点在する3 台のオーク材のテーブルが、丸みをおびた形状で客を店内の奥へと導き、流動的な店内動線を実現する。
メインテーブルには、山中湖の森の中にあるアトリエで製造されたオリジナルフレグランス全30種がガラスポットに収められて並ぶ。
しぐさが美しく見える配慮がなされたガラスポットの形状や、店内に漂う香りが、香りを体験するプロセスにこだわるブランドの姿勢を表している。
寄り添う香りをテーマに、ブランドを象徴する色彩の中に、自然のぬくもりを感じる素材や曲線を取り入れ、銀座という立地にふさわしい上質でたおやかなイメージの空間をめざした。
■建築概要
主要用途:物販店舗
所在:東京銀座
施工:D.BRAIN
クレジット:
ブランディング:ライトパブリシティ
照明計画:BRANCH LIGHTING DESIGN
延床面積:60.49㎡
設計期間:2021年5月~2021年11月
施工期間:2021年7月~2017年11月
写真:太田拓実
The main store’s interior plan for Living With Scents’ the first brand, “KURASHI NO KAORI”. The company is established by DAIKO with a long history of 70 years. The location faces Ginza Gasutou-dori and needs to be a space that appeals to the new brand’s “fragrance nestling in daily life.” The lines of their logo that express embracing scents are the key inspiration to enable space to handle scents which are invisible items.
The cashmere carpet floor provides a warm welcoming feeling for customers who have been walking along the hard pavement outside and enter the store, and the walls painted with a pale green, which are drawn in a curve like an obi-belt, surround the store space with its soft texture in the contrast with a rough skeleton ceiling. On the wall, there are grid-type display shelves reminiscent of medicine cabinet as well as niche shelves that have an organic form. The three oak tables which are dotted around in the shop feature rounded shapes to guide customers to the back of the store and contribute to creating a flow in the store. On the main table, all thirty kinds of original fragrances manufactured in the atelier in the forest alongside Lake Yamanaka are stored in glass pots and lined up. The brand’s concept, which values the fragrance testing holistic experience, is embodied in the shapes of the glass pots, which enables the visitors a beautiful posture and gesture when testing the products, and the scent floating in the store.
We aimed to create a high-end space deserving of Ginza, where we incorporated materials with the warmth of nature and curves to the brand color.
KURASHI NO KAORI Main Store Ginza
Principle use: SHOP
Production: D.BRAIN
Credit: Branding :LIGHT PUBLICITY /Lightings: BRANCH LIGHTING DESIGN
Site area: Ginza, Tokyo
Total floor area: 60.49m2
Design period: 2021.05-2021.11
Construction period: 2021.7-2017.11
Photo: Takumi Ota