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今津康夫 / ninkipen!による、兵庫・神戸市の住戸改修「∠六甲」。安藤忠雄の“六甲の集合住宅III”の住戸を改修する計画。恵まれた眺望を活かす事を求めて、風景に意識を向ける役割も担う“掛込天井”やキッチン等の配置を考案。既存RC壁を象徴として捉え現し仕上げも採用
今津康夫 / ninkipen!による、兵庫・神戸市の住戸改修「∠六甲」。安藤忠雄の“六甲の集合住宅III”の住戸を改修する計画。恵まれた眺望を活かす事を求めて、風景に意識を向ける役割も担う“掛込天井”やキッチン等の配置を考案。既存RC壁を象徴として捉え現し仕上げも採用 photo©河田弘樹
今津康夫 / ninkipen!による、兵庫・神戸市の住戸改修「∠六甲」。安藤忠雄の“六甲の集合住宅III”の住戸を改修する計画。恵まれた眺望を活かす事を求めて、風景に意識を向ける役割も担う“掛込天井”やキッチン等の配置を考案。既存RC壁を象徴として捉え現し仕上げも採用 photo©河田弘樹
今津康夫 / ninkipen!による、兵庫・神戸市の住戸改修「∠六甲」。安藤忠雄の“六甲の集合住宅III”の住戸を改修する計画。恵まれた眺望を活かす事を求めて、風景に意識を向ける役割も担う“掛込天井”やキッチン等の配置を考案。既存RC壁を象徴として捉え現し仕上げも採用 photo©河田弘樹

今津康夫 / ninkipen!が設計した、兵庫・神戸市の住戸改修「∠六甲」。
安藤忠雄が設計した“六甲の集合住宅III”の住戸を改修する計画です。建築家は、恵まれた眺望を活かす事を求めて、風景に意識を向ける役割も担う“掛込天井”やキッチン等の配置を考案しました。また、既存RC壁を象徴として捉え現し仕上げも採用しました。

安藤忠雄による「六甲の集合住宅III」の一室リノベーションである。

建築家によるテキストより

神戸市東部に位置する六甲の街は神戸港から六甲山まで南北に広がり、古くから外国人向けの居留地が開発されて今も成熟した住宅地として発展している。とりわけ六甲山の麓にあたるこの場所は、南下りの斜面と用途地域の境界線が海までの眺望を可能とし、晴れた日には遠くに大阪湾までを望む。

建築家によるテキストより

リビングの天井は、その斜面と呼応するように角度を持った掛込天井とすることで、風景に意識を向けるのと同時に柔らかい光を奥へと導く。3本が平行に並ぶキッチンカウンターとソファーベンチも眺望への矢印の役割を果たす。

戸境のコンクリート壁はジャンカや地墨も残り外壁のそれとは大きく表情が異なるが、当時の手仕事による質感と痕跡を認め、この住宅の象徴としてそのまま現しとした。

建築家によるテキストより
伊瀬和裕 / テトラワークスによる、広島・福山市の「中野の家」。住宅街にあり河川にも面する細長い敷地に計画。周辺との調和と敷地形状の援用を目指して、低く抑えた切妻屋根と3つの庭を持つ建築を考案。其々の庭が異なる役割を担い快適な住環境を構築
伊瀬和裕 / テトラワークスによる、広島・福山市の「中野の家」。住宅街にあり河川にも面する細長い敷地に計画。周辺との調和と敷地形状の援用を目指して、低く抑えた切妻屋根と3つの庭を持つ建築を考案。其々の庭が異なる役割を担い快適な住環境を構築 photo©貝出翔太郎
伊瀬和裕 / テトラワークスによる、広島・福山市の「中野の家」。住宅街にあり河川にも面する細長い敷地に計画。周辺との調和と敷地形状の援用を目指して、低く抑えた切妻屋根と3つの庭を持つ建築を考案。其々の庭が異なる役割を担い快適な住環境を構築 photo©貝出翔太郎
伊瀬和裕 / テトラワークスによる、広島・福山市の「中野の家」。住宅街にあり河川にも面する細長い敷地に計画。周辺との調和と敷地形状の援用を目指して、低く抑えた切妻屋根と3つの庭を持つ建築を考案。其々の庭が異なる役割を担い快適な住環境を構築 photo©貝出翔太郎

伊瀬和裕 / テトラワークスが設計した、広島・福山市の「中野の家」です。
住宅街にあり河川にも面する細長い敷地に計画されました。建築家は、周辺との調和と敷地形状の援用を目指して、低く抑えた切妻屋根と3つの庭を持つ建築を考案ました。そして、其々の庭が異なる役割を担い快適な住環境を構築する事が意図されたのです。

福山市北部に位置し東西は遠く山々に挟まれた場所に敷地はある。
西側前面道路は古くからの住宅が建ち並びやや閉鎖的な街並みを形成している。
一方の東側は少し離れた位置に幹線道路はあるものの、小川のほとりの小道に面し遠く山々も望めるゆったりとした景色を作り出している。

建築家によるテキストより

そんな環境下にあり南北に約10m東西に約35mと細長い敷地形状の持つポテンシャルを活かし快適に暮らせる住環境を作り出すため、約26mもの長さの切妻屋根を架けその下に住まいと庭の計画をすすめた。
古くからの住宅の立ち並ぶ地域において低く構えた切妻屋根の佇まいは、以前からそこにあったかのような面影を感じさせ周辺環境に対し違和感や圧迫感を与えることのない建物となった。

建築家によるテキストより

この家全体を包み込む切妻屋根は遠く東に見える山々の綾線に沿うような屋根勾配とし、リビングの窓に切り取られた景色はこの家だけの絵画のようにも見える。

建築家によるテキストより
富永哲史+小野里紗+名畑碧哉 / n o t architects studioによる、東京・大田区の住宅「風景を掬う小さなイエ」。周囲が建て込む都心の住宅街に計画。街に散らばる些細な風景を取込み共に過ごす生活を志向して、“シルバーの谷”が建築を貫く構成を考案。“谷”は開口の操作で外とも繋がり多彩な役割も担う
富永哲史+小野里紗+名畑碧哉 / n o t architects studioによる、東京・大田区の住宅「風景を掬う小さなイエ」。周囲が建て込む都心の住宅街に計画。街に散らばる些細な風景を取込み共に過ごす生活を志向して、“シルバーの谷”が建築を貫く構成を考案。“谷”は開口の操作で外とも繋がり多彩な役割も担う photo©高木康広
富永哲史+小野里紗+名畑碧哉 / n o t architects studioによる、東京・大田区の住宅「風景を掬う小さなイエ」。周囲が建て込む都心の住宅街に計画。街に散らばる些細な風景を取込み共に過ごす生活を志向して、“シルバーの谷”が建築を貫く構成を考案。“谷”は開口の操作で外とも繋がり多彩な役割も担う photo©高木康広
富永哲史+小野里紗+名畑碧哉 / n o t architects studioによる、東京・大田区の住宅「風景を掬う小さなイエ」。周囲が建て込む都心の住宅街に計画。街に散らばる些細な風景を取込み共に過ごす生活を志向して、“シルバーの谷”が建築を貫く構成を考案。“谷”は開口の操作で外とも繋がり多彩な役割も担う photo©高木康広

