安藤忠雄による、オーストラリア・メルボルンの「MPavilion 10」。建築家が招聘されパヴィリオンを造る企画の10番目の作品。人々の記憶に永遠に残る存在を求め、古代からの秩序をもたらす手段“原初の幾何学形態”を用いた建築を考案。人間の想像の原点となる“余白”を生み出す photo©John Gollings, courtesy of MPavilion
安藤忠雄による、オーストラリア・メルボルンの「MPavilion 10」。建築家が招聘されパヴィリオンを造る企画の10番目の作品。人々の記憶に永遠に残る存在を求め、古代からの秩序をもたらす手段“原初の幾何学形態”を用いた建築を考案。人間の想像の原点となる“余白”を生み出す photo©John Gollings, courtesy of MPavilion
安藤忠雄による、オーストラリア・メルボルンの「MPavilion 10」。建築家が招聘されパヴィリオンを造る企画の10番目の作品。人々の記憶に永遠に残る存在を求め、古代からの秩序をもたらす手段“原初の幾何学形態”を用いた建築を考案。人間の想像の原点となる“余白”を生み出す photo©John Gollings, courtesy of MPavilion
安藤忠雄による、オーストラリア・メルボルンの「MPavilion 10」。建築家が招聘されパヴィリオンを造る企画の10番目の作品。人々の記憶に永遠に残る存在を求め、古代からの秩序をもたらす手段“原初の幾何学形態”を用いた建築を考案。人間の想像の原点となる“余白”を生み出す photo©John Gollings, courtesy of MPavilion
安藤忠雄が設計した、オーストラリア・メルボルンの「MPavilion 10」です。
建築家が招聘されパヴィリオンを造る企画の10番目の作品です。建築家は、人々の記憶に永遠に残る存在を求め、古代からの秩序をもたらす手段“原初の幾何学形態”を用いた建築を考案しました。そして、人間の想像の原点となる“余白”を生み出しました。2024年3月28日まで公開されています。MPavilionの公式サイトはこちら 。
メルボルンの人々の心のオアシス、ビクトリア公園の「緑」の只中に永遠に残る風景をつくる。
物質それ自体や形式ではなく、記憶として、人々の心の中で永遠に生き続ける風景だ。
必要なのは、「母なる自然」に対峙するべく、徹底してモノを削ぎ落した、無地のキャンバスのような「余白」の建築である。
そんな空間の純度を獲得するために、
古代エジプトの時代から、地上に秩序をもたらすための唯一無二の手段であった幾何学、古ギリシアで、哲学の言葉となった原初の幾何学形態を用いる。
人間の理性の表徴、その創造の原点たる〇と□からなる「余白」の建築だ。
その「余白」に光や風が引き込まれたとき、空間に生命が吹き込まれる。
その「余白」で異なる個が集い出会うとき、対話という最も刺激的なハプニングが起る。
その「余白」が大地の緑に溶け込むとき、現れるのは境界のない創造の小宇宙である。
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安藤忠雄による、オーストラリア・メルボルンの「MPavilion 10」。建築家が招聘されパヴィリオンを造る企画の10番目の作品。人々の記憶に永遠に残る存在を求め、古代からの秩序をもたらす手段“原初の幾何学形態”を用いた建築を考案。人間の想像の原点となる“余白”を生み出す photo©John Gollings, courtesy of MPavilion
安藤忠雄による、オーストラリア・メルボルンの「MPavilion 10」。建築家が招聘されパヴィリオンを造る企画の10番目の作品。人々の記憶に永遠に残る存在を求め、古代からの秩序をもたらす手段“原初の幾何学形態”を用いた建築を考案。人間の想像の原点となる“余白”を生み出す photo©John Gollings, courtesy of MPavilion
安藤忠雄による、オーストラリア・メルボルンの「MPavilion 10」。建築家が招聘されパヴィリオンを造る企画の10番目の作品。人々の記憶に永遠に残る存在を求め、古代からの秩序をもたらす手段“原初の幾何学形態”を用いた建築を考案。人間の想像の原点となる“余白”を生み出す photo©John Gollings, courtesy of MPavilion
安藤忠雄による、オーストラリア・メルボルンの「MPavilion 10」。建築家が招聘されパヴィリオンを造る企画の10番目の作品。人々の記憶に永遠に残る存在を求め、古代からの秩序をもたらす手段“原初の幾何学形態”を用いた建築を考案。人間の想像の原点となる“余白”を生み出す photo©John Gollings, courtesy of MPavilion
