SHARE 平岡翔太による、大阪・堺市の住宅「H邸」。南北で接道する敷地に計画。プライバシーを確保しつつ街と人の関りを生む建築を目指し、居室の配置と断面構成で公と私の距離感を調整。部屋として閉じない共用部は一体感と共に多様な居場所を提供
平岡翔太が設計した、大阪・堺市の住宅「H邸」です。
南北で接道する敷地に計画です。建築家は、プライバシーを確保しつつ街と人の関りを生む建築を目指し、居室の配置と断面構成で公と私の距離感を調整しました。また、部屋として閉じない共用部は一体感と共に多様な居場所を提供します。
間口6m奥行き17mの小ぶりで平凡な敷地だが、南側のメイン道路に加え北側にも細い道路があり双方に開放的で明るい印象だった。
南側は”新興住宅地”の広い道路に面し、家々のクラスターで公共性が高い、一方北側はかつての密集市街地の街並みが残る”マチの生活道路”で人通りが多く親密性が高い。敷地から割り出される建物間口2間半の小さな器に対して、南北多様な周辺環境の中でプライバシーを確保しながらもマチとヒト、ヒトとヒトが関わりを持てるイエを目指した。
居室はプライバシーの観点から南・北向きに配置しマチに対する設えを考えた。リビングや和室を設けた南は開放的にすることでマチとつながり、DKや寝室を設けた北は周辺住宅よりも半階視線をずらすことでマチに対して適度な距離感を保った。
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以下、建築家によるテキストです。
敷地は幹線道路から1本入った住宅地の一角で元々大きな邸宅が建っていた敷地を3分割して分譲していた。
間口6m奥行き17mの小ぶりで平凡な敷地だが、南側のメイン道路に加え北側にも細い道路があり双方に開放的で明るい印象だった。
南側は”新興住宅地”の広い道路に面し、家々のクラスターで公共性が高い、一方北側はかつての密集市街地の街並みが残る”マチの生活道路”で人通りが多く親密性が高い。敷地から割り出される建物間口2間半の小さな器に対して、南北多様な周辺環境の中でプライバシーを確保しながらもマチとヒト、ヒトとヒトが関わりを持てるイエを目指した。
居室はプライバシーの観点から南・北向きに配置しマチに対する設えを考えた。リビングや和室を設けた南は開放的にすることでマチとつながり、DKや寝室を設けた北は周辺住宅よりも半階視線をずらすことでマチに対して適度な距離感を保った。
そして部屋として完結させない共用部により家族各々が空間を共有しながらも居場所を選択できる住まい方を考えた。建物中央3層吹抜の中には家族の書斎やLDKなどの共用部を設け、同じ空間の中でも他者との距離感によって用途が成立する。
このように空間のレベル差や奥行によってマチやヒトとのつながりを多様化し、公私が共存する都市のような住空間を実現した。
■建築概要
題名:H邸
設計監理:平岡翔太
施工:有限会社タカオチ工務店
所在地:大阪府堺市
用途:住宅
構造規模:木造 地下1階地上2階
敷地面積:105.71㎡
建築面積:46.19㎡
延床面積:111.19㎡
竣工:2020年4月
写真:株式会社エスエス大阪支店 秋田広樹
種別 | 使用箇所 | 商品名(メーカー名) |
---|---|---|
外装・屋根 | 屋根 | |
外装・壁 | 外壁 | |
外装・建具 | アルミサッシ | |
内装・床 | 床 | |
内装・壁 | 壁 | 塗壁:オンザウォールプレーン(オンザウォール) |
内装・壁 | 浴室壁 | モザイクタイル:IM-25P1/SKA1H(LIXIL) |
内装・天井 | 天井 | GB-Rt12.5 EP |
内装・キッチン | キッチン | |
内装・浴室 | 浴槽 |
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