architecture archive

【ap job更新】 隈研吾建築都市設計事務所が、建築設計・インテリアデザイン・ランドスケープ・模型製作・事務の実務経験者・新卒既卒を募集中
【ap job更新】 隈研吾建築都市設計事務所が、建築設計・インテリアデザイン・ランドスケープ・模型製作・事務の実務経験者・新卒既卒を募集中
【ap job更新】 隈研吾建築都市設計事務所が、建築設計・インテリアデザイン・ランドスケープ・模型製作・事務の実務経験者・新卒既卒を募集中

隈研吾建築都市設計事務所の、建築設計・インテリアデザイン・ランドスケープ・模型製作・事務の実務経験者・新卒既卒募集のお知らせです。詳しくは、ジョブボードの当該ページにてご確認ください。アーキテクチャーフォトジョブボードには、その他にも、色々な事務所の求人情報が掲載されています。
新規の求人の投稿はこちらからお気軽にお問い合わせください

隈研吾建築都市設計事務所でスタッフを募集します。

建築設計の実務経験者を募集します。また、新卒既卒社員も引き続き募集しています。

隈研吾建築都市設計事務所は、隈研吾を代表とする建築設計事務所です。
スタッフは海外も含めると300名を超え、現在250名超の設計スタッフ、12名の事務スタッフが在籍し、国内外で多岐にわたるプロジェクトが進行中です。
建築設計のみならず、デザイン監修、インテリアデザイン、ランドスケープ、パビリオン、家具、服飾、ファブリックのデザインまで手掛けています。

【柔軟な職場環境】
外国人も半数を占め、海外、国内を横断して業務を行っています。コロナ禍でリモートも急速に進み、地方へのサテライトオフィス化も進めています。

多様なプロジェクトを数多く手掛け、コンペ・プロポも積極的に参加しています。ヒエラルキーのない、いちプレイヤーとしてプロジェクトに関わり、新人も1年目から担当プロジェクトを持ち、企画段階から基本設計、実施設計、現場監理まで主体的に関わることができます。
能力次第で、重要プロジェクトのメイン担当者として活躍できる人員調整を行っています。

独立を視野に入れて実務の成長の場として勤務するイメージだった事務所ですが、現在は10年以上勤務しているスタッフも16%になりました。退所後も繋がりは深く、プロジェクトを依頼したりと交流は続いています。

【グローバルミーティング】
毎月、プロジェクトチームごとにプレゼンを行うグローバルミーティングをオンラインで行っています。日本のみならず、パリ・中国を繋ぎ、皆で共有しています。

【専門性】
専門分野のチーム
CG、ランドスケープ、模型、ファブリック、3D、BIM(REVIT)の専門チームがあります。

【誰にも働きやすい職場を目指しています】
結婚や子育てをしながら働き続けられるよう、産休、育休、介護休暇など男女問わず取得しています。子育て中のスタッフも多くいます。

自身のクリエイティビティを発揮したい方、独立志望の方、会社と共に成長しながら長く勤めたい方など、意欲のある方を求めています。

CHArによる、東京・大田区の店舗「Special End.」。クラフトビール専門店の内装。地域との関係を大切にする為に、世界観でのラッピングを避けて物体が“ゴロっと”置かれた様な空間を構築。周辺の素材や色の参照も行い地域との連続性も作る
CHArによる、東京・大田区の店舗「Special End.」。クラフトビール専門店の内装。地域との関係を大切にする為に、世界観でのラッピングを避けて物体が“ゴロっと”置かれた様な空間を構築。周辺の素材や色の参照も行い地域との連続性も作る photo©平松市聖
CHArによる、東京・大田区の店舗「Special End.」。クラフトビール専門店の内装。地域との関係を大切にする為に、世界観でのラッピングを避けて物体が“ゴロっと”置かれた様な空間を構築。周辺の素材や色の参照も行い地域との連続性も作る photo©平松市聖

CHArが設計した、東京・大田区の店舗「Special End.」です。
クラフトビール専門店の内装計画です。建築家は、地域との関係を大切にする為に、世界観でのラッピングを避けて物体が“ゴロっと”置かれた様な空間を構築しました。また、周辺の素材や色の参照も行い地域との連続性も作る事も意図されました。店舗の公式サイトはこちら

大田区西蒲田にあるクラフトビール専門店Special End.のための店舗デザインのプロジェクトである。

CHArによる地域密着型の不動産会社/工務店/まちづくり会社のためのコンサルティングプログラム「パートナーズ」のメンバーであり、大森を拠点し広く地域に根ざした事業や活動を展開するカドヤ建設の野口晃一氏から、大森山王ブルワリーを運営する町田佳路氏を紹介されたのがプロジェクトのはじまりである。

建築家によるテキストより

地域との関係を大切にした店舗にするために、単一の世界観で空間をラッピングするような作り方ではなく、ゴロっといくつかの物が置かれることによって空間が構成されるような作り方を試した。ピンク色のタイルによる直方体オブジェを店内に分散して配置したのはその結果である。

建築家によるテキストより

各オブジェは、カウンター、ベンチ、サイン、シンク、サイドテーブルなど、大きさや場所によって異なる役割が与えられている。タイルの色は、大森山王ビールの最初の店舗であるHi-Timeが面する商店街の道の色から着想を得たが、最終的な色味は町田氏と現場で議論し決めた。

