SHARE 濱田慎太建築事務所による、山口・山口市の「住宅展示場サエラ ゲートハウス」
濱田慎太建築事務所が設計した、山口・山口市の「住宅展示場サエラ ゲートハウス」です。
山口県の住宅展示場に建つ「ゲートハウス」のプロジェクトです。
展示場への入場ゲートという主な機能に加え、案内所、公衆トイレ、イベントスペースとしての役割も兼ねています。多くの来場者が最初に目にし、立ち寄り、通過していくための建築ということで、想定される様々な利用動線とうまく呼応した印象的な建築の姿を考えました。
まず、想定される様々な利用動線を分析し、それらを効率よく導く最も合理的な機能配置を決定しました。そしてその屋根を直線的に引き伸ばすことでシンプルなゲートを作り出しました。
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以下、建築家によるテキストです。
「屋根と動線の呼応」
山口県の住宅展示場に建つ「ゲートハウス」のプロジェクトです。
展示場への入場ゲートという主な機能に加え、案内所、公衆トイレ、イベントスペースとしての役割も兼ねています。多くの来場者が最初に目にし、立ち寄り、通過していくための建築ということで、想定される様々な利用動線とうまく呼応した印象的な建築の姿を考えました。
まず、想定される様々な利用動線を分析し、それらを効率よく導く最も合理的な機能配置を決定しました。そしてその屋根を直線的に引き伸ばすことでシンプルなゲートを作り出しました。
次にゲートを通過する来場者動線や公衆トイレへの裏動線に対して、フラットで単純な屋根形状の一部軒先を反り上げることで、各方向から人々を優しく自然に迎え入れるような特徴的な曲面形状に変形させていき、動線と呼応する屋根を作り上げました。
この建築の特徴である波のようなうねりを持つ屋根は、位置ごとに勾配が異なる垂木と、鋼管を用いた桁梁で構成されています。垂木に設けた半円のくぼみと鋼管の組合せにより、勾配変化に追従できる単純で統一された納まりを実現しました。また鋼管と柱の接合部に設けるブラケットもすべて同一形状となっており、単純な納まりの連続で作られたシンプルでコストを抑えた架構を採用しました。
3次元的に湾曲した屋根を持つこの建物は、様々なモデルハウスが建ち並ぶ中で、エントランスゲートとして展示場の風景の中に溶け込むようなシンプルな建築を目指しつつ、その形態デザインと利用動線が呼応するこの場所にしかない建築の姿を作り出しています。
■建築概要
主要用途:店舗、公衆トイレ
建設地:山口県山口市
竣工:2019 年1 月
主要構造形式:鉄骨造 1階建て
建築面積:86.4 ㎡ 延床面積 :86.4 ㎡.
設計・監理:株式会社 濱田慎太建築事務所
施主名:テレビ山口株式会社
施工(建築):パナソニック建設エンジニアリング株式会社
(サイン):株式会社 コア
写真:鈴木研一