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青木淳に、自身が設計した「青森県立美術館」について聞いているインタビュー動画。2023年5月に公開されたもの ドットアーキテクツの家成俊勝が、ギャラリー・間での建築展「POLITICS OF LIVING 生きるための力学」を解説している動画。2023年6月に公開されたもの

ドットアーキテクツの家成俊勝が、TOTOギャラリー・間での建築展「POLITICS OF LIVING 生きるための力学」を解説している動画です。2023年6月に公開されたものです。アーキテクチャーフォトでは、この展覧会を特集記事として紹介しています。

ドットアーキテクツの特徴は、建築の計画/設計/施工/使用を同じ地平でとらえ直し、そのすべての過程に取り組むことにあります。⼿に届く範囲にある材料や人手、知己や地縁までも資源としてその力を総動員することで、すべての人が自ら使う建築の創造に能動的に関わる可能性をテーマにしています。

分業制による従来の建築の枠組みを⾶び越えるドットアーキテクツの一見型破りともいえる活動に共感して、地域の人や多彩な仲間が自然に集まり、仕事と遊びの両方を楽しみながら、みなが生き生きと暮らす場が今、各地で生まれています。たとえば小豆島では、瀬戸内国際芸術祭で「馬木キャンプ」(2013年)を建設して以来、アートを通じた地域の教育普及の場所づくりに10年にわたり取り組んでいます。本拠地の大阪・北加賀屋の「千鳥文化」(2017年~)では、設計だけでなく運営にも携わっています。こうした具体的な場の創出に、現実に柔軟に対応しながら継続的に関わり続けていくことで、そこにふさわしい場所が徐々に立ち上っていきます。それら彼らが「小さな自治空間」と呼ぶものを生み出す力学(POLITICS OF LIVING)こそが、現状を突破し社会を変革する鍵だとしています。

本展では、建築の可能性を広げる彼らの活動の全貌を紹介するとともに、中庭にパターゴルフ場を出現させ、その場でパターを手作りして一緒に楽しめる、余暇を自らつくり楽しむ体験を生み出します。本展覧会を通して、ドットアーキテクツの「生きるための力学」の意味を見いだしていただければ幸いです。

ヘザウィック・スタジオによる、中国・上海の、展示ホール「West Bund Orbit」。川岸の新街区に計画。探索と体験の為の施設を目指し、伝統的な橋の形とも呼応する“リボン状の階段”を持つ建築を考案。外側は公共空間として開放され窓から内部の活動を表出
ヘザウィック・スタジオによる、中国・上海の、展示ホール「West Bund Orbit」。川岸の新街区に計画。探索と体験の為の施設を目指し、伝統的な橋の形とも呼応する“リボン状の階段”を持つ建築を考案。外側は公共空間として開放され窓から内部の活動を表出 image©Heatherwick Studio
ヘザウィック・スタジオによる、中国・上海の、展示ホール「West Bund Orbit」。川岸の新街区に計画。探索と体験の為の施設を目指し、伝統的な橋の形とも呼応する“リボン状の階段”を持つ建築を考案。外側は公共空間として開放され窓から内部の活動を表出 image©Devisual
ヘザウィック・スタジオによる、中国・上海の、展示ホール「West Bund Orbit」。川岸の新街区に計画。探索と体験の為の施設を目指し、伝統的な橋の形とも呼応する“リボン状の階段”を持つ建築を考案。外側は公共空間として開放され窓から内部の活動を表出 image©Heatherwick Studio

ヘザウィック・スタジオによる、中国・上海の、展示ホール「West Bund Orbit」です。
川岸の新街区に計画されました。デザイナーは、探索と体験の為の施設を目指し、伝統的な橋の形とも呼応する“リボン状の階段”を持つ建築を考案しました。また、外側は公共空間として開放され窓から内部の活動を表出します。

こちらはリリーステキストの翻訳です

ヘザウィック・スタジオが、上海の新しい公共展示ホールのデザインを公開

ヘザウィック・スタジオは、上海の新進のウォーターフロントであるウエスト・バンドの展示ホールのデザインを公開しました。「West Bund Orbit」と名付けられたこの建物は、徐匯区の新しい金融ハブの中心をなすもので、黄浦江のランドマークとなるものです。

敷地の角に位置するこのホールは、外見上、360度からアクセスできるように見えます。設計チームは、大きな展示スペースを中心に、デザインチームは、大きな展示スペースを中心に置き、その上に付随する機能を配置することで、その本来の機能を尊重することを考えました。2つ目の外周ギャラリーは、1階のメインホールを囲むように配置され、建物を周囲に開き、高い窓から内部のイベントや展示の様子を見ることができ、通行人を魅了します。

ヘザウィック・スタジオのグループリーダーであるニール・ハバードは、次のように述べています。
「これは、探検し、体験するために設計された展示ホールです。単にギャラリーを装飾的なファサードに閉じ込めるのではなく、訪れる人々によって『Orbit』の表情は変化していくのです。川の曲がり角に位置するため、イベントの為だけでなく、上海ウエスト・バンド全体に人を呼び込むことができる、まさに地域のシンボル的な存在です」

文化的なリバーサイド・パークにつながるように、新街区に位置する「オービット」は、屋内と屋外の両方で全体が体験できる公共空間として設計されています。ファサードは、織り成すリボンに似ています。それは、パブリックにアクセスできる階段や橋、テラスなどの起伏のあるセットを形成します。これによって、新地区を訪れる人々は、ビルの屋上庭園に登り、複数の展望台を利用することができます。