特徴的なタイル/オブジェは、常連客の多い大森山王ビールの1店舗と関連していることを無意識に感じられる仕掛けになっている。タイルは周辺の建物のエントランスや塀などにもよく使われているため、視覚的に周辺との連続性が感じられることにも寄与している。

建築家によるテキストより
工藤浩平建築設計事務所による、神奈川の「生田の園庭」。幹線道路に面する場に保育園の園庭を造る計画。子供を守る視点を大事にしつつ成長の促進も目指して、“原木”を用いた五感を養う遊具を考案。建築施工と家具制作の視点を融合し最適な方法で作る
工藤浩平建築設計事務所による、神奈川の「生田の園庭」。幹線道路に面する場に保育園の園庭を造る計画。子供を守る視点を大事にしつつ成長の促進も目指して、“原木”を用いた五感を養う遊具を考案。建築施工と家具制作の視点を融合し最適な方法で作る photo©楠瀬友将
工藤浩平建築設計事務所による、神奈川の「生田の園庭」。幹線道路に面する場に保育園の園庭を造る計画。子供を守る視点を大事にしつつ成長の促進も目指して、“原木”を用いた五感を養う遊具を考案。建築施工と家具制作の視点を融合し最適な方法で作る photo©楠瀬友将
工藤浩平建築設計事務所による、神奈川の「生田の園庭」。幹線道路に面する場に保育園の園庭を造る計画。子供を守る視点を大事にしつつ成長の促進も目指して、“原木”を用いた五感を養う遊具を考案。建築施工と家具制作の視点を融合し最適な方法で作る photo©楠瀬友将

工藤浩平建築設計事務所が設計した、神奈川の「生田の園庭」です。
幹線道路に面する場に保育園の園庭を造る計画です。建築家は、子供を守る視点を大事にしつつ成長の促進も目指して、“原木”を用いた五感を養う遊具を考案しました。また、建築施工と家具制作の視点を融合し最適な方法で作る事も意図されました。

神奈川県川崎市にある園庭の増築計画である。
前面には街の幹線道路が走り、交通量が多い場所にある。

この保育園は0~3歳児までを対象としていたが、時代の流れを受けて、4~6歳児まで預かり対象を拡張することになった。しかしこの保育園には外部保育をすることのできる場所がなかったため、既存の駐車場の一部を園庭に変えることになった。

建築家によるテキストより

新しい園庭は、駐車場、道路、隣地の塀といった様々な要素に囲まれていた。私たちは、一様にフェンスを回すことなく、あそびのフェンス、ひかりのフェンス、みどりのフェンスといったそれぞれの面に対して異なる応答をした構成をとった。

建築家によるテキストより

普段街で目にする公園にある、何気ない遊具にも、ワクワクと同時にハラハラする危険が潜んでいることに気づかされる。
守る側の視点はもちろん大事であるけれど、子供たちが本来持っている野生的な想像力や運動能力の成長を止める遊具にはしたくない。試行錯誤の末に、原木そのままを使った、五感を養うことのできる遊具を考えた。

建築家によるテキストより
妹島和世と原研哉が2022年3月に行った対話「コロナ禍におけるMUSEUM(箱物施設)の存在意義とは」の動画 堤庸策 / arbolによる、大阪市の住戸改修「Renovation in Miyakojima」。都心の仕事場兼住居。施主の好みから導いた“有機的”と“ゆるさ”の具現化を目指して、アール形状を規律として各要素を設計。天井の量塊が躯体の存在を消して有機的な印象を向上
堤庸策 / arbolによる、大阪市の住戸改修「Renovation in Miyakojima」。都心の仕事場兼住居。施主の好みから導いた“有機的”と“ゆるさ”の具現化を目指して、アール形状を規律として各要素を設計。天井の量塊が躯体の存在を消して有機的な印象を向上 photo©下村康典
堤庸策 / arbolによる、大阪市の住戸改修「Renovation in Miyakojima」。都心の仕事場兼住居。施主の好みから導いた“有機的”と“ゆるさ”の具現化を目指して、アール形状を規律として各要素を設計。天井の量塊が躯体の存在を消して有機的な印象を向上 photo©下村康典
堤庸策 / arbolによる、大阪市の住戸改修「Renovation in Miyakojima」。都心の仕事場兼住居。施主の好みから導いた“有機的”と“ゆるさ”の具現化を目指して、アール形状を規律として各要素を設計。天井の量塊が躯体の存在を消して有機的な印象を向上 photo©下村康典

堤庸策 / arbolが設計した、大阪市の住戸改修「Renovation in Miyakojima」です。
都心の仕事場兼住居です。建築家は、施主の好みから導いた“有機的”と“ゆるさ”の具現化を目指して、アール形状を規律として各要素を設計しました。加えて、天井の量塊が躯体の存在を消して有機的な印象を向上させます。

設計依頼のはじまりは、施主が大阪市内の住み慣れた場所で、仕事場を兼ねた住まいが欲しいと考えておられたところからである。住まう場所を軸に考慮すると都心ということもあり、土地の購入からではなく中古マンション+リノベーションを選択した。

