SHARE マ・アーキテクツ / 宮本裕也+留目知明+三浦寛滋による、東京・武蔵野市の、靴紐店「KIXSIX KICHIJOJI」
マ・アーキテクツ / 宮本裕也+留目知明+三浦寛滋が設計した、東京・武蔵野市の、靴紐店「KIXSIX KICHIJOJI」です。店舗の公式サイトはこちら。
インターネット販売からスタートしたシューレースブランド「KIXSIX」の、初の常設店舗の計画。
靴紐屋としては世界初の実店舗となる。住宅地でもありながら、数々の飲食店やアパレルショップも立ち並ぶ繁華街にあり、1階部分に連続した店舗をもつマンションの一角をリノベーションする。
間口約2mのわずか7坪のスペース。
可変的であること、スマートでシンプルであること、無彩色で構成すること、普通に見えて普通じゃない”違和感”を感じさせることなどが求められた。実店舗であることのリアリティやライブ感を強く感じさせると同時に、どこか非現実的な世界観とが共存する「対比的な構図」を作り出すことで、ある種の“違和感”を生みだすことを意図した。
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以下、建築家によるテキストです。
インターネット販売からスタートしたシューレースブランド「KIXSIX」の、初の常設店舗の計画。
靴紐屋としては世界初の実店舗となる。
住宅地でもありながら、数々の飲食店やアパレルショップも立ち並ぶ繁華街にあり、1階部分に連続した店舗をもつマンションの一角をリノベーションする。
間口約2mのわずか7坪のスペース。
可変的であること、スマートでシンプルであること、無彩色で構成すること、普通に見えて普通じゃない”違和感”を感じさせることなどが求められた。実店舗であることのリアリティやライブ感を強く感じさせると同時に、どこか非現実的な世界観とが共存する「対比的な構図」を作り出すことで、ある種の“違和感”を生みだすことを意図した。
商品の陳列は、機能性や可変性を考慮して市販のフックを採用したが、それを取り付ける有孔ボードをアクリルでつくり、壁から離すことで、不思議な浮遊感を持たせた。アクリル板を取り外し可能にすることで時期ごとに様相を変化させることも想定している。壁一面を構成する大きな姿見鏡は空間が反復していくような効果を演出し、シームレスなライン照明が既存の梁を貫通して伸長していくような空間の奥行き感をさらに強調している。
店舗空間は、ブランドのロゴにもなっているカプセルの“ボディ”と“キャップ”のように、二つの要素にパッケージされたような構成になっている。半分は、商品の背景になり、光を映し出す抽象的な白。もう半分は、ネットでの購買行動のような抽象性に対して、現実世界であることの生々しさを感じさせるよう、既存のコンクリート下地を表しにした。
いままでインターネット上の仮想空間で行われていた購買行動やスニーカーファンたちのコミュニケーションがリアルとして表出し、ここでの化学反応を経て、またインターネットに回帰する。そんな往来のジャンクション的な場所となることを予感させる。
■建築概要
名称:KIXSIX KICHIJOJI
所在地:東京都武蔵野市
用途:店舗
計画種別:内装改修
床面積:14.80 ㎡
竣工:2019年11月
設計監理:マ・アーキテクツ
施工:株式会社ルーヴィス
写真:中村晃
種別 | 使用箇所 | 商品名(メーカー名) |
---|---|---|
外装・建具 | 店舗ファサード | 既存サッシ 再塗装 |
内装・床 | 床 | 墨モルタルの上、クリア塗装 |
内装・壁 | 壁1 | 既存PBをベニヤ補強の上、AEP白 |
内装・壁 | 壁2 | 既存CBの上、クリア塗装 |
内装・天井 | 天井 | 既存スラブ表し |
内装・照明 | 照明 | |
内装・造作家具 | 商品陳列什器 | 透明アクリル板t=6 孔あけ加工、小口磨き仕上げ |
内装・造作家具 | カウンター | ステンレス板t=5 VB仕上げ、フレキシブルボードt=5、白ポリt=21 |
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