リボン状の階段は、中国の伝統的な円月橋の形と呼応していますが、近未来的なひねりを加えて、建物が常に回転している様に見えるようにしています。来場者が構造体を上がっていくと、ファサードのガラス張りの開口部から各レベルのメインエントランスを組み立てる内部展示ホールが見えます。屋上には、リボンが解けてオープンエアのキャノピーになり、ウエスト・バンド全体と川を見渡すことができます。

+ft+ / 髙濱史子建築設計事務所のデザイン監修による、北海道の店舗「rim of jins 札幌ステラプレイス店」。眼鏡ブランドの特別業態店。自然と非日常の両立等の“相反する考え方”の共存を求め、仕上材等の“用い方”と“整理するルール”に着目した設計を志向。通常と異なる合板の扱いで“日常の延長にある特別感”を作る
+ft+ / 髙濱史子建築設計事務所のデザイン監修による、北海道の店舗「rim of jins 札幌ステラプレイス店」。眼鏡ブランドの特別業態店。自然と非日常の両立等の“相反する考え方”の共存を求め、仕上材等の“用い方”と“整理するルール”に着目した設計を志向。通常と異なる合板の扱いで“日常の延長にある特別感”を作る photo©阿野太一
+ft+ / 髙濱史子建築設計事務所のデザイン監修による、北海道の店舗「rim of jins 札幌ステラプレイス店」。眼鏡ブランドの特別業態店。自然と非日常の両立等の“相反する考え方”の共存を求め、仕上材等の“用い方”と“整理するルール”に着目した設計を志向。通常と異なる合板の扱いで“日常の延長にある特別感”を作る photo©阿野太一
+ft+ / 髙濱史子建築設計事務所のデザイン監修による、北海道の店舗「rim of jins 札幌ステラプレイス店」。眼鏡ブランドの特別業態店。自然と非日常の両立等の“相反する考え方”の共存を求め、仕上材等の“用い方”と“整理するルール”に着目した設計を志向。通常と異なる合板の扱いで“日常の延長にある特別感”を作る photo©阿野太一

+ft+ / 髙濱史子建築設計事務所のデザイン監修による、北海道の店舗「rim of jins 札幌ステラプレイス店」です。設計と施工は、DECORが手掛けています。
眼鏡ブランドの特別業態店の計画です。建築家は、自然と非日常の両立等の“相反する考え方”の共存を求め、仕上材等の“用い方”と“整理するルール”に着目した設計を志向しました。そして、通常と異なる合板の扱いで“日常の延長にある特別感”が作られました。店舗の公式ページはこちら

アイウェアブランドJINSによる20~30代を中心としたファッションやトレンド感度の高い人に向けた特別業態“rim of jins”の新店舗プロジェクト。

建築家によるテキストより

自分らしく自然でいられる場所でありつつ非日常的な特別感を感じられること、洗練されているものの敷居が高くない雰囲気など、一見相反するような考え方を両立することが条件として挙げられた。
この二項対立をどう共存させるかに着目し、素材の整理のルールや用い方に気を配って設計を行った。

まず、温かみを感じさせる木材とキャンバスとしての白い左官、という2つの馴染みある素材を、平面と立面ではっきりと使用箇所を分けて使うことで、野暮ったくなくすっきりした雰囲気に見えるようにした。

建築家によるテキストより

木材には地産地消となるよう北海道産シラカバ間伐材を使用した合板を採用。環境に優しいエシカルなデザインとしている。
また、その美しい断面の積層をディスプレイ面とし、合板というありふれた素材を普段と異なるかたちで用いることで、日常の延長にある特別感を演出している。

建築家によるテキストより
山縣洋建築設計事務所による、埼玉・さいたま市の「USⅠ」と「USⅡ」。家族が其々に暮らす隣接した二つの住宅。隣合う条件を活かして、親世帯住居の外部空間を子世帯の住居でも取り込む構成を考案。視線の抜け方も操作して四世代の家族が寄添える空間を作る
山縣洋建築設計事務所による、埼玉・さいたま市の「USⅠ」と「USⅡ」。家族が其々に暮らす隣接した二つの住宅。隣合う条件を活かして、親世帯住居の外部空間を子世帯の住居でも取り込む構成を考案。視線の抜け方も操作して四世代の家族が寄添える空間を作る俯瞰、左:USⅠ(両親と祖母の家)、右:USⅡ(長男の家) photo©Forward Stroke
山縣洋建築設計事務所による、埼玉・さいたま市の「USⅠ」と「USⅡ」。家族が其々に暮らす隣接した二つの住宅。隣合う条件を活かして、親世帯住居の外部空間を子世帯の住居でも取り込む構成を考案。視線の抜け方も操作して四世代の家族が寄添える空間を作る外観、左:USⅠ(両親と祖母の家)、右:USⅡ(長男の家) photo©Forward Stroke
山縣洋建築設計事務所による、埼玉・さいたま市の「USⅠ」と「USⅡ」。家族が其々に暮らす隣接した二つの住宅。隣合う条件を活かして、親世帯住居の外部空間を子世帯の住居でも取り込む構成を考案。視線の抜け方も操作して四世代の家族が寄添える空間を作るUSⅡ(長男の家)、2階、リビング、窓越しにUSⅠが見える。 photo©Forward Stroke
山縣洋建築設計事務所による、埼玉・さいたま市の「USⅠ」と「USⅡ」。家族が其々に暮らす隣接した二つの住宅。隣合う条件を活かして、親世帯住居の外部空間を子世帯の住居でも取り込む構成を考案。視線の抜け方も操作して四世代の家族が寄添える空間を作るUSⅡ(長男の家)、2階、テラス、右側にUSⅠのオープンガーデンを見下ろすことができる。 photo©Forward Stroke