富永哲史+小野里紗+名畑碧哉 / n o t architects studioが設計した、東京・大田区の住宅「風景を掬う小さなイエ」です。
周囲が建て込む都心の住宅街に計画されました。建築家は、街に散らばる些細な風景を取込み共に過ごす生活を志向して、“シルバーの谷”が建築を貫く構成を考案しました。そして、“谷”は開口の操作で外とも繋がり多彩な役割も担うのです。

普段家の周りを歩いていると、似たり寄ったりな街並みが続いてゆく中、ふとした瞬間に目を凝らすと庭先に植えられている木々や道端に生えている雑草、街路樹が落とす木漏れ日、建物の間から見える空など心を打たれる瞬間がある。 
そんな街へ散らばっている些細な風景を掬いその風景のうつろいと共に過ごす住宅の提案。 

建築家によるテキストより

敷地は都心の住宅街で分筆され小さくなった土地。
周りには住宅が建ち並び敷地の周りを囲んでいる。些細な風景を掬うように敷地の北側にある道路と住宅、南側にある隣地の通路を繋ぎ合わせ、都市と住宅を繋ぐ谷を家の中へ取り込むことで、都市的な空間と住宅の空間を曖昧にし、都市に散らばっている要素を掬い取る。

建築家によるテキストより

その谷の表面は、シルバー色とし隣地の建物、街の植物、人の影、空の色を掬う。
風が吹くと植物の葉がそよそよと動き、雨の後はトップライトに残った雨粒がゆらゆらと影を落とす。
そんな様々な動きを掬い取り、谷空間全体に新しい風景をつくり出す。

建築家によるテキストより
日本建築設計学会賞の受賞記念作品展が、東京・丸の内で開催。芦澤竜一+陶器浩一、神谷勇机+石川翔一、高野洋平+森田祥子、畑友洋、平瀬有人+平瀬祐子、藤貴彰+藤悠子の作品を展示。オンラインでのクロストークも会期中に実施
日本建築設計学会賞の受賞記念作品展が、東京・丸の内で開催。芦澤竜一+陶器浩一、神谷勇机+石川翔一、高野洋平+森田祥子、畑友洋、平瀬有人+平瀬祐子、藤貴彰+藤悠子の作品を展示。オンラインでのクロストークも会期中に実施

第四回日本建築設計学会賞の受賞記念作品展が東京・丸の内のASJ TOKYO CELLにて開催されます。
受賞した、芦澤竜一(芦澤竜一建築設計事務所)+陶器浩一(構造家)神谷勇机+石川翔一(1-1 Architects)高野洋平+森田祥子(MARU。architecture)畑友洋(畑友洋建築設計事務所)平瀬有人+平瀬祐子(yHa architects・佐賀大学)藤貴彰+藤悠子(藤貴彰+藤悠子アーキテクチャー)[大賞]の作品を展示します。会期は2022年6月6日~6月24日まで(※土・日曜日は休館)。入場無料(事前予約不要)です。また、2022年6月12日と6月19日に受賞者が参加するクロストークがオンラインで開催されます。選考委員は、
竹山聖、
古谷誠章、
五十嵐太郎、
倉方俊輔が務めました。

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日本建築設計学会賞は、近年、国内に竣工した建築作品を対象とし、設計者の自薦だけでなく、誰でも街で見かけた好きな建物を他薦できる、開かれた賞であることを目指しています。


選考にあたっては、若い世代に希望と勇気を与える賞でありたいと考えています。閉塞した社会にさわやかな流れをもたらすような作品を選び評価します。評価のプロセスや方法も開かれたものとし、建築という困難かつ魅力的な道を拓き進む者たちの道標となる作品を選んでいきます。
 
第四回日本建築設計学会賞では、書類審査及び現地審査にて6作品を日本建築設計学会賞受賞作品とし、5月17日に行われた公開プレゼンテーション及び公開審査にて、藤貴彰+藤悠子アーキテクチャーの出窓の塔居を大賞作品に決定いたしました。

東京展では、公開審査時の模型やパネルの展示の他、2週連続で受賞者に寄るオンラインクロストークを開催します。

みなさまぜひ、足をお運びください。

リリーステキストより

以下に、第四回の入賞作品の写真を掲載します(過去の受賞者のリストはこちら)。

末光弘和+末光陽子 / SUEP.の、TOTOギャラリー・間での建築展「Harvest in Architecture」の会場写真。建築を地球環境における生命活動を促す媒体として位置づけ、自然環境の働きをシミュレーションして設計の起点とし、建築を媒介した資源の循環システム構築の活動を行う設計事務所
末光弘和+末光陽子 / SUEP.の、TOTOギャラリー・間での建築展「Harvest in Architecture」の会場写真。建築を地球環境における生命活動を促す媒体として位置づけ、自然環境の働きをシミュレーションして設計の起点とし、建築を媒介した資源の循環システム構築の活動を行う設計事務所GALLARY 1の全景 photo©architecturephoto
末光弘和+末光陽子 / SUEP.の、TOTOギャラリー・間での建築展「Harvest in Architecture」の会場写真。建築を地球環境における生命活動を促す媒体として位置づけ、自然環境の働きをシミュレーションして設計の起点とし、建築を媒介した資源の循環システム構築の活動を行う設計事務所展示室から中庭の「Shading Dome」を見る。 photo©architecturephoto
末光弘和+末光陽子 / SUEP.の、TOTOギャラリー・間での建築展「Harvest in Architecture」の会場写真。建築を地球環境における生命活動を促す媒体として位置づけ、自然環境の働きをシミュレーションして設計の起点とし、建築を媒介した資源の循環システム構築の活動を行う設計事務所GALLARY 2の全景 photo©architecturephoto

末光弘和+末光陽子 / SUEP.の、TOTOギャラリー・間での建築展「Harvest in Architecture 自然を受け入れるかたち」の会場写真です。
建築を地球環境における生命活動を促す媒体として位置づけ、自然環境の働きをシミュレーションして設計の起点とし、建築を媒介した資源の循環システム構築の活動を行う設計事務所です。会期は、2022年6月8日~9月11日(※要事前予約)。また、末光弘和+末光陽子 / SUEP.の講演会が、2022年7月15日に行われます(要事前申込)。

SUEP.の特徴は、建築を地球環境における生命活動を促す媒体として位置づけようとする思想にあります。
彼らは地勢、水脈、植生、生態系などに着目し、自然環境にある風・熱・水などの働きをシミュレーションして設計の起点とすることで、建築を媒介した資源の循環システムを構築しています。自然に対して建築が寛容なアプローチをすることで、自然の恵みを得るとともに、それが持続できる社会を目指しています。また建物の居住性能を上げるという機能面はもちろん、住まう人、使う人たち、地域の人たちが、その循環の一員として参加する喜びを分かち合えることも大切にしています。

