
SHARE 【ap編集長の建築探索】vol.006 若林拓哉 / ウミネコアーキ「新横浜食料品センター」

「ap編集長の建築探索」は、23年の歴史ある建築ウェブメディア「アーキテクチャーフォト」の編集長である後藤連平が、訪問した建築を紹介する連載シリーズです。論考のようなかっちりとした形式ではなく、現地で感じた雰囲気や空気感が伝わるような“ライブ感”のある文体で綴ります。読者の皆様も自身が建築を体験するように読んでいただければ幸いです。
若林拓哉 / ウミネコアーキ「新横浜食料品センター」
ウミネコアーキの若林さんが、設計された「新横浜食料品センター」をみてきた。
どうしても内覧会のタイミングに合わなかったので、横浜での用事に組み込んで外観を中心に拝見してきた。
建設までの詳しいストーリーや構造形式についての解説は、ウミネコアーキの公式サイトにも載っていてすごいので読んでほしい。
構造について言えば、メガストラクチャーで3階の床になるスラブを作ることで、一階と三階のプランニングを自由にして、2階はそのスラブから吊っているのだそう。
それによって新築なのにも関わらず、古くからあり増築されたような迷路性のあるプランが実現されていると思うと、成る程と腑に落ちた。
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しかし、実際に目の当たりにすると、その造形センスにとても驚かされた、、、、!
なんというか令和の石山修武と言っても良いような感覚(もちろんめちゃくちゃ褒めている)。
バラバラになってしまいそうな様々な建築要素が絶妙なバランスでまとめ上げられている。
若林さんたちの作品群は、個人的には、どちらかというと造形というより、小商やコミュニティ的な文脈で知る機会が多かったのだけれど、新築となるとこのようなアプローチで創り上げるのだなというギャップを感じて、かなり驚かされた、、、、!
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若い建築家が完成させた現時点での代表作といっても過言ではない力作だと感じた。
訪問時はオープン前で、内部を見られなかったのだけれど、これは実際に運用された後にも是非訪問したいと思える建築でした。(※現在はオープンしています)
若林さん、お施主さん、おめでとう御座います!!!
(訪問日:2025年8月14日)
後藤連平(ごとう れんぺい)
アーキテクチャーフォト編集長
1979年、静岡県磐田市生まれ。2002年京都工芸繊維大学卒業、2004年同大学大学院修了。組織設計事務所と小規模設計事務所で実務を経験した後に、アーキテクチャーフォト株式会社を設立。22年にわたり建築情報の発信を続けており、現在は、建築と社会の関係を視覚化するWebメディア「アーキテクチャーフォト」の運営をメインに活動。著書に『建築家のためのウェブ発信講義』(学芸出版社)など。