山縣洋建築設計事務所が設計した、埼玉・さいたま市の「USⅠ」と「USⅡ」です。
家族が其々に暮らす隣接した二つの住宅の計画です。建築家は、隣合う条件を活かして、親世帯住居の外部空間を子世帯の住居でも取り込む構成を考案しました。そして、視線の抜け方も操作して四世代の家族が寄添える空間を作る事も意図されました。

さいたま市の駅に近い準工業地域に5年の歳月を経て2つの家をつくった。

建築家によるテキストより

1つ目の家USIは5年前に竣工したご両親の家でご主人のお母さんとの2世帯住宅だった。
敷地は66坪で庭には柿の木やヒメシャラなどの既存樹があったため、それらの樹木を残すように外部空間から検討した。1階のポーチ、中庭から外部階段を通って2階のテラスまでつながる外部空間のネットワークが生まれている。外部から考え、残余としての空間が内部になったような家である。

建築家によるテキストより

2つ目の家USIIはご実家の隣地の倉庫を解体してつくられたご長男家族のための住まいである。
敷地は18坪しかないため、敷地いっぱいに3階建てのボリュームを立ち上げるしかなかった。まとまった庭をつくることができないため、ご実家の外部空間を活かすことを考えた。特に敷地の中央にあった柿の木に向かい会うように2つの家がつくられている。

建築家によるテキストより
【ap job更新】 地域や都市に繋がる建築を志向し、暮らしや社会に新しい価値をつくる「須藤剛建築設計事務所」が、設計スタッフ(2023年新卒・既卒・経験者)を募集中
【ap job更新】 地域や都市に繋がる建築を志向し、暮らしや社会に新しい価値をつくる「須藤剛建築設計事務所」が、設計スタッフ(2023年新卒・既卒・経験者)を募集中
【ap job更新】 地域や都市に繋がる建築を志向し、暮らしや社会に新しい価値をつくる「須藤剛建築設計事務所」が、設計スタッフ(2023年新卒・既卒・経験者)を募集中ニシイケバレイ Chanoma 写真:新建築社

地域や都市に繋がる建築を志向し、暮らしや社会に新しい価値をつくる「須藤剛建築設計事務所」の、設計スタッフ(2023年新卒・既卒・経験者)募集のお知らせです。詳しくは、ジョブボードの当該ページにてご確認ください。アーキテクチャーフォトジョブボードには、その他にも、色々な事務所の求人情報が掲載されています。
新規の求人の投稿はこちらからお気軽にお問い合わせください

株式会社須藤剛建築設計事務所は設立10年を迎え、少しずつ体制を充実させるため、設計スタッフを募集しています。

【須藤剛建築設計事務所について】
私たちは、様々な分野と関わりながら、規模や用途にかかわらず、地域や都市につながる建築であることを大切にし、暮らしや社会に新しい価値をつくることを目指して設計しています。
プログラムや事業の計画など建築の枠組みや建築の前後にかかわる業務も行っています。また、繋がりをつくったり様々なことを吸収しながら働いて行けるよう事務所内外と交流会や勉強会も開催しています。(最近では沖縄や群馬で行いました)

・まちに開いた新しいかたちの集合住宅(新築・約2500㎡)
・地域拠点としての店舗と集合住宅の複合施設(新築・約800㎡)
・観光拠点としての企業のオフィス(改修・約1000㎡)
・サウナに特化した宿泊施設(改修・約1000㎡)
・店舗や事務所を併設した多機能な戸建住宅(新築・約100㎡)
・その他、戸建住宅や小規模な商業施設(飲食店、複合施設など)
など多岐にわたっていて、規模や用途、新築・リノベーションなど問わず建築を設計しているため、多様な経験を積むことできます。

【私たちのしごと像について】
健康的に過ごすことが良い仕事につながると考えているので、日々の生活を大切にしながら充実した生活を送ることで学びと暮らしの良いサイクルを生み出していけるようにしています。

ODS / 鬼木孝一郎による、東京・港区のバレエスタジオ「TEDDY’S BALLET 白金店」。幹線道路沿いにある著名ダンサーが関わる施設。心躍る“舞台”となる空間を目指し、白い壁と樺桜の床で“光を拡散”するレッスンルームを設計。鏡と開口の形状に“アーチ”を採用して連続感を生み出す
ODS / 鬼木孝一郎による、東京・港区のバレエスタジオ「TEDDY’S BALLET 白金店」。幹線道路沿いにある著名ダンサーが関わる施設。心躍る“舞台”となる空間を目指し、白い壁と樺桜の床で“光を拡散”するレッスンルームを設計。鏡と開口の形状に“アーチ”を採用して連続感を生み出す外観 photo©太田拓実
ODS / 鬼木孝一郎による、東京・港区のバレエスタジオ「TEDDY’S BALLET 白金店」。幹線道路沿いにある著名ダンサーが関わる施設。心躍る“舞台”となる空間を目指し、白い壁と樺桜の床で“光を拡散”するレッスンルームを設計。鏡と開口の形状に“アーチ”を採用して連続感を生み出す廊下からレッスンルームを見る。 photo©太田拓実
ODS / 鬼木孝一郎による、東京・港区のバレエスタジオ「TEDDY’S BALLET 白金店」。幹線道路沿いにある著名ダンサーが関わる施設。心躍る“舞台”となる空間を目指し、白い壁と樺桜の床で“光を拡散”するレッスンルームを設計。鏡と開口の形状に“アーチ”を採用して連続感を生み出すレッスンルーム photo©太田拓実

