松本光索 / KOSAKUによる、東京の住戸改修「音のいる日常」。ピアノを演奏する施主家族の為に計画。音が日常の中にある生活を目指し、ピアノを含めた様々な生活の要素が“ヒエラルキーなく”存在する空間を志向。其々に角度を付けて“散らばる”様に配置する構成を考案キッチンからダイニング側を見る。 photo©西村祐一
松本光索 / KOSAKUによる、東京の住戸改修「音のいる日常」。ピアノを演奏する施主家族の為に計画。音が日常の中にある生活を目指し、ピアノを含めた様々な生活の要素が“ヒエラルキーなく”存在する空間を志向。其々に角度を付けて“散らばる”様に配置する構成を考案キッチンからピアノを見る。 photo©西村祐一
松本光索 / KOSAKUによる、東京の住戸改修「音のいる日常」。ピアノを演奏する施主家族の為に計画。音が日常の中にある生活を目指し、ピアノを含めた様々な生活の要素が“ヒエラルキーなく”存在する空間を志向。其々に角度を付けて“散らばる”様に配置する構成を考案寝室 photo©西村祐一
松本光索 / KOSAKUが設計した、東京の住戸改修「音のいる日常」です。
ピアノを演奏する施主家族の為に計画されました。建築家は、音が日常の中にある生活を目指し、ピアノを含めた様々な生活の要素が“ヒエラルキーなく”存在する空間を志向しました。そして、其々に角度を付けて“散らばる”様に配置する構成を考案しました。
家族3人のためのマンションリノベーションプロジェクト。
夫婦は共にピアノを演奏することから、家にはグランドピアノがあった。しかし、以前暮らしていた住宅では、狭い部屋にピアノが押し込められ、演奏ができるような状態ではなかった。
施主に要望やさまざまな話を伺っていると、幼少期には廊下の途中にピアノが置いてあり、トイレに行く時に少し弾いてみたり、テレビのCMの合間にCMで流れている曲を即興で演奏するなど、ピアノが日常の中に溶け込んだ生活を送っていたことがわかった。
設計にあたり、どのように彼らの新しい住まいに、音のいる日常を取り戻すことができるかと考えた。
1LDK、床面積の合計が50㎡という限られた空間の中で、グランドピアノ、キッチン、家具などを等価なオブジェクトとして扱い、それぞれの関係性にヒエラルキーが生まれないものの置き方を模索した。
1LDK、床面積の合計が50㎡という限られた空間の中で、グランドピアノ、キッチン、家具などを等価なオブジェクトとして扱い、それぞれの関係性にヒエラルキーが生まれないものの置き方を模索した。
結果的に、LDKに置かれたグランドピアノの周辺に散らばるように、キッチンや家具、クローゼットを角度をつけながら配置することで、空間のどこにいてもピアノと近い距離感で生活ができる空間の構成となった。
音が日常の中心に戻り、新たに始まる彼らの生活はどのようなものだろうか。
楽しげな音と空間が混ざり合い、続いていく心地よい暮らしを、時々お邪魔しながら体験してみたいと思っている。
以下の写真はクリックで拡大します

松本光索 / KOSAKUによる、東京の住戸改修「音のいる日常」。ピアノを演奏する施主家族の為に計画。音が日常の中にある生活を目指し、ピアノを含めた様々な生活の要素が“ヒエラルキーなく”存在する空間を志向。其々に角度を付けて“散らばる”様に配置する構成を考案玄関から廊下越しにリビング側を見る。 photo©西村祐一

松本光索 / KOSAKUによる、東京の住戸改修「音のいる日常」。ピアノを演奏する施主家族の為に計画。音が日常の中にある生活を目指し、ピアノを含めた様々な生活の要素が“ヒエラルキーなく”存在する空間を志向。其々に角度を付けて“散らばる”様に配置する構成を考案キッチンからダイニング側を見る。 photo©西村祐一