本展のタイトル「Harvest in Architecture」には、私たちが日々地球の恵みを受け取れることへの感謝と、それを継続するために行う努力への決意が込められています。展覧会では、彼らが行ってきたリサーチや検証と、それらがどのようなかたちで建築の循環システムに結実してきたかが明かされます。

彼らの取り組みは、建築が地球とつながり、未来を拓くためのチャレンジの連続といえます。人間が地球の恵みを一方的に搾取するのではなく、自然との共生により豊かな恵みが続いていく、そのために建築家として果たすべき役割は何か。本展覧会を通して、彼らの思考と試行の全貌をご覧いただきます。

シアスター・ゲイツによる、2022年のサーペンタイン・パヴィリオン「ブラック・チャペル」。毎年1組の設計者が選ばれ夏の期間公開される建築。作家の思想の表現と人々の癒しになる事を求めて、様々な伝統建築や芸術家による空間を参照し自身のルーツを組合せ構想。アジャイ事務所の建築的支援により実現
シアスター・ゲイツによる、2022年のサーペンタイン・パヴィリオン「ブラック・チャペル」。毎年1組の設計者が選ばれ夏の期間公開される建築。作家の思想の表現と人々の癒しになる事を求めて、様々な伝統建築や芸術家による空間を参照し自身のルーツを組合せ構想。アジャイ事務所の建築的支援により実現Serpentine Pavilion 2022 designed by Theaster Gates ©Theaster Gates Studio. Photo: Iwan Baan. Courtesy: Serpentine.
シアスター・ゲイツによる、2022年のサーペンタイン・パヴィリオン「ブラック・チャペル」。毎年1組の設計者が選ばれ夏の期間公開される建築。作家の思想の表現と人々の癒しになる事を求めて、様々な伝統建築や芸術家による空間を参照し自身のルーツを組合せ構想。アジャイ事務所の建築的支援により実現Serpentine Pavilion 2022 designed by Theaster Gates ©Theaster Gates Studio. Photo: Iwan Baan. Courtesy: Serpentine.
シアスター・ゲイツによる、2022年のサーペンタイン・パヴィリオン「ブラック・チャペル」。毎年1組の設計者が選ばれ夏の期間公開される建築。作家の思想の表現と人々の癒しになる事を求めて、様々な伝統建築や芸術家による空間を参照し自身のルーツを組合せ構想。アジャイ事務所の建築的支援により実現Serpentine Pavilion 2022 designed by Theaster Gates ©Theaster Gates Studio. Photo: Iwan Baan. Courtesy: Serpentine.

アーティストのシアスター・ゲイツによる、イギリス・ロンドンの、2022年のサーペンタイン・パヴィリオン「ブラック・チャペル」です。
毎年1組の設計者が選ばれ夏の期間公開される建築です。作家は、自身の思想の表現と人々の癒しになる事を求めて、様々な伝統建築や芸術家による空間を参照し自身のルーツを組合せ構想しました。また、デイビッド・アジャイ事務所の建築的支援により実現されました。

このパヴィリオンの企画は2000年に始まったもので、これまではレム・コールハース等の世界的建築家が指名されてきました。また、日本人建築家の選出も多く、伊東豊雄(2002年)、SANAA(2009年)、藤本壮介(2013年)、石上純也(2019年)が設計を手掛けました。

こちらはリリーステキストの翻訳

シカゴ在住のアーティスト、シアスター・ゲイツが設計した21番目のサーペンタイン・パヴィリオン「ブラック・チャペル」が、2022年6月10日にオープンします。ブラック・チャペルは、アジャイ・アソシエイツの建築的支援により実現され、ゴールドマン・サックスは8年連続でこの年次プロジェクトを支援しています。聖なる音楽に重点を置き、集い、瞑想し、参加するための空間として構想されたブラック・チャペルは、夏以降、サーペンタインのライブプログラムのプラットフォームとして、市民に内省、つながり、喜びを提供します。パヴィリオンのオープンを記念して、2022年6月8日にシアスター・ゲイツとサー・デイビッド・アジャイ・OBEがハンス・ウルリッヒ・オブリストと対談し、アート、建築、都市、空間作りにおける彼らの仕事を探ります。

第21回サーペンタイン・パヴィリオン「ブラック・チャペル」

ブラック・チャペルは、アーティストの活動の基盤となる建築的タイポロジーの多くからインスピレーションを得ています。イギリスのストーク・オン・トレントのボトル窯、アメリカ西部の蜂の巣窯、サンピエトロやローマのテンピエット、カメルーンのムスグム族の泥小屋やウガンダのカンパラのカサビ墓などアフリカの伝統的な建築構造などが参考にされているそうです。

テキサス州ヒューストンのロスコ・チャペルの超越的な環境に惹かれたゲイツは、ブラック・チャペルのために新しいタールペインティングのシリーズを制作しました。ゲイツの手と感性が反映された空間を作ることを決意し、7枚のパネルが内部の構造体から吊り下げられています。これらの作品では、ゲイツは屋根職人であった父親の技術に敬意を表し、屋根材を加熱して表面に貼り付けるトーチダウン(直火を必要とする方法)や屋根材の構法を用いています。

パヴィリオンの入り口横には、かつてシカゴのサウスサイドにあったランドマーク的存在のカトリック教会、セント・ローレンス教会から引き取った、稼働中のブロンズの鐘が設置されています。この歴史的な鐘は、都市部における集会や精神的な交流の場が失われていることを強調し、夏のイベント期間中、集会、信徒、瞑想への呼びかけの役割を担います。

シアスター・ゲイツは次のように述べています。
「ブラック・チャペルという名前は、私の芸術活動の目に見えない部分を反映しているという意味で、重要です。聖なる音楽と聖なる芸術が私の活動に果たしてきた役割と、これらの感情的で共同的な取り組みが持つ集団的な質を認めているのです。また、ブラック・チャペルは、このような時代に、一日のプレッシャーから解放され、静かに過ごすことのできる空間が存在し得ることを示唆しています。私は常々、人々が深い内省と深い参加の空間に入ることを可能にする、癒しのメカニズムや感情的な力としての音や音楽の力を考慮した空間を作りたいと考えています」

