二俣公一 / ケース・リアルによる、佐賀・唐津市の「Whale Brewing」。空家増加の課題を抱える町の古民家を改修した醸造所。地域の活気への貢献を求め、内側が“通りに滲み出る”ように二層吹抜のガラスファサードの建築を考案。既存空間の強さと新機能を掛け合わせランドマークを作る
二俣公一 / ケース・リアルによる、佐賀・唐津市の「Whale Brewing」。空家増加の課題を抱える町の古民家を改修した醸造所。地域の活気への貢献を求め、内側が“通りに滲み出る”ように二層吹抜のガラスファサードの建築を考案。既存空間の強さと新機能を掛け合わせランドマークを作る外観、通りから見る。 photo©水崎浩志
二俣公一 / ケース・リアルによる、佐賀・唐津市の「Whale Brewing」。空家増加の課題を抱える町の古民家を改修した醸造所。地域の活気への貢献を求め、内側が“通りに滲み出る”ように二層吹抜のガラスファサードの建築を考案。既存空間の強さと新機能を掛け合わせランドマークを作る1階、ショップ、バー photo©水崎浩志
二俣公一 / ケース・リアルによる、佐賀・唐津市の「Whale Brewing」。空家増加の課題を抱える町の古民家を改修した醸造所。地域の活気への貢献を求め、内側が“通りに滲み出る”ように二層吹抜のガラスファサードの建築を考案。既存空間の強さと新機能を掛け合わせランドマークを作る1階、ブルーイングエリア photo©水崎浩志
二俣公一 / ケース・リアルによる、佐賀・唐津市の「Whale Brewing」。空家増加の課題を抱える町の古民家を改修した醸造所。地域の活気への貢献を求め、内側が“通りに滲み出る”ように二層吹抜のガラスファサードの建築を考案。既存空間の強さと新機能を掛け合わせランドマークを作る外観、夜景 photo©水崎浩志

二俣公一 / ケース・リアルが設計した、佐賀・唐津市の「Whale Brewing」です。
空家増加の課題を抱える町の古民家を改修した醸造所です。建築家は、地域の活気への貢献を求め、内側が“通りに滲み出る”ように二層吹抜のガラスファサードの建築を考案しました。また、既存空間の強さと新機能を掛け合わせランドマークを作る事も意図されました。店舗の公式サイトはこちら

佐賀県唐津市に位置する港町「呼子」で、築80年の古民家をクラフトビールを扱う醸造所「Whale Brewing」として再生するプロジェクト。

かつて江戸時代には捕鯨の拠点として栄えていた呼子は、現在はイカ漁が盛んな町として知られる一方で、若者の転出など人口の減少も続いており、空き家増加などの課題も抱えている。今回のプロジェクトは、そのようなエリアの状況を背景に、まちに活気を取り戻したいというクライアントチームの思いからスタートした計画である。

建築家によるテキストより

計画地となったのは、毎朝地元で獲れた海産物や加工品などの露店が並ぶ、「呼子朝市通り」と呼ばれる通り沿いにある古民家。
店舗兼住宅として長年使われたのち空き家となっており、一部雨漏りなどによる腐食が発生していた。特にファサード部分は痛みがひどく、内部も含めて適宜構造的な補強や、屋根や外壁などの補修も必要な状況であったが、一方で内装解体後には、最高高さ約9mの大空間に迫力のある小屋組もあらわになった。
私たちは施主と打ち合わせを重ねながら、建築的に必要な再生はもちろん、この建物がもつ空間の強さをブルワリーに取り込むこと、そしてこの新しい場所と目の前の通りが繋がりを感じられる空間を目指すことにした。

建築家によるテキストより

この建物は断面的に、天井のある店舗スペースをファサード側に確保しつつ、醸造スペースの一部は2階分の高さを活かした大きな吹き抜け空間としている。さらに、ファサードは2階高さも含めてガラス張りとすることで、店舗部分に天井がありながらも、通りからは梁組の迫力とブルワリーらしい雰囲気が同時に感じられる構成とした。

また平面的には、地盤の関係で床上げが必要だった建物奥側をスロープで繋げつつ、店舗やファサードのカウンター、取手などのパーツにはステンレスを用い、それぞれゾーンとしては分けながらも、醸造スペースに並ぶタンクと連続した素材感が通りに滲み出るよう意識している。

建築家によるテキストより
【ap job更新】 “ドアノブから街の風景までデザインする”を目標に掲げる「LINE-INC.」が、インテリアデザイン・建築設計・プロダクト開発のスタッフを募集中
【ap job更新】 “ドアノブから街の風景までデザインする”を目標に掲げる「LINE-INC.」が、インテリアデザイン・建築設計・プロダクト開発のスタッフを募集中
【ap job更新】 “ドアノブから街の風景までデザインする”を目標に掲げる「LINE-INC.」が、インテリアデザイン・建築設計・プロダクト開発のスタッフを募集中VERMICULAR HOUSE_FLAGSHIP SHOP photo©kozo takayama