建築家によるテキストより

施主ご夫妻の「好き」について聞かせていただくと、総じるキーワードとして「有機的」と「ゆるさ」という言葉にたどり着いた。そこから、用途で部屋の区画を分けるのではなく、出入りする人たちや使い方がフレキシブルに変化する、ひとつの大きな空間がイメージできた。

建築家によるテキストより

目を惹くのはアーチのデザインと不思議な躍動感の天井のボリューム。ボリュームは用途を持ちつつ、躯体の柱や梁、壁の存在感を消すように配慮する事を心がけている。アールの形状を共通デザインとして取り入れ、有機的なゆるさをつくり出している。横に広いアーチの開口部、低めの天井はどっしりとした安定感と落ち着きを放っている。柱の角は丸みを持たせることで柱そのものの存在を隠し、空間から空間へつながるスムーズな印象を与えている。天井のボリュームも梁を隠し、空間用途の境目を表す役割を担っている。

建築家によるテキストより
MVRDVとスタジオポッドによる、インドの公共空間「One Green Mile」。主要幹線道路の高架下に計画。負の影響への対処と緑化や快適さを目指して、全体性を伝えるアクセントカラーを備え様々な公共機能を提供する空間を考案。大都市での再現可能なアプローチとなる事も意図
MVRDVとスタジオポッドによる、インドの公共空間「One Green Mile」。主要幹線道路の高架下に計画。負の影響への対処と緑化や快適さを目指して、全体性を伝えるアクセントカラーを備え様々な公共機能を提供する空間を考案。大都市での再現可能なアプローチとなる事も意図 photo©Suleiman Merchant
MVRDVとスタジオポッドによる、インドの公共空間「One Green Mile」。主要幹線道路の高架下に計画。負の影響への対処と緑化や快適さを目指して、全体性を伝えるアクセントカラーを備え様々な公共機能を提供する空間を考案。大都市での再現可能なアプローチとなる事も意図 photo©Suleiman Merchant
MVRDVとスタジオポッドによる、インドの公共空間「One Green Mile」。主要幹線道路の高架下に計画。負の影響への対処と緑化や快適さを目指して、全体性を伝えるアクセントカラーを備え様々な公共機能を提供する空間を考案。大都市での再現可能なアプローチとなる事も意図 photo©Suleiman Merchant

MVRDVスタジオポッドによる、インド・ムンバイの公共空間「One Green Mile」です。
地域の主要幹線道路の高架下に計画されました。建築家は、負の影響への対処と緑化や快適さを目指して、全体性を伝えるアクセントカラーを備え様々な公共機能を提供する空間を考案しました。そして、大都市での再現可能なアプローチとなる事も意図されました。

こちらはリリーステキストの翻訳

インフラをもっと活用。MVRDV、ムンバイの「One Green Mile」を完成させ、高架下にコミュニティスペースを設置

MVRDVは、共同設計者のスタジオポッドとともに、ムンバイのセナパティ・バパト・マーグ高架道路の下にある放置された一連のスペースを一新する「One Green Mile」を竣工させました。このデザインは、コンクリートで固められた威圧的なインフラを、地域社会全体のための公共スペースに変え、必要な設備と緑を追加し、移動性を向上させ、地域の強力なビジュアル・アイデンティティを創りだしました。このデザインは、より広いスケールで、持続可能な都市開発のための繰り返し可能なアプローチを提供し、インドの激しい大都市で使われていない公共スペースの新しいベンチマークを主張します。

セナパティ・バパット・マルグ高架道路は、ムンバイの中心部を11km以上にわたって走る一連の幹線道路の一部であり、騒音公害の発生や近隣地域とのバリアとなって移動の選択肢を狭めています。この地域のオフィス開発に関連して、地元の建築事務所スタジオポッドは、ニュークリアス・オフィス・パークから、高架道路に沿って走る800mに及ぶ街路景観の改善を依頼されました。この計画の最も重要な部分である、高架道路の構造体の下の未使用のスペースに、MVRDVを招き、高架道路のネガティブな影響に対処しつつ、この地域の緑や物理的な快適さの不足に応えるコミュニティスペースを共同開発することになりました。

スタジオポッドはまず、交通と道路の外形を解決し、プログラムの定義とターゲットグループの特定を支援しました。これを発展させ、MVRDVは、空間を構成するすべての要素に使用される凝集性のあるビジュアル・アイデンティティとして、しなやかなブルーのストライプをデザインし、楽しくて全体的な都市空間体験を提供するOne Green Mileのコンセプトを作り上げました。

丘陵地に敷き詰められたランドスケープは、2次元の視覚的特徴を3次元の空間体験に変え、さまざまなプログラムに対応し、ダイナミックな物理的魅力を提供しています。素材やグラフィックの視覚的なアクセントカラーは、この施設のあらゆる側面を全体として認識できるようにします。空間は、ラウンジ、ジム、日陰の座席エリア、パフォーマンススペース、読書室など、様々な機能を持つ一連のパブリックルームに分けられています。植栽は空間全体に広がっています。緑を取り入れたデザイン- エントランスのアーチ、擁壁、プランター、そして空間に並ぶスクリーン-は、生物多様性を促進し、周辺空間の冷房や騒音も緩和します。