BIGによる、ノルウェーの、家具工場「ザ・プラス」。体験センター等を内包し公共公園の一部としても機能する施設。直感的体験と開放性を目指して、放射状に配した4つの生産空間を中央で繋げ“プラス”型となるよう設計。わずか18ヵ月で完成された環境にも配慮した建築
BIGによる、ノルウェーの、家具工場「ザ・プラス」。体験センター等を内包し公共公園の一部としても機能する施設。直感的体験と開放性を目指して、放射状に配した4つの生産空間を中央で繋げ“プラス”型となるよう設計。わずか18ヵ月で完成された環境にも配慮した建築 photo©Einar Aslaksen
BIGによる、ノルウェーの、家具工場「ザ・プラス」。体験センター等を内包し公共公園の一部としても機能する施設。直感的体験と開放性を目指して、放射状に配した4つの生産空間を中央で繋げ“プラス”型となるよう設計。わずか18ヵ月で完成された環境にも配慮した建築 photo©Einar Aslaksen
BIGによる、ノルウェーの、家具工場「ザ・プラス」。体験センター等を内包し公共公園の一部としても機能する施設。直感的体験と開放性を目指して、放射状に配した4つの生産空間を中央で繋げ“プラス”型となるよう設計。わずか18ヵ月で完成された環境にも配慮した建築 photo©Einar Aslaksen
BIGによる、ノルウェーの、家具工場「ザ・プラス」。体験センター等を内包し公共公園の一部としても機能する施設。直感的体験と開放性を目指して、放射状に配した4つの生産空間を中央で繋げ“プラス”型となるよう設計。わずか18ヵ月で完成された環境にも配慮した建築 photo©Einar Aslaksen

BIGが設計した、ノルウェーの、家具工場「ザ・プラス」です。
体験センター等を内包し公共公園の一部としても機能する施設です。建築家は、直感的体験と開放性を目指して、放射状に配した4つの生産空間を中央で繋げ“プラス”型となるよう設計しました。また、わずか18ヵ月で完成された環境にも配慮した建築です。

こちらはリリーステキストの翻訳

ノルウェーの家具メーカーヴェストレとBIGは、新しい家具工場、体験センター、300エーカーの公共公園である「ザ・プラス」を公開しました。このカラフルな製造施設は、最もクリーンでカーボンニュートラルな都市型家具製造に特化し、未来の製造施設と高効率生産をリードしいます。

ノルウェーの家具産業への投資としては過去数十年で最大規模となるこの7,000m2の製造施設は、ハイキングやキャンプができる公共の公園としても機能し、オスロ郊外に環境に優しい製造拠点を設立するというこの地域のミッションに沿ったものとなっています。わずか18カ月で建設されたこの建物は、地元の大量木材、低炭素コンクリート、リサイクル鉄鋼でできており、環境BREEAMの最高ランク「Outstanding」を獲得した最初の産業用建物になる予定です。

ヴェストレのCEO、ステファン・トゥストは言います。
「ザ・プラスは、世界で最も環境に配慮した家具工場となることでしょう。ザ・プラスの建設は、この目標に到達するための重要なステップです。最先端のテクノロジーとスカンジナビアの協力により、これまで以上に速く、環境に配慮した生産が可能になります。そうすることで、環境に配慮した生産におけるリーダーシップを通じて、グローバルな競争力を確保することができます」

ザ・プラスは、倉庫、カラー工場、木材工場、組立工場という4つの主要な生産ホールが放射状に配置され、中央でつながり、その交差点で「プラス」の形を生み出すというコンセプトで設計されています。このレイアウトにより、製造部門間の効率的で柔軟かつ透明なワークフローと、来場者の直感的な体験が可能になりました。フローチャートのように、各機械のカラーがフロアに溢れるように、インテリア全体が構成されています。ザ・プラスを探索すると、まるでカラフルな島々を移動しているような気分になり、工場活動の体験と概要が統一されています。

BIGの創立パートナーでクリエイティブディレクターのビャルケ・インゲルスは語っています。
「私たちはヴェストレ社とともに、家具づくりの全プロセスを公開する工場をイメージしました。この工場は、産業スパイを恐れるのではなく、自分たちの知識を公開し共有することで、持続可能な製造業への世界の移行を加速させたいと考えています。地元産の木材を使用し、地元の水力発電で運営されているザ・プラスの美しさは、その明快な構成にあります。道路と生産ラインの交差点として構想されたこの施設は、製造のあらゆる側面をつなぐ大きなプラスの形を成しています。この透明性の高さは、見学者やハイカーに創造の全プロセスを楽しんでもらうと同時に、ヴェストレのチームには森の中で働くというスリルを与えてくれます。私たちのサステイナブルな未来は、環境にとってより良いだけでなく、そこで働くことがより美しく、訪れることがより楽しいものになることを教えてくれます」

イースト・アーキテクチャー・スタジオによる、レバノンの、ニーマイヤー建築の改修プロジェクト。70年代の内戦で完成前に放棄された建物を木材産業促進施設に改修。類似プロジェクトを参考にしつつ可逆的な方法で改修を実行。施設の存在感を高め敷地全体の保存計画も促進
イースト・アーキテクチャー・スタジオによる、レバノンの、ニーマイヤー建築の改修プロジェクト。70年代の内戦で完成前に放棄された建物を木材産業促進施設に改修。類似プロジェクトを参考にしつつ可逆的な方法で改修を実行。施設の存在感を高め敷地全体の保存計画も促進外から見ると、舗装されたコンクリートの小道が、建物の入り口へと控えめに誘導しています。 photo©Aga Khan Trust for Culture / Cemal Emden (photographer)
イースト・アーキテクチャー・スタジオによる、レバノンの、ニーマイヤー建築の改修プロジェクト。70年代の内戦で完成前に放棄された建物を木材産業促進施設に改修。類似プロジェクトを参考にしつつ可逆的な方法で改修を実行。施設の存在感を高め敷地全体の保存計画も促進展示スペースに囲まれた中央のアトリウムでは、家具のサンプルをテストし、一般に公開しています。 photo©Aga Khan Trust for Culture / Cemal Emden (photographer)
イースト・アーキテクチャー・スタジオによる、レバノンの、ニーマイヤー建築の改修プロジェクト。70年代の内戦で完成前に放棄された建物を木材産業促進施設に改修。類似プロジェクトを参考にしつつ可逆的な方法で改修を実行。施設の存在感を高め敷地全体の保存計画も促進ガラスで仕切られた中央の中庭。 photo©Aga Khan Trust for Culture / Cemal Emden (photographer)

イースト・アーキテクチャー・スタジオが設計した、レバノン・トリポリの、オスカー・ニーマイヤー建築の改修プロジェクト「Renovation of Niemeyer Guest House」です。
1970年代の内戦で完成前に放棄された建物を木材産業促進施設に改修する計画です。建築家は、ニーマイヤーの類似プロジェクトを参考にしつつ可逆的な方法で改修を実行しました。それは、施設の存在感を高め、敷地全体の保存計画も促進したのです。

オスカー・ニーマイヤーが設計したパヴィリオンの遺構「Rachid Karami International Fair」の公式サイトはこちら。こちらのページにも遺構の写真が掲載されています。建築家のウェブサイトにも施工の前後を比較する写真等が掲載されています。本建築は、イスラム文化圏に建てられた現代建築を表彰する「アガ・カーン建築賞(2020-2022サイクル)」の最終候補作品です。