安藤忠雄による、オーストラリア・メルボルンの「MPavilion 10」。建築家が招聘されパヴィリオンを造る企画の10番目の作品。人々の記憶に永遠に残る存在を求め、古代からの秩序をもたらす手段“原初の幾何学形態”を用いた建築を考案。人間の想像の原点となる“余白”を生み出す photo©John Gollings, courtesy of MPavilion
安藤忠雄による、オーストラリア・メルボルンの「MPavilion 10」。建築家が招聘されパヴィリオンを造る企画の10番目の作品。人々の記憶に永遠に残る存在を求め、古代からの秩序をもたらす手段“原初の幾何学形態”を用いた建築を考案。人間の想像の原点となる“余白”を生み出す photo©John Gollings, courtesy of MPavilion
安藤忠雄による、オーストラリア・メルボルンの「MPavilion 10」。建築家が招聘されパヴィリオンを造る企画の10番目の作品。人々の記憶に永遠に残る存在を求め、古代からの秩序をもたらす手段“原初の幾何学形態”を用いた建築を考案。人間の想像の原点となる“余白”を生み出す photo©John Gollings, courtesy of MPavilion
安藤忠雄による、オーストラリア・メルボルンの「MPavilion 10」。建築家が招聘されパヴィリオンを造る企画の10番目の作品。人々の記憶に永遠に残る存在を求め、古代からの秩序をもたらす手段“原初の幾何学形態”を用いた建築を考案。人間の想像の原点となる“余白”を生み出す photo©John Gollings, courtesy of MPavilion
安藤忠雄による、オーストラリア・メルボルンの「MPavilion 10」。建築家が招聘されパヴィリオンを造る企画の10番目の作品。人々の記憶に永遠に残る存在を求め、古代からの秩序をもたらす手段“原初の幾何学形態”を用いた建築を考案。人間の想像の原点となる“余白”を生み出す photo©Rory Gardiner, courtesy of MPavilion
安藤忠雄による、オーストラリア・メルボルンの「MPavilion 10」。建築家が招聘されパヴィリオンを造る企画の10番目の作品。人々の記憶に永遠に残る存在を求め、古代からの秩序をもたらす手段“原初の幾何学形態”を用いた建築を考案。人間の想像の原点となる“余白”を生み出す photo©Rory Gardiner, courtesy of MPavilion
安藤忠雄による、オーストラリア・メルボルンの「MPavilion 10」。建築家が招聘されパヴィリオンを造る企画の10番目の作品。人々の記憶に永遠に残る存在を求め、古代からの秩序をもたらす手段“原初の幾何学形態”を用いた建築を考案。人間の想像の原点となる“余白”を生み出す photo©Rory Gardiner, courtesy of MPavilion
安藤忠雄による、オーストラリア・メルボルンの「MPavilion 10」。建築家が招聘されパヴィリオンを造る企画の10番目の作品。人々の記憶に永遠に残る存在を求め、古代からの秩序をもたらす手段“原初の幾何学形態”を用いた建築を考案。人間の想像の原点となる“余白”を生み出す photo©Rory Gardiner, courtesy of MPavilion
安藤忠雄による、オーストラリア・メルボルンの「MPavilion 10」。建築家が招聘されパヴィリオンを造る企画の10番目の作品。人々の記憶に永遠に残る存在を求め、古代からの秩序をもたらす手段“原初の幾何学形態”を用いた建築を考案。人間の想像の原点となる“余白”を生み出す photo©Michael Pham, courtesy of MPavilion
安藤忠雄による、オーストラリア・メルボルンの「MPavilion 10」。建築家が招聘されパヴィリオンを造る企画の10番目の作品。人々の記憶に永遠に残る存在を求め、古代からの秩序をもたらす手段“原初の幾何学形態”を用いた建築を考案。人間の想像の原点となる“余白”を生み出す photo©Rory Gardiner, courtesy of MPavilion
安藤忠雄による、オーストラリア・メルボルンの「MPavilion 10」。建築家が招聘されパヴィリオンを造る企画の10番目の作品。人々の記憶に永遠に残る存在を求め、古代からの秩序をもたらす手段“原初の幾何学形態”を用いた建築を考案。人間の想像の原点となる“余白”を生み出す photo©Rory Gardiner, courtesy of MPavilion
