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イサム・ノグチ アトリエなども手掛けた建築家・山本忠司の展覧会「風土に根ざし、地域を育む建築を求めて」が京都で開催

イサム・ノグチ アトリエなども手掛けた建築家・山本忠司の展覧会「風土に根ざし、地域を育む建築を求めて」が京都で開催されます

イサム・ノグチ アトリエなども手掛けた建築家・山本忠司の展覧会「風土に根ざし、地域を育む建築を求めて」が京都の京都工芸繊維大学美術工芸資料館で開催されます。会期は2018年6月9日まで。

 山本忠司(1923~97年)は、香川県大川郡志度町(現・さぬき市志度)に生まれ、1943年に京都高等工芸学校(現・京都工芸繊維大学)図案科に入学、しかし、同年12月に徴兵されて香川県善通寺町の陸軍第11師団に入営、高松で敗戦を迎える。同年10月に改組された京都工業専門学校建築科へ復学し、1948年の卒業後は香川県に入庁、土木部営繕課技師として香川の戦後復興のために働き始める。一方で、山本は、1952年に北欧フィンランドで開催されたオリンピック大会に三段跳びの日本代表選手として出場する。日本が敗戦から独立を果たし、国際社会へ復帰する記念すべき歴史の只中にもいたのである。この時、山本は、ギリシアやイタリアにも立ち寄り、パルテノン神殿などにも触れている。そして、帰国直後に手がけたのが屋島陸上競技場(1953年)であり、北欧モダニズムの影響が読み取れる。また奇遇にも、同年から、金子正則知事(1907~96年)の指揮の下、香川の戦後復興の象徴となる丹下健三(1913~2005年)の県庁舎計画にも携わり始める。山本は、この経験を通して、最前線の丹下の仕事に学びつつ、地元香川で培われてきた木工事や石材加工の職人技の高さや素材の豊富さ、手仕事として実感できる伝統の厚みに目覚めていく。その成果は、香川県立武道館(1964年)や栗林公園讃岐民芸館(1970年)などに結実する。また、県庁舎の石工事を担当した地元の岡田石材工業の岡田賢(1924~2011年)や彫刻家の流政之(1923年~)ら気心の知れた仲間たちと、自らの創造の原点となる喫茶・城の眼(1962年)を完成させる。
 そして、日本建築学会四国支部の民家研究グループの一員として携わった民家調査も、その視点を確かなものにしていった。調査の一部は、1970年に、彫刻家のイサム・ノグチ(1904~88年)の邸宅、通称“イサム家”となる丸亀の庶民的な武家屋敷を移築する設計の仕事としても実を結ぶ。続いて取り組んだのが瀬戸内海歴史民俗資料館(1973年)であり、これによって県の建築技師としては初となる日本建築学会作品賞を受賞する。
 このように山本は建築課を率いて地元香川に根づく建築の姿を模索しながらも、大江宏、芦原義信、大髙正人、浅田孝ら著名な建築家に仕事を依頼して、香川県の公共建築の水準の向上にも努めた。また、浦辺鎮太郎や松村正恒、神代雄一郎らとの親交を深め、共同で瀬戸内海建築憲章(1979年)を発表する。山本は2010年に始まる瀬戸内国際芸術祭に結実する思想的な広がりをこの時点で提示していたのである。
 没後初となるこの建築展では、山本忠司の求めた、風土に根ざし、地域を育む建築とその建築思想の一端を、県庁在籍時の仕事を通じて紹介し、地域主義的建築の可能性と現代への示唆を読み取ろうとするものである。