こちらはプロジェクト概要の翻訳

1962年にブラジルの著名な建築家オスカー・ニーマイヤーによって設計され、1975年の内戦勃発により完成寸前で放棄されたラチッド・カラミ国際博覧会は、最近ユネスコの世界遺産暫定リストに追加されました。

15あるパヴィリオンの一つであるゲストハウスは、トリポリの長い歴史を持つパイオニア的存在でありながら、後に衰退した木材産業を促進するデザインプラットフォームと生産施設に生まれ変わるために選ばれました。

ニーマイヤーが手がけた類似のプロジェクトが完成しているため、それを参考にしました。介入は元に戻せる形で行われました。天井のリズミカルな構造グリッドに呼応する柔軟で透明なスチールとガラスのパーティションの追加、地元産の合板パネルによる構造要素の隠蔽、天井グリッドに基づく特注照明を含む電気機械的機能の導入、などです。

この流動的で循環的なプログラムは、レセプションスペースからマテリアルライブラリー、コワーキングスペース、ワークショップへとシームレスにつながっています。

このプロジェクトは、この業界の国内外での存在感を高め、敷地全体の保存計画にも拍車をかけました。

【ap job更新】 京都を拠点とし、“現代における美しい建築”を追求する「HOSOO architecture」が、アーキテクト(経験者・新卒既卒・外部パートナー)と学生アルバイトを募集中
【ap job更新】 京都を拠点とし、“現代における美しい建築”を追求する「HOSOO architecture」が、アーキテクト(経験者・新卒既卒・外部パートナー)と学生アルバイトを募集中
【ap job更新】 京都を拠点とし、“現代における美しい建築”を追求する「HOSOO architecture」が、アーキテクト(経験者・新卒既卒・外部パートナー)と学生アルバイトを募集中HOSOO FLAGSHIP STORE

京都を拠点とし、“現代における美しい建築”を追求する「HOSOO architecture」の、アーキテクト(経験者・新卒既卒・外部パートナー)と学生アルバイト募集のお知らせです。詳しくは、ジョブボードの当該ページにてご確認ください。アーキテクチャーフォトジョブボードには、その他にも、色々な事務所の求人情報が掲載されています。
新規の求人の投稿はこちらからお気軽にお問い合わせください

HOSOO architectureは、業務拡大のため設計スタッフを募集致します。

私たちは現代における美しい建築を、一つひとつの仕事を通して、追求、展開している建築設計事務所です。

美しい衣服は「役に立つもの」であるだけでなく、人間を触発し、気持を高めてくれる「意味のあるもの」でもあります。美しい建築もまた同様に、必要とされる用途・機能を備えると同時に、利用する人間の気持を晴れやかにしてくれる具体的な力を持ちます。

現在、最も力を入れて取り組んでいる大きな学校の設計から、珠玉のインテリアデザインに至るまで、ものづくりに誠実に取り組みたい方にとって、充実したキャリアをご用意しています。

山本嘉寛建築設計事務所による、奈良市の住宅改修「めもりの家」。増改築を重ねた昭和初期住宅の改修計画。暮らしの記録と言える改修歴を新たに更新する様な住まいを目指し、“暮らしの痕が残る”素材の選択を実施。耐震補強と間取りの改編で空間の機能性も向上
山本嘉寛建築設計事務所による、奈良市の住宅改修「めもりの家」。増改築を重ねた昭和初期住宅の改修計画。暮らしの記録と言える改修歴を新たに更新する様な住まいを目指し、“暮らしの痕が残る”素材の選択を実施。耐震補強と間取りの改編で空間の機能性も向上 photo©笹倉洋平 / 笹の倉舎
山本嘉寛建築設計事務所による、奈良市の住宅改修「めもりの家」。増改築を重ねた昭和初期住宅の改修計画。暮らしの記録と言える改修歴を新たに更新する様な住まいを目指し、“暮らしの痕が残る”素材の選択を実施。耐震補強と間取りの改編で空間の機能性も向上 photo©笹倉洋平 / 笹の倉舎
山本嘉寛建築設計事務所による、奈良市の住宅改修「めもりの家」。増改築を重ねた昭和初期住宅の改修計画。暮らしの記録と言える改修歴を新たに更新する様な住まいを目指し、“暮らしの痕が残る”素材の選択を実施。耐震補強と間取りの改編で空間の機能性も向上 photo©笹倉洋平 / 笹の倉舎

山本嘉寛建築設計事務所が設計した、奈良市の住宅改修「めもりの家」です。
増改築を重ねた昭和初期住宅の改修計画です。建築家は、暮らしの記録と言える改修歴を新たに更新する様な住まいを目指し、“暮らしの痕が残る”素材の選択を実施しました。また、耐震補強と間取りの改編で空間の機能性も向上させました。

奈良市菖蒲池。若いご夫婦とお子様たちのための古家改修です。
ご主人は幼少期をここで過ごした後、東京で暮らしておられましたが、仕事や子育ての環境を見直して奈良に戻り、空き家となっていた家を改修して住むことになりました。

建築家によるテキストより

昭和初期に建てられた家は今まで何度か増改築されているらしいとの事でしたが、内装の大部分は新建材で覆われ、昔の記憶は曖昧で図面資料もありません。ただ一部がスキップフロアやオーバーハングになったつくりには単純なリフォームではない雰囲気があり、床の間や欄間、軒裏の細やかな意匠、玄関や階段を建物中央に配置して廊下を巡らせた間取りに何となく旅館のような風情も感じられました。

建築家によるテキストより

本格的に設計に着手し、既存建物の実測調査や部分解体を進めると、壁や天井の中に隠れていた痕跡が次々と現れました。土間の炊事場と板間の小上がりをダイニングキッチンに改造した跡、濡れ縁をアルミサッシで室内化した跡、応接間を増築した跡、平屋の屋根を取り外して2階に子供部屋・納戸を建て増しした跡・・・。これらは工事の記録であると共に、かつて営まれていた温かい暮らしの記録でもあります。様々な過去の記録を明らかにして、それらと共に暮らし、これから始まる生活の記録が書き加えられていくような住まいの在り方が良いのではないかと思われました。

