藤原・室 建築設計事務所が設計した、香川・高松市の住宅「高松のガレージハウス」です。
高松の市街地に敷地を持つこの建築は、ご夫婦+お子様1人の住宅です。
建築主からは、敷地をできるだけ広く使う、プライバシーを確保する、車を見ながら過ごせるガレージハウスとしたい、木材などの素材感は消したい、鉄筋コンクリート造とする、といったご要望がありました。
そこで、日常生活を送るLDKを敷地中心に配置し、そこから敷地全体に空間が広がるというコンセプトから空間を検討しました。
建物は、敷地全体を囲う四周の外壁とその内側四隅の外部吹き抜け、および中央の内部吹き抜けから構成されます。四隅と中央の吹き抜けが内部空間に光を明るく均等にもたらします。これによりLDKは1階にありながらも広がりや明るさを感じることができます。また、外部空間を四隅の吹き抜けという形で建物の内側に取り込むことで、プライバシーを確保しつつ外部空間とのつながり・広がりを感じられる空間を実現しています。
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以下、建築家によるテキストです。
高松の市街地に敷地を持つこの建築は、ご夫婦+お子様1人の住宅です。
建築主からは、敷地をできるだけ広く使う、プライバシーを確保する、車を見ながら過ごせるガレージハウスとしたい、木材などの素材感は消したい、鉄筋コンクリート造とする、といったご要望がありました。
そこで、日常生活を送るLDKを敷地中心に配置し、そこから敷地全体に空間が広がるというコンセプトから空間を検討しました。
建物は、敷地全体を囲う四周の外壁とその内側四隅の外部吹き抜け、および中央の内部吹き抜けから構成されます。四隅と中央の吹き抜けが内部空間に光を明るく均等にもたらします。これによりLDKは1階にありながらも広がりや明るさを感じることができます。また、外部空間を四隅の吹き抜けという形で建物の内側に取り込むことで、プライバシーを確保しつつ外部空間とのつながり・広がりを感じられる空間を実現しています。
また、シンプルな空間を実現するため、柱を建物中央の4本に集約しています。
1階、2階の床と壁、および屋根はこの4本の柱から水平方向に持ち出した梁で支えられています。これにより、1階および2階の壁はそれぞれ2階および屋根の荷重を支える必要がなくなり、360度どこからでも光が入ってくる細長いスリット窓が設置することが可能となりました。
その結果、外部への視線の抜けも獲得でき、さらなる広がりとプライバシーを両立させた建築を実現できました。
また、この構造形式は工事費用の低減にも大きく寄与しました。
この建物の敷地は比較的軟弱な地盤だったため、通常のベタ基礎形式の場合だと広範囲での地盤改良が必要でした。そこでこの構造形式によって4本の柱の下部のみに地中杭を集中させることとしました。これにより通常のベタ基礎形式の場合と比較して地盤改良費用をおよそ4分の1程度にまで低減することができました。
■建築概要
建築名:高松のガレージハウス
設計事務所:藤原・室 建築設計事務所
主幹設計士:藤原慎太郎・室喜夫
場所:香川県高松市
竣工年:2019
用途(家族構成):専用住宅(夫婦+子供1人)
敷地面積:229.74㎡ (69.50坪)
建築面積:131.68㎡ (39.83坪)
延床面積:203.90㎡ (61.68坪)
階数:2
構造:RC造
写真クレジット:平桂弥