ODS / 鬼木孝一郎が設計した、東京・港区の、バレエスタジオ「TEDDY’S BALLET 白金店」です。
幹線道路沿いにある著名ダンサーが関わる施設です。建築家は、心躍る“舞台”となる空間を目指し、白い壁と樺桜の床で“光を拡散”するレッスンルームを設計しました。そして、鏡と開口の形状に“アーチ”を採用して連続感を生み出す事も意図されました。店舗の公式サイトはこちら

世界的バレエダンサー熊川哲也氏率いるバレエスタジオの新ブランド「TEDDY’S BALLET」の空間デザイン。
子どもから大人まで楽しく続けられるプログラムを提供するスタジオとして、だれもがワクワクし、心が躍りだす 「舞台」となる空間を目指した。

建築家によるテキストより

大規模マンション1階の広い歩道に面した商業エリアに位置し、外部からでもスタジオ内の様子を感じとれるようにオープンなレッスンルームを計画。既存の自動扉の内側に斜めに設けたガラス折れ戸とカーテンによって、必要に応じてプライバシーが確保できる仕掛けとした。

建築家によるテキストより

「舞台」となるレッスンルームは光を拡散させるために白い壁と滑らかな木肌が特徴の樺桜の床で仕上げ、エントランスと通路部分はブランドカラーである淡いピンクの壁とウォールナットの床を採用。レッスンルームと廊下間の開口や壁面沿いの堀込みは上部をアーチ形状とし、鏡の反射により空間全体に連続感と広がりを与えている。

建築家によるテキストより
長谷川豪と写真家 鈴木久雄の対談が公開。鈴木が建築写真を手掛けるまでの経緯やエル・クロッキーとの出会いも語られる

長谷川豪と写真家 鈴木久雄の対談が、吉野と暮らす会のウェブサイトで公開されています。長谷川が聞き手となり、鈴木が建築写真を手掛けるまでの経緯や『エル・クロッキー』との出会いについても聞いている内容です。

田中裕之建築設計事務所による、京都市の、宿泊施設内のラウンジ「RAKURO 京都」。ホテル内に新設された場。地域文脈の導入と建物特徴を活かす空間を求め、既存に“町家の形式”を見出して美意識等を継承する設計を志向。現代素材と地場植物を用いて京都を想起させ施設を象徴する“奥庭”も作る
田中裕之建築設計事務所による、京都市の、宿泊施設内のラウンジ「RAKURO 京都」。ホテル内に新設された場。地域文脈の導入と建物特徴を活かす空間を求め、既存に“町家の形式”を見出して美意識等を継承する設計を志向。現代素材と地場植物を用いて京都を想起させ施設を象徴する“奥庭”も作るボタニカルラボ photo©MARC AND PORTER PHOTOGRAPHY
田中裕之建築設計事務所による、京都市の、宿泊施設内のラウンジ「RAKURO 京都」。ホテル内に新設された場。地域文脈の導入と建物特徴を活かす空間を求め、既存に“町家の形式”を見出して美意識等を継承する設計を志向。現代素材と地場植物を用いて京都を想起させ施設を象徴する“奥庭”も作るニューラウンジ photo©MARC AND PORTER PHOTOGRAPHY
田中裕之建築設計事務所による、京都市の、宿泊施設内のラウンジ「RAKURO 京都」。ホテル内に新設された場。地域文脈の導入と建物特徴を活かす空間を求め、既存に“町家の形式”を見出して美意識等を継承する設計を志向。現代素材と地場植物を用いて京都を想起させ施設を象徴する“奥庭”も作るニューラウンジの丸窓と奥庭 photo©MARC AND PORTER PHOTOGRAPHY

田中裕之建築設計事務所が設計した、京都市の、宿泊施設内のラウンジ「RAKURO 京都 by THE SHAREHOTELS」です。
ホテル内に新設された場です。建築家は、地域文脈の導入と建物特徴を活かす空間を求め、既存に“町家の形式”を見出して美意識等を継承する設計を志向しました。そして、現代素材と地場植物を用いて京都を想起させ施設を象徴する“奥庭”も作られました。施設の公式サイトはこちら

地域との共生を目指すホテルブランドであるシェアホテルズの既存ホテル内に新たにゲストラウンジを作るプロジェクトである。

弊社は以前広島で系列店舗(KIRO HIROSHIMA)を設計しているが、今回は京都の土地、地域の文脈やリノベーションという前提のもと、既存建物の特徴を可能な限り活かすことを念頭にプランを組み立てている。

建築家によるテキストより

京都の伝統的な町家スタイルは奥に奥にと続き、奥行きが深い。坪庭、奥庭があってそこに光が入り、夏場は涼しい風が抜けるような形式を長い年月をかけて作り上げ、そして住まい、学び、働き、そして憩うための生活の知恵を蓄積し歴史を重ねてきた。

既存建物も鉄筋コンクリート造ではあるものの、このような形式を持っており、町家の特徴や積み重ねられた美意識を活かすことを目指した。

建築家によるテキストより

既存建物は表と裏という単純構造だったが、道路2面に接している特徴を活かし、裏の一部が表に反転するような、複雑さを意図した。こうすることで2面の道路いずれに対しても表にできることになった。