建築家によるテキストより
高池葉子+菊本貴暁 / 高池葉子建築設計事務所による、岐阜市の「長良川カウンターと金華山コクーン」。ぎふメディアコスモスの中に情報展示スペースを作る計画。地域の魅力を発見し伝える場を目指して、象徴的な山と川をモチーフとした造形を考案。有機的形態で特徴的な建築と呼応させる事も意図
高池葉子+菊本貴暁 / 高池葉子建築設計事務所による、岐阜市の「長良川カウンターと金華山コクーン」。ぎふメディアコスモスの中に情報展示スペースを作る計画。地域の魅力を発見し伝える場を目指して、象徴的な山と川をモチーフとした造形を考案。有機的形態で特徴的な建築と呼応させる事も意図 photo©Kai Nakamura
高池葉子+菊本貴暁 / 高池葉子建築設計事務所による、岐阜市の「長良川カウンターと金華山コクーン」。ぎふメディアコスモスの中に情報展示スペースを作る計画。地域の魅力を発見し伝える場を目指して、象徴的な山と川をモチーフとした造形を考案。有機的形態で特徴的な建築と呼応させる事も意図 photo©Kai Nakamura
高池葉子+菊本貴暁 / 高池葉子建築設計事務所による、岐阜市の「長良川カウンターと金華山コクーン」。ぎふメディアコスモスの中に情報展示スペースを作る計画。地域の魅力を発見し伝える場を目指して、象徴的な山と川をモチーフとした造形を考案。有機的形態で特徴的な建築と呼応させる事も意図 photo©Kai Nakamura

高池葉子+菊本貴暁 / 高池葉子建築設計事務所が設計した、岐阜市の「長良川カウンターと金華山コクーン」です。
伊東豊雄建築設計事務所が設計した、ぎふメディアコスモスの中に情報展示スペースを作る計画です。建築家は、地域の魅力を発見し伝える場を目指して、象徴的な山と川をモチーフとした造形を考案しました。そして、有機的形態で特徴的な建築と呼応させる事も意図しました。施設の公式サイトはこちら

岐阜の魅了を発見・編集・発信する場として、地域の伝統を生かした空間デザインを提案した。


建築家によるテキストより

中央には「長良川カウンター」が置かれ、情報端末を設置する。それを覆うように、ネットに包まれたドーム形状の空間「金華山コクーン」を配置し、「歴史テーブルエリア」と「街歩きエディターエリア」とした。岐阜の豊かな川の文化を象徴する「清流長良川の鮎」。コクーンは鮎を獲る漁師の網と見立てることもでき、有機的な建築空間と呼応し、岐阜の未来を象徴する空間となる。

建築家によるテキストより

コクーンは、まずスチールパイプφ27を半円状に曲げて1つのフレームとし、高さの異なる8つを横繋ぎ材で連結してドーム形状とした。このフレームにネットを二枚重ねて、スチールフレーム+二重ネットの構成としている。フレームは施工性等の合理性を加味すると幾何学上の球体となるが、建物2階にあるグローブの様に有機的な形態となることを目指し、やわらかさを合わせ持つフレーム形状とした。

二枚のネットは、有機的なフレームとしたことから模様の重なり方の仕様が難題であったが、施工会社の高度な技術で、美しいパターンを出すことができた。表面に、金華山をデフォルメした山の形が、シルエットとして浮かんでいる。色は、「ツブラジイの花が咲く季節に、山全体が金色に輝いて見える」ことに由来する「金華山」にちなんで、ゴールドとした。

建築家によるテキストより
神谷幸治 / Qukan空間工作所による、北海道・江別市の住宅「公園横の開口」。住宅街の公園に面する住まいの計画。公園側からの恩恵を受けつつ報いる事を目指して、適切な距離感を作る半屋外空間と外部カーテンを考案。生活の中で使い方を発見できる楽しさを持った建築
神谷幸治 / Qukan空間工作所による、北海道・江別市の住宅「公園横の開口」。住宅街の公園に面する住まいの計画。公園側からの恩恵を受けつつ報いる事を目指して、適切な距離感を作る半屋外空間と外部カーテンを考案。生活の中で使い方を発見できる楽しさを持った建築 photo©佐々木育弥
神谷幸治 / Qukan空間工作所による、北海道・江別市の住宅「公園横の開口」。住宅街の公園に面する住まいの計画。公園側からの恩恵を受けつつ報いる事を目指して、適切な距離感を作る半屋外空間と外部カーテンを考案。生活の中で使い方を発見できる楽しさを持った建築 photo©佐々木育弥
神谷幸治 / Qukan空間工作所による、北海道・江別市の住宅「公園横の開口」。住宅街の公園に面する住まいの計画。公園側からの恩恵を受けつつ報いる事を目指して、適切な距離感を作る半屋外空間と外部カーテンを考案。生活の中で使い方を発見できる楽しさを持った建築 photo©佐々木育弥
神谷幸治 / Qukan空間工作所による、北海道・江別市の住宅「公園横の開口」。住宅街の公園に面する住まいの計画。公園側からの恩恵を受けつつ報いる事を目指して、適切な距離感を作る半屋外空間と外部カーテンを考案。生活の中で使い方を発見できる楽しさを持った建築 photo©佐々木育弥

神谷幸治 / Qukan空間工作所が設計した、北海道・江別市の住宅「公園横の開口」です。
住宅街の公園に面する住まいの計画です。建築家は、公園側からの恩恵を受けつつ報いる事を目指して、適切な距離感を作る半屋外空間と外部カーテンを考案しました。それは、生活の中で使い方を発見できる楽しさを持った建築でもありました。

住宅街にある小さな児童公園に直接面した住宅はプライバシーが影響する為か公園を拒絶した様な建物が建てられている様に感じる。近いが故、公園との距離感が保てない事が起因しているのではないだろうか。拒絶された立面に囲われた公園は周辺環境に対して孤立した印象を受け普段から寂しく感じていた。

建築家によるテキストより

児童公園に隣接した土地で住宅を設計する機会を得ることとなり公園の恩恵を受けながらも程良い距離感を保ちながら公園にも新しい表情を与えるよう住宅と公園の距離感を模索した。

建築家によるテキストより

隣地の児童公園は遊具は最小限であり空き地の様な場所であり、近くにあるのスーバーマーケットへの生活道路にも使われている。
敷地の周辺の環境から公園に面した東面からの採光と眺望を得ることが必然とされたが、通路として利用する人からの視線も気になり公園と呼応しながらもある距離感を保つ必要があった。

内部空間から連続する様に「外居間、内庭」と名付けた囲われた半外部空間をつくり、この半外部空間を介して内部空間と公園との視覚的な距離感を担保した。公園へ刳り抜かれた様に外部との境界に開けられた大きな開口にはテント地の外部カーテンを半外部空間の性格付けを変化させる装置として設置した。

建築家によるテキストより
最も注目を集めたトピックス [期間:2022/5/30-6/5]
最も注目を集めたトピックス [期間:2022/5/30-6/5]

アーキテクチャーフォトで、先週(期間:2022/5/30-6/5)注目を集めたトピックスをまとめてご紹介します。リアルタイムでの一週間の集計は、トップページの「Weekly Top Topics」よりご覧いただけます。


