吉村靖孝とナノによる、愛知・名古屋市の「鈴波 栄 森の地下街店」。地下街の細長い区画。“上質な空間体験”を求め、高さを変えながら湾曲する“6mmの鉄板”壁で“奥行きと陰影”を創出。上がり天側に各種設備をまとめた“折上天井”として“美しい仕上げ”の水平面もつくり出す外観、西側の共用通路より見る。 photo©トロロスタジオ
吉村靖孝とナノによる、愛知・名古屋市の「鈴波 栄 森の地下街店」。地下街の細長い区画。“上質な空間体験”を求め、高さを変えながら湾曲する“6mmの鉄板”壁で“奥行きと陰影”を創出。上がり天側に各種設備をまとめた“折上天井”として“美しい仕上げ”の水平面もつくり出す「膳処」 photo©トロロスタジオ
吉村靖孝とナノによる、愛知・名古屋市の「鈴波 栄 森の地下街店」。地下街の細長い区画。“上質な空間体験”を求め、高さを変えながら湾曲する“6mmの鉄板”壁で“奥行きと陰影”を創出。上がり天側に各種設備をまとめた“折上天井”として“美しい仕上げ”の水平面もつくり出す西側の共用通路より壁越しに「膳処」を見る。 photo©トロロスタジオ
吉村靖孝とナノによる、愛知・名古屋市の「鈴波 栄 森の地下街店」。地下街の細長い区画。“上質な空間体験”を求め、高さを変えながら湾曲する“6mmの鉄板”壁で“奥行きと陰影”を創出。上がり天側に各種設備をまとめた“折上天井”として“美しい仕上げ”の水平面もつくり出す北側の共用通路より壁越しに「膳処」を見る。 photo©トロロスタジオ
吉村靖孝建築設計事務所と野中あつみ+三谷裕樹 / ナノメートルアーキテクチャーが設計した、愛知・名古屋市の「鈴波 栄 森の地下街店」です。
地下街の細長い区画での計画です。建築家は、“上質な空間体験”を求め、高さを変えながら湾曲する“6mmの鉄板”壁で“奥行きと陰影”を創出しました。また、上がり天側に各種設備をまとめた“折上天井”として“美しい仕上げ”の水平面もつくり出しています。店舗の場所はこちら(Google Map)。
計画地は、昨今の再開発による発展が目覚ましい栄エリア地下街の一角で、21mを超える間口と5m強の奥行きから成る細長い形状が特徴である。
店舗の壁は厚さわずか6mmの鉄板とし、高さを変えながら直線のリースラインに沿わず湾曲させることで、内外の距離感を揺らがす境界を生んだ。また、壁は既存躯体および照明との関係により奥行きと陰影が現れ、地下街において異質な存在感を放つ。この曲げ加工は制振性において極めて効果的な曲げ率としており、意匠・構造一体のデザインとなっている。
地下街の特性上、考慮しなければならないのが空調の吹出し口・照明といった設備や点検口の類の配置である。地下とはいえ外気に面しているため高い空調能力が求められ、照度も店舗に設ける照明に大きく依存する。法規的に設置が求められる機器もあり、多くの店舗はこれらを合理的に天井に散らしてしていくことが一般的だ。
今回、壁を金属板による仕上げとしたことで、その規格により等間隔に目地が現れるため、床や天井に余計なラインが現れることは相応しくないと判断した。そこで、床は目地を必要としない特殊なテラゾー仕上げとし、天井に所狭しと設けなければならない各設備は、折上天井を設けその上がり天側に集中させ、下がり天側には一切の設備が付かない美しい仕上げとなるよう配置をコントロールした。
以下の写真はクリックで拡大します

吉村靖孝とナノによる、愛知・名古屋市の「鈴波 栄 森の地下街店」。地下街の細長い区画。“上質な空間体験”を求め、高さを変えながら湾曲する“6mmの鉄板”壁で“奥行きと陰影”を創出。上がり天側に各種設備をまとめた“折上天井”として“美しい仕上げ”の水平面もつくり出す外観、西側の共用通路より見る。 photo©トロロスタジオ

吉村靖孝とナノによる、愛知・名古屋市の「鈴波 栄 森の地下街店」。地下街の細長い区画。“上質な空間体験”を求め、高さを変えながら湾曲する“6mmの鉄板”壁で“奥行きと陰影”を創出。上がり天側に各種設備をまとめた“折上天井”として“美しい仕上げ”の水平面もつくり出す外観、西側の共用通路より見る。 photo©トロロスタジオ

