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【ap job更新】 大手組織設計出身者が主宰し、日本各地の公共建築や企業案件を手掛ける「FULL POWER STUDIO 株式会社」が、設計スタッフ(既卒・経験者・2025年新卒)を募集中
【ap job更新】 大手組織設計出身者が主宰し、日本各地の公共建築や企業案件を手掛ける「FULL POWER STUDIO 株式会社」が、設計スタッフ(既卒・経験者・2025年新卒)を募集中
【ap job更新】 大手組織設計出身者が主宰し、日本各地の公共建築や企業案件を手掛ける「FULL POWER STUDIO 株式会社」が、設計スタッフ(既卒・経験者・2025年新卒)を募集中高石駅北側高架下等整備基本設計プロジェクト

大手組織設計出身者が主宰し、日本各地の公共建築や企業案件を手掛ける「FULL POWER STUDIO 株式会社」の、設計スタッフ(既卒・経験者・2025年新卒)募集のお知らせです。詳しくは、ジョブボードの当該ページにてご確認ください。アーキテクチャーフォトジョブボードには、その他にも、色々な事務所の求人情報が掲載されています。
新規の求人の投稿はこちらからお気軽にお問い合わせください

名古屋を拠点とする建築家 降旗範行・酒井千草が主催する建築デザインスタジオFULL POWER STUDIOでは、業務拡大に伴いスタッフ(2025年新卒、既卒・経験者)を募集しています。

拠点とする名古屋は、東京、大阪をはじめ他地域へのアクセスも良く、現在も全国各地のプロジェクトが進行中です。また、利便性の良い都市でありながら生活しやすく、来年度には地下鉄覚王山駅すぐの日泰寺参道沿いに新事務所を建設予定で、通勤もより便利になる他、まちとのつながりを持った職場環境になる予定です。

大手組織設計事務所出身者が主催する弊社では、公共物件や大手企業案件など、関わる人の多い大型物件も得意とし、オープンに議論ができる環境を重視しながら、大規模建築から人と人とがつながるコミュニティデザインまで幅広い分野で力を発揮して頂ける職場です。また、積極的に新しいテクノロジーを導入しながら、新しいものを創ることも大切にしています。

現スタッフは、新卒で入社した方、住宅アトリエを経て転職した方など、勤続年数の長いスタッフが多く、子育て中のスタッフも活躍しています。設計の仕事を一度離れたけれど復職したい方や、住宅設計でキャリアを積んできたが公共・大型の案件に取り組みたい方などの応募も歓迎します。弊社に興味をもっていただいた方となるべく多くお話をして採用をすすめたいと考えています。

【FULL POWER STUDIOについて】
激動の時代、都市・建築・コミュニティには変化の波に耐えうるアイデアが求められています。その変化は拡大と縮小、接続と分断として都市空間にあらわれ、その曖昧さを際立たせています。FULL POWER STUDIOは、このダイナミクスに正面から立ち向かい、新しい普遍性(Timeless)と共感(Resonance)を価値として提供するべく、未来を築くための都市空間に挑み続けます。

南木隆助と森鼻良太による、中国・上海の店舗「Belray Coffee New Prototype Store」。プロトタイプ店としての計画。様々な場所で“ブランドらしさ”を保った出店を可能にする為、可変性を備えた珈琲豆の収納展示システムでつくる空間を考案。店自体を“高品質の豆が収まる器”として提示する
南木隆助と森鼻良太による、中国・上海の店舗「Belray Coffee New Prototype Store」。プロトタイプ店としての計画。様々な場所で“ブランドらしさ”を保った出店を可能にする為、可変性を備えた珈琲豆の収納展示システムでつくる空間を考案。店自体を“高品質の豆が収まる器”として提示する共用通路から店舗全体を見る。 photo©Belray coffee
南木隆助と森鼻良太による、中国・上海の店舗「Belray Coffee New Prototype Store」。プロトタイプ店としての計画。様々な場所で“ブランドらしさ”を保った出店を可能にする為、可変性を備えた珈琲豆の収納展示システムでつくる空間を考案。店自体を“高品質の豆が収まる器”として提示する客席からキッチン側を見る。 photo©Belray coffee
南木隆助と森鼻良太による、中国・上海の店舗「Belray Coffee New Prototype Store」。プロトタイプ店としての計画。様々な場所で“ブランドらしさ”を保った出店を可能にする為、可変性を備えた珈琲豆の収納展示システムでつくる空間を考案。店自体を“高品質の豆が収まる器”として提示するディスプレイ棚 photo©Belray coffee