安藤忠雄による、オーストラリア・メルボルンの「MPavilion 10」。建築家が招聘されパヴィリオンを造る企画の10番目の作品。人々の記憶に永遠に残る存在を求め、古代からの秩序をもたらす手段“原初の幾何学形態”を用いた建築を考案。人間の想像の原点となる“余白”を生み出す photo©Rory Gardiner, courtesy of MPavilion
安藤忠雄による、オーストラリア・メルボルンの「MPavilion 10」。建築家が招聘されパヴィリオンを造る企画の10番目の作品。人々の記憶に永遠に残る存在を求め、古代からの秩序をもたらす手段“原初の幾何学形態”を用いた建築を考案。人間の想像の原点となる“余白”を生み出す photo©Rory Gardiner, courtesy of MPavilion
安藤忠雄による、オーストラリア・メルボルンの「MPavilion 10」。建築家が招聘されパヴィリオンを造る企画の10番目の作品。人々の記憶に永遠に残る存在を求め、古代からの秩序をもたらす手段“原初の幾何学形態”を用いた建築を考案。人間の想像の原点となる“余白”を生み出す photo©Rory Gardiner, courtesy of MPavilion
安藤忠雄による、オーストラリア・メルボルンの「MPavilion 10」。建築家が招聘されパヴィリオンを造る企画の10番目の作品。人々の記憶に永遠に残る存在を求め、古代からの秩序をもたらす手段“原初の幾何学形態”を用いた建築を考案。人間の想像の原点となる“余白”を生み出す photo©Rory Gardiner, courtesy of MPavilion
安藤忠雄による、オーストラリア・メルボルンの「MPavilion 10」。建築家が招聘されパヴィリオンを造る企画の10番目の作品。人々の記憶に永遠に残る存在を求め、古代からの秩序をもたらす手段“原初の幾何学形態”を用いた建築を考案。人間の想像の原点となる“余白”を生み出す photo©Rory Gardiner, courtesy of MPavilion
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安藤忠雄による、オーストラリア・メルボルンの「MPavilion 10」。建築家が招聘されパヴィリオンを造る企画の10番目の作品。人々の記憶に永遠に残る存在を求め、古代からの秩序をもたらす手段“原初の幾何学形態”を用いた建築を考案。人間の想像の原点となる“余白”を生み出す photo©Rory Gardiner, courtesy of MPavilion
安藤忠雄による、オーストラリア・メルボルンの「MPavilion 10」。建築家が招聘されパヴィリオンを造る企画の10番目の作品。人々の記憶に永遠に残る存在を求め、古代からの秩序をもたらす手段“原初の幾何学形態”を用いた建築を考案。人間の想像の原点となる“余白”を生み出す photo©Rory Gardiner, courtesy of MPavilion
安藤忠雄による、オーストラリア・メルボルンの「MPavilion 10」。建築家が招聘されパヴィリオンを造る企画の10番目の作品。人々の記憶に永遠に残る存在を求め、古代からの秩序をもたらす手段“原初の幾何学形態”を用いた建築を考案。人間の想像の原点となる“余白”を生み出す photo©Rory Gardiner, courtesy of MPavilion
安藤忠雄による、オーストラリア・メルボルンの「MPavilion 10」。建築家が招聘されパヴィリオンを造る企画の10番目の作品。人々の記憶に永遠に残る存在を求め、古代からの秩序をもたらす手段“原初の幾何学形態”を用いた建築を考案。人間の想像の原点となる“余白”を生み出す photo©Rory Gardiner, courtesy of MPavilion
安藤忠雄による、オーストラリア・メルボルンの「MPavilion 10」。建築家が招聘されパヴィリオンを造る企画の10番目の作品。人々の記憶に永遠に残る存在を求め、古代からの秩序をもたらす手段“原初の幾何学形態”を用いた建築を考案。人間の想像の原点となる“余白”を生み出す photo©Rory Gardiner, courtesy of MPavilion
安藤忠雄による、オーストラリア・メルボルンの「MPavilion 10」。建築家が招聘されパヴィリオンを造る企画の10番目の作品。人々の記憶に永遠に残る存在を求め、古代からの秩序をもたらす手段“原初の幾何学形態”を用いた建築を考案。人間の想像の原点となる“余白”を生み出す photo©Rory Gardiner, courtesy of MPavilion