松本光索 / KOSAKUによる、東京の住戸改修「音のいる日常」。ピアノを演奏する施主家族の為に計画。音が日常の中にある生活を目指し、ピアノを含めた様々な生活の要素が“ヒエラルキーなく”存在する空間を志向。其々に角度を付けて“散らばる”様に配置する構成を考案ピアノとキッチン photo©西村祐一

松本光索 / KOSAKUによる、東京の住戸改修「音のいる日常」。ピアノを演奏する施主家族の為に計画。音が日常の中にある生活を目指し、ピアノを含めた様々な生活の要素が“ヒエラルキーなく”存在する空間を志向。其々に角度を付けて“散らばる”様に配置する構成を考案ピアノ側からキッチンを見る。 photo©西村祐一

松本光索 / KOSAKUによる、東京の住戸改修「音のいる日常」。ピアノを演奏する施主家族の為に計画。音が日常の中にある生活を目指し、ピアノを含めた様々な生活の要素が“ヒエラルキーなく”存在する空間を志向。其々に角度を付けて“散らばる”様に配置する構成を考案ダイニングとキッチン photo©西村祐一

松本光索 / KOSAKUによる、東京の住戸改修「音のいる日常」。ピアノを演奏する施主家族の為に計画。音が日常の中にある生活を目指し、ピアノを含めた様々な生活の要素が“ヒエラルキーなく”存在する空間を志向。其々に角度を付けて“散らばる”様に配置する構成を考案ダイニングからキッチン越しに玄関側を見る。 photo©西村祐一

松本光索 / KOSAKUによる、東京の住戸改修「音のいる日常」。ピアノを演奏する施主家族の為に計画。音が日常の中にある生活を目指し、ピアノを含めた様々な生活の要素が“ヒエラルキーなく”存在する空間を志向。其々に角度を付けて“散らばる”様に配置する構成を考案キッチンとピアノ photo©西村祐一

松本光索 / KOSAKUによる、東京の住戸改修「音のいる日常」。ピアノを演奏する施主家族の為に計画。音が日常の中にある生活を目指し、ピアノを含めた様々な生活の要素が“ヒエラルキーなく”存在する空間を志向。其々に角度を付けて“散らばる”様に配置する構成を考案キッチン photo©西村祐一

松本光索 / KOSAKUによる、東京の住戸改修「音のいる日常」。ピアノを演奏する施主家族の為に計画。音が日常の中にある生活を目指し、ピアノを含めた様々な生活の要素が“ヒエラルキーなく”存在する空間を志向。其々に角度を付けて“散らばる”様に配置する構成を考案キッチンからピアノを見る。 photo©西村祐一

松本光索 / KOSAKUによる、東京の住戸改修「音のいる日常」。ピアノを演奏する施主家族の為に計画。音が日常の中にある生活を目指し、ピアノを含めた様々な生活の要素が“ヒエラルキーなく”存在する空間を志向。其々に角度を付けて“散らばる”様に配置する構成を考案壁面の収納 photo©西村祐一

松本光索 / KOSAKUによる、東京の住戸改修「音のいる日常」。ピアノを演奏する施主家族の為に計画。音が日常の中にある生活を目指し、ピアノを含めた様々な生活の要素が“ヒエラルキーなく”存在する空間を志向。其々に角度を付けて“散らばる”様に配置する構成を考案壁面の収納 photo©西村祐一

松本光索 / KOSAKUによる、東京の住戸改修「音のいる日常」。ピアノを演奏する施主家族の為に計画。音が日常の中にある生活を目指し、ピアノを含めた様々な生活の要素が“ヒエラルキーなく”存在する空間を志向。其々に角度を付けて“散らばる”様に配置する構成を考案寝室 photo©西村祐一

松本光索 / KOSAKUによる、東京の住戸改修「音のいる日常」。ピアノを演奏する施主家族の為に計画。音が日常の中にある生活を目指し、ピアノを含めた様々な生活の要素が“ヒエラルキーなく”存在する空間を志向。其々に角度を付けて“散らばる”様に配置する構成を考案寝室 photo©西村祐一

