竹中大工道具館が、期間限定で常設展示の内容を動画で公開・解説しています。2020年8月31日までの限定公開だそう。新型コロナウイルス感染症予防対策による臨時休館中の企画のようです。
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オラファー・エリアソンの東京都現代美術館での展覧会「ときに川は橋となる」の会場動画です。2020年5月13日現在、新型コロナウイルス感染拡大防止のため休館中です。図録はamazonで先行発売中。
オラファー・エリアソン(1967年生まれ)はアートを介したサステナブルな世界の実現に向けた試みで、国際的に高い評価を得てきました。本展覧会は、エリアソンの再生可能エネルギーへの関心と気候変動への働きかけを軸に構成されます。それは展覧会のタイトルにも反映されています。エリアソンは言います。「〈ときに川は橋となる〉というのは、まだ明確になっていないことや目に見えないものが、たしかに見えるようになるという物事の見方の根本的なシフトを意味しています。地球環境の急激かつ不可逆的な変化に直面している私たちは、今すぐ、生きるためのシステムをデザインし直し、未来を再設計しなくてはなりません。そのためには、あらゆるものに対する私たちの眼差しを根本的に再考する必要があります。私たちはこれまでずっと、過去に基づいて現在を構築してきました。私たちは今、未来が求めるものにしたがって現在を形づくらなければなりません。伝統的な進歩史観を考え直すためのきっかけになること、それがこうした視点のシフトの可能性なのです。」
オラファー・エリアソンは1990年代初めから、写真、彫刻、ドローイング、インスタレーション、デザイン、建築など、多岐にわたる表現活動を展開してきました。本展は、エリアソンの代表作を含む、多くが国内初公開となる作品の数々で構成されています。自然現象を再構築したインスタレーション、光と幾何学に対する長年の関心が反映された彫刻、写真のシリーズ、ドローイングと水彩画、公共空間への介入をめぐる作品等が展示されます。
エリアソンは、幼少期に多くの時間を過ごしたアイスランドの自然現象を、長年にわたり撮影してきました。《溶ける氷河のシリーズ 1999/2019》(2019年)は、過去20年間の氷河の後退を鑑賞者に体感させます。また、私たちと自然との複雑な関係をめぐる思考が反映されたエリアソンのインスタレーションは、光、水、霧などの自然現象をしばしば用いることによって、周りの世界を知覚し、世界をともに制作する方法について、私たちひとりひとりの気づきをうながします。さらに、本展覧会では、最初期の代表作として、暗闇の中に虹が現れる《ビューティー》(1993年)をご紹介します。アトリウムの吹き抜け空間では、大規模なインスタレーションが本展のために制作されます。
スタジオ・オラファー・エリアソンの活動は美術作品の制作に限定されません。スタジオでは日々、実験とリサーチ、コラボレーションによって、さまざまなアイデアやプロジェクトが開発されています。本展覧会では、サステナブルな生分解性の新素材やリサイクルの技術に関する近年のリサーチの一部をご紹介します。
SHARE 隈研吾とブランディングデザイナー西澤明洋による、オンライントークイベント「アフターコロナの建築とデザイン」が開催
- 日程
- 2020年5月14日(木)
隈研吾とブランディングデザイナー西澤明洋による、オンライントークイベント「アフターコロナの建築とデザイン」が開催されます。開催は2020年5月14日19:00~20:10(予定)にyoutubeでライブ配信されます。
今回は、建築倉庫ミュージアムの取り組みのひとつである「建築領域における可能性の拡張」に対し、様々なジャンルのクリエイターを招いたトークセミナー「クリエイティブナイト」を主宰する株式会社エイトブランディングデザインに共鳴いただいたことから、本コラボレーションが実現いたしました。
登壇者には、同社代表であり、アーキテクチュアル・シンキング(建築的思考術)を提唱するブランディングデザイナー・西澤 明洋氏と、建築倉庫が運営する模型保管サービス「ARCHI-DEPOT ONLINE」にて、数多くの建築模型を保管する建築家・隈 研吾氏をお迎えいたします。「アフターコロナの建築的思考術」、「建築×ブランディング」、「建築模型の価値」等をキーワードに、第一線で活躍する両氏が、「今」考える建築とデザインについて語ります。
坂茂が、大分県立美術館での自身の建築展「仮設住宅から美術館まで」の為に、ネットを使って遠隔地から収録したギャラリートークの動画です。展示会場の様子も同時紹介されています。
大分県立美術館で開催する「坂茂建築展-仮設住宅から美術館まで」のギャラリートークを坂 茂氏自らが行いました。ぜひ、ご覧ください。
