SEA STUDIOと菱沼健太建築設計事務所が設計した、東京・中央区の「10.5記念碑の応接間」です。
海外企業の為の“応接間兼社長室”です。建築家は、日本への事業進出を記念する空間を求め、社名に起因する“10.5mのロングデスク”を考案しました。また、机の“長さ”は要求された二つの機能に応えて用途毎のエリアも形成しています。
本計画は上海に母体を持つ企業の日本事業進出と展開を記念し、社名を表す10.5mのロングデスクをデザインした応接間兼社長室である。日本橋小伝馬町ビル街のオフィスビル9階部分の改修計画である。
ウォルナットと直線によるグリッドで統一された背景と直線的な照明効果により浮立つロングデスクは全体に散りばめられた英国アンティーク家具との対比により、長くつながる記念碑としての空間を表現した。
ロングデスクを置く事で、社長とゲストのエリアを明確に分けつつも、応接間と社長室としての機能を一つのデスクにまとめた。また、中間に可動部を設けることで、用途に合わせ調整しながら使い続けられる空間としている。
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以下、建築家によるテキストです。
本計画は上海に母体を持つ企業の日本事業進出と展開を記念し、社名を表す10.5mのロングデスクをデザインした応接間兼社長室である。日本橋小伝馬町ビル街のオフィスビル9階部分の改修計画である。
ウォルナットと直線によるグリッドで統一された背景と直線的な照明効果により浮立つロングデスクは全体に散りばめられた英国アンティーク家具との対比により、長くつながる記念碑としての空間を表現した。
ロングデスクを置く事で、社長とゲストのエリアを明確に分けつつも、応接間と社長室としての機能を一つのデスクにまとめた。また、中間に可動部を設けることで、用途に合わせ調整しながら使い続けられる空間としている。
当企業の商品は調味料など食材と食材をつなぎ合わせるものが多い事から、つなぐ=線と設定し、線を意識した。
エントランスに企業のロゴを配し、そこから社長室を通じて外へ、一筆でつながる真鍮の線はやがては多くの線となり面となり形となる。企業が長く続き、多様なつながりを生んでいくことを視覚的に表現している。
エントランスはダークグレーの極小空間とし、照明を最小限に絞った圧縮された印象を持たせ、扉を開けた時より印象的に空間を体験できるように計画した。
■建築概要
題名:10.5記念碑の応接間
所在地:東京都中央区日本橋小伝馬町
主用途:オフィス(応接間兼社長室)
設計:SEA STUDIO株式会社+菱沼健太建築設計事務所
施工:株式会社 エスバイティ
階数:地上9階建
構造:鉄骨鉄筋コンクリート造
面積:102.12㎡
竣工:2022年4月
写真:平井写真事務所 平井広行