松本光索 / KOSAKUによる、東京の住戸改修「音のいる日常」。ピアノを演奏する施主家族の為に計画。音が日常の中にある生活を目指し、ピアノを含めた様々な生活の要素が“ヒエラルキーなく”存在する空間を志向。其々に角度を付けて“散らばる”様に配置する構成を考案ダイニング角の造り付けのベンチ photo©西村祐一

松本光索 / KOSAKUによる、東京の住戸改修「音のいる日常」。ピアノを演奏する施主家族の為に計画。音が日常の中にある生活を目指し、ピアノを含めた様々な生活の要素が“ヒエラルキーなく”存在する空間を志向。其々に角度を付けて“散らばる”様に配置する構成を考案壁とベンチ photo©西村祐一

松本光索 / KOSAKUによる、東京の住戸改修「音のいる日常」。ピアノを演奏する施主家族の為に計画。音が日常の中にある生活を目指し、ピアノを含めた様々な生活の要素が“ヒエラルキーなく”存在する空間を志向。其々に角度を付けて“散らばる”様に配置する構成を考案リビング、家具の詳細 photo©西村祐一

松本光索 / KOSAKUによる、東京の住戸改修「音のいる日常」。ピアノを演奏する施主家族の為に計画。音が日常の中にある生活を目指し、ピアノを含めた様々な生活の要素が“ヒエラルキーなく”存在する空間を志向。其々に角度を付けて“散らばる”様に配置する構成を考案寝室への建具の詳細 photo©西村祐一

松本光索 / KOSAKUによる、東京の住戸改修「音のいる日常」。ピアノを演奏する施主家族の為に計画。音が日常の中にある生活を目指し、ピアノを含めた様々な生活の要素が“ヒエラルキーなく”存在する空間を志向。其々に角度を付けて“散らばる”様に配置する構成を考案水廻りへの建具の詳細 photo©西村祐一

松本光索 / KOSAKUによる、東京の住戸改修「音のいる日常」。ピアノを演奏する施主家族の為に計画。音が日常の中にある生活を目指し、ピアノを含めた様々な生活の要素が“ヒエラルキーなく”存在する空間を志向。其々に角度を付けて“散らばる”様に配置する構成を考案平面図 image©KOSAKU
以下、建築家によるテキストです。
家族3人のためのマンションリノベーションプロジェクト。
夫婦は共にピアノを演奏することから、家にはグランドピアノがあった。しかし、以前暮らしていた住宅では、狭い部屋にピアノが押し込められ、演奏ができるような状態ではなかった。
施主に要望やさまざまな話を伺っていると、幼少期には廊下の途中にピアノが置いてあり、トイレに行く時に少し弾いてみたり、テレビのCMの合間にCMで流れている曲を即興で演奏するなど、ピアノが日常の中に溶け込んだ生活を送っていたことがわかった。
それを聞いて、彼らにとっては付随的に音が日常にあるというよりか、人がそこにいるように、音が日常にいるのだと感じた。
設計にあたり、どのように彼らの新しい住まいに、音のいる日常を取り戻すことができるかと考えた。
1LDK、床面積の合計が50㎡という限られた空間の中で、グランドピアノ、キッチン、家具などを等価なオブジェクトとして扱い、それぞれの関係性にヒエラルキーが生まれないものの置き方を模索した。
結果的に、LDKに置かれたグランドピアノの周辺に散らばるように、キッチンや家具、クローゼットを角度をつけながら配置することで、空間のどこにいてもピアノと近い距離感で生活ができる空間の構成となった。
音が日常の中心に戻り、新たに始まる彼らの生活はどのようなものだろうか。
楽しげな音と空間が混ざり合い、続いていく心地よい暮らしを、時々お邪魔しながら体験してみたいと思っている。
■建築概要
題名:音のいる日常
所在地:東京都
設計:松本光索 / KOSAKU
施工:Beans ltd.
ファブリック:fabricscape
構造:RC造(改修)
延床面積: 約50㎡
設計期間:2023年8月~2023年12月
施工期間:2024年1月~2024年3月
竣工:2024年3月
写真:西村祐一