葛島隆之建築設計事務所による、東京・千代田区の「Office Idein」。コロナ禍での事務所の稼働率減少に伴う移転計画。“新しい交流の場”への再編を目指し、人が集まる可能性とその空間の作り方を模索。床に設ける段差で平面計画を行い“居場所や家具的な機能”が生まれる空間を作る
葛島隆之建築設計事務所による、東京・千代田区の「Office Idein」。コロナ禍での事務所の稼働率減少に伴う移転計画。“新しい交流の場”への再編を目指し、人が集まる可能性とその空間の作り方を模索。床に設ける段差で平面計画を行い“居場所や家具的な機能”が生まれる空間を作る1階、ラボスペース photo©葛島隆之建築設計事務所
葛島隆之建築設計事務所による、東京・千代田区の「Office Idein」。コロナ禍での事務所の稼働率減少に伴う移転計画。“新しい交流の場”への再編を目指し、人が集まる可能性とその空間の作り方を模索。床に設ける段差で平面計画を行い“居場所や家具的な機能”が生まれる空間を作る2階、執務スペースの詳細 photo©金川晋吾
葛島隆之建築設計事務所による、東京・千代田区の「Office Idein」。コロナ禍での事務所の稼働率減少に伴う移転計画。“新しい交流の場”への再編を目指し、人が集まる可能性とその空間の作り方を模索。床に設ける段差で平面計画を行い“居場所や家具的な機能”が生まれる空間を作る2階、執務スペースの詳細 photo©金川晋吾

葛島隆之建築設計事務所が設計した、東京・千代田区の「Office Idein」です。
コロナ禍での事務所の稼働率減少に伴う移転計画です。建築家は、“新しい交流の場”への再編を目指し、人が集まる可能性とその空間の作り方を模索しました。そして、床に設ける段差で平面計画を行い“居場所や家具的な機能”が生まれる空間を作りました。施主企業の公式サイトはこちら

IT系ベンチャー企業Ideinのオフィス移転に伴う内装計画。

もともとリモートワークを導入していた企業であったが、コロナ禍によりそれが加速し、オフィスの稼働率が1~2割程度まで減ったことから移転する事を決めた。移転により、約500㎡あった大きな一室空間から約60㎡×3= 約180㎡(3階建ての1棟借り)となる。移転前のオフィスのようにワンフロアでみんなが集まって同じスタイルで仕事をするのではなく、オフィスという場所を何か新しいコミュニケーションの場に変えたいとの事であった。

建築家によるテキストより

求められた機能は、フリーアドレスの執務空間や個別ブース、商品をテストする為のラボスペース、ディスカッションの場、会議スペースなどである。従来の汎用的な合理性をもったオフィス、あるいはカフェやレンタルオフィスの空間では代替できない、自社にリアルで人が集まる可能性とその空間のつくり方を模索し、身体スケールによって作られるオフィスを考えた。

建築家によるテキストより

具体的には床に40cmの段差を設け、その段差によって平面計画を行う事とした。
底面は既存のデッキコンクリート現し(2階はコンクリートの上にカーペット貼り)、造作面はモルタルで仕上げ、その取り合いや縁にアールをつける事で一体化し、大地や水が作り出す地形のような雰囲気とした。
段差によって人が腰を掛けたり、ゆるやかに領域を分けたり、床が展示ブースになったりと細かな居場所や家具的な機能が生まれる。ランドスケープのような一体的な風景の中に具体的な空間をちりばめた。

建築家によるテキストより
塩入勇生+矢﨑亮大 / ARCHIDIVISIONによる、長野・大町市の住宅「TRIANGLE」。施主の実家の隣で幹線道路にも面する場所。環境との“程よい距離感”を求め、内外で繋がり“遊歩道”の様な動線となる“緩衝帯”としての“道”を敷地内に設ける構成を考案。窓の配置は周辺との適切な接続を意図
塩入勇生+矢﨑亮大 / ARCHIDIVISIONによる、長野・大町市の住宅「TRIANGLE」。施主の実家の隣で幹線道路にも面する場所。環境との“程よい距離感”を求め、内外で繋がり“遊歩道”の様な動線となる“緩衝帯”としての“道”を敷地内に設ける構成を考案。窓の配置は周辺との適切な接続を意図外観 photo©田中克昌
塩入勇生+矢﨑亮大 / ARCHIDIVISIONによる、長野・大町市の住宅「TRIANGLE」。施主の実家の隣で幹線道路にも面する場所。環境との“程よい距離感”を求め、内外で繋がり“遊歩道”の様な動線となる“緩衝帯”としての“道”を敷地内に設ける構成を考案。窓の配置は周辺との適切な接続を意図1階、左:ダイニングキッチン、右:リビングA photo©田中克昌
塩入勇生+矢﨑亮大 / ARCHIDIVISIONによる、長野・大町市の住宅「TRIANGLE」。施主の実家の隣で幹線道路にも面する場所。環境との“程よい距離感”を求め、内外で繋がり“遊歩道”の様な動線となる“緩衝帯”としての“道”を敷地内に設ける構成を考案。窓の配置は周辺との適切な接続を意図2階、リビングB、廊下、子供室A photo©田中克昌

塩入勇生+矢﨑亮大 / ARCHIDIVISIONが設計した、長野・大町市の住宅「TRIANGLE」です。
施主の実家の隣で幹線道路にも面する場所での計画です。建築家は、環境との“程よい距離感”を求め、内外で繋がり“遊歩道”の様な動線となる“緩衝帯”としての“道”を敷地内に設ける構成を考案しました。そして、窓の配置も周辺との適切な接続が意図されています。

長野県大町市にある敷地は北アルプスの麓。山に囲まれた気持ちの良い風景が広がるが、幅員の広い幹線道路に面しており交通量が多い。加えて隣地にはこれまで施主が住んでいた実家があり、施主が離れることを機会に親世帯との程よい距離を求めていた。

建築家によるテキストより

まずは隣接する道路や実家との関係を緩衝するための道を敷地内に作り、玄関は道路と反対に設けることにする。すると敷地内を旋回する動線が生まれる。室内に入ると1階は多方向に視線が抜け、2階は奥に行くにつれて私的で閉じた空間へと切り変わる。大きな窓は光の変化と共に敷地との繋がりを生み、小さな窓は山や空を切り取って敷地の先の風景を見せてくれる。

建築家によるテキストより

住宅内部には4つの床レベルがあり、半地下と1階、中2階と2階には、700mmの段差がある。段差は道の傍らに居場所を作り、床同士のスリットが上下の空間に繋がりを与える。道は室内外を越えて渦を巻くように立体的に続き、遊歩道へとなり変わる。

建築家によるテキストより

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