長坂常 / スキーマ建築計画が設計した、韓国・済州島の店舗「KOLON SPORT SOTSOT REBIRTH」です。この地域で取り組む“見えない開発”の一環として計画、魅力的な“雑居ビル”を目指して既存の区画を整理し開口部も新設、内装では入居店舗の理念を引継ぎ“海洋ゴミ”を使用し什器を制作しました。店舗の公式サイトはこちら。
長坂が「見えない開発」と呼び進めている済州島塔洞での街全体の開発プロジェクトのひとつとして完成したものです(※「見えない開発」については下部のテキストを参照)。アーキテクチャーフォトでは、長坂のこれまでの済州島塔洞でのプロジェクト「creamm」、「Portable」、「FREITAG JEJU by MMMG」、「D&DEPARTMENT JEJU by ARARIO」も特集記事として紹介しています。
TAPDONG「見えない開発」の続編である。
creammが竣工し約1年半経つがまた少し開発領域が広がった。
今回はARARIO MUSEUMの南の通りを一本挟んだところにあるテナントビルである。
そこはどこにでもあるような3階RCラーメンの建物で等スパンで別れ、4テナントが軒を並べるテナントビルで、東側から2スパン目の1〜2階の改修を行った。
既存の建物が元々そのスパンごとに区画され、いわゆる商店街のように外壁の1階と2階の間に看板がつき営業していたが、それでは中に入ってみないとわからない「見えない開発」的な魅力が得られないと考え、まず、そのステレオタイプな看板を取り外し、区画ごとの境界を外から感じられないように魅力ある雑居ビルを目指した。
その躯体の整理を行いつつ、その一画の1〜2階にKOLON SPROTのコンセプトストアを計画した。
そこは「持続可能性」をコンセプトとしたブランドでSOTSOT REBIRTHといい。
リサイクル素材を使って作られたワンオフの商品を扱うアパレルストアであることから、我々はそのコンセプトを引き継ぎ什器をJEJU島海岸付近で集めた海洋ゴミを使って作った。スケルトンも既存のインフィルを剥がしできるだけそのまま利用するよう計画した。