御手洗龍建築設計事務所による、東京・台東区の住宅「上野桜木の家」の内覧会が開催

御手洗龍建築設計事務所による、東京・台東区の住宅「上野桜木の家」の内覧会が開催されます

御手洗龍建築設計事務所が設計した、東京・台東区の住宅「上野桜木の家」の内覧会が開催されます。開催日は2018年4月1日。詳細はリンク先でどうぞ。

根津駅から言問通りを歩き、谷中霊園に入る手前にとても不思議な桜の並木道があります。そこは車の通れる道なのですが、道路としては少し広く、駐車場のようでもあり、でも車はあまり通りません。桜の木に包まれたこの道を、周りに住む人たちは自分の椅子を出して庭のように使います。子どもたちも遊び場として自転車やボールを持って集まってきます。少し幅の広いこの道には、ゆるくやわらかな時間が流れているのがとても印象的でした。
そんな桜の並木道から一本入った路地にこの家は建っています。間口二間半にも満たない細長い敷地は、隣家がぎりぎりまで建て迫り、谷底のように三方が塞がれていました。
ここで私たちは、狭小地に建つ住宅に求められるスケールを少しずつ広げてみようと考えました。
車が収まる駐車ピロティを少し持ち上げます。すると光が奥まで流れ込み、風がふわりと抜け始めます。持ち上げられた2階の床は室内に断面という動きをもたらします。
次に床と床を繋ぐ階段の幅を少し広げます。するとそこがベンチのように見えてきます。階段に座って遠くの景色を見ながら本を読むと楽しそうです。
最後に窓を少し大きく拡げてみます。すると窓のそばが外のように明るくあたたかな場所へと変わっていきます。ぽかぽかの陽の光の下、ハンモックに揺られながら昼寝をしたら気持ちよさそうです。
こうして住宅が持つ機能が少しずつゆるめられ、建物がゆるやかに開かれていきます。
幅の広い桜の並木道のように、この家が周りとやわらかく繋がり、明るくのびやかな建築となっていくことを期待しています。

手塚貴晴+手塚由比 / 手塚建築研究所による、東京・四ツ谷の「番町教会」の見学会が開催

手塚貴晴+手塚由比 / 手塚建築研究所による、東京・四ツ谷の「番町教会」の見学会が開催されます

手塚貴晴+手塚由比 / 手塚建築研究所が設計した、東京・四ツ谷の「番町教会」の見学会が開催されます。開催日は、2018年4月14日です。

この度、東京・四ツ谷に新しい教会が完成しました。
教会のコンセプトについて、建物について、広く知っていただけるように、
オープンチャーチイベントを開催いたします。

日時:2018年4月14日(土) 10:00 – 15:00
場所:東京都千代田区六番町7-12

当日直接現地にお越しください。
どなたでもご覧いただけます。
ぜひお越しください。

手塚貴晴+手塚由比 / 手塚建築研究所による、静岡・富士市の「むく保育園」の内覧会が開催

手塚貴晴+手塚由比 / 手塚建築研究所による、静岡・富士市の「むく保育園」の内覧会が開催されます

手塚貴晴+手塚由比 / 手塚建築研究所が設計した、静岡・富士市の「むく保育園」の内覧会が開催されます。開催日は、2018年3月31日。

この度、静岡県富士市に保育園が完成しまして、
お施主様のご厚意で内覧会を開催させていただく運びとなりました。
ぜひ皆様にご覧いただきたく、ご案内申し上げます。

日時:2018年3月31日(土) 10:00 – 16:00
場所:静岡県富士市大渕3800-9 ひかり株式会社敷地内

当日直接現地にお越しください。
どなたでもご覧いただけます。
ぜひお越しください。

平田晃久のギャラ間での建築展に合わせて企画された講演会「Discovering New」が、東京で開催

平田晃久のギャラリー・間での建築展に合わせて企画された講演会「Discovering New」が、東京で開催されます

平田晃久のギャラリー・間での建築展に合わせて企画された講演会「Discovering New」が、東京で開催されます。事前申込制。

日時
2018年5月31日(木) 17:30開場、18:30開演、20:30終演(予定)
会場
イイノホール(東京都千代田区内幸町2-1-1飯野ビルディング4F)
定員
500名/参加無料
参加方法
事前申込制:申込期間内にTOTO ギャラリー・間ウェブサイトよりお申込みください。
お申込期間:2018年3月12日(月)~ 5月8日(火)
応募者多数の場合、抽選の上、2018年5月24日(木)までに結果をご連絡いたします。

17名の建築家などが参加している、文化庁新進芸術家海外研修制度50周年の記念展「芸術家の棲む家」の会場写真

17名の建築家などが参加している、文化庁新進芸術家海外研修制度50周年の記念展「芸術家の棲む家」の会場写真が、japan-architects.comに掲載されています