池下成次建築設計室による、福岡市の「高宮の家」。施主家族の慣れ親しんだ場に計画。エリアの変化への応答と地域との繋がりを目指して、透かし積煉瓦塀の“閉じない中庭”を考案。環境・生活・時間軸を考慮して均整のとれた建築をつくる
池下成次建築設計室による、福岡市の「高宮の家」。施主家族の慣れ親しんだ場に計画。エリアの変化への応答と地域との繋がりを目指して、透かし積煉瓦塀の“閉じない中庭”を考案。環境・生活・時間軸を考慮して均整のとれた建築をつくる photo©大森今日子
池下成次建築設計室による、福岡市の「高宮の家」。施主家族の慣れ親しんだ場に計画。エリアの変化への応答と地域との繋がりを目指して、透かし積煉瓦塀の“閉じない中庭”を考案。環境・生活・時間軸を考慮して均整のとれた建築をつくる photo©大森今日子
池下成次建築設計室による、福岡市の「高宮の家」。施主家族の慣れ親しんだ場に計画。エリアの変化への応答と地域との繋がりを目指して、透かし積煉瓦塀の“閉じない中庭”を考案。環境・生活・時間軸を考慮して均整のとれた建築をつくる photo©大森今日子

池下成次建築設計室が設計した、福岡市の「高宮の家」です。
施主家族の慣れ親しんだ場に計画されました。建築家は、エリアの変化への応答と地域との繋がりを目指して、透かし積煉瓦塀の“閉じない中庭”を考案しました。また、環境・生活・時間軸を考慮して均整のとれた建築をつくる事も意図されました。

設計にあたって、ご家族は以前から近くの賃貸住宅に住み、慣れ親しんだ場所でもあったため、当初は最終案よりもっと開放的な住宅のあり方を模索していました。

しかしながら、将来の沿線ビルの更新や周辺住民の流入出などの環境の変化を踏まえるともっと順応できるかたちがあるのではないかと軌道修正し、移りゆく周辺環境と住居の個の部分を家族固有のバランスでどう関係づけていくか、これまでよりもこれからどう周辺に向き合っていくべきかを再考し、提案させていただくことにしました。

建築家によるテキストより

最終の平面プランは、プライバシーを優先しつつも、一面を開放させた閉じない中庭を持つコの字型。
中庭は、室内からも望め、周囲に対しては住まいの温かさや庭の様子が垣間見える「ニッチ(くぼみ)」の様に位置づけました。

一つの庭ではあるものの、生活の潤いや街並の心象風景の一つになって欲しいこと、建主家族の子育て中の現在から高齢になる将来に渡ってまちや地域の方々に見守られるような周辺との繋がり方を体現しました。

建築家によるテキストより

外観上の大きなボリュームには1階がファミリースペース、2階は小屋裏を利用した立体的な子ども室や小屋裏収納を設けています。
片方が高くなる片流れ屋根の特性を利用し、縦方向に空間を補完しました。小さなボリュームは、離れ的な和室や浴室等の水回りの小間で構成し、小さな容積に相応しい内部機能で整理しました。

建築家によるテキストより
トラフ建築設計事務所による、東京・渋谷区の店舗「Hirotaka表参道ヒルズ店」。ブランドの旗艦店の計画。奥まった区画の特徴から“引き込む”事を求めて、異素材を重ねた什器を林立させ自由な動線と回遊性を生む空間を考案。壁等の角度を振る構成でも設計意図を増強
トラフ建築設計事務所による、東京・渋谷区の店舗「Hirotaka表参道ヒルズ店」。ブランドの旗艦店の計画。奥まった区画の特徴から“引き込む”事を求めて、異素材を重ねた什器を林立させ自由な動線と回遊性を生む空間を考案。壁等の角度を振る構成でも設計意図を増強 photo©太田拓実
トラフ建築設計事務所による、東京・渋谷区の店舗「Hirotaka表参道ヒルズ店」。ブランドの旗艦店の計画。奥まった区画の特徴から“引き込む”事を求めて、異素材を重ねた什器を林立させ自由な動線と回遊性を生む空間を考案。壁等の角度を振る構成でも設計意図を増強 photo©太田拓実
トラフ建築設計事務所による、東京・渋谷区の店舗「Hirotaka表参道ヒルズ店」。ブランドの旗艦店の計画。奥まった区画の特徴から“引き込む”事を求めて、異素材を重ねた什器を林立させ自由な動線と回遊性を生む空間を考案。壁等の角度を振る構成でも設計意図を増強 photo©太田拓実

トラフ建築設計事務所が設計した、東京・渋谷区の店舗「Hirotaka 表参道ヒルズ店」です。
ジュエリーブランドの旗艦店の計画です。建築家は、奥まった区画の特徴から“引き込む”事を求めて、異素材を重ねた什器を林立させ自由な動線と回遊性を生む空間を考案しました。そして、壁等の角度を振る構成でも設計意図を増強しました。店舗の公式ページはこちら

ジュエリーブランド「Hirotaka(ヒロタカ)」の旗艦店、表参道ヒルズ店の内装計画。

表参道ヒルズの既存店舗からリニューアルし、フロア面積は約2倍に拡張されている。3.5mほどの限られた間口と、L字型に奥まっている区画の特徴から、より店内の奥へと引き込むような店舗空間が求められた。

建築家によるテキストより

異素材を積み重ねるようにして作った什器が林立する店内空間は、彫刻の並ぶブランクーシのアトリエを思わせる。
什器に仕込んだ間接照明も、全8種類の樹種が持つそれぞれ異なる色合いや表情を引き立てる。