安藤忠雄による、オーストラリア・メルボルンの「MPavilion 10」。建築家が招聘されパヴィリオンを造る企画の10番目の作品。人々の記憶に永遠に残る存在を求め、古代からの秩序をもたらす手段“原初の幾何学形態”を用いた建築を考案。人間の想像の原点となる“余白”を生み出す photo©Rory Gardiner, courtesy of MPavilion
安藤忠雄による、オーストラリア・メルボルンの「MPavilion 10」。建築家が招聘されパヴィリオンを造る企画の10番目の作品。人々の記憶に永遠に残る存在を求め、古代からの秩序をもたらす手段“原初の幾何学形態”を用いた建築を考案。人間の想像の原点となる“余白”を生み出す photo©Rory Gardiner, courtesy of MPavilion
安藤忠雄による、オーストラリア・メルボルンの「MPavilion 10」。建築家が招聘されパヴィリオンを造る企画の10番目の作品。人々の記憶に永遠に残る存在を求め、古代からの秩序をもたらす手段“原初の幾何学形態”を用いた建築を考案。人間の想像の原点となる“余白”を生み出す image©安藤忠雄建築研究所
安藤忠雄による、オーストラリア・メルボルンの「MPavilion 10」。建築家が招聘されパヴィリオンを造る企画の10番目の作品。人々の記憶に永遠に残る存在を求め、古代からの秩序をもたらす手段“原初の幾何学形態”を用いた建築を考案。人間の想像の原点となる“余白”を生み出す image©安藤忠雄建築研究所
安藤忠雄による、オーストラリア・メルボルンの「MPavilion 10」。建築家が招聘されパヴィリオンを造る企画の10番目の作品。人々の記憶に永遠に残る存在を求め、古代からの秩序をもたらす手段“原初の幾何学形態”を用いた建築を考案。人間の想像の原点となる“余白”を生み出す image©安藤忠雄建築研究所
以下、リリーステキストです。
ナオミ・ミルグロム財団の代表的なイニシアチブであるMPavilionでは、第10版の節目に、プリツカー賞受賞歴を持つ世界的に有名な建築家の安藤忠雄氏設計のパビリオンが11月16日にクイーン・ビクトリア・ガーデンズでオープンします。安藤氏が設計したMPavilion第10版は、同氏のオーストラリア初の作品であり、同氏ならではの自然の中での印象的な幾何学的要素の導入と、正確かつ確実なコンクリートの使用が表現されています。パビリオンのオープンと同時に5か月間のデザインフェスティバルも始まり、公共プログラムとして150以上のイベントが催されます。イベントはすべて入場無料です。2014年より始まったMPavilionフェスティバルは、オーストラリア最大の集客数とインパクトを誇る祭典の一つへと成長し、9回目となった前回は35万人以上が訪れました。
「毎回、建築的ビジョンが現実のものとなり、発想豊かな建築家が作り出した斬新な空間を皆さんに直接体感してもらうのは、素晴らしい瞬間です」と、MPavilion理事のナオミ・ミルグロム ACは述べています。「安藤忠雄氏は、メルボルンに象徴的で新しい場所を作り出しました。このパビリオンは、都市の喧騒から一時逃れることのできる瞑想的な空間と、フェスティバルを見に来る人たちのクリエイティブな発見と活気ある対話を生み出す場所の両方の機能を持ちます。」
メルボルンの文化と植物園が集まる地区に位置するMPavilion第10版は、自然と調和した空間を作り出し、公園と訪問者とのつながりの一部となる、記憶に残る構造物です。MPavilion第10版では、中央のコンクリート柱の上に、アルミニウムで覆われた14.4メートルの大きな円形状のキャノピーが置かれています。ずらして配置した2つの四角形は、パビリオンの中央につながる2つの入り口を形成しています。そして、長さの異なるコンクリートの壁がスペースを部分的に囲み、塀に囲まれた伝統的な日本庭園を思わせる静寂な安らぎの空間を創り出しています。北側と南側のそれぞれの壁伝いにのびる長い開口部(約17m x 0.225m)は、メルボルンのダウンタウンと公園の景色を縁取り、市街とクイーン・ビクトリア・ガーデンズの豊かな緑をMPavilion第10版の内側へとつなぎます。壁の内側は、半分が舗装され、もう半分はパビリオンのキャノピーや空、市街、周囲の自然を映し出す反射プールとなっており、幾何学的な形状と対称性をより強調しています。
「オーストラリアで最初のプロジェクトを完成できたこと、今夏のメルボルンの文化生活で重要な役割を果たす生きた建築を作れたことを、光栄に思います」とMPavilion第10版の建築家、安藤忠雄氏は述べています。「皆さんがここを訪れた時には、心にこの空間を内包し、感覚を研ぎ澄ませて光と風を感じ、この空間と共に触れ合ってほしいと思います。自然、自身、他者との調和を経験していただきたいです。」