  1. 吉阪隆正+U研究室が1957年に完成させた住宅「VILLA COUCOU」のオンライン公開イベントが開催。住宅遺産トラストの主催
  2. ファラによる、住宅プロジェクト「129」の図面一式。自治体とのやり取りの末に建設許可が下りなかった計画で、世界のどこかでこの建築を実現したい人を求めて、建築と工事の資料を無償で公開
  3. 神本純 / kitokitoによる、広島・福山市の住宅「東深津の家」。周辺の建物からの視線を気にしない暮らしとの要望に、閉じつつも解放感のある状態を目指して中庭を多数の窓で囲む構成を考案、内部では高い天井等で閉鎖性を感じさせない伸びやかな空間をつくる
  4. 長坂常 / スキーマ建築計画による、東京・千代田区の「リクルート 九段下オフィス」。元大学校舎の4棟を改修し企業の執務空間とする計画、バラバラの状態をまとめる事を目指して機能諸室の配置を考慮し全棟の1階床にレンガを敷き詰め関係性を構築、コロナ過以降の事務所のプロトタイプも志向
  5. 芦沢啓治・乾久美子・手塚貴晴+手塚由比・永山祐子・平田晃久・藤本壮介が参加した「建築のための香り展」のレポート。柴田文江のプロデュースと芦沢啓治の会場構成で行われ、其々の建築作品の空間やコンセプトを調査して専門家が香りを調合、会場のみならず実際の建築でも香りを展開
  6. 田中亮平 / G ARCHITECTS STUDIOによる、神奈川・鎌倉市の、旅館併用住宅「岸家」。海沿いの住宅密集地に建つ1日1組限定の宿泊施設の計画、周辺環境を活かし運営理念の具現化を目指して、二棟の建物と庭園からなる構成を考案。棟貸し形式はコロナ禍での社会的需要にも応える
  7. ザハ・ハディド事務所による、双胴船「オナイリック」。イタリアの造船会社ロッシナビの旗艦船。波の流動性とダイナミズムを元に外装や内装をデザインし、船と海の境界が曖昧になるよう意図。3層の太陽光パネルで環境に配慮した航行が可能
  8. 五十嵐淳建築設計事務所による、北海道の「ニセコの小さな住居」。海外から移り定住する若夫婦の為に計画、自然との関係の在り方を熟慮して環境と多様な距離感をもつ居場所を複数内包する建築を考案、建設費高騰も考慮し地場の工法を取り入れてつくる
  9. 竹中工務店による、長野・塩尻市の宿泊施設「歳吉屋 BYAKU Narai」。古い町並みが残る“奈良井宿”の重要伝統建築の再生計画、潜在価値の掘り起こしを課題として古民家の歴史や背景と対話し文脈を引継いだ新旧が交わる空間を考案、歴史を継承し町に開かれた施設のモデルを目指す
  10. 伊藤恭行 / CAnによる、愛知の「こざかい葵風館」。老朽化が進んだ既存4施設を統合した複合施設、共有領域に様々な活動があふれ活気ある雰囲気が生まれる事を求めて中央ラウンジの周りに諸機能を配置、外観には地域の伝統図案を参照したパターンを用い親しみ易さを目指す
  11. 吉阪隆正が1956年に完成させた住宅「浦邸」を、歴史家の倉方俊輔がガイドしている動画
  12. 矢野建築設計事務所と飛騨の森でクマは踊る による、岐阜の「飛騨市役所応接室」。地域産広葉樹の魅力発信を担い展示交流も想定した計画。素材が在り方に関る多目的な空間を目指して、床壁天井に様々な用途に応える木製什器を配置。触れて使える事による効果的周知も意図
  13. 庄司光宏 / UCHIDA SHANGHAIによる、中国の「上海・愚園路にある築100年の住宅改修」。無造作に手が入った住宅の改修計画、階段室を光で満たし生活の中心とする事を目指して、空間を刷新する変則螺旋階段を考案。天窓からの光は日常の変化を届ける役割も担う
  14. MVRDVによる、オランダ・ロッテルダムの仮設イベントスペース「ザ・ポディウム」が完成。様々な催しにも使われる既存建物の屋上に作られた約600㎡の空間、足場構造とリサイクル可能なピンクの床材で構成され、都市の屋上活用の有効性を示すことも意図
  15. 亀田潤+佐々木洸奈 / STUDIO ALUCによる、名古屋市の美容室「sisu」。街の中心地の築40年超ビルの1室の改修計画。明るく開放的な空間と席数確保を目指して、窓面を活かす為の間隔を確保した上で席を一列に配置。受付位置も“窓に向かう意識”を高める為に考慮
  16. 玉井洋一による連載コラム “建築 みる・よむ・とく” 第7回「立面の発掘」
  17. 芦沢啓治・トラフ・寺田尚樹・SAKUMAESHIMAが参加した「アップサイクルって何? 02」展のフォトレポート。芦沢のディレクションと会場構成で開催、廃材を一部利用した建材や工場の端材を活用してプロダクトを制作、アップサイクルの可能性を提案
  18. MVRDVによる、エクアドルの高層集合住宅「ザ・ヒルズ」。6棟の高層タワーに加え地上部に商業施設等が配置される計画、広大な自然とモダンな高層ビルの両方の景観への呼応を目指して、仕上げが切り替わる外観や渓谷の様な空間を設計
  19. 久保秀朗+都島有美 / 久保都島建築設計事務所による、群馬・安中市の、ゴルフ場クラブハウス棟の改修「THE RAYSUM」。施設をバブル時代の象徴から“リトリート”の場に転換する計画、大人の休日に適した上質空間を目指して初源的形態の空間・木素材の選定・光のデザインを実行、非日常と寛ぎの空間を作り出す
  20. 最も注目を集めたトピックス [期間:2022/5/23-5/29]

スタジオ・アン・ホルトロップによる、バーレーンの郵便局の改修。20世紀前半に建てられた建物の改修計画。歴史的建築の重要性に光を当てる事を目指し、後年追加されたファサードの要素を撤去しつつ増築。歴史や当時の様子を伝える機能も備える
スタジオ・アン・ホルトロップによる、バーレーンの郵便局の改修。20世紀前半に建てられた建物の改修計画。歴史的建築の重要性に光を当てる事を目指し、後年追加されたファサードの要素を撤去しつつ増築。歴史や当時の様子を伝える機能も備えるバブ・アル・バーレーンから見た郵便局の全景。 photo©Aga Khan Trust for Culture / Maxime Delvaux (photographer)
スタジオ・アン・ホルトロップによる、バーレーンの郵便局の改修。20世紀前半に建てられた建物の改修計画。歴史的建築の重要性に光を当てる事を目指し、後年追加されたファサードの要素を撤去しつつ増築。歴史や当時の様子を伝える機能も備える旧館のスタッフルームから見た1階の天井。 photo©Aga Khan Trust for Culture / Maxime Delvaux (photographer)
スタジオ・アン・ホルトロップによる、バーレーンの郵便局の改修。20世紀前半に建てられた建物の改修計画。歴史的建築の重要性に光を当てる事を目指し、後年追加されたファサードの要素を撤去しつつ増築。歴史や当時の様子を伝える機能も備える2階へと続くメインの共用階段。 photo©Aga Khan Trust for Culture / Maxime Delvaux (photographer)