建築家によるテキストより

入口近くの什器の積み上げられた集成材の天板と円錐の上には、アンバランスにガラスケースを載せ、その中には樹木のこぶをジュエリーの飾り台として用いた。店内中央では、背の高いものや足が短いもの、中くらいのものなど、個性的な什器が点在し自由な動線と回遊性をもたらす。

無機質な印象の既存空間に対し、角に丸みを持たせたり、角度を振った構成を採用することで、有機的で動きのある店舗空間を生み出した。また、ミラーの位置は角度を絶妙に調整することにより、空間に広がりを持たせ、試着する人同士の視線が合わないように配慮している。

建築家によるテキストより
金井亮 / RaS DESIGN OFFICEによる、東京・中央区の「アリババ・ジャパン・オフィス」。社内外の会議と社内の執務の二つのエリアを作る計画。全体の一体感を求めて、セキュリティの異なる場をルーバー天井等の要素が越境する構成を考案。内外を行き来しながら柔軟に働ける空間を意図
金井亮 / RaS DESIGN OFFICEによる、東京・中央区の「アリババ・ジャパン・オフィス」。社内外の会議と社内の執務の二つのエリアを作る計画。全体の一体感を求めて、セキュリティの異なる場をルーバー天井等の要素が越境する構成を考案。内外を行き来しながら柔軟に働ける空間を意図 photo©矢野紀行
金井亮 / RaS DESIGN OFFICEによる、東京・中央区の「アリババ・ジャパン・オフィス」。社内外の会議と社内の執務の二つのエリアを作る計画。全体の一体感を求めて、セキュリティの異なる場をルーバー天井等の要素が越境する構成を考案。内外を行き来しながら柔軟に働ける空間を意図 photo©矢野紀行
金井亮 / RaS DESIGN OFFICEによる、東京・中央区の「アリババ・ジャパン・オフィス」。社内外の会議と社内の執務の二つのエリアを作る計画。全体の一体感を求めて、セキュリティの異なる場をルーバー天井等の要素が越境する構成を考案。内外を行き来しながら柔軟に働ける空間を意図 photo©矢野紀行

金井亮 / RaS DESIGN OFFICEが設計した、東京・中央区の「アリババ・ジャパン・オフィス」です。
社内外の会議と社内の執務の二つのエリアを作る計画です。デザイナーは、全体の一体感を求めて、セキュリティの異なる場をルーバー天井等の要素が越境する構成を考案しました。そして、内外を行き来しながら柔軟に働ける空間が意図されました。施主企業の公式サイトはこちら

Alibaba Japanのオフィス増床に伴う内装設計。
オフィスビル27Fの増床エリアに対し「社内外会議エリア」と「社内執務エリア」の二つの空間を求められた。

建築家によるテキストより

コロナを経て、他者との協働やコミュニケーションがオフィスの価値になりつつあるなか、その主体となる社内外会議室をまずは優先的に眺望の良い窓面に配置し、ラウンジをコア側に、それらに隣接する形で社内執務エリアを設けた。

建築家によるテキストより

セキュリティにより分節された二つの空間を設計する際、それぞれを別空間として設計するのではなく、二つの空間を構成する要素が両空間をまたがったり、片方の構成要素が片方の別要素になったりと、両空間を分節しつつも一体的な空間となる方法を考えた。

具体的に言うと、会議エリア側のラウンジの天井・床は、そのまま執務エリア側の天井・床として、10mずつの合計20mの巨大なルーバー天井とフローリング床として両空間にまたがり形成している。

建築家によるテキストより
最も注目を集めたトピックス [期間:2022/7/4-7/10]
最も注目を集めたトピックス [期間:2022/7/4-7/10]

アーキテクチャーフォトで、先週(期間:2022/7/4-7/10)注目を集めたトピックスをまとめてご紹介します。リアルタイムでの一週間の集計は、トップページの「Weekly Top Topics」よりご覧いただけます。


