SHARE 福井信行 / ルーヴィスの設計・施工による、神奈川県三浦市宮川町の「みやがわベーグル」
all photos©中村晃
福井信行 / ルーヴィスの設計・施工による、神奈川県三浦市宮川町の「みやがわベーグル」です。
人口1300人の三浦市宮川町に建つ元釣り具倉庫をベーグル屋に改修した。 きっかけは、人口と税収の減少などに将来への不安を抱いた地域の人から「三浦の空き家を活用して何かできないか?」という相談から始まる。 そこで我々は「人口減少を急に止めることは出来ないが地域に人を呼び込むことは出来るのではないか?」と考え、三浦半島の南端にある宮川町の空き家を活用することにした。
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以下、建築家によるテキストです。
人口1300人の三浦市宮川町に建つ元釣り具倉庫をベーグル屋に改修した。 きっかけは、人口と税収の減少などに将来への不安を抱いた地域の人から「三浦の空き家を活用して何かできないか?」という相談から始まる。 そこで我々は「人口減少を急に止めることは出来ないが地域に人を呼び込むことは出来るのではないか?」と考え、三浦半島の南端にある宮川町の空き家を活用することにした。
ここは東京から1時間半ほど、横浜から1時間ほどの小さな湾を望む谷あいに 位置する。地元の人でもあまり頻繁に訪れる場所ではないが近くに昔の塩田があり、また鳥のさえずりや波の音が身近に感じられる心地いい場所である。 この小さな町にど雨やって人を呼び込もうかと考え、 三浦で栽培した小麦を使ったベーグルと三浦野菜を練り込んだクリームチーズを販売するお店にすることにした。
外部は既存の壁を取り払った後に、ポリカーボネートのクリアの波板を用いて、人通りの少ない道でも店内の様子が伺えるようにデザインした。 内部は既存になるべく近い素材であるラワンと昔からよく使われている100角の白タイルをカウンター全体に施し新しい懐かしさを提案している。
目指したのは、 緑豊かな周辺環境を内部へと取込み、外部へ開くと共に、 地域ならではの食材の発信拠点とすることで、休日のアクティビティとして東京など少し離れたエリアからでも流入してくれることを考えた。 また、地元の人から見ても不利な立地で商店をし反響を得ることで、自分達も何かやってみようと思えるような活力を地域に派生させて行きたいと考えた。
■建築概要
名称 : みやがわベーグル
住所:神奈川県三浦市宮川町
地図:https://goo.gl/maps/EyLV7n3sJV22
主用途:店舗・軽飲食
事業主:合同会社宮川リゾート(※同法人は株式会社ルーヴィス他、地元の人達と今回共同出資で設立)
設計:福井信行/ルーヴィス
担当:福井信行+黒田基実/ルーヴィス
施工:ルーヴィス+大神設備工業
担当:内藤智江+黒田基実 床面積:39.6平米
構造規模:木造平屋建
竣工:2016年5月
撮影:中村晃