「坂茂建築展-仮設住宅から美術館まで」(大分県立美術館、2020年5月11日(月)~7月5日(日))
坂茂の大分県立美術館での建築展「仮設住宅から美術館まで」が、開幕延期に伴い設営の様子を伝える動画を5つ公開しています。
こちらは展覧会公式の概要。
大分県立美術館では、開館5周年を記念し、当館の設計者である世界的建築家、坂 茂氏の展覧会を開催します。
坂氏は、中国の伝統的な竹編み帽子から発想を得た屋根の構造を持つ「ポンピドー・センター-メス」(2010年、フランス)や、パリ郊外セガン島の音楽ホールを中心とした複合音楽施設「ラ・セーヌ・ミュジカル」(2017年、フランス)など、世界中で建築設計に携わっています。その一方で、1995年の阪神淡路大震災の「紙のログハウス」や「紙の教会」、2011年の東日本大震災に活用された「避難所用間仕切りシステム」、2008年の中国・四川大地震の復興支援では「成都市華林小学校紙管仮設校舎」を建てるなど、災害支援活動も続けられています。これら多方面に及ぶ活動が高く評価され、2014年に建築界のノーベル賞とも言われるプリツカー賞を受賞されました。
本展は、坂 茂氏自らが設計した美術館での大規模個展です。坂氏が35年に渡りおこなってきた設計活動を、写真や図面、映像だけでなく、多数の実物大モックアップ(模型)でご紹介します。離れた場所にある建築を臨場案あふれるダイナミックな展示で、子どもから大人まで楽しんでいただける内容です。また25年に渡り世界各地で行ってきた災害支援活動についてもご紹介します。
その多角的な創作や活動とあわせて、当館を設計する中で考えた建物のフレキシビリティや、街に開かれた美術館への構想など、当館のコンセプトを体験できる会場構成もご覧いただけます。
その他の4つの動画は以下に掲載します。
建築展「アイノとアルヴァ 二人のアアルト 建築・デザイン・生活革命 木材曲げ加工の技術革新と家具デザイン」が、開幕延期の為、会場動画を公開しています。この展覧会は兵庫・神戸市の竹中大工道具館で行われる予定でした。
フィンランドを代表する建築家アルヴァ・アアルトとその妻アイノは、フィンランドの環境特性に基づき、自然のモチーフを取り入れたデザインでモダニズムに対する独自の回答を探究しました。「パイミオ サナトリウム」(1933)などコンペで実現した作品は、二人を一躍世界の建築家の舞台へと押し上げ、建築のためにデザインされた家具は、後のアルテック設立の道筋をつけることになります。本展では、アアルト夫妻の曲げ木の技術に焦点を当て、無垢材をL 字型に曲げる「L – レッグ」と、積層合板による「ラメラ曲げ木」の開発について、成形から商品化までの道のりを辿ります。
SHARE tomito architectureによる、プリズミックギャラリーでの建築展「知りながらつくる展」が開催
- 日程
- 2020年5月7日(木)–6月27日(土)
tomito architectureによる、プリズミックギャラリーでの建築展「知りながらつくる展」が開催されます。会期は2020年5月7日~2020年6月27日。※2020年4月10日時点での情報なので変化する可能性があります。こちらのページでご確認ください。
その土地の経験を、より鮮やかに美しく感じられるような建築をつくりたい。
またその建築が、その土地にあたらしく豊かな経験をもたらすものでありたい。だからこそ私たちは、知ることとつくることを一緒にすすめています。
土地に宿る無数のバラバラな物語たちの中には、すぐにわかるものもあれば、顕在化していないものもあります。
探り続け、その関係を眺めること。
それらの学びの先に見つける建築を紹介します。【展覧会概要】
会期|2020.5.7(木)~ 2020.6.27(土)
開廊時間|平日10:00 ~ 18:00|土日祝13:00 ~ 18:00
入場料無料※イベント・会期中の情報はFACEBOOKページ| tomito architecture |からご覧ください。
※土日祝の開廊状況は変動する可能性がありますので上記SNSにてご確認をお願い致します。

グラフィックデザイナー 西村祐一 / Rimishunaと、京都国立近代美術館のキュレーター 本橋仁の展示デザインによる、展覧会「チェコ・デザイン 100年の旅」です。
京都国立近代美術館でのこの展示は現在臨時休館中です。
美術館での展示におけるパネルやキャプションなどの文字情報の扱いは、日頃から細心の注意を払いたいと考えている。この展覧会は1900年から現代までのデザインをクロノロジーで紹介するものだ。紹介される作品の多くは「日用品」である。もしこれが、絵画作品や彫刻といった美術作品(Fine Art)であれば、作品名が書かれたキャプションを作品の近くに設置することは妥当な選択といえるだろう。