スタジオ・アン・ホルトロップが設計した、バーレーンの郵便局の改修「Rehabilitation of the Manama Post Office」。
20世紀前半に建てられた建物の改修計画です。建築家は、歴史的建築の重要性に光を当てる事を目指し、後年追加されたファサードの要素を撤去しつつ増築しました。そして、歴史や当時の様子を伝える機能も備えるように設計したのです。本建築は、アガ・カーン建築賞(2020-2022サイクル)の最終候補作品です。

こちらは概要テキストの翻訳

バーレーンで最も古い公共建築物の一つであるマナーマ郵便局(旧税関ビル、1937年竣工)の改修が行われました。

4,400個の郵便ポストと仕分け設備を収容するコンクリート製の新しい増築部分が建設されましたが、それ以上に重要だったのは、1980年代に建設されたコンクリートと鉄でできたファサードとポーチ(建物の外観を分からなくしていたもの)が撤去されたことでした。

また、歴史的な建物を、かつての郵便局としての機能に戻すことも重要でした。そのため、元々あった横のバルコニーを復元し、一般に公開することにしました。そして、バーレーンの歴史に関する資料の展示や、当時の局員の書斎も設置されました。

マナーマ郵便局をより多くの人々が利用できるようにすることで、建築家は歴史的建造物の重要性と公共インフラにおける役割に光を当てたのです。

SO-ILとFREAKSによる、フランス・マイゼンタールの文化施設。18世紀築のガラス工場を改修した博物館等の施設。産業遺産との対話と施設の主体性の定義を目指して、ガラス製造を暗示するRCのうねる造形で建物を一体化。中央空間は自由度の高い公共広場として機能。
SO-ILとFREAKSによる、フランス・マイゼンタールの文化施設。18世紀築のガラス工場を改修した博物館等の施設。産業遺産との対話と施設の主体性の定義を目指して、ガラス製造を暗示するRCのうねる造形で建物を一体化。中央空間は自由度の高い公共広場として機能。 photoIwan Baan
SO-ILとFREAKSによる、フランス・マイゼンタールの文化施設。18世紀築のガラス工場を改修した博物館等の施設。産業遺産との対話と施設の主体性の定義を目指して、ガラス製造を暗示するRCのうねる造形で建物を一体化。中央空間は自由度の高い公共広場として機能。 photo©Iwan Baan
SO-ILとFREAKSによる、フランス・マイゼンタールの文化施設。18世紀築のガラス工場を改修した博物館等の施設。産業遺産との対話と施設の主体性の定義を目指して、ガラス製造を暗示するRCのうねる造形で建物を一体化。中央空間は自由度の高い公共広場として機能。 photo©Iwan Baan
SO-ILとFREAKSによる、フランス・マイゼンタールの文化施設。18世紀築のガラス工場を改修した博物館等の施設。産業遺産との対話と施設の主体性の定義を目指して、ガラス製造を暗示するRCのうねる造形で建物を一体化。中央空間は自由度の高い公共広場として機能。 photo©Iwan Baan

SO-ILFREAKSによる、フランス・マイゼンタールの文化施設「Site Verrier de Meisenthal」です。
18世紀築のガラス工場を改修した博物館等を内包する施設です。建築家は、産業遺産との対話と施設の主体性の定義を目指して、ガラス製造を暗示するRCのうねる造形で建物を一体化しました。そして、中央空間は自由度の高い公共広場として機能しています。

こちらは建築家によるテキストの翻訳

北ボージュ自然公園の牧歌的な風景の中にあるサイト・ベリエ・ド・マイゼンタールは、18世紀に建てられた歴史あるガラス工場を利用した、公的資金で運営されている文化施設です。

独立しながらも相互に関連する3つの施設があります。ガラス博物館─この地のガラスの歴史をたどる生きた記憶─、CIAV─伝統的な職人技と現代の実践が出会う国際ガラスアートセンター─、カドハメ─アートインスタレーション、イベント、コンサートが行われる複合文化施設─。私たちは、これらの施設を統合し、産業遺産と対話しながら現代的な施設のアイデンティティを定義しています。

コンクリート打ち放しの表面がうねりながら建物を一体化することで、ガラス製造の様子を暗示しています。この表面は、屋根、天井、壁として機能し、建物の1階を繋いで公共広場を構成しています。その下と上に、オフィスやワークショップ、カフェやレストランなど、新しい機能をセンシティブに導入しています。

既存の建物機能を再構築・拡張しました。工場ホールは、これまで使われていなかった地下1階に新たなエントランスを設けました。500席のブラックボックスシアターは、700席のスタンディングシアターとしても、3,000席のコンサートホールとしても利用可能です。

この新しいパブリックスペースは、史跡に対する市民の認識を高めるとともに、野外劇場やコンサート、季節の祭典など、自由度の高い場を提供するものです。

【ap job更新】 住宅から公共施設まで手掛け 全国の設計プロポにも積極的に参加する「八板建築設計事務所」が、新規スタッフ(新卒既卒・経験者)を募集中
【ap job更新】 住宅から公共施設まで手掛け 全国の設計プロポにも積極的に参加する「八板建築設計事務所」が、新規スタッフ(新卒既卒・経験者)を募集中
【ap job更新】 住宅から公共施設まで手掛け 全国の設計プロポにも積極的に参加する「八板建築設計事務所」が、新規スタッフ(新卒既卒・経験者)を募集中ガジュマルハウス 種子島の家 | ©YAITA Architect & Associates

住宅から公共施設まで手掛け 全国の設計プロポにも積極的に参加する「八板建築設計事務所」の、新規スタッフ(新卒既卒・経験者)募集のお知らせです。詳しくは、ジョブボードの当該ページにてご確認ください。アーキテクチャーフォトジョブボードには、その他にも、色々な事務所の求人情報が掲載されています。
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八板建築設計事務所では新規スタッフを募集しています。

現在は小学校の建替えプロジェクトが進行しており、個人の生活と密接に関わる住宅から、長期に渡りその街の将来や社会の在り方にも影響していくような公共施設まで規模は様々です。その大小に関わらず、構造・設備の設計者と共にチームを組んで、敷地のリサーチ、設計から工事監理まで、かたちのないアイデアの段階から実際にモノとして実現するまで、一貫した視点を持つことで建築が普遍的な価値を持つことを目指しています。
さらに全国各地の設計プロポーザルにも積極的に参加し、常に新しい建築の可能性を追求しています。

経験の有無によらず、対話を重ねながら主体的にプロジェクトを進めていくことができる方の応募をお待ちしております。

― 代表プロフィール ―

八板 晋太郎
1973年 千葉県四街道市生まれ
1999年 横浜国立大学大学院修了
1999年 飯田善彦建築工房
2017年 八板建築設計事務所

八板 千恵
1981年 兵庫県加西市生まれ
2006年 京都工芸繊維大学大学院修了
2007年 野沢正光建築工房
2011年 八板建築設計事務所

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