本岡一秀+伊藤祐紀 / 本岡伊藤アーキテクツによる、大阪の住宅「箕面の家」。交通量のある住宅街に計画。気積確保と内外の関係調整を意図し、緩衝帯となる吹抜と周囲を借景する絶妙な高さの大開口を考案。室内の造作家具に様々な役割を担わせ人と物の多様な居場所を構築
本岡一秀+伊藤祐紀 / 本岡伊藤アーキテクツによる、大阪の住宅「箕面の家」。交通量のある住宅街に計画。気積確保と内外の関係調整を意図し、緩衝帯となる吹抜と周囲を借景する絶妙な高さの大開口を考案。室内の造作家具に様々な役割を担わせ人と物の多様な居場所を構築 photo©大竹央祐
本岡一秀+伊藤祐紀 / 本岡伊藤アーキテクツによる、大阪の住宅「箕面の家」。交通量のある住宅街に計画。気積確保と内外の関係調整を意図し、緩衝帯となる吹抜と周囲を借景する絶妙な高さの大開口を考案。室内の造作家具に様々な役割を担わせ人と物の多様な居場所を構築 photo©大竹央祐
本岡一秀+伊藤祐紀 / 本岡伊藤アーキテクツによる、大阪の住宅「箕面の家」。交通量のある住宅街に計画。気積確保と内外の関係調整を意図し、緩衝帯となる吹抜と周囲を借景する絶妙な高さの大開口を考案。室内の造作家具に様々な役割を担わせ人と物の多様な居場所を構築 photo©大竹央祐

本岡一秀+伊藤祐紀 / 本岡伊藤アーキテクツが設計した、大阪の住宅「箕面の家」です。
交通量のある住宅街に計画です。建築家は、気積確保と内外の関係調整を意図し、緩衝帯となる吹抜と周囲を借景する絶妙な高さの大開口を考案しました。また、室内の造作家具に様々な役割を担わせ人と物の多様な居場所を構築しました。

20代夫婦のための住宅である。敷地は閑静な住宅街に位置する南北に細長い小さな土地で、東側の道路は大通りへの抜け道となっているため比較的交通量が多く、道路との距離を確保する必要があった。一方で東側の隣家には豊かな生垣が生い茂り、西側は庭と駐車場が連なり、池の土手まで視界が抜けるような環境であった(低層住宅地に見られる宅地面積制限により、ゆったりとした敷地が多く、南側に庭が連なっていく状況が広がる)。

建築家によるテキストより

そこで、建て主の要望である敷地いっぱいの気積を確保しつつも、周辺の生垣や庭を借景として取り込むように東側の少し高い位置に大きな開口を4つ設けた。腰窓にしては高く、2階の窓にしては低い位置に設けた大きな窓により、周辺に対しては平屋を拡大したようなスケール感をつくり、内部は明るく光に満ちた落ち着いた居場所をつくり出す。

建築家によるテキストより

建築より小さく、椅子やテーブルといった家具より大きいスケールの収納家具が、生活の中で使われるモノから人までを等価に収納し、一室空間の中にモノや人それぞれの居場所をつくる。家具としては大きなスケールとしながらも、建築との取り合い方や、身体が触れるディテール部分を家具らしく設えることを意識した。

建築家によるテキストより
ヤン・イェリム+片山豪 / 文生堂による、東京・豊島区の住戸改修「雑司が谷の豪邸」。設計者の自邸。既存要素を活かした計画を目指し、入口からルーフバルコニーまでを土間で接続し生活の中心とする構成を考案。“開放的な外部”を取り込んで“量”を目的に作られた空間を“質”を孕む場に変える
ヤン・イェリム+片山豪 / 文生堂による、東京・豊島区の住戸改修「雑司が谷の豪邸」。設計者の自邸。既存要素を活かした計画を目指し、入口からルーフバルコニーまでを土間で接続し生活の中心とする構成を考案。“開放的な外部”を取り込んで“量”を目的に作られた空間を“質”を孕む場に変える photo©楠瀬友将
ヤン・イェリム+片山豪 / 文生堂による、東京・豊島区の住戸改修「雑司が谷の豪邸」。設計者の自邸。既存要素を活かした計画を目指し、入口からルーフバルコニーまでを土間で接続し生活の中心とする構成を考案。“開放的な外部”を取り込んで“量”を目的に作られた空間を“質”を孕む場に変える photo©楠瀬友将
ヤン・イェリム+片山豪 / 文生堂による、東京・豊島区の住戸改修「雑司が谷の豪邸」。設計者の自邸。既存要素を活かした計画を目指し、入口からルーフバルコニーまでを土間で接続し生活の中心とする構成を考案。“開放的な外部”を取り込んで“量”を目的に作られた空間を“質”を孕む場に変える photo©楠瀬友将