17名の建築家などが参加している、文化庁新進芸術家海外研修制度50周年の記念展「芸術家の棲む家」の会場写真が28枚、japan-architects.comに掲載されています。会期は2018年3月31日まで。
以下は、展覧会公式の概要。

文化庁新進芸術家海外研修制度が始まってから50年。
新進芸術家として海外で研修を行った建築家と芸術家のコラボレーションによる展覧会「芸術家の棲む家」を開催致します。

​建築家、画家、彫刻家たちによる作品の展示があり、バレエの部屋があり、ピアノによる演奏や様々なパフォーマンスが繰り広げられる展覧会場は、建築家と芸術家のコラボレーションによる祝祭空間となり、展覧会場全体が芸術家の棲む家となります。

偶然にも、3月末で終了となるBankArt Studio NYK の空間で、展覧会を開催させていただくことになりました。
この素晴らしい空間に、 是非、 足をお運びください。

妹島和世による京都の集合住宅「NISHINOYAMA HOUSE」を、そこの住人でもあったフランス出身の映画監督が撮影したドキュメンタリーの上映会が開催

妹島和世による京都の集合住宅「NISHINOYAMA HOUSE」を、そこの住人でもあったフランス出身の映画監督が撮影したドキュメンタリーの上映会が開催されます

妹島和世による京都の集合住宅「NISHINOYAMA HOUSE」を、そこの住人でもあったフランス出身の映画監督クリスチャン・メルリオが撮影したドキュメンタリーの上映会が開催されます。また、妹島も参加するトークセッションンも合わせて行われます。要事前申し込み。

京都の閑静な住宅地に建つ「NISHINOYAMA HOUSE」は、建築家・妹島和世氏が手がけた集合住宅です。この住宅で3年間を過ごした映画監督のクリスチャン・メルリオ氏が、そこでの暮らしに魅了され、住人たちとの日々をまとめた短編ドキュメンタリー映画「NISHINOYAMA HOUSE by Kazuyo Sejima」を制作しました。
森美術館で開催される「建築の日本展:その遺伝子のもたらすもの」でダイジェスト版が公開されるのに合わせ、TOTOギャラリー・間にて映画全編の上映会と、妹島和世氏、住人でアーティストの三嶋りつ惠氏を迎えたトークイベントを開催いたします。

手塚貴晴+手塚由比 / 手塚建築研究所による、神奈川・鎌倉の住宅「海風の家」の内覧会が開催
手塚貴晴+手塚由比 / 手塚建築研究所による、神奈川・鎌倉の住宅「海風の家」の内覧会が開催

 
手塚貴晴+手塚由比 / 手塚建築研究所による、神奈川・鎌倉の住宅「海風の家」の内覧会が開催されます(PDF)

手塚貴晴+手塚由比 / 手塚建築研究所が設計した、神奈川・鎌倉の住宅「海風の家」の内覧会が開催されます。

この度、神奈川県鎌倉市にて住宅が完成しました。
お施主様のご厚意により内覧会を開催いたします。 ぜひ皆様にご覧いただきたく、ご案内申し上げます。

日時:2018年3月17日(土)10:00 – 16:00
場所:神奈川県鎌倉市鎌倉山2丁目

場所につきましては案内状をご確認の上、当日直接現地にお越しください。
どなたでもご覧いただけます。
ぜひお越しください。

隈研吾の建築展「くまのもの 隈研吾とささやく物質、かたる物質」の会場写真

隈研吾の建築展「くまのもの 隈研吾とささやく物質、かたる物質」の会場写真が、WWDに掲載されています

隈研吾の、東京ステーションギャラリーで始まった建築展「くまのもの 隈研吾とささやく物質、かたる物質」の会場写真が28枚、WWDに掲載されています。
右下の会場写真をクリックすると拡大写真が閲覧できます。またこの展示は全て撮影可能だそう(ソースはこちら)。
以下は、展覧会の概要です。