吉村靖孝とナノによる、愛知・名古屋市の「鈴波 栄 森の地下街店」。地下街の細長い区画。“上質な空間体験”を求め、高さを変えながら湾曲する“6mmの鉄板”壁で“奥行きと陰影”を創出。上がり天側に各種設備をまとめた“折上天井”として“美しい仕上げ”の水平面もつくり出す外観、西側の共用通路より売店を見る。 photo©トロロスタジオ

吉村靖孝とナノによる、愛知・名古屋市の「鈴波 栄 森の地下街店」。地下街の細長い区画。“上質な空間体験”を求め、高さを変えながら湾曲する“6mmの鉄板”壁で“奥行きと陰影”を創出。上がり天側に各種設備をまとめた“折上天井”として“美しい仕上げ”の水平面もつくり出す西側通路より「膳処」への入口側を見る。 photo©トロロスタジオ

吉村靖孝とナノによる、愛知・名古屋市の「鈴波 栄 森の地下街店」。地下街の細長い区画。“上質な空間体験”を求め、高さを変えながら湾曲する“6mmの鉄板”壁で“奥行きと陰影”を創出。上がり天側に各種設備をまとめた“折上天井”として“美しい仕上げ”の水平面もつくり出す西側の共用通路より「膳処」の入口側を見る。 photo©トロロスタジオ

吉村靖孝とナノによる、愛知・名古屋市の「鈴波 栄 森の地下街店」。地下街の細長い区画。“上質な空間体験”を求め、高さを変えながら湾曲する“6mmの鉄板”壁で“奥行きと陰影”を創出。上がり天側に各種設備をまとめた“折上天井”として“美しい仕上げ”の水平面もつくり出す入口から「膳処」を見る。 photo©トロロスタジオ

吉村靖孝とナノによる、愛知・名古屋市の「鈴波 栄 森の地下街店」。地下街の細長い区画。“上質な空間体験”を求め、高さを変えながら湾曲する“6mmの鉄板”壁で“奥行きと陰影”を創出。上がり天側に各種設備をまとめた“折上天井”として“美しい仕上げ”の水平面もつくり出す「膳処」、入口(のれんが付いた状態) photo©トロロスタジオ

吉村靖孝とナノによる、愛知・名古屋市の「鈴波 栄 森の地下街店」。地下街の細長い区画。“上質な空間体験”を求め、高さを変えながら湾曲する“6mmの鉄板”壁で“奥行きと陰影”を創出。上がり天側に各種設備をまとめた“折上天井”として“美しい仕上げ”の水平面もつくり出す「膳処」 photo©トロロスタジオ

吉村靖孝とナノによる、愛知・名古屋市の「鈴波 栄 森の地下街店」。地下街の細長い区画。“上質な空間体験”を求め、高さを変えながら湾曲する“6mmの鉄板”壁で“奥行きと陰影”を創出。上がり天側に各種設備をまとめた“折上天井”として“美しい仕上げ”の水平面もつくり出す「膳処」 photo©トロロスタジオ

吉村靖孝とナノによる、愛知・名古屋市の「鈴波 栄 森の地下街店」。地下街の細長い区画。“上質な空間体験”を求め、高さを変えながら湾曲する“6mmの鉄板”壁で“奥行きと陰影”を創出。上がり天側に各種設備をまとめた“折上天井”として“美しい仕上げ”の水平面もつくり出す「膳処」、家具とベンチの詳細 photo©トロロスタジオ

吉村靖孝とナノによる、愛知・名古屋市の「鈴波 栄 森の地下街店」。地下街の細長い区画。“上質な空間体験”を求め、高さを変えながら湾曲する“6mmの鉄板”壁で“奥行きと陰影”を創出。上がり天側に各種設備をまとめた“折上天井”として“美しい仕上げ”の水平面もつくり出す「膳処」 photo©トロロスタジオ

吉村靖孝とナノによる、愛知・名古屋市の「鈴波 栄 森の地下街店」。地下街の細長い区画。“上質な空間体験”を求め、高さを変えながら湾曲する“6mmの鉄板”壁で“奥行きと陰影”を創出。上がり天側に各種設備をまとめた“折上天井”として“美しい仕上げ”の水平面もつくり出す「膳処」、入口側を見る。 photo©トロロスタジオ

吉村靖孝とナノによる、愛知・名古屋市の「鈴波 栄 森の地下街店」。地下街の細長い区画。“上質な空間体験”を求め、高さを変えながら湾曲する“6mmの鉄板”壁で“奥行きと陰影”を創出。上がり天側に各種設備をまとめた“折上天井”として“美しい仕上げ”の水平面もつくり出す「膳処」、家具と床の詳細 photo©トロロスタジオ