南木隆助と森鼻良太が設計した、中国・上海の店舗「Belray Coffee New Prototype Store」です。また、設計協力としてSTILL YOUNGもプロジェクトに参画しました。
プロトタイプ店としての計画です。建築家は、様々な場所で“ブランドらしさ”を保った出店を可能にする為、可変性を備えた珈琲豆の収納展示システムでつくる空間を考案しました。そして、店自体を“高品質の豆が収まる器”として提示することも意図されました。

上海を中心に展開する新進のコーヒーブランドのための、ブランドコンセプトからロゴや店舗デザインのリニューアルプロジェクト。

建築家によるテキストより

このブランドは中国最大の食品会社康師傅が運営しており、彼らのサプライチェーンを活かし、他に比べて高品質なコーヒー豆を手に入りやすい価格で提供することができる。そんなカジュアルな高品質を表現した新コンセプト「15munite premium coffee」を考案。短時間で高い品質や体験を得られるブランドとして新しいデザインを設計した。

建築家によるテキストより

出店する中国全土で広い場合から、小さな隙間のようなスペースでもBelray Coffeeらしさを失わず「15munite premium coffee」を体現できる仕組みが必要だった。デザインのキーとして、コーヒー豆が納められる「Tresure Box System」を提案した。コーヒー豆は麻袋に入れられるが、この店では店舗自体が高品質の豆が収まる精度の高い器となり、店舗のサイズに合わせて全体、あるいは中の家具などが入れ子になっていく。

照明器具は光を収める箱のデザイン、棚は箱が重なり合い豆をいれたガラスジャーが並ぶディスプレイ、小さな背もたれと座面一体のクッションが箱として載る短時間でも居心地良く過ごせるオリジナルチェア。このような個別の存在だけではなく、カウンター自体、店舗自体も含めて箱やフレームのモチーフで共通させている。

建築家によるテキストより
+ft+ / 髙濱史子建築設計事務所による、東京・千代田区の「ジンズホールディングス東京本社」。解体が予定されるビル全体を改修した社屋。“ベンチャー魂”を取戻す存在を目指し、“壊しながら、つくる”と“美術館×オフィス”を理念とする設計を志向。働く人に参加を促すと共に感性を刺激する空間を作る
+ft+ / 髙濱史子建築設計事務所による、東京・千代田区の「ジンズホールディングス東京本社」。解体が予定されるビル全体を改修した社屋。“ベンチャー魂”を取戻す存在を目指し、“壊しながら、つくる”と“美術館×オフィス”を理念とする設計を志向。働く人に参加を促すと共に感性を刺激する空間を作る1階、エントランスからONCA COFFEEを見る。 photo©太田拓実
+ft+ / 髙濱史子建築設計事務所による、東京・千代田区の「ジンズホールディングス東京本社」。解体が予定されるビル全体を改修した社屋。“ベンチャー魂”を取戻す存在を目指し、“壊しながら、つくる”と“美術館×オフィス”を理念とする設計を志向。働く人に参加を促すと共に感性を刺激する空間を作る2階、「原っぱ」 photo©太田拓実
+ft+ / 髙濱史子建築設計事務所による、東京・千代田区の「ジンズホールディングス東京本社」。解体が予定されるビル全体を改修した社屋。“ベンチャー魂”を取戻す存在を目指し、“壊しながら、つくる”と“美術館×オフィス”を理念とする設計を志向。働く人に参加を促すと共に感性を刺激する空間を作る5階、ワークエリア photo©太田拓実
+ft+ / 髙濱史子建築設計事務所による、東京・千代田区の「ジンズホールディングス東京本社」。解体が予定されるビル全体を改修した社屋。“ベンチャー魂”を取戻す存在を目指し、“壊しながら、つくる”と“美術館×オフィス”を理念とする設計を志向。働く人に参加を促すと共に感性を刺激する空間を作る6階、ワークエリア、吹抜部分を見る。 photo©太田拓実