もう一度、様々な物質と、いきいきとした会話をはじめよう ――。

国内外で膨大なプロジェクトを抱えつつ疾走する世界的建築家、隈研吾(1954 ~)。
古今東西の思想に精通し、「負ける建築」「自然な建築」などの理念を実践してきた約30 年に及ぶプロジェクトを集大成して展観します。本展では特に、隈が仕事を通じて対話を重ねてきた素材に着目し、建築設計やプロダクトデザインなどの蓄積を、時系列ではなく主要なマテリアル(竹、木、紙、石、土など)ごとに分類・整理することで、“もの” という観点から概観を試みます。“もの” の開放によって、人の感覚や意識、そして環境を媒介する建築の可能性に迫ります。
東京ステーションギャラリーにおける建築関連の展覧会は「東京駅 100 年の記憶」展以来およそ3 年ぶり、建築家の個展としては「前川國男建築展」以来じつに12年ぶりとなるこの機会にご期待ください。

建築とは、結局のところ物質である。物質と人間との会話である。世界という得体のしれない大きさなるものが、物質という具体的存在を通じて、人間と会話するのである。物質が違うと、会話の仕方も変わり、こちらの気分も大いに変わってくる。20 世紀は、コンクリートのせいで、会話は固くなり、人間の表情もずいぶん暗くなった。
もう一度、様々な物質と、いきいきとした会話をはじめよう。

――隈研吾

高橋堅によるレクチャーが、大阪・十三で開催

高橋堅によるレクチャーが、大阪・十三で開催されます

高橋堅によるレクチャーが、大阪・十三で開催されます。開催日は2018年3月24日。

3月24日(土)、大阪は十三でレクチャーさせていただくことになりました。まだ何を話すかは決めていませんが、只の作品紹介にはしないつもりです。

ギャラリー間の次回の展覧会「平田晃久展 Discovering New」の概要が公開

ギャラリー間の次回の展覧会「平田晃久展 Discovering New」の概要が公開されています

ギャラリー間の次回の展覧会「平田晃久展 Discovering New」の概要が公開されています。会期は2018年5月24日~7月15日。近作や進行中のプロジェクトの画像も見ることができます。

TOTOギャラリー・間では、建築家・平田晃久氏の個展「平田晃久展 Discovering New」を開催します。本展では、建築を広義の生命活動として再発見することで新たな可能性を見出そうとする、平田晃久氏の試みを紹介いたします。

平田氏は建築を「生成する生命活動の一部」ととらえ、植物・生物・気象現象などの有機活動をつかさどる摂理を建築に取り込むことで、建築の本来のあり方を模索してきました。「建築とはからまりしろをつくることである」という平田氏のコンセプトは、建築が一個体としての役割を超えて、生きている世界の一部となる可能性を見出すものです。
氏の思想が公共建築として結実した「太田市美術館・図書館」(2017年)は、市民を巻き込んだ設計プロセスを経て、内と外が有機的に絡まり合う豊かな公共空間を実現し、街の新たなランドマークとして多様な活動の場を提供しています。また同年完成した「Tree-ness house」(2017年、住宅・ギャラリー)は、複雑に積層したボックスにひだ状の開口部と植物が絡まりあい、都市部における多層的な居住環境を生み出しています。

「平田晃久展 Discovering New」では、こうした平田氏の建築活動の現在の到達点を示すものです。過去約10年間に取り組んだ国内外の建築活動と進行中のプロジェクトを、コンセプト別に体系化し俯瞰することで、平田氏の建築哲学と世界観を体感いただきます。

美術家・会田誠が都市をテーマに行っている展覧会「GROUND NO PLAN」の会場動画

美術家・会田誠が都市をテーマに行っている展覧会「GROUND NO PLAN」の会場動画です。制作はInternet Museum。展覧会公式の概要はこちら(2018/2/24まで開催)。