しかし、展示されるものが本展のように日用品である場合、どうだろうか。当然、普段の生活では日用品にベタベタとキャプションなど貼られていない。デザイン展においては作品が、あまりに「作品然」としすぎることは、応用美術(Applied Art)を扱うデザインにおいてはリアリティを失ってしまう。
MoMA(ニューヨーク近代美術館)でのドナルド・ジャッド展が、オンラインに切り替えて、写真や解説の音声ファイルを公開しています。会場写真が80枚と作品に関する21個の音声ファイルなどを公開しています。こちらで展示に合わせて出版された書籍も購入可能。
アーティストの森村泰昌がキュレーションした富山県美術館での展覧会「森村泰昌のあそぶ美術史」を、森村が解説している動画です。会期は2020年5月10日まで。展覧会の公式ページはこちら。
以下は公式の概要です。
本展は、ゲストキュレーターに美術家の森村泰昌氏を迎え、当館のコレクションを使って大胆に構成した企画展です。時系列や技法等に区分する“一般的な”展示ではなく、「普通のコレクション展示は絶対にやらない、思い切った展示を考える。見え方の発想を変える。これらの試みを、〈あそび〉という三文字に込める。」という森村氏の考えのもとに開催します。
展覧会を6つの章―「その1 ひっくりかえす」、「その2 いたずらも たまにはちょっと やるといい」、「その3 みんな ちがっているから おもしろい」、「その4 いしころの こえをきく」、「その5 おおきなうちゅうは ちいさなはこの なかにある」、「その6 ほんきでまねると ほんものになる」―に分け、当館のコレクションと森村氏のセルフポートレイト作品などを大胆な文脈で紹介します。
SHARE 「ドレス・コード? ─ 着る人たちのゲーム」展が、東京オペラシティアートギャラリーで開催
- 日程
- 2020年4月11日(土)–6月21日(日)
「ドレス・コード? ─ 着る人たちのゲーム」展が、東京オペラシティアートギャラリーで開催されます。会期は2020年4月11日~6月21日まで。
今日着ている服、あなたはどうやって選びましたか?
制服、スーツ、ジーンズ、Tシャツ、ジャージ、ワンピース、トレンチコート……。その時の気分で選ぶこともあれば、何をするか、誰に会うかで決めることもあるでしょう。コスプレのように自分とは別の〈だれか〉になろうとすることだってあります。
一方で、ファッションは「着る」だけでなく、「視る/視られる」ものです。特定の文化や社会、グループで通用するコードがあり、そこから駆け引きあるいはゲームにも似た自己と他者とのコミュニケーションが生まれています。インターネットとSNSの普及によって、誰もが自らの装いを自由に発信できるようになった現在、私たちとファッションのかかわり方もまた新しい局面を迎えています。
本展では、ファッションやアートのほか、映画やマンガなどに描かれたファッションも視野に入れながら、現代社会における新たな〈ドレス・コード〉、わたしたちの装いの実践(ゲーム)を見つめ直します。本展は京都、熊本会場の展示を経て、いよいよ東京での開催となります。東京展では初出品となる作品をご覧いただけるほか、当館の全展示室(3F ギャラリー1, 2、4F ギャラリー3, 4)を使用した独自の展示空間も計画しています。ぜひお楽しみください。
SHARE 桂離宮の一連の写真で建築界でも知られる写真家 石元泰博の展覧会が、東京オペラシティアートギャラリーで開催
- 日程
- 2020年7月18日(土)–9月22日(火)
桂離宮の一連の写真で建築界でも知られる写真家 石元泰博の展覧会が、東京オペラシティアートギャラリーで開催されます。会期は2020年7月18日~9月22日。
シカゴのインスティテュート・オブ・デザイン(通称ニュー・バウハウス)に学んだ写真家 石元泰博(1921-2012)は、構成的・造形的な眼で対象を正面から捉えた透徹した作品によって、写真界はもとより、ひろく建築、デザイン、美術にわたる戦後日本の芸術に大きなインパクトを与えました。バウハウスの流れを汲む近代的な視点から日本の伝統建築を撮影した桂離宮シリーズ、同時代の建築家丹下健三、磯崎新、内藤廣らの作品を撮った作品、そしてライフワークとなったシカゴと東京の街と人々を捉えた作品など、その代表作は内外で高く評価されています。緻密な暗室作業による厳格なプリントの美学は、デジタルが一般化した今日において一層の輝きを放っています。
没後20年を目前に開催される本展は、代表作はもとより、知られざる初期作品やマガジンワーク(雑誌掲載作品)、そして晩年作なども加え、石元泰博の仕事をひとつの多面体として、今日的な視点から検証します。
SHARE 内藤礼の展覧会「うつしあう創造」が、金沢21世紀美術館で開催
- 日程
- 2020年5月2日(土)–8月23日(日)
