OSTR / 太田翔+武井良祐による、大阪市の2軒連なる長屋を改修した、自身のオフィスオフィス兼イベントスペース「本庄西の現場」です。
大阪市北区の本庄にある2軒の連なった長屋を、自分たちのオフィス兼イベントスペースへと改修したプロジェクトです。
この長屋は元々別の住居で、それらの間には裏側へつづく道が通っていたようです。いつしか道も含めて1つの家として住まわれていました。家具が散乱し、床や土壁ははがれ、柱は一部朽ちているような状態でした。
私たちは、2軒の長屋に元々あった道を再び通し、それぞれをまたぐように構造補強を入れ込みました。さらに、全体が連続するようにフラットな土間を敷き、縁側だった部分には屋根をかけて、大きな余白のような空間をつくりました。
大きな余白に対して、大きなテーブル、全開できる木製建具、外のように明るいトップライト、外部を引き込む砂利、風が抜ける窓を作って、空間を定義していきました。
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以下、建築家によるテキストです。
大阪市北区の本庄にある2軒の連なった長屋を、自分たちのオフィス兼イベントスペースへと改修したプロジェクトです。
この長屋は元々別の住居で、それらの間には裏側へつづく道が通っていたようです。いつしか道も含めて1つの家として住まわれていました。家具が散乱し、床や土壁ははがれ、柱は一部朽ちているような状態でした。
私たちは、2軒の長屋に元々あった道を再び通し、それぞれをまたぐように構造補強を入れ込みました。さらに、全体が連続するようにフラットな土間を敷き、縁側だった部分には屋根をかけて、大きな余白のような空間をつくりました。
大きな余白に対して、大きなテーブル、全開できる木製建具、外のように明るいトップライト、外部を引き込む砂利、風が抜ける窓を作って、空間を定義していきました。
既存の建築を継承するため、構成だけではなく放置されていた家具や照明、建具を再利用し、柱や梁、屋根の裏、土壁も元の表情のまま残しています。古いものを残しつつも新しさも感じられるよう、あえて未完成のような状態で止めています。
建築の「現場に」おいて、竣工に向けて設計者や施工者が試行錯誤しながら少しずつモノを立ち上げていきますが、この場所でも、あえて下地のままで止めておき、みんなで考えながら空間を立ち上げていこうと思っています。
用途を決めていない「余白」をもつこのプロジェクトを「完成に向けて進め続ける」状態=[現場]と呼ぶことにしました。
■建築概要
場所名:本庄西の現場
設計監理:株式会社OSTR / 太田翔+武井良祐
施工:舩橋工務店
構造アドバイス:海野構造研究所/海野敬亮
写真:大竹央祐
設計期間:2019年4月〜2019年6月
施工期間:2019年7月〜2019年9月
住所:大阪市北区本庄西1-6-24
構造:木造1階建て