ドットアーキテクツによる、TOTOギャラリー・間での建築展「POLITICS OF LIVING 生きるための力学」の会場写真です。
分業制の建築の枠組みを越えて実践する建築家の展示です。建築家は、自らが主張する“小さな自治空間”を生み出す“生きるための力学”を社会変革の鍵として提示する事を試みています。また、全ての人が建築の創造に能動的に関わる可能性を見せることも意図されています。会期は、2023年5月18日~2023年8月6日。展覧会の公式サイトはこちら。
また、2023年6月2日に東京都千代田区のイイノホールで行われる講演会の参加者も募集中(申込締切:2023年5月21日)。
TOTOギャラリー・間では、「ドットアーキテクツ展 POLITICS OF LIVING 生きるための力学」を開催します。
ドットアーキテクツの特徴は、建築の計画/設計/施工/使用を同じ地平でとらえ直し、そのすべての過程に取り組むことにあります。手に届く範囲にある材料や人手、知己や地縁までも資源としてその力を総動員することで、すべての人が自ら使う建築の創造に能動的に関わる可能性をテーマにしています。
分業制による従来の建築の枠組みを飛び越えるドットアーキテクツの一見型破りともいえる活動に共感して、地域の人や多彩な仲間が自然に集まり、仕事と遊びの両方を楽しみながら、みなが生き生きと暮らす場が今、各地で生まれています。
たとえば小豆島では、瀬戸内国際芸術祭で「馬木キャンプ」(2013年)を建設して以来、アートを通じた地域の教育普及の場所づくりに10年にわたり取り組んでいます。本拠地の大阪・北加賀屋の「千鳥文化」(2017年~)では、設計だけでなく運営にも携わっています。こうした具体的な場の創出に、現実に柔軟に対応しながら継続的に関わり続けていくことで、そこにふさわしい場所が徐々に立ち上っていきます。それら彼らが「小さな自治空間」と呼ぶものを生み出す力学(POLITICS OF LIVING)こそが、現状を突破し社会を変革する鍵だとしています。
本展では、建築の可能性を広げる彼らの活動の全貌を紹介するとともに、中庭にパターゴルフ場を出現させ、その場でパターを手作りして一緒に楽しめる、余暇を自らつくり楽しむ体験を生み出します。本展覧会を通して、ドットアーキテクツの「生きるための力学」の意味を見いだしていただければ幸いです。