吉村靖孝とナノによる、愛知・名古屋市の「鈴波 栄 森の地下街店」。地下街の細長い区画。“上質な空間体験”を求め、高さを変えながら湾曲する“6mmの鉄板”壁で“奥行きと陰影”を創出。上がり天側に各種設備をまとめた“折上天井”として“美しい仕上げ”の水平面もつくり出す「膳処」、壁の詳細 photo©トロロスタジオ

吉村靖孝とナノによる、愛知・名古屋市の「鈴波 栄 森の地下街店」。地下街の細長い区画。“上質な空間体験”を求め、高さを変えながら湾曲する“6mmの鉄板”壁で“奥行きと陰影”を創出。上がり天側に各種設備をまとめた“折上天井”として“美しい仕上げ”の水平面もつくり出す北側の共用通路より壁越しに「膳処」を見る。 photo©トロロスタジオ

吉村靖孝とナノによる、愛知・名古屋市の「鈴波 栄 森の地下街店」。地下街の細長い区画。“上質な空間体験”を求め、高さを変えながら湾曲する“6mmの鉄板”壁で“奥行きと陰影”を創出。上がり天側に各種設備をまとめた“折上天井”として“美しい仕上げ”の水平面もつくり出す北側の共用通路より壁越しに「膳処」を見る。 photo©トロロスタジオ

吉村靖孝とナノによる、愛知・名古屋市の「鈴波 栄 森の地下街店」。地下街の細長い区画。“上質な空間体験”を求め、高さを変えながら湾曲する“6mmの鉄板”壁で“奥行きと陰影”を創出。上がり天側に各種設備をまとめた“折上天井”として“美しい仕上げ”の水平面もつくり出す西側の共用通路より壁越しに「膳処」を見る。 photo©トロロスタジオ

吉村靖孝とナノによる、愛知・名古屋市の「鈴波 栄 森の地下街店」。地下街の細長い区画。“上質な空間体験”を求め、高さを変えながら湾曲する“6mmの鉄板”壁で“奥行きと陰影”を創出。上がり天側に各種設備をまとめた“折上天井”として“美しい仕上げ”の水平面もつくり出す曲面壁の詳細 photo©トロロスタジオ

吉村靖孝とナノによる、愛知・名古屋市の「鈴波 栄 森の地下街店」。地下街の細長い区画。“上質な空間体験”を求め、高さを変えながら湾曲する“6mmの鉄板”壁で“奥行きと陰影”を創出。上がり天側に各種設備をまとめた“折上天井”として“美しい仕上げ”の水平面もつくり出す平面図 image©吉村靖孝建築設計事務所+ナノメートルアーキテクチャー
以下、建築家によるテキストです。
上質な空間体験を目指して
計画地は、昨今の再開発による発展が目覚ましい栄エリア地下街の一角で、21mを超える間口と5m強の奥行きから成る細長い形状が特徴である。
店舗の壁は厚さわずか6mmの鉄板とし、高さを変えながら直線のリースラインに沿わず湾曲させることで、内外の距離感を揺らがす境界を生んだ。また、壁は既存躯体および照明との関係により奥行きと陰影が現れ、地下街において異質な存在感を放つ。この曲げ加工は制振性において極めて効果的な曲げ率としており、意匠・構造一体のデザインとなっている。
地下街の特性上、考慮しなければならないのが空調の吹出し口・照明といった設備や点検口の類の配置である。地下とはいえ外気に面しているため高い空調能力が求められ、照度も店舗に設ける照明に大きく依存する。法規的に設置が求められる機器もあり、多くの店舗はこれらを合理的に天井に散らしてしていくことが一般的だ。
今回、壁を金属板による仕上げとしたことで、その規格により等間隔に目地が現れるため、床や天井に余計なラインが現れることは相応しくないと判断した。そこで、床は目地を必要としない特殊なテラゾー仕上げとし、天井に所狭しと設けなければならない各設備は、折上天井を設けその上がり天側に集中させ、下がり天側には一切の設備が付かない美しい仕上げとなるよう配置をコントロールした。
ここに、地下街らしからぬ上質な空間が成ったと確信している。
■建築概要
題名:鈴波 栄 森の地下街店
所在地:愛知県名古屋市中区栄3丁目5-12 地下鉄森の地下街南2番街
主用途:飲食店+物販店
設計:吉村靖孝建築設計事務所+ナノメートルアーキテクチャー
施工:日展
構造アドバイス:小松宏年構造設計事務所
階数:地下1階
床面積:110.87㎡(うち厨房22.22㎡)
設計:2023年12月~2024年5月
工事:2024年6月~2024年9月
竣工:2024年9月
写真:トロロスタジオ