+ft+ / 髙濱史子建築設計事務所が設計した、東京・千代田区の「ジンズホールディングス東京本社」です。
解体が予定されるビル全体を改修した社屋です。建築家は、“ベンチャー魂”を取戻す存在を目指し、“壊しながら、つくる”と“美術館×オフィス”を理念とする設計を志向しました。そして、働く人に参加を促すと共に感性を刺激する空間を作りました。施主企業の公式サイトはこちら

2023年年末に完成した、第二創業を掲げるアイウエアブランド大手ジンズホールディングス東京本社の移転プロジェクトである。

飯田橋のインテリジェントビルの最上階であった移転前のオフィスに対し、大企業病にかかった社員に再びベンチャー魂を取り戻してもらうことを目標とした新社屋は、将来的に取り壊しが予定されている地上9階建てのビルを一棟借りし、「壊しながら、つくる」「美術館×オフィス」という2つのコンセプトをもとにフルリノベーションしたものである。

建築家によるテキストより

「壊しながら、つくる」は、解体が予定されている建物に対し引き算のデザインをすることでラフな空間を露わにし、全てがお膳立てされた受動的な環境ではなく、使う人が工夫しながら働くことを促す環境を目指すものであり、「美術館×オフィス」は、オフィスにアートを飾るのではなく、美術館という感性を刺激する空間で働くという反転の発想で、床を抜き仕上げを剥がし文字通り壊したことで生まれた余白を、使う人の発想と創造を刺激する場として再構築するものである。

建築家によるテキストより

メインのワークエリアである5階~8階の「Open Art Tube」と名付けた大きな吹抜けには、内階段、プリズムシートを使ったガラス手摺り、イタリア発の空気を浄化する画期的なアート“Fabbrica dell’Aria®”が設置された。

階を越えたコミュニケーションやオフィスとしての一体感を生むとともに、吹抜け自体をアートピースのようにつくることで、仕事における発想と創造を刺激することを意図している。プリズムフィルムによってオフィスが虹色の光で満たされ、見る角度、時間、季節などによって違う表情が生まれる。

2階にはみんなの集まれる場として「原っぱ」をつくった。「原っぱ」の名称は、青木淳さんの著書『原っぱと遊園地』から来ており、原っぱのように使う人の発想で自由な使い方ができる場所にしたいという思いが込められている。

ここではそれを可能とする仕掛けとして、“種ベンチ”(意匠登録済み)という折り畳み式ベンチを制作した。既存OAフロアに埋め込まれた200脚の種ベンチを上げ下げすることで、フラットなオープンスペース、着席型のイベントスペース、会議室やランチ・雑談スペースなど多様な場が可能となり、その都度異なるランドスケープが生まれる。

建築家によるテキストより
洲崎洋輔建築設計事務所による、千葉の「三井化学袖ケ浦センター リニューアル」。研究開発拠点の改修。既存の“開放感のある労働環境の未来への継承”を意図し、天井面の素材の選択などで“内外の環境の連続”を体感できる空間を構築。工期を細かく分けて利用者の意見を汲取りながら完成させる
洲崎洋輔建築設計事務所による、千葉の「三井化学袖ケ浦センター リニューアル」。研究開発拠点の改修。既存の“開放感のある労働環境の未来への継承”を意図し、天井面の素材の選択などで“内外の環境の連続”を体感できる空間を構築。工期を細かく分けて利用者の意見を汲取りながら完成させる1階、エントランスホール photo©中山保寛
洲崎洋輔建築設計事務所による、千葉の「三井化学袖ケ浦センター リニューアル」。研究開発拠点の改修。既存の“開放感のある労働環境の未来への継承”を意図し、天井面の素材の選択などで“内外の環境の連続”を体感できる空間を構築。工期を細かく分けて利用者の意見を汲取りながら完成させる1階、食堂Aから食堂B側を見る。 photo©中山保寛
洲崎洋輔建築設計事務所による、千葉の「三井化学袖ケ浦センター リニューアル」。研究開発拠点の改修。既存の“開放感のある労働環境の未来への継承”を意図し、天井面の素材の選択などで“内外の環境の連続”を体感できる空間を構築。工期を細かく分けて利用者の意見を汲取りながら完成させる1階、食堂Bからジャパニーズルームを見る。 photo©中山保寛
洲崎洋輔建築設計事務所による、千葉の「三井化学袖ケ浦センター リニューアル」。研究開発拠点の改修。既存の“開放感のある労働環境の未来への継承”を意図し、天井面の素材の選択などで“内外の環境の連続”を体感できる空間を構築。工期を細かく分けて利用者の意見を汲取りながら完成させる1階、食堂Bから池側を見る。 photo©中山保寛