建築家の藤村龍至もtwitterでこの展覧会の感想を述べています。

ギャラリー間での、ヴェネチアビエンナーレ国際建築展日本館の帰国展のガイド動画

ギャラリー間での、ヴェネチアビエンナーレ国際建築展日本館の帰国展のガイド動画です。展覧会を監修した山名善之が展示内容を解説しています。

第15回ヴェネチア・ビエンナーレ国際建築展(2016年5月28日 ~ 11月27日)において日本館の展示「en[ 縁]:アート・オブ・ネクサス」は1975年以降生まれの建築家12 組に光を当て、困難な時代の中で建築に取り組む彼らの実践を「人の縁」「モノの縁」「地域の縁」という3つのテーマで鮮やかに提示。日本国内のみならず世界中の人びとの共感を獲得し、「特別表彰」を受賞しました。
進歩と信じ、西洋社会の後を追いかけるように近代化の道を突き進んできた日本社会は、高度経済の終焉や3.11を経たいま大きな転換期を迎え、現代社会において建築が何を実現すべきなのか、改めて建築家ひとりひとりに問われています。本展で着目した建築家たちは、人びとのつながりや地域との連関といった小さな物語を丁寧に形に起こすことで、建築の新たな価値を創出してきました。その背景には、モダニズムが生まれたヨーロッパ社会がもつリジットな石造文化とは異なる、アジア特有の柔軟な木造文化が強く関与しており、そこからは建築のもつ可能性をさらに押し広げ、独自の立ち居地を確立しようとする現代の建築家たちのしなやかな強さが感じられます。

トラフ建築設計事務所と祖父江慎による、東京・六本木のスヌーピーミュージアムの会場デザインプロセスについて取り上げた記事

トラフ建築設計事務所と祖父江慎による、東京・六本木のスヌーピーミュージアムの会場デザインプロセスについて取り上げた記事が、AXISのウェブサイトに掲載されています

トラフ建築設計事務所祖父江慎による、東京・六本木のスヌーピーミュージアムの会場デザインプロセスについて取り上げた記事が、AXISのウェブサイトに掲載されています。写真も18枚掲載されています。

中川エリカの、プリズミックギャラリーでの建築展「竣工直前展」の会場写真

中川エリカの、プリズミックギャラリーでの建築展「竣工直前展」の会場写真が、japan-architects.comに掲載されています

中川エリカの、プリズミックギャラリーでの建築展「竣工直前展」の会場写真が、japan-architects.comに掲載されています。
以下は、展覧会公式の概要

中川エリカ建築設計事務所による個展。2018年3月に竣工予定の2つのプロジェクトA・Bについて、設計のプロセスを’並置’して展示します。プレゼンテーション時の模型やより大きな検討用模型などを通じて、スタディの軌跡をご紹介します。ぜひ足をお運びいただけると幸いです。

ギャラリー間での、ヴェネチアビエンナーレ日本館・帰国展の会場写真

ギャラリー間での、ヴェネチアビエンナーレ日本館・帰国展の会場写真が、japan-architects.comに掲載されています

ギャラリー間での、ヴェネチアビエンナーレ日本館・帰国展の会場写真が31枚、japan-architects.comに掲載されています。
以下は展覧会公式の概要

第15回ヴェネチア・ビエンナーレ国際建築展(2016年5月28日 ~ 11月27日)において日本館の展示「en[ 縁]:アート・オブ・ネクサス」は1975年以降生まれの建築家12 組に光を当て、困難な時代の中で建築に取り組む彼らの実践を「人の縁」「モノの縁」「地域の縁」という3つのテーマで鮮やかに提示。日本国内のみならず世界中の人びとの共感を獲得し、「特別表彰」を受賞しました。
進歩と信じ、西洋社会の後を追いかけるように近代化の道を突き進んできた日本社会は、高度経済の終焉や3.11を経たいま大きな転換期を迎え、現代社会において建築が何を実現すべきなのか、改めて建築家ひとりひとりに問われています。本展で着目した建築家たちは、人びとのつながりや地域との連関といった小さな物語を丁寧に形に起こすことで、建築の新たな価値を創出してきました。その背景には、モダニズムが生まれたヨーロッパ社会がもつリジットな石造文化とは異なる、アジア特有の柔軟な木造文化が強く関与しており、そこからは建築のもつ可能性をさらに押し広げ、独自の立ち居地を確立しようとする現代の建築家たちのしなやかな強さが感じられます。

本帰国展ではヴェネチアでの展示をベースに、映像や模型等のオリジナル要素を追加、再構成を行い、出展作家たちのみずみずしい感性から生み出される建築と、ビエンナーレ以降の取り組みについて紹介。記念シンポジウムや出展作家によるギャラリートークでの議論と合わせて、これからの時代に建築と建築家が果たす役割について展望します。

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