SHARE 奥野崇建築設計事務所による、愛媛・今治の「真言宗光林寺 位牌堂」
奥野崇建築設計事務所が設計した、愛媛・今治の「真言宗光林寺 位牌堂」です。
今治市玉川町の山の中。
1316年の歴史を誇る寺院で、位牌堂をつくるという現代的な取組。
寺院施設一連の再計画第一歩目となる本計画のテーマは、現代の素材を使って「これからの寺院をつくる」ということ。鉄骨造でつくられる本体に、袴のように約800本の桧の化粧垂木を掛けわたし、そこにランダムにガラスを嵌め込みます。訪れた方々が気持ちを静められる、光の回廊をつくる。光の色は周囲の豊かな自然によって、一年の中で移ろい変化していきます。仏教の考え方である、諸行無常を建築的に表現したものです。
また、袴部分は鉄骨の本体部分を守る役割も担います。時に強風雨もふきあれる本敷地。使用される素材は一般流通しているものを対象としており、技術的に特別な工法を用いることなく、地元の職人にてメンテナンスしていけるよう。
長持ちする建物とするために、部材や屋根葺材の取り替え可能な袴部分は重要です。大切な人を想い、建築を前に手を合わせる。
天に昇る光の粒が、人々の心の拠り所になればと願います。
以下の写真はクリックで拡大します
■建築概要
真言宗光林寺 位牌堂
所在地:愛媛県今治市玉川町
主要用途:位牌堂(寺院)
設計監理:奥野崇建築設計事務所 担当/奥野 崇
構造設計:増川建築構造設計 担当/増川 和弘
施工:有限会社 獏工房
造園:玉川造園
都市計画区域外
敷地面積:1,009.25㎡
建築面積:118.07㎡
延床面積:396.36㎡
1階:115.35㎡ 2~4階:70.25㎡ 5階:70.26㎡
建蔽率:11.69% 許容600%
容積率:39.27% 許容200%
最高の高さ:18.685m
軒高:17.600m
階高:1階:4,000㎜ 2,3階:3,100㎜ 4階:3,150㎜ 5階:3,200㎜
天井高:1階:3,400㎜ 2~4階:2,400㎜ 5階:2,600㎜
敷地条件
地域地区:都市計画区域外
工程
設計期間:2015年10月~2016年06月
工事期間:2016年07月~2017年09月