SHARE AE5 partnersによる、北海道・ニセコのコンドミニアムホテル「TERRAZZE」
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AE5 partnersが設計した、北海道・ニセコのコンドミニアムホテル「TERRAZZE」です。
今計画は、ニセコ連峰の主峰アンヌプリを頂とし、その裾野一体に広がる世界有数のスキーリゾート地、ニセコヒラフにおけるコンドミニアムホテルの建設が目的である。
敷地はアンヌプリ南東の裾野に位置し、シルエットの美しさから蝦夷富士と呼ばれる羊蹄山の全貌が、アンヌプリ東側にその裾野の傾斜により望める絶好のロケーションである。
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以下、建築家によるテキストです。
今計画は、ニセコ連峰の主峰アンヌプリを頂とし、その裾野一体に広がる世界有数のスキーリゾート地、ニセコヒラフにおけるコンドミニアムホテルの建設が目的である。
敷地はアンヌプリ南東の裾野に位置し、シルエットの美しさから蝦夷富士と呼ばれる羊蹄山の全貌が、アンヌプリ東側にその裾野の傾斜により望める絶好のロケーションである。
それがあるからこそ、ニセコヒラフスキーリゾートが存在すると言っても過言ではないほど圧倒的存在感を放つ羊蹄山が、今計画の建築形態の生成に大きな影響を与えたのは言うまでもない。
建物は地上4階建てで、6つのユニットから構成されている。平面は2つの軸によって構成される。まず、敷地北西の全面道路側の軸。道路側には良好な景観が望めないため各ユニットの寝室を配置し、街並みに配慮し道路軸に合わせて平面を構成した。もう一つは、羊蹄山への軸である。羊蹄山のビューを最大限に活かすために、敷地の軸に対して少しずれた羊蹄山に向かってLDK空間を構成した。この異なる2つの軸が対話し絡み合いながら全体の形状を構成し、6つのユニット全てから羊蹄山を臨むことができるのが大きな特徴である。羊蹄山側の窓はフルハイトカーテンウォールとなっており、空間の中に雄大な自然のパノラマビューを取りこむことを意図している。
外観はいくつものゲート状のコンクリートフレームで全体を構成し、道路側と羊蹄山側の異なった2つの軸をうまく全体のまとまりとして統合させている。またそういった操作により建物のボリュームを分節させ、周囲への圧迫感を少なくし、風景の中で凛とした佇まいとなるように計画した。
また、全面道路側のファサードには金属メッシュを採用し、採光とプライバシー確保を両立させると同時にボリュームのある建物に色気を与えている。
■建築概要
プロジェクト名:TERRAZZE
用途:コンドミニアムホテル
施主:Summit Properties
設計監理:AE5 partners
場所:ニセコ – 北海道虻田郡倶知安町字山田169-28
竣工:2014年11月
設計チーム:建築 – AE5 partners 新井秀成、皆川拓、山形陽平、Stefano Tozzi、
Elisabetta Giusti、中村祥子、Derek Naughton、本橋亜美、若松康之、
本間大吉(本間大吉設計事務所)
構造:鈴木健(小西泰孝建築構造設計)
設備:新井重男(マッハ設備設計研究所)
施工:岩田地崎建設
延床面積:1,060.85㎡