山根俊輔 / 山根製作所が設計した、宮崎・延岡市の「waiwaiPLAYLAB」です。
デジタル技術を体験するスタジオです。建築家は、“デジタルの雰囲気”を持つ公園的空間を目指し、各建築要素を仕上げの違いで明示して“デジタル”を表現しました。また、諸室整理で公園の様な大きく開かれたスペースも確保されました。施設の公式サイトはこちら。
延岡駅前の再開発ビルに入るテナントの内装計画。
VR・ARを中心に最新デバイスやデジタルコンテンツに触れ体験できるスタジオである。
なんの気兼ねもなく自由に行き来できる公園は心地よい。
今回求められるのはそんな公園のような空間である。スタジオやオフィスなどの閉じるべき部屋を整理整頓し、余剰空間をかきあつめ、通りへ向かって大きく開いた空間を設けた。
それではただの公園のような空間である。今回求められているのはデジタルの雰囲気を纏った公園だ。どうすればデジタルの雰囲気を纏えるのか。
プロジェクションマッピングや演出的な照明を活用する方法もあるが、後から付け加えるようなものではなく、建築そのものでデジタルを表現することができるのではないかと考えた。
天井は金属デッキ、柱は耐火被覆、ダクトは青、エアコンは黒、照明は白と素材・色・配列方法を役割ごとに振り分け、それぞれが空間の中で自由に振舞いながら、一つの雰囲気を作り出している。余剰空間をかき集め、空間を作るキャストの役割を可視化することでデジタルな公園という命題に形を与えている。