そして表と裏の境界には禅寺などでみられる丸窓を現代的なマテリアル(グレーチング)で表現し、その奥には、京都の山林の植物が植えられた巨大な苔玉(hanging moss)を配置して、京町家形式の「奥庭」としてホテルの新しいアイコンにもなれるようなものを目指した。

建築家によるテキストより
スキーマ建築計画の長坂常へのインタビュー動画。これまでの作品の変遷やデザインに対する思想も語られる。2023年6月に公開されたもの

スキーマ建築計画の長坂常へのインタビュー動画です。
これまでの作品の変遷やデザインに対する思想も語られています。日本語で質問に答えています。一条の制作で2023年6月に公開されたものです。

(翻訳)
52歳の日本人男性、長坂常は、今アジアで最も人気のあるデザイナーです。家具からインテリア、建築まで、彼がデザインしたものはすぐに話題になります。国際的に有名なデザイン誌の多くが、彼を「ベストセラーの創造者」「未来を定義する男」と呼んでいます。

(原文)
The 52-year-old Japanese man Nagasaka Jo, is the most popular designer in Asia today. From furniture, to interior design, to architecture, whatever he designs immediately goes viral. Many internationally renowned design magazines called him “the creator of best sellers” and “the man who defines the future”.

【ap job更新】 国内外のメンバーが集まり、デジタル技術と建築設計の知見を融合させる「NOIZ」が、設計スタッフ・インテリアデザイナー・バーチャル空間アーキテクトを募集中
【ap job更新】 国内外のメンバーが集まり、デジタル技術と建築設計の知見を融合させる「NOIZ」が、設計スタッフ・インテリアデザイナー・バーチャル空間アーキテクトを募集中
【ap job更新】 国内外のメンバーが集まり、デジタル技術と建築設計の知見を融合させる「NOIZ」が、設計スタッフ・インテリアデザイナー・バーチャル空間アーキテクトを募集中null2, image: NOIZ

国内外のメンバーが集まり、デジタル技術と建築設計の知見を融合させる「NOIZ」の、設計スタッフ・インテリアデザイナー・バーチャル空間アーキテクト募集のお知らせです。詳しくは、ジョブボードの当該ページにてご確認ください。アーキテクチャーフォトジョブボードには、その他にも、色々な事務所の求人情報が掲載されています。
新規の求人の投稿はこちらからお気軽にお問い合わせください

現在NOIZでは、住宅・別荘・宿泊施設・パビリオン・商業施設・オフィス・インスタレーション・展示計画などのプロジェクトが進行中です。これらのプロジェクトに関わるスタッフを募集しています。

【事務所の特徴・ビジョン】
2007年に豊田啓介と蔡佳萱が設立、2016年新たにパートナーとして酒井康介が加わり、2022年3月には15周年を迎えました。

NOIZは、最新のデジタル技術を駆使しながら、オフィスや商業施設、住宅などの建築設計やインテリアデザインを中心に、都市計画から展示計画、プロダクトデザインやインスタレーションまで、多様な領域で実作を多く手掛けています。

現在は東京と台北の二拠点体制で、インターナショナルな環境で実務と建築表現の可能性を開拓しています。さまざまな建築周辺の最新のテクノロジーに興味のある人はもちろん、ひたすら素材とディテールにこだわりたい人、国内だけれど国際的な環境で働いてみたい人などには、他ではできない仕事環境で実務をすることが可能です。

メンバーは基本的に1つのプロジェクトに専従ではなく、スケールや性質の異なる2-3のプロジェクトに並行し関れる体制で、実務をしながら新しいスキルや感性を身につけるのに適した仕事の環境です。得意なデジタル技術が既にある人はもちろん歓迎ですが、NOIZのメンバー誰もが最初から特殊なスキルを持っていたわけでは決してありません。NOIZが実務で使う技術のほとんどは、日常の仕事の中で皆で探し出し、所内の勉強会などで一緒に学びながら皆で身につけていくものです。そうした開拓や実践を一緒にやってくれる意欲のある人を求めています。

【ADVISER豊田啓介コメント】
NOIZでは、新しい表現や技術の可能性への興味、高い建築的な質へのこだわりがある人を求めています。働きながら多様なスキルを身に付けられる特殊な環境だと思いますし、ノイズ出身者は多様な分野で先端的な活躍している人が多く居ます。卒業後のネットワークも活かしながら活躍できるスキルを身に付けに、経験者も未経験者もぜひ応募してみてください。

熊木英雄+眞木励 / オーガニックデザインによる、東京・中野区の「小さなLDKリノベーション」。居住者数増加に伴う住宅の改修。既存の窮屈さの解消と一体感の構築を求め、壁を解体して分節された空間を繋げると同時に構造耐力も向上させる設計を志向。様々な仕様で“世代を繋ぐ家族の在り方”を主眼とする
熊木英雄+眞木励 / オーガニックデザインによる、東京・中野区の「小さなLDKリノベーション」。居住者数増加に伴う住宅の改修。既存の窮屈さの解消と一体感の構築を求め、壁を解体して分節された空間を繋げると同時に構造耐力も向上させる設計を志向。様々な仕様で“世代を繋ぐ家族の在り方”を主眼とする photo©岡村幸則
熊木英雄+眞木励 / オーガニックデザインによる、東京・中野区の「小さなLDKリノベーション」。居住者数増加に伴う住宅の改修。既存の窮屈さの解消と一体感の構築を求め、壁を解体して分節された空間を繋げると同時に構造耐力も向上させる設計を志向。様々な仕様で“世代を繋ぐ家族の在り方”を主眼とする photo©岡村幸則
熊木英雄+眞木励 / オーガニックデザインによる、東京・中野区の「小さなLDKリノベーション」。居住者数増加に伴う住宅の改修。既存の窮屈さの解消と一体感の構築を求め、壁を解体して分節された空間を繋げると同時に構造耐力も向上させる設計を志向。様々な仕様で“世代を繋ぐ家族の在り方”を主眼とする photo©岡村幸則