アーティストの内藤礼の展覧会「うつしあう創造」が、金沢21世紀美術館で開催されます。
小さなひとが立ち、水が落ちるところに大地が広がり、糸やリボンが揺れるときに風が生まれ、ビーズやガラスが光をまねき入れる――内藤礼は、空間と対話しながら自然のエレメントや繊細なモチーフを組み合わせ、またカンヴァス上に淡い色彩を重ねることで、根源的な生の光景を出現させてきました。
このたびの個展では、『「人(わたし)が作る」を超えること』を問い続けてきた作家が、はじめて「創造」と向き合います。それは人が自らを主体であると認め、人になろうとする行為だと作家はいいます。人と自然、わたしとあなた、生と死、内と外、そして人と作品のあいだに生じる移し、写し、映し、遷し。「うつしあう」両者のあいだに顕われる生気、慈悲、それらとの一体感のうちに、生へと向かおうとする「創造」の瞬間が見出されるのです。
会場となるのは、大小さまざまな展示室や光庭、それをつなぐ通路によって構成される空間。日中は天候や時間によって変化する自然光がその空間を満たし、夕刻になると明かりが灯ります。そこにはどんなにささやかであっても作家の手による創造があり、それを見て、感じる人の創造と共鳴することによって、ひとりひとりの認識が解放されてゆきます。訪れる人は、通路と展示室、生の内と外を行き来し、見ることと見られることを繰り返しながら、生のヴィジョンをつかんでゆくことになるでしょう。

島田陽 / タトアーキテクツの建築展「:REORGANIZATION」の会場写真です。安藤忠雄が設計して1994年に完成した大阪の「日本橋の家」を展示会場としています。会期は「2020/3/7-4/19の土日、午後1時-5時のみ開催」との事。
クライアントのご厚意により 、安藤忠雄による住宅「日本橋の家」(1994)で以下の展覧会を開催することになりました。
タトアーキテクツの、これまでとこれからの設計の為に作られた様々な模型と過去に参加した展覧会やインスタレーションの残材を用い、再編成しています。
名作住宅の空間を体験する、またとない機会です。

原田祐馬率いるUMA / design farmによる、銀座クリエイションギャラリーG8での展覧会「Tomorrow is Today」の会場写真と、榊原充大(RAD、株式会社都市機能計画室代表)によるレビュー「Tomorrow Never Knows時代の希望と絶望」を掲載します。会期は2020年3月28日まで。
こちらは展覧会公式の概要。
原田祐馬により2007年に設立されたUMA / design farmは大阪を拠点に活動するデザインスタジオです。グラフィックはもちろん、建築家や編集者と協働し、図書館や学校、障害者福祉施設などの仕組みづくりからサイン計画も手掛け、プロジェクトの上流から地域とその場に介在し、当事者と「ともに考え、ともにつくるデザイン」を、対話と実験を繰り返して実践しています。人、場所、分野を越境するそのデザイン手法により、循環と可能性を生み出す仕組みを提案しつづけています。
本展では、プロジェクトにどんな人たちが関わり、何を思い、ともににつくりあげたのか、その言葉や関係性、デザインプロセス、そこで紡がれた物語を交えて展示します。奈良県奈良市の福祉施設たんぽぽの家と障害のある人たちの仕事づくりを行う「Good Job! Project」、大津湖岸なぎさ公園サインデザインのプロセスや、UR 都市機構での鳥飼野々2丁目団地などの色彩計画では、デザインがどのように地域の人々の暮らしの一部になっているのかをご紹介します。
領域横断的にプロジェクトを進めるUMA / design farmは、日常の未来を考え、デザインが日々の生活に溶け込む環境を探究しています。あらためて社会におけるデザインの役割を考える展覧会です。
ピーター・ドイグの、東京国立近代美術館での展覧会の会場動画です。こちらのページで会場写真も見ることができます。
会期は2020年6月14日までですが、3月15日まで、臨時休館中。詳細はこちらの公式ページで。
以下は、展覧会公式の概要です。
ピーター・ドイグ(1959-)は、ロマンティックかつミステリアスな風景を描く画家です。今日、世界で最も重要なアーティストのひとりと言われています。彼は、ゴーギャン、ゴッホ、マティス、ムンクといった近代画家の作品の構図やモチーフ、映画のワンシーンや広告、彼が過ごしたカナダやトリニダード・トバゴの風景など、多様なイメージを組み合わせて絵画を制作してきました。
私たちが彼の作品に不思議と魅せられるのは、誰もがどこかで見たことのあるイメージを用いながらも、見たことのない世界を見せてくれるからだと言えるでしょう。本展は、ピーター・ドイグの初期作から最新作までを紹介する待望の日本初個展です。絵画から広がる想像の旅へ、みなさんをお連れします。