“ドアノブから街の風景までデザインする”を目標に掲げる「LINE-INC.」の、インテリアデザイン・建築設計・プロダクト開発のスタッフ募集のお知らせです。詳しくは、ジョブボードの当該ページにてご確認ください。アーキテクチャーフォトジョブボードには、その他にも、色々な事務所の求人情報が掲載されています。
新規の求人の投稿はこちらからお気軽にお問い合わせください

LINE-INC.がスタッフを募集

【事務所の特徴・ビジョン】
LINE-INC.はドアノブから街の風景までデザインする。を目標に現在の業務領域は、リテールストアやレストラン、ホテルやオフィスなどのインテリアデザインを軸に、公共施設や集合住宅の建築設計など多岐に渡ります。2002年の設立以来、手がけたプロジェクトは1000件を超え、それらの経験から得たノウハウ、柔軟性、多様性こそLINE-INC.の最大の強みだと言えます。また今年スタートしたLINE-PRODUCTSではショールームを新設し家具のデザイン、ディズプレイデザイン、スタジオ運営など建築インテリアを総合的に提案するブランドになりました。

【代表者メッセージ】
家具からインテリア、時には建築まで一貫しプロジェクトに参加できます。また、多種他業の様々な空間プロジェクトに関わる事が出来るのも弊社の面白いところだと思います。1FにCAFEのある中目黒オフィスではLINE-PRODUCTSのショールームを含む約150坪のゆとりのある空間で仕事が出来るのも魅力のひとつです。

五十嵐理人 / IGArchitectsによる、埼玉の「市松の家」。住宅街の角地に計画。暮らしの変化に柔軟に応える存在を目指し、諸機能を収めた“大きな壁柱”を対角線上に配置してスラブを片持ちで支える建築を考案。柱と床を行き来して“思い思いの場で生活できる”空間を作る
五十嵐理人 / IGArchitectsによる、埼玉の「市松の家」。住宅街の角地に計画。暮らしの変化に柔軟に応える存在を目指し、諸機能を収めた“大きな壁柱”を対角線上に配置してスラブを片持ちで支える建築を考案。柱と床を行き来して“思い思いの場で生活できる”空間を作る外観 photo©神宮巨樹
五十嵐理人 / IGArchitectsによる、埼玉の「市松の家」。住宅街の角地に計画。暮らしの変化に柔軟に応える存在を目指し、諸機能を収めた“大きな壁柱”を対角線上に配置してスラブを片持ちで支える建築を考案。柱と床を行き来して“思い思いの場で生活できる”空間を作る1階、ダイニング photo©神宮巨樹
五十嵐理人 / IGArchitectsによる、埼玉の「市松の家」。住宅街の角地に計画。暮らしの変化に柔軟に応える存在を目指し、諸機能を収めた“大きな壁柱”を対角線上に配置してスラブを片持ちで支える建築を考案。柱と床を行き来して“思い思いの場で生活できる”空間を作る2階、ルーム2から廊下側を見る。 photo©神宮巨樹

五十嵐理人 / IGArchitectsが設計した、埼玉の「市松の家」です。
住宅街の角地に計画されました。建築家は、暮らしの変化に柔軟に応える存在を目指し、諸機能を収めた“大きな壁柱”を対角線上に配置してスラブを片持ちで支える建築を考案しました。そして、柱と床を行き来して“思い思いの場で生活できる”空間を作りました。

3人家族のためのRC造の住宅。
将来の家族の変化や、経営されているお店の移転など、暮らしの変化に柔軟に対応できることを求められた。

建築家によるテキストより

角地の敷地の、隅切り部とその対角に住宅の規模には一見不釣り合いなコンクリートの大きな壁柱を建てた。この壁柱の中にはエントランス、浴室、トイレ、収納といった、大きな開口部を必要としないプライベートな機能と、空調・電気配線・配管が格納されている。

壁柱の外に掛けられた床と屋根には基礎や柱はなく、2本の柱から枝葉のようにキャンチレバーで支えられている。壁柱とスラブが、樹木の幹と葉の関係のようになっている。

建築家によるテキストより

内部は一筆書きのように、奥に行くほどプライベートな空間になっていて、まるで鳥の枝移りのようにこの柱と床の間を移動しながら、思い思いの場所で生活ができるように計画されている。

建築家によるテキストより

Subscribe and Follow

公式アカウントをフォローして、
見逃せない建築情報を受け取ろう。

「建築と社会の関係を視覚化する」メディア、アーキテクチャーフォトの公式アカウントです。
様々な切り口による複眼的視点で建築に関する情報を最速でお届けします。

  • 情報募集建築・デザイン・アートの情報を随時募集しています。
  • メールマガジン メールマガジンで最新の情報を配信しています。