熊木英雄+眞木励 / オーガニックデザインが設計した、東京・中野区の「小さなLDKリノベーション」です。
居住者数増加に伴う住宅の改修です。建築家は、既存の窮屈さの解消と一体感の構築を求め、壁を解体して分節された空間を繋げると同時に構造耐力も向上させる設計を志向しました。また、様々な仕様で“世代を繋ぐ家族の在り方”を主眼として設計が行われました。

東京都中野区にある駅からほど近い密集した低層住宅街の一角に敷地・建物があり、平成7年に先代が注文したハウスメーカーによる住宅であった。当初は家族で住んでいた場所であるが、子供も独立し高齢のお母様がお一人住いのところに、この度ご夫婦+小学生のお子様の家族が同居することになり住まい方のリノベーション依頼を受けた。

建築家によるテキストより

リノベーションの依頼箇所は既存リビング・キッチン・収納室エリアとし、その他の多くの間取りは現状のまま使いたいというお母様の想いと、転居されるご夫婦の奥様から家事をしながら子供の様子が解るような使い方、コロナ禍の生活でタブレット利用が親も子も利用できることなどの希望を受けた、その他は双方から温熱環境の向上を求められた。

建築家によるテキストより

解決すべき問題がいくつか横たえていて、部屋がリビング・ダイニング・キッチン・収納室と各々扉付きで分断しているため各室がやや窮屈でキッチンは孤立された感じがあること、リノベ該当部分が建物のペリメーターゾーンでもあり、熱環境、音環境に脆弱なところがあった。加えて奥様希望のキッチンスペックを限られた空間のなかに実現する事でした。

建築家によるテキストより
GOYA SCHROEDER & associatesと河内さつきによる、福岡の「久留米の庭と家」。市街地の住宅が建て込む敷地。開放と遮蔽を併せ持ち内外が関係を紡ぐ“住宅の原型”を求め、民家等を参照して庭やバルコニーが内部と一体化する生活空間を構築。シルバーの外装材で周囲の工業的風景に溶け込ませる
GOYA SCHROEDER & associatesと河内さつきによる、福岡の「久留米の庭と家」。市街地の住宅が建て込む敷地。開放と遮蔽を併せ持ち内外が関係を紡ぐ“住宅の原型”を求め、民家等を参照して庭やバルコニーが内部と一体化する生活空間を構築。シルバーの外装材で周囲の工業的風景に溶け込ませる北東側外観 photo©八坂麻里子
GOYA SCHROEDER & associatesと河内さつきによる、福岡の「久留米の庭と家」。市街地の住宅が建て込む敷地。開放と遮蔽を併せ持ち内外が関係を紡ぐ“住宅の原型”を求め、民家等を参照して庭やバルコニーが内部と一体化する生活空間を構築。シルバーの外装材で周囲の工業的風景に溶け込ませる南側外観 photo©八坂麻里子
GOYA SCHROEDER & associatesと河内さつきによる、福岡の「久留米の庭と家」。市街地の住宅が建て込む敷地。開放と遮蔽を併せ持ち内外が関係を紡ぐ“住宅の原型”を求め、民家等を参照して庭やバルコニーが内部と一体化する生活空間を構築。シルバーの外装材で周囲の工業的風景に溶け込ませる2階、ダイニングからバルコニーを見る。 photo©八坂麻里子
GOYA SCHROEDER & associatesと河内さつきによる、福岡の「久留米の庭と家」。市街地の住宅が建て込む敷地。開放と遮蔽を併せ持ち内外が関係を紡ぐ“住宅の原型”を求め、民家等を参照して庭やバルコニーが内部と一体化する生活空間を構築。シルバーの外装材で周囲の工業的風景に溶け込ませる2階、バルコニー photo©八坂麻里子

合屋統太+ヤン=ヤコブ・シュレーダー / GOYA SCHROEDER & associatesと河内さつきが設計した、福岡の「久留米の庭と家」です。
市街地の住宅が建て込む敷地に計画されました。建築家は、開放と遮蔽を併せ持ち内外が関係を紡ぐ“住宅の原型”を求め、民家等を参照して庭やバルコニーが内部と一体化する生活空間を構築しました。また、シルバーの外装材で周囲の工業的風景に溶け込ませる事も意図されました。

久留米市街地に建つ、夫婦と子供一人のための住まい。
200㎡未満の敷地で隣屋からの視線を遮りつつも開放的な内と外の関係を持つ住宅の原型を試みた。

建築家によるテキストより

室として庭を捉え、視線や光を整える町家の形式に倣い、それが立面となって街並を作る。また内か外か曖昧な民家の土間庭に準えたバルコニーや庭を、外での食事、庭仕事などの生活空間として居間と一体化した。

9尺の柱割を9つ配した正方形(nine-squaregrid)の内と、東側に2スパン延長させた外により平面が構成される。建主家族が生まれ育った地方の民家の間取りに倣い、室内を来客用の公的な表と私的な裏に仕切った。

