特集”ミラー&マランタ”、シュワルツパークの集合住宅 / 2001-2004
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特集”ミラー&マランタ”、シュワルツパークの集合住宅 / 2001-2004

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ミラー&マランタが設計したスイス・バーゼルの”シュワルツパークの集合住宅/2001-2004″です。 (※ミラー&マランタの特集ページはこちら。)

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より詳細な画像などはこちらへ。
以下、建築家によるテキストです。


敷地はシュワルツパークと呼ばれる公園の南側なのだが、与条件により建物は8層の一つのボリュームとなった。この新たに計画された集合住宅は、公園の南側の大部分を占めており、ガレート通りとレンディング通りの交差点及びサン・アルバンダイクにかかる橋周辺の都市計画を強調している。また同時に、8層という高さのおかげで周りの建物とも関係性を持ち始める。公園の中では、ヴォリュームが東側にある芝生のオープンスペースへ向かって飛び出している。それによって、文字通り公園の中の住宅となり、公園や周りの木々の奥行きに対して関係性を持つことになる。この家族用の集合住宅は、公園の中に住むということを反映しているのである。このプロジェクトにおいて、我々は都市計画に基づいて周辺環境に反応しようと考えた。都市計画の自立性はとりわけその土地固有の解釈によってもたらされるのだ。
この集合住宅は、古い木々が強く安定した雰囲気を作り出しているこの公園における、木のようなオブジェクトとして考えられている。大きな木の幹や枝のように、ファサードのコンクリートの構造が透明なヴォリュームを作り出すのである。この金属の透かし細工のような構造の見え方は、大きな開口と手すりによって強調されており、これらが公園の周りの木々を建物に反射して映し出している。この建物は、茶色と灰色が混ざった塗料によって特徴づけられており、ファサードからエントランスホールや階段室に至るまで使われている。この色はコンクリートの素材感を薄め、近隣の木々の樹皮や幹を思わせる。また、ヴォリュームが斜めに折れ曲がっていることで、構造の柔軟性を強め木の葉のようなキャラクターを醸し出す。建物の内部空間はシンプルに保たれており、壁は明るい黄色に染められた壁紙、天井は白で床はオーク材で仕上げられている。開口のある壁は暗い茶色に塗られていて、周囲の木々をフレーミングしている。このようにして様々な方法で色を用いることで、内部空間は外部と一体化され、木々の中に住んでいるような感覚を与えるのである。
この建物は床をプレキャスト、柱を現場打ちによって建設され、これらが組み合わさって構造となっている。現場でのコンクリート打設の際にプレキャストの部分をすでに設置しておくことで、これらのエレメントは物理的に一つのボリュームとなる。
この建物は、シュワルツパークにおいて、田舎に住むことのクオリティと集合住宅のアドバンテージを合わせもっているような建築であって欲しいと思っている。都市部や再開発エリアへのアクセスの良さのおかげで、シュワルツパークは都市に住むことと田舎に住むこととの理想的な組み合わせを示している。公園に住み自然と関係性を持つということは、集合住宅に都市部における新しい建物ではめったに得ることができないようなクオリティと豊かさをもたらしてくれるのだ。(翻訳:伊藤達信)
ミラー&マランタの特集ページはこちら

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