MPavilion第10版は11月16日に公でのセレモニーをもって正式にオープンします。スモーキング・セレモニー、Wurundjeri Woi Wurrung族長老のUncle Dave Wandin氏とBoon Wurrung族長老のN’arweet Dr Carolyn Briggs AM氏が共同で開催するウェルカム・トゥ・カントリー、そしてMPavilion理事ナオミ・ミルグロム ACやその他の来賓の挨拶が行われます。また、ヨタ・ヨタの有名ソプラノ歌手兼作曲家であるDeborah Cheetham Fraillon AO氏による「Wominjeka Song Cycle」10曲目が、Dhungala子ども合唱団によって斉唱されます。当日の夜には、オーストラリアの太鼓合奏団Taikozによるパフォーマンスも行われます。
オープン後最初の週末は、安藤氏のMPavilionに関連したクリエイティブな催しが多数開催されます。入場者は、MPavilion、メルボルンのModern Quilters GuildおよびStudio Ongaratoのコラボレーション活動「MPavilionキルトチャレンジ」により制作された個性的なキルトを借りることができます。キルトはそれぞれ、安藤氏の建築にインスピレーションを受けた作りとなっています。また、デザイナーのThomas Pavitte氏は、《Geometry in Perspective》を展示。これは、窓からソーシャルメディアの画像を見るように建築とその周辺を観察できるというものです。
パビリオン内部には、ブラジル人アーティストJoão Loureiro氏によるアートインスタレーション《Escala de Cinzas (Greyscale)》が展示されます。鑑賞者に灰色のアイスクリームを味わえる体験を提供するもので、現地のジェラートショップPiccolina Gelateriaとのコラボレーションにより、パビリオンの美を見事に反映しています。
最初の週末は、日曜に開催される独創的なファッションイベントで幕を閉じます。2014年に最初のユニフォーム制作委託先となったALPHA60が、Snuff Puppets、Amber McCartneyとコラボレーションし、ファッション、人形劇、パフォーマンスを融合して、安藤氏のオーストラリア初の作品を最もメルボルンらしい形で歓迎します。
制作委託は、例年MPavilionプログラムの中核となってきたイベントです。2014年の初開催から、ナオミ・ミルグロム財団は卓越した建築家やアーティスト、クリエイティブな人々、デザイナーを選出し、各シーズンに新作を制作するよう委託してきました。選出された芸術家たちは、パビリオンをインスピレーションとして用い、シーズンを通して豊かな対話をもたらすような、まとまりのある環境を作ります。10周年となる今回、MPavilionはクリエイティブな人材やアーティストを10組選出し、この節目の回にふさわしい新作を作るよう依頼しました。
安藤忠雄によるステートメント
メルボルンの人々の心のオアシス、ビクトリア公園の「緑」の只中に永遠に残る風景をつくる。
物質それ自体や形式ではなく、記憶として、人々の心の中で永遠に生き続ける風景だ。
必要なのは、「母なる自然」に対峙するべく、徹底してモノを削ぎ落した、無地のキャンバスのような「余白」の建築である。
そんな空間の純度を獲得するために、
古代エジプトの時代から、地上に秩序をもたらすための唯一無二の手段であった幾何学、古ギリシアで、哲学の言葉となった原初の幾何学形態を用いる。
人間の理性の表徴、その創造の原点たる〇と□からなる「余白」の建築だ。
その「余白」に光や風が引き込まれたとき、空間に生命が吹き込まれる。
その「余白」で異なる個が集い出会うとき、対話という最も刺激的なハプニングが起る。
その「余白」が大地の緑に溶け込むとき、現れるのは境界のない創造の小宇宙である。
安藤忠雄の略歴
1941年大阪生まれ。独学で建築を学び、1969年に安藤忠雄建築研究所を設立。代表作として、光の教会、ピューリッツァー美術館、地中美術館などがある。受賞歴:1979年《住吉の長屋》でこの年の日本建築学会(AIJ)賞を受賞。以後、1993年日本芸術院賞、1995年プリツカー賞、2003年文化功労者(日本)、 2005年国際建築家連合(UIA)ゴールドメダル、2010年ケネディセンター国際芸術委員会(KCICA)芸術金賞、2010年後藤新平賞、2010年文化勲章(日本)、2013年芸術文化勲章(フランス)、2015年イタリア共和国功労勲章、2016年イサム・ノグチ賞を受賞。個展を1991年にニューヨーク近代美術館(MoMA)で、1993年にポンピドゥー・センターで開催。イエール大学、コロンビア大学、ハーバード大学で客員教授を歴任。1997年から東京大学教授。2003年から東京大学名誉教授。