建築家によるテキストより

来客は玄関広間より階段を上がり、2階の居間からバルコニーへ、螺旋状の動きで導かれる。階段では段板を隠して吹抜けをつくらないことで昇降の動きを一旦絶ち、大屋根の平屋が2階に建つ感覚を強調した。筑後川の洪水を考慮して2階に主要な生活空間が持ち上げられているものの、庭とバルコニーが居間と連続して、内と外は平屋のように親密になる。庭のハナナシの木は居室への視線や日射を和らげ、足元には建主が家庭菜園を計画している。

建築家によるテキストより
家具・プロダクト・建築部材が集まる見本市「インテリア ライフスタイル 2023」が、東京ビッグサイトで開催。芦沢啓治・トラフらが参加する展示「Upcycling Airplanes」やトークイベントも多数行われる
家具・プロダクト・建築部材が集まる見本市「インテリア ライフスタイル 2023」が、東京ビッグサイトで開催。芦沢啓治・トラフらが参加する展示「Upcycling Airplanes」やトークイベントも多数行われる2022年開催時の様子 photo courtesy of インテリア ライフスタイル/メッセフランクフルト ジャパン

家具・プロダクト・建築部材が集まる見本市「インテリア ライフスタイル 2023」が、東京ビッグサイトで開催されます。見本市の中では、芦沢啓治・トラフらが参加する展示「Upcycling Airplanes」トークイベントも多数開催されます。開催期間は、2023年6月14日(水)~16日(金)。参加費無料(要事前申し込み)。来場事前登録はこちらから。【ap・ad】

これからのライフスタイルマーケットを提案するインテリア・デザインのための国際見本市として1991年から開催する本見本市では、多様化する衣・食・住のデザインアイテムを求めて、毎年多くの来場者が訪れます。2022年の開催では12カ国・地域から16,542名の来場者が515社の出展製品を前に、熱心に商談を交わす姿で賑わいました。


「Upcycling Airplanes JAL | Karimoku」展(見本市内で展示)

家具・プロダクト・建築部材が集まる見本市「インテリア ライフスタイル 2023」が、東京ビッグサイトで開催。芦沢啓治・トラフらが参加する展示「Upcycling Airplanes」やトークイベントも多数行われるブースイメージ photo courtesy of インテリア ライフスタイル/メッセフランクフルト ジャパン

空を飛ぶ役割を終えた航空機の部品を、7人のデザイナーが次の形に作り変えていくプロジェクト。

JALとカリモクのコラボレーション
航空機部品のアップサイクル商品を企画するにあたり、日本を代表する航空会社として、安全・安心な航空機の品質をつくりこむJALの整備士の姿勢と、同じく日本を代表する木製家具メーカーとして、長く安全に使える高品質な商品を製作するというカリモクの物作りの姿勢に親和性を見出し、今回のコラボレーションが実現。

また、カリモクとタッグを組むことで、インテリアになじみつつ機能的な製品として航空機部品に新たな命を与え、航空ファンだけでなく、より多くの人にアップサイクル品としての価値を提供出来ることを期待する。

 
航空機リサイクルの概要

参加建築家・デザイナー
アップサイクルで新たな価値をプロダクトに反映し、広く人々へ伝えていくことが期待できる建築家やデザイナーを選定

芦沢啓治建築設計事務所 芦沢啓治 / JIN KURAMOTO STUDIO 倉本仁 / Shizuka Tatsuno Studio 辰野しずか / MUTE イトウケンジ / inter.office / kumano 熊野亘 / トラフ建築設計事務所 鈴野浩一

リナ・ゴットメによる、サーペンタイン・パヴィリオン2023「A table」。世界中から毎年一組の設計者が選ばれ建設される期間限定の建築。食事と対話をテーマとして、マリの伝統建築を参照した低い屋根や円形テーブルで交流の促進を意図。周辺環境との呼応や持続可能性も考慮
リナ・ゴットメによる、サーペンタイン・パヴィリオン2023「A table」。世界中から毎年一組の設計者が選ばれ建設される期間限定の建築。食事と対話をテーマとして、マリの伝統建築を参照した低い屋根や円形テーブルで交流の促進を意図。周辺環境との呼応や持続可能性も考慮Serpentine Pavilion 2023 designed by Lina Ghotmeh. ©Lina Ghotmeh Architecture. Photo: Iwan Baan, Courtesy: Serpentine.
リナ・ゴットメによる、サーペンタイン・パヴィリオン2023「A table」。世界中から毎年一組の設計者が選ばれ建設される期間限定の建築。食事と対話をテーマとして、マリの伝統建築を参照した低い屋根や円形テーブルで交流の促進を意図。周辺環境との呼応や持続可能性も考慮Serpentine Pavilion 2023 designed by Lina Ghotmeh. ©Lina Ghotmeh Architecture. Photo: Iwan Baan, Courtesy: Serpentine.
リナ・ゴットメによる、サーペンタイン・パヴィリオン2023「A table」。世界中から毎年一組の設計者が選ばれ建設される期間限定の建築。食事と対話をテーマとして、マリの伝統建築を参照した低い屋根や円形テーブルで交流の促進を意図。周辺環境との呼応や持続可能性も考慮Serpentine Pavilion 2023 designed by Lina Ghotmeh. ©Lina Ghotmeh Architecture. Photo: Iwan Baan, Courtesy: Serpentine.
リナ・ゴットメによる、サーペンタイン・パヴィリオン2023「A table」。世界中から毎年一組の設計者が選ばれ建設される期間限定の建築。食事と対話をテーマとして、マリの伝統建築を参照した低い屋根や円形テーブルで交流の促進を意図。周辺環境との呼応や持続可能性も考慮Serpentine Pavilion 2023 designed by Lina Ghotmeh. ©Lina Ghotmeh Architecture. Photo: Iwan Baan, Courtesy: Serpentine.