  1. 梅澤竜也 / ALA建築設計事務所による、山梨の工場「暮らしの香り 山中湖アトリエ」。生産機能に加え店舗やカフェ等を備える施設。工場然とせず地域に馴染む存在を目指して、其々の機能が収められた5つの箱が雁行する形態を考案。全居室からの眺望確保や庭園の一体利用にも貢献
  2. 田付龍吉 / DesignTeam。による、東京・目黒区の住戸改修「T邸リノベーション」。一般的な3LDKを単身の施主の為に改修。必要面積の少なさから“緩く行き来”する空間を目指し、テラスを外部リビングとした二つの回遊動線を持つ平面を考案。場所毎に異なる意匠の建具で体験の豊かさも作る
  3. 第18回ヴェネチア・ビエンナーレ国際建築展 日本館展示が、大西麻貴がキュレーターを務める「愛される建築を目指して」に決定。キュレーターのステートメントに加え提案書の内容も紹介
  4. 小林玲子 / kitokino architectureと野海彩樹建築設計舎による、愛知の「安城の住宅」。郊外の住宅街に計画。敷地内で完結しない住居を目指して、周囲のスケールと連続し隣接する畑に開く“屋根”や風景を内部に取り込む“窪み”を考案。見慣れた景色の魅力発見の契機となる事も目指す
  5. 大村廣介 / ko design officeによる、兵庫・神戸市の住戸改修「+α」。繁華街に近い集合住宅での計画。立地と施主の意向から“価値”の向上を求め、未来の在り方を見据えて“多様・継続・甘美”を考慮し設計。シンプルな構成で不足も充足も超過しない空間を作る
  6. 篠原一男による「から傘の家」が、ドイツ ヴァイル・アム・ラインの「ヴィトラ キャンパス」に移築完了。1961年に完成した日本の木造住宅を、スイスの家具メーカー“ヴィトラ”が継承。バックミンスター・フラーとジャン・プルーヴェの作品に続いて同敷地内に移設された歴史的建築物
  7. 仙田満の環境デザイン研究所が、新石川県立図書館設計プロポで、設計候補者に選定
  8. 古野善昭 / エフプランと神谷幸治 / Qukan空間工作所による、北海道の生花店「ナカイフローリスト」。人通りのある場の老舗花店の建替。環境との関係を考慮し、街の中心部に向けたショーウィンドウにもなる隅切りの開口部を考案。外観を特徴づける家型を内部でも展開して“看板建築”の拡張も意図
  9. 宮本雅士建築設計による、東京・品川区の集合住宅「フタバソウ」。住居兼事務所の使用も想定した計画。地域や住人に愛着の醸成を求めて、交流を生む“小路”の在り方を継承する空間を考案。全体ヴォリュームを住戸単位に分節し環境調和や“家”としての愛着向上も意図
  10. 馬場兼伸 / B2Aarchitectsによる、東京・立川市の「生活介護事業所 絲」。ハンディキャップのある人達が活動する施設。大きさや時間概念の新たな広がりを意識し、建材の“こと”の側面にも注目して下地材を主役に設計。社会との連続性を感じられる空間をつくる
  11. ファラによる、ポルトガルの住宅「house around a chimney」。街路ファサードが保護指定された建物の改修。既存への敬意と主張的態度の両立を求めて、手入れのない既存の裏ファサードも街路側と同列に扱い設計。内部では暖炉の煙突を中心とした遠心的作法の構成も意図
  12. 武田清明建築設計事務所による、照明器具「石のライト」。石を無加工で用いたプロダクト。個性をもった唯一無二の製品を目指して、自然がつくる形・色・手触りに着目し構想。設置個所を“小さな石庭”に変える
  13. 二俣公一 / ケース・リアルによる、東京・原宿の、ビューイングスペース「NEW AUCTION」。新しい体験を提供するオークションハウスの為に計画。第一印象となるファサードの在り方を考慮し、空間全体を見渡せるL字型のガラス窓を考案。仕上げの選択で其々の場の性質を変える事も意図
  14. we+と山家明 / マウンテンハウスアーキテクツによる、マレーシアの知育施設「TOY8」。商業モール内の知育施設の計画。理念の“多面的な才能を発掘し育てる”の具現化を目指して、動きのある造作家具やカラフルな図案で満ちた空間を考案。地域植物を参照した入口トンネルは来訪者を誘引
  15. スノヘッタによる、ノルウェーの、インスタレーション「Traelvikosen」。著名な観光道の海岸に設置。自然への深い理解を促す事を求めて、海に向かう“55個の飛び石”からなる作品を考案。潮の満ち引きにより刻一刻と新たな表情を見せる
  16. 菅原大輔 / SUGAWARADAISUKE建築事務所による、東京・六本木の、ルイ・ヴィトンのギフトショップをレポート。世界巡回の展示の併設ギフトショップ。“その土地らしさ”の具現化を目指し、東京の都市構造に注目して抽象的要素で迷路性のある空間を構築。吹抜を活かして視点による見え方の変化も意図
  17. 阿曽芙実建築設計事務所による、奈良の店舗兼住宅「T house Renovation」。築40年の木造住宅をネイルサロンと住居に改修。家族の暮らしに主眼を置く在り方を目指して、私より公が優先された典型的な田の字プランの逆転を構想。既存の“鴨居”等は残して空間の緩やかな分節に援用
  18. 丹羽隆志アーキテクツによる、ベトナム・ハノイの「Woven Screen Office」。ビルの一層を小規模事務所とする計画。交流活性化・生産性向上・創造的体験を目指して、地域の伝統を参照した“中空ブロック壁”が空間を分節しつつ接続する構成を考案。現代と地場の技術を組合せ製作
  19. BIGによる、スウェーデンの宿泊施設「Biosphere」。森林の中に“ツリーホテル”が運営するキャビンを作る計画。鳥類の生態系に貢献する事を目指し、ファサードに350の巣箱を持つ建築を考案。親密で没入感のある自然体験も提供
  20. ヘザウィック・スタジオによる、イギリスの温室。新しく作られた庭園に据えられた施設。機能性と庭の魅力的な装飾を目指し、スチール製の“がく”が開閉して植物の環境を調整する建築を考案。時々の状態によって宝石や王冠の様にも見える

【ap job更新】 工学院大学建築学部が、コンピュテーショナル・デザインに関する准教授または助教を募集中
【ap job更新】 工学院大学建築学部が、コンピュテーショナル・デザインに関する准教授または助教を募集中
【ap job更新】 工学院大学建築学部が、コンピュテーショナル・デザインに関する准教授または助教を募集中

