安藤大輔+安藤かおり / 安藤建築設計室が設計した、島根・安来市の「赤江の家」です。
田園風景の中に計画されました。建築家は、家族の気配が“自然と感じられる”住居として、耐力要素の集約で生活空間を繋げ“立体的なワンルーム”となる建築を考案しました。また、曇天が続く山陰の冬の暮らしを楽む為に“豊かな環境との呼応”も意図されました。
田園風景の中に広がる、5人家族のための住宅である。
子供室以外は1階で生活が完結できる平屋的な住まいとし、リビングダイニングや和室、テラスといった生活の中心となる場は雁行しながらつながる。水回りやクローゼットなどの部分に耐力要素を集約することで回遊動線を確保し、生活空間は有機的につながる。西方に遠望できる京羅木山や山陰本線の鉄道風景が、生活のアクセントとして感じられる住宅とした。
この住宅では、快適で温度差の少ない温熱環境や、薪ストーブ・床下エアコンの効率的な活用に重点を置いている。和室や子供室の欄間、階段・吹抜けなどによって各部屋がつながり、家全体が立体的につながるワンルームの構成とした。その結果、快適な温熱環境が実現できると同時に、閉じすぎた部屋をつくらないことで、家族の気配やつながりが自然と感じられる住まいを実現している。
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以下、建築家によるテキストです。
田園風景の中に広がる、5人家族のための住宅である。
子供室以外は1階で生活が完結できる平屋的な住まいとし、リビングダイニングや和室、テラスといった生活の中心となる場は雁行しながらつながる。水回りやクローゼットなどの部分に耐力要素を集約することで回遊動線を確保し、生活空間は有機的につながる。西方に遠望できる京羅木山や山陰本線の鉄道風景が、生活のアクセントとして感じられる住宅とした。
この住宅では、快適で温度差の少ない温熱環境や、薪ストーブ・床下エアコンの効率的な活用に重点を置いている。和室や子供室の欄間、階段・吹抜けなどによって各部屋がつながり、家全体が立体的につながるワンルームの構成とした。その結果、快適な温熱環境が実現できると同時に、閉じすぎた部屋をつくらないことで、家族の気配やつながりが自然と感じられる住まいを実現している。
山陰の冬は雨雪や曇天の日が続き、気持ちが滅入ることも少なくない。そのような環境であっても冬を楽しむことができる家づくりをしたいと考えた。かといって過剰な設備に頼った内向きの家をつくるのではなく、豊かな周辺環境と呼応する家を目指した。内部と外部、パッシブとアクティブ、閉じる場所と開く場所といった相反する要素を、バランス感覚やプロポーションに気を付けながら組上げることを主題とした。
■建築概要
題名:赤江の家
所在地:島根県安来市
主用途:専用住宅
設計:安藤大輔+安藤かおり / 安藤建築設計室
施工:八光建設株式会社
構造設計協力:なな喜建築設計室
構造:木造
階数:地上2階
敷地面積:591.19㎡
建築面積:98.61㎡
延床面積:124.35㎡
設計:2016年3月~2017年9月
工事:2017年10月~2018年3月
竣工:2018年3月
写真:岡田泰治