SHARE スイスを拠点とする建築設計事務所 E2Aの展覧会「スイス建築の方法論」が、東京都内の4カ所の会場で分散開催
- 日程
- 2022年3月18日(金)–4月7日(木)
スイスを拠点とする建築設計事務所 E2Aの展覧会「スイス建築の方法論」が、東京都内の4カ所の会場で分散開催されます。会期は2022年3月18日~4月7日。入場料は無料です。福岡と京都への巡回展やオンライン講演会も企画されており、その情報はこちらに掲載されています。主催は日瑞建築文化協会です。
E2Aとは、実の兄弟であるピート・エッカートとヴィム・エッカートによって2001年に設立されたスイス、チューリヒを拠点とする建築設計事務所です。
彼らの仕事の舞台はヨーロッパ全域に及び、その内容も公共建築や文化的活動、企業との共同や商業活動、さらに住宅設計と多岐にわたります。2001年の設立以降、ピートとヴィムのエッカート兄弟が手がけた建物はこれまでに40件以上が実現されています。
初期の主要プロジェクトとしては、キルヒベルクのブロエルベルク住宅地(2003年)やマイレンのテラスハウス(2005年)など、チューリヒ周辺の住宅作品が挙げられます。事務所では設立以降常に国内外のコンペティションやスタディで成功を収めてきました。
近年では複数の公共プロジェクトが竣工しており、中でも最近の物としてはベルリンのtazNeubau(ターゲスツァイトゥング新聞社)編集本部が挙げられます。今後では、直近のコンペ優勝作であるブレーメン大学の講堂及び会議場が2027年に竣工予定です。
また、2022年にはチューリヒにおいて水上警察署とホーファッカー小中学校が完成します。
ピート・エッカートは1994年、ヴィム・エッカートは1995年にスイス連邦工科大学チューリヒ校を卒業後、1994年から97年にかけてロッテルダム、ロサンゼルス、ソウルにおいてオランダの建築設計事務所OMAと協働しました。兄弟はこれまで、ハンブルグ・ハーフェンシティ大学(HCU)、アカデミア・ディ・アーキテトゥーラ、メンドリーシオのスイス・イタリア大学(USI)、ドイツのドルトムント工科大学などの複数の学校や大学において教鞭をとっています。
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今回の展覧会の名称である「方法論」とは、彼らが2001年にチューリヒにおいて設立した設計事務所の、設計やデザインに向き合う姿勢そのものを意味しています。
E2Aの方法とは、理想論に対して現実の集積を照らし合わせるというものです。両者を照合することにより、そこには皮肉や喜び、さらには戦略的な矛盾といった見方が浮上します。これらから、建築を取り巻く文脈やプログラムの課題を再検証するのが彼らの方法なのです。
欲望と現実、そして物語と分析との間の軋轢が一層高まる現代において、彼らはそのヴィジョンをひとつに収束させるよりもむしろ、相違や破綻といった状況と潜在する有機的な論理とを統合させようとしています。これらの制約が、建築的形態へと変換されていくのです。
展覧会ではまた、抽象性と現実性という相反するテーマが掲げられています。
この展覧会では、建築とは展示されるものである一方、観客によって想起されるものなのです。たとえば模型の読み取りやすさは、レントゲン写真や、あるいは全身のスキャン画像のようです。そこではコンセプトの本質が描かれる反面、細部は隠されています。対してドローイングは建築を(既存の)現実の中に文脈化しています。実施設計図はコンセプトを慣習へと翻訳し、コンセプトから現実へと運ぶ乗り物とも言えるでしょう。
これらの建築ツール、デザインのプロセスの中のあちこちに顔を出し、また建設と構想の様々な段階を描き出しているとも言えます。しかし、ピート・エッカートとヴィム・エッカートは、こうしたすべてのメディアをいかに同調させ、最終的な決断に至るかが問題だと言います。その決断があるからこそ、すべての作業が同時多発的に指揮され、現実的なコンセプトが実際の建物としての生命を宿すのだと。
建築文化交流プラットフォームとして2018年に発足した、日瑞建築文化協会(JSAA)の第2回目の展覧会をご案内いたします。スイス、チューリヒを拠点とするピート・エッカートとヴィム・エッカート兄弟が主宰する建築設計事務所、E2Aの展覧会「Methodologies – スイス建築の方法論」を開催いたします。
E2Aは近年、スイスやヨーロッパにおいてtaz Neubau(ターゲスツァイトゥング新聞社)編集本部やガイストリッヒ集合住宅など40以上の大規模なプロジェクトを手掛けてきました。
「Methodologies – スイス建築の方法論」と題された本展は、E2Aの本質を探究する建築模型、イメージ、そして実施図面などを通し、その設計思想を紹介します。スイス建築界で注目を集める彼らの最新の動向も展開いたします。
丸の内のUSMモジュラーファニチャーショールームを主会場とし、青山のクリエーションバウマンそして神宮前と銀座のフライターグ ストア トウキョウにもご協力を頂き、東京における分散型の展覧会として、E2Aの探究の集大成を日本で初公開いたします。
■建築概要
E2A Piet Eckert and Wim Eckert Architekten
「Methodologies- スイス建築の方法論」
会期:2022年3月18日(金)~4月7日(木)
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会場1:USMモジュラーファニチャー ショールーム
東京都千代田区丸の内2-1-1 丸の内MY PLAZA 1・2F
11:00 – 19:00 (水曜定休)
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会場2:クリエーション バウマン ジャパン 東京本社ショールーム
東京都港区南青山6丁目3-3
10:00 – 18:00 (水曜/祝日定休)
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会場3:フライターグ ストア トウキョウ シブヤ
東京都渋谷区神宮前6-19-18
11:00 – 19:00 (無休)
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会場4:フライターグ ストア トウキョウ ギンザ
東京都中央区銀座1-13-12
11:00 – 19:00 (無休)
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入場:無料
*E2A「Methodologies- スイス建築の方法論」展は4月末に福岡大学ヘリオスプラザ、6月に京都工芸繊維大学 美術工芸資料館の巡回する予定です。
■講演会
E2A「Methodologies」
登壇:ピート・エッカート、ヴィム・エッカート Piet Eckert & Wim Eckert
日時:2022年3月19日(土) 18:00-19:30(日本時間)
会場:オンライン
*英語のみのレクチャーとなります