リナ・ゴットメが設計した、イギリス・ロンドンのサーペンタイン・パヴィリオン2023「A table」です。
世界中から毎年一組の設計者が選ばれ建設される期間限定の建築です。建築家は、食事と対話をテーマとして、マリの伝統建築を参照した低い屋根や円形テーブルで交流の促進を意図しました。また、周辺環境との呼応や持続可能性も考慮されています。公開期間は2023年6月9日~10月29日まで。公式ページはこちら

こちらはリリーステキストの翻訳です

サーペンタイン・パヴィリオン2023のデザインは、建築家リナ・ゴットメの「地球との原初的な関係を持続可能なものに発展させたい」という願望から生まれました。

ゴットメの地中海の伝統や 時事問題、政治、個人的な生活、夢などについてテーブルを囲んで活発に議論することからインスピレーションを受け、パヴィリオンのタイトルは「A table」と名付けられました。それは、フランス語で「一緒にテーブルに座って食事をし、対話をしよう」という意味です。そのため、パヴィリオンのインテリアには外周に沿って円形のテーブルが設置されています。そして、私たち招待し、新しい関係を築くための交流の場を提供します。食べ物をケアの表現と考え、テーブルを囲んで和やかなひとときを提供します。ゴットメは、アイデアをシェアする私たちを歓迎します。それは、関心事、喜び、不満、責任、伝統、文化の記憶、歴史などを共有することです。 

ゴットメは、自身の建築に対するアプローチを「未来の考古学」と定義しています。バイオ素材や低炭素素材を主に使用したサーペンタイン・パヴィリオン2023は、彼女のサステナビリティへの関心を引き継ぎ、周囲の歴史や自然環境と対話しながら空間をデザインしています。パヴィリオンの形状は、公園の木々のキャノピーの形に呼応しています。構造体の外周を囲む木製の内部梁は、細い木の幹のように見え、梁の間にある透かしパネルは、植物のような切り抜き模様で、通風と自然光の取り込みに役立っています。パヴィリオンのプリーツルーフは、ヤシの葉の構造から着想を得ており、中央のライトウェルは、空間と環境との一体感を高めています。控えめで低い屋根は、トグナからヒントを得ています、西アフリカのマリにあるトグナという建築物は、伝統的にコミュニティの集まりに使われ、時事問題を話し合ったり、日陰を作って暑さを和らげたりするのに役立っています。これらの建築物は、屋根が低いため、人々が穏やかに座り、議論の間合いを取ることを促します。

studioSHUWARIによる、富山市の、スポーツ施設「Luxe training」。自動車販売店だった建物を改修。以前の用途の為に作られた空間の特徴を活かしながら、諸室を視覚的に連続させ“アクティビティ”を繋げる構成を考案。利用体験を豊かにする照明や色彩の計画等も行う
studioSHUWARIによる、富山市の、スポーツ施設「Luxe training」。自動車販売店だった建物を改修。以前の用途の為に作られた空間の特徴を活かしながら、諸室を視覚的に連続させ“アクティビティ”を繋げる構成を考案。利用体験を豊かにする照明や色彩の計画等も行う外観 photo©谷川ヒロシ(Tololo studio)
studioSHUWARIによる、富山市の、スポーツ施設「Luxe training」。自動車販売店だった建物を改修。以前の用途の為に作られた空間の特徴を活かしながら、諸室を視覚的に連続させ“アクティビティ”を繋げる構成を考案。利用体験を豊かにする照明や色彩の計画等も行うエントランスからレセプションとトレーニングルームを見る。 photo©谷川ヒロシ(Tololo studio)
studioSHUWARIによる、富山市の、スポーツ施設「Luxe training」。自動車販売店だった建物を改修。以前の用途の為に作られた空間の特徴を活かしながら、諸室を視覚的に連続させ“アクティビティ”を繋げる構成を考案。利用体験を豊かにする照明や色彩の計画等も行うインドアトラック photo©谷川ヒロシ(Tololo studio)

studioSHUWARIが設計した、富山市のスポーツ施設「Luxe training」です。
自動車販売店だった建物を改修する計画です。建築家は、以前の用途の為に作られた空間の特徴を活かしながら、諸室を視覚的に連続させ“アクティビティ”を繋げる構成を考案しました。また、利用体験を豊かにする照明や色彩の計画等も行われています。

自動車販売店からスポーツ施設へのコンバージョン。

建築家によるテキストより

既存の建物には、かつては自動車ショールームだった天井の高い空間や特徴的な形状のラウンジ空間、自動車修理工場など、様々な特徴を持つ空間が存在していました。それらの空間特性を生かし、トレーニング室・ラウンジ・シェアキッチン・物販コーナー・室内トラックなど、様々な機能を持つ空間を視覚的に連続させながら配置し、アクティビティの連続性を持たせた空間構成としています。

建築家によるテキストより

単に体を鍛えるだけではなく、食やアート、美容などの複合的な体験がより一層豊かなものとなるよう、トレーニングマシンや利用者を美しく見せるための照明計画や、県産の杉材を持ちいたバイオフィリックな空間、利用者に高揚感をもたらす色彩計画など、各空間での心理に寄り添った設えとし、心身共に健康で美しく、真のウェルビーイングを目指す施設として計画しています。

建築家によるテキストより

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