今津康夫 / ninkipen!による、京都のセレクトショップ「lloomm」です。
京都四条通の喧騒から少しはずれて位置するセレクトショップのインテリアデザインである。
店へは通りに面する「母屋」を通り抜けてアプローチする為、外からは暖簾しか見えないが、暖簾をくぐり路地を進むと2つの庭を持つ2階建ての「離れ」が現れる。
自然光が柔らかく注ぐ店内にふさわしく、ラワンに和紙を透かして貼ることで光を拡散させ、真鍮の叩きやアルミのエキスパンドメタルで光に強弱のリズムを与えている。
1階の天井と2階の床には同じ径のリングを表裏一体に対となるように置くことで、同時に見えることのないそれぞれの空間を結びつけ、互いの気配をつなげようと試みている。
普段は白、雨の日は青、日祝祭日は橙の暖簾が懸かる。道行く人は、緩やかなリズムで色を変えるその隙間から、奥へと続く拡がりに想いを馳せるだろう。