ヤン・イェリム+片山豪 / 文生堂が設計した、東京・豊島区の住戸改修「雑司が谷の豪邸」です。
設計者の自邸です。建築家は、既存要素を活かした計画を目指し、入口からルーフバルコニーまでを土間で接続し生活の中心とする構成を考案しました。それにより、“開放的な外部”を取り込んで“量”を目的に作られた空間を“質”を孕む場に変える事を意図しました。

豊島区雑司が谷に建つ、ルーフバルコニー付き集合住宅一室の改修計画。

建築家によるテキストより

本計画の特徴として、ルーフバルコニーの存在があり、エントランスから「土間」で繋がれている。
下足のままでも行き来できる自由度の高い場所であり、ルーフバルコニーがあるからこその生活が展開される。また、この土間の取り巻くように様々な質量の素材を散りばめることで、陽や風といった環境の一挙手一投足により、それぞれが違う様相で空間を彩るデザインとした。

建築家によるテキストより

ルーフバルコニーという「開放的な外部環境」を取り込むことで、単一的であった「量」の空間は、「質」を孕んだ複合的な空間へ昇華させることができる。その可能性を、本計画で示せればと思う。

建築家によるテキストより
神谷幸治 / Qukan空間工作所による、北海道・札幌市の住宅改修「伏古の屋根裏」。仕事場兼住居の二階屋を改修。生活変化で持て余した床面積を減らし暮らしの場を一階とする為に、上階を減築して勾配屋根を架ける方策を考案。梁を現しとし気積の大きな“屋根裏”の様な空間を作る
神谷幸治 / Qukan空間工作所による、北海道・札幌市の住宅改修「伏古の屋根裏」。仕事場兼住居の二階屋を改修。生活変化で持て余した床面積を減らし暮らしの場を一階とする為に、上階を減築して勾配屋根を架ける方策を考案。梁を現しとし気積の大きな“屋根裏”の様な空間を作る photo©吉田昴平
神谷幸治 / Qukan空間工作所による、北海道・札幌市の住宅改修「伏古の屋根裏」。仕事場兼住居の二階屋を改修。生活変化で持て余した床面積を減らし暮らしの場を一階とする為に、上階を減築して勾配屋根を架ける方策を考案。梁を現しとし気積の大きな“屋根裏”の様な空間を作る photo©吉田昴平
神谷幸治 / Qukan空間工作所による、北海道・札幌市の住宅改修「伏古の屋根裏」。仕事場兼住居の二階屋を改修。生活変化で持て余した床面積を減らし暮らしの場を一階とする為に、上階を減築して勾配屋根を架ける方策を考案。梁を現しとし気積の大きな“屋根裏”の様な空間を作る photo©吉田昴平

神谷幸治 / Qukan空間工作所が設計した、北海道・札幌市の住宅改修「伏古の屋根裏」です。
仕事場兼住居の二階屋を改修する計画です。建築家は、生活変化で持て余した床面積を減らし暮らしの場を一階とする為に、上階を減築して勾配屋根を架ける方策を考案しました。そして、梁を現しとし気積の大きな“屋根裏”の様な空間を作りました。

札幌市に50年前に新築されたこの住宅は35年程前に一度改修され、それまで一部二階建ての建物から総二階建へと増築されている。
この住宅に住むクライアントはシルクスクリーン印刷業を生業としており総二階となってからは隣地と近接している為、南側でも日の当たりづらい1階全てをシルクスクリーンの作業場として使い2階を主な生活空間としていた。
母子の二人暮しになり60坪程ある床面積は生活においても仕事においても広さ的に持て余してきたこと、年齢的な部分もあり二階での生活が不安視されたことからの改修工事である。

建築家によるテキストより

計画に於いて1階の生活での明るさをどの様に担保するか、また広すぎる面積をどの様に削るかが焦点となる。残された図面を精査すると当時としては立派な大きさの梁を使用していた事からこれらを活用したい事、また調査時に既存の屋根を確認したところ再利用の場合でも下地からやり直す必要があった事、これらの要因も含め勘案し2階以上を減築し新たに勾配屋根を構築するという結論と至った。

建築家によるテキストより

既存の住宅は中心部まで光が入りづらく屋根からの光が計画上求められた。平面計画上アトリエスペースと住居スペースを分け、その分断する壁を棟としそれぞれの勾配屋根の頂点をずらしできた棟の北側にハイサイドライトを設置した。改めて1階に設置されることになったLDKは大きな気積の一体空間とし、既存の柱や梁は新しい屋根束の補強を除きそのままの姿で表しの形で残している。

建築家によるテキストより

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