工学院大学建築学部の、コンピュテーショナル・デザインに関する准教授または助教募集のお知らせです。詳しくは、ジョブボードの当該ページにてご確認ください。アーキテクチャーフォトジョブボードには、その他にも、色々な事務所の求人情報が掲載されています。
新規の求人の投稿はこちらからお気軽にお問い合わせください

■募集教員
建築学部建築デザイン学科 准教授または助教1名

■募集分野
建築デザイン分野におけるコンピュテーショナル・デザイン(パラメトリック・デザイン、アルゴリズミック・デザイン、ジェネラティブ・デザイン等)を専門とした先進的な知見を有し、他分野との協働や新領域の開拓にも意欲的な方を募集します。

■担当予定科目
建築デジタル概論・演習、建築情報処理 I・II、建築デザイン演習など

妹島和世に、“建築家をめざした理由”などを聞いているインタビュー動画 スノヘッタによる、ノルウェーの、インスタレーション「Traelvikosen」のタイムラプス動画

スノヘッタによる、ノルウェーの、インスタレーション「Traelvikosen」のタイムラプス動画です。
著名な観光道の海岸に設置されました。建築家は、自然への深い理解を促す事を求めて、海に向かう“55個の飛び石”からなる作品を考案しました。それは、潮の満ち引きにより刻一刻と新たな表情を見せます。アーキテクチャーフォトでは本作品を特集記事としても紹介しています。

スノヘッタによる、ノルウェーの、インスタレーション「Traelvikosen」。著名な観光道の海岸に設置。自然への深い理解を促す事を求めて、海に向かう“55個の飛び石”からなる作品を考案。潮の満ち引きにより刻一刻と新たな表情を見せる
スノヘッタによる、ノルウェーの、インスタレーション「Traelvikosen」。著名な観光道の海岸に設置。自然への深い理解を促す事を求めて、海に向かう“55個の飛び石”からなる作品を考案。潮の満ち引きにより刻一刻と新たな表情を見せる photo courtesy of snohetta
スノヘッタによる、ノルウェーの、インスタレーション「Traelvikosen」。著名な観光道の海岸に設置。自然への深い理解を促す事を求めて、海に向かう“55個の飛び石”からなる作品を考案。潮の満ち引きにより刻一刻と新たな表情を見せる photo courtesy of snohetta
スノヘッタによる、ノルウェーの、インスタレーション「Traelvikosen」。著名な観光道の海岸に設置。自然への深い理解を促す事を求めて、海に向かう“55個の飛び石”からなる作品を考案。潮の満ち引きにより刻一刻と新たな表情を見せる photo courtesy of snohetta

スノヘッタによる、ノルウェーの、インスタレーション「Traelvikosen」。
著名な観光道の海岸に設置されました。建築家は、自然への深い理解を促す事を求めて、海に向かう“55個の飛び石”からなる作品を考案しました。それは、潮の満ち引きにより刻一刻と新たな表情を見せます。作品の場所はこちら

こちらは建築家によるテキストの翻訳

ノルウェー北部にあるスノヘッタの潮汐のインスタレーションは、訪れる人を一時停止させ、時間の経過を体験させる

北緯65度、ノルウェーのナムソスとモスヨエンを結ぶ道路沿いにある「Traelvikosen」で、スノヘッタは旅行者のための特徴的なインスタレーションと休憩所を開発したのです。この場所は、ノルウェー公営道路局のノルウェー・シーニック・ルート・プログラムの一部です。現在、訪問者の為に開かれており、海に向かって横一列に並べられた55個の飛び石の上を、自然の中を歩くことができるのです。

砂浜から小島、そして名峰トルハッテンへの眺望に至るまで、砂浜の海底を正確に一直線に進み、干潮時には完全に見え、満潮時には完全に消える、潮位に応じた流動的な体験となります。海岸の小さなディテールから壮大な景色まで、さまざまな印象を与え、さらに時間そのものや刻々と変化する自然への深い理解を誘います。潮の満ち引きによって、刻一刻と新たな表情を見せてくれるのです。

ノルウェー公共道路局は、30年近くにわたる断固たる努力により、ノルウェー・シーニック・ルートを国際的に魅力あるアトラクションとして発展させてきました。道路を利用する旅行者には、サービス施設だけでなく、壮大な景色の中で斬新な建築物や考えさせられる芸術を体験することができます。選ばれた道路は、海岸やフィヨルド、山や滝など、ユニークな自然の景観の中を走っており、幹線道路に代わるものとして位置づけられています。観光産業における価値創造を支援するだけでなく、この取り組みにより、あまり知られていないさまざまな地域が、探索し、体験し、楽しむことができるようになりました。2022年、スノヘッタが設計したTraelvikosenは、新しいシーニック・ルート・プロジェクトシリーズの一部としてオープンする11の新しい建築プロジェクトのひとつです。

トーマス・へザウィックが、2022年にTEDで行った講演「退屈な建築の台頭と、人間味あふれる建築の事例」の動画(英語字幕付)

トーマス・へザウィックが、2022年にTEDで行った講演「退屈な建築の台頭と、人間味あふれる建築の事例(The Rise of Boring Architecture — and the Case for Radically Human Buildings)」の動画です。英語字幕付です。

(翻訳)
ビルの凸凹はどこへ行ったのか?都市建築はいつからこんなに退屈になったのでしょうか。デザイナー、トーマス・ヘザウィックは、なぜ都市には刺激的な建築が必要なのか、単調な都市生活から抜け出す方法を提案します。──そして、何世紀にもわたって人々に愛され続ける、魂のこもった建築物で満たされた都市のヴィジョンを提示します。

(原文)
Where did all the lumps and bumps on buildings go? When did city architecture become so … dull? Here to talk about why cities need inspiring architecture, designer Thomas Heatherwick offers a path out of the doldrums of urban monotony — and a vision of cities filled with soulful buildings that people cherish for centuries.

