奥田晃輔+堀井達也 / OHArchitectureが設計した、兵庫・淡路島の「淡路の工場」です。
経済的な大空間を確保するために、テント倉庫等に使われる骨組膜構造をベースに、トラスを45度振ったクロスビームトラス構造を開発し、ジグザクな形状(プリーツ)をもつ、48m×27m×H20mの無柱膜空間を獲得。また、施工的にもプリーツにより組柱は自立し、半年を切る短工期の竣工を可能にした。
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以下、建築家によるテキストです。
「増殖とプリーツ」
今後300年を見据えて計画的に淡路島に本社工場を移転した撹拌機器製作企業。
その3年後、予定外の大型機器受注対応のため、更に組立場を増やすことになった。
計画的な増築というより、生命力があふれだして出来上がってしまった、増殖のような建ち方。エネルギーの塊のような様相をもちつつ、周辺環境に合わせて変化する特徴的な建物がこの場所・この企業に相応しいと考えた。
経済的な大空間を確保するために、テント倉庫等に使われる骨組膜構造をベースに、トラスを45度振ったクロスビームトラス構造を開発し、ジグザクな形状(プリーツ)をもつ、48m×27m×H20mの無柱膜空間を獲得。また、施工的にもプリーツにより組柱は自立し、半年を切る短工期の竣工を可能にした。
平面計画的にプリーツは、内部では設備スペースになり、外部ではSUS445とガルバが互い違いに連続する特徴的な外壁となった。このジグザグなプリーツは変わりゆく景色を断続的に映し、自然の移ろいを感じられる生き物の外皮ような様相を呈している。
この生命力あふれる様相は、SUS撹拌機器で未来を担う企業のCIを体現していると言えよう。
■建築概要
淡路の工場
Designer:OHArchitecture 奥田 晃輔, 堀井 達也,吉田裕樹
Contractor:分離発注
建築工事:太陽工業
給排水空調工事:新日本空調
電気設備工事:きんでん
Photographer:塩谷淳
Construction type:新築
Function:組立工場
1F area:1,206.49㎡
Total area:1,206.49㎡
Site area:18,372.19㎡
Construction phase:2018.12~2019.05
Address:兵庫県淡路島夢舞台1-38