菅原大輔 / SUGAWARADAISUKE建築事務所による、東京・六本木の、ルイ・ヴィトンのギフトショップをレポート。世界巡回の展示の併設ギフトショップ。“その土地らしさ”の具現化を目指し、東京の都市構造に注目して抽象的要素で迷路性のある空間を構築。吹抜を活かして視点による見え方の変化も意図
菅原大輔 / SUGAWARADAISUKE建築事務所による、東京・六本木の、ルイ・ヴィトンのギフトショップをレポート。世界巡回の展示の併設ギフトショップ。“その土地らしさ”の具現化を目指し、東京の都市構造に注目して抽象的要素で迷路性のある空間を構築。吹抜を活かして視点による見え方の変化も意図 photo©architecturephoto
菅原大輔 / SUGAWARADAISUKE建築事務所による、東京・六本木の、ルイ・ヴィトンのギフトショップをレポート。世界巡回の展示の併設ギフトショップ。“その土地らしさ”の具現化を目指し、東京の都市構造に注目して抽象的要素で迷路性のある空間を構築。吹抜を活かして視点による見え方の変化も意図 photo©architecturephoto
菅原大輔 / SUGAWARADAISUKE建築事務所による、東京・六本木の、ルイ・ヴィトンのギフトショップをレポート。世界巡回の展示の併設ギフトショップ。“その土地らしさ”の具現化を目指し、東京の都市構造に注目して抽象的要素で迷路性のある空間を構築。吹抜を活かして視点による見え方の変化も意図 photo©architecturephoto

菅原大輔 / SUGAWARADAISUKE建築事務所が設計した、東京・六本木の、ルイ・ヴィトンのギフトショップをレポートします。
このショップは、ルイ・ヴィトンの展覧会「SEE LV展」に併設されるものです。ギフトショップの会場は、東京ミッドタウンガレリア B1 アトリウムで、入場無料です。会期は、2022年7月8日~8月21日(日)、入場無料です。アーキテクチャーフォトでは、2021年に菅原が手掛けたルイ・ヴィトンのポップアップストアもレポートしています。

以下、アーキテクチャーフォトによるレポートです

ルイ・ヴィトンの巡回展「SEE LV」が東京・六本木で始まる。この展覧会は、2020年にスタートし、2021年、2022年と世界の主要都市を経て、このたび四番目の開催地として東京に巡回する。

この展覧会の開催を記念し、会期中にオープンするギフトショップを、菅原大輔 / SUGAWARADAISUKE建築事務所が手掛けた。菅原は過去にも、2021年に原宿で開催された「LOUIS VUITTON &」に併設するポップアップストアの設計を手掛けている。本作品は、菅原がルイ・ヴィトンと協業した2番目の建築というわけだ。

内覧会時に菅原に話を聞く機会を得た。
このギフトショップの設計にあたり、ルイ・ヴィトンは、「ローカル、その土地らしさ」を求めたのだと言う。菅原は、その要望に応えるために、東京の都市構造に注目したと語る。
それは、ヨーロッパの幾何学的な規則が見える都市とは異なり、高層ビルと低層建築が混在し、異文化が縦横無尽にストリートでつながる東京の街の在り方である。

この都市構造をインスピレーション源として、「TOKYO URBAN NETWORK」をテーマに設定。それを、展覧会のテーマカラーと関連づけた抽象的なヴォリュームの組み合わせで、建築空間として表現した。

実際に店舗の中を歩き回ってみると、交錯する軸線と斜めの壁により、並べられた商品や行きかう人々が見え隠れする。それは、角を曲がると急に違う視界が開けるような、東京の街中の路地を歩く楽しく驚きのある感覚と重なる。

また、会場となっているアトリウムの3層吹き抜けの気積を活かし、多面体のヴォリュームを上空に浮かせている。
この存在があることで、鑑賞者のいる階により空間の見え方に変化が生まれる。

上階部分から会場を見下ろすと、空間全体を把握する事ができ、ピンク色の三角形を床全体に散りばめたような楽しげな風景を目にすることができる。
同時に、クライアントからのオーダーのひとつであったQRコードの使用から発展した床のパターンがひときわ目を引く。同様のパターンが浮遊する多面体の一部やブースの屋根にも施されており、それらが床と重なることで錯視的な効果を生む。

Subscribe and Follow

公式アカウントをフォローして、
見逃せない建築情報を受け取ろう。

「建築と社会の関係を視覚化する」メディア、アーキテクチャーフォトの公式アカウントです。
様々な切り口による複眼的視点で建築に関する情報を最速でお届けします。

  • 情報募集建築・デザイン・アートの情報を随時募集しています。
  • メールマガジン メールマガジンで最新の情報を配信しています。