洲崎洋輔建築設計事務所が設計した、千葉の「三井化学袖ケ浦センター リニューアル」です。
研究開発拠点の改修計画です。建築家は、既存の“開放感のある労働環境の未来への継承”を意図し、天井面の素材の選択などで“内外の環境の連続”を体感できる空間を構築しました。また、工期を細かく分けて利用者の意見を汲取りながら完成させました。

三井化学の研究開発拠点として、約1000人の社員が勤務する袖ケ浦センターのリニューアルプロジェクトである。
施設は都心からアクセスの良い臨海部に位置し、国内外から訪れる研究者によって未来のより良い暮らしをつくる素材や技術がここから生まれている。

建物は竣工後35年が経過し、手狭になった施設の整理や、現代のワークスタイルにそぐわない空間に対しての調整が求められた。
その一方で、成熟した外部環境による“建築と環境の均衡のとれた風景”が敷地には広がっていた。これから時代の研究拠点として、社内外の人の交流の活性化を図り、分野の垣根を超えて化学反応を起こす開かれた場所を目指して、エントランスや社員食堂といった共用空間のリニューアルを行うこととなった。

建築家によるテキストより

はじめに、若手社員を中心に未来の研究所を考えるワーキンググループを設け、日々働く場所の在り方のディスカッションを何度も実施し、建物要望についての深い考察を深めた。その後、建築家を主体に、空間利用の具体的なシミュレーションを重ね案の具体化を行った。

建築操作としては、都心では体験できない開放感のあるワークスペースを未来へ継承する為、既存建築の特徴である水平に広がる開口部に注目し、主に天井面を質感ある素材で構成することによって、利用者がより視覚・感覚的に内外の環境が連続する空間体験ができる交流空間を計画した。

建築家によるテキストより

大規模な改修にあたり、工期を分け細かな改修をローテーションすることで、関係者の原寸大での空間の理解度を深め、実際に体験した利用者の意見を汲み取り “みんなの研究所”の在り方を探求できるサスティナブルな改修となった。

建築家によるテキストより
篠元貴之+武田慎太良 / MYSTによる、愛知・名古屋市の飲食店「灯日常」。キャンドル店が運営するカフェバー。非日常と没入感を求め、アーチで既存設備等を隠して“抽象度”の高い“奥に吸込まれる様な空間”を構築。アーチの角度設定で見る方向の違いで印象が変わる“二面性”も生み出す
篠元貴之+武田慎太良 / MYSTによる、愛知・名古屋市の飲食店「灯日常」。キャンドル店が運営するカフェバー。非日常と没入感を求め、アーチで既存設備等を隠して“抽象度”の高い“奥に吸込まれる様な空間”を構築。アーチの角度設定で見る方向の違いで印象が変わる“二面性”も生み出す photo©森田真悠
篠元貴之+武田慎太良 / MYSTによる、愛知・名古屋市の飲食店「灯日常」。キャンドル店が運営するカフェバー。非日常と没入感を求め、アーチで既存設備等を隠して“抽象度”の高い“奥に吸込まれる様な空間”を構築。アーチの角度設定で見る方向の違いで印象が変わる“二面性”も生み出す photo©森田真悠
篠元貴之+武田慎太良 / MYSTによる、愛知・名古屋市の飲食店「灯日常」。キャンドル店が運営するカフェバー。非日常と没入感を求め、アーチで既存設備等を隠して“抽象度”の高い“奥に吸込まれる様な空間”を構築。アーチの角度設定で見る方向の違いで印象が変わる“二面性”も生み出す奥から入口側を見返す。 photo©森田真悠

篠元貴之+武田慎太良 / MYSTが設計した、愛知・名古屋市の飲食店「灯日常」です。
キャンドル店が運営するカフェバーの計画です。建築家は、非日常と没入感を求め、アーチで既存設備等を隠して“抽象度”の高い“奥に吸込まれる様な空間”を構築しました。また、アーチの角度設定で見る方向の違いで印象が変わる“二面性”も生み出しています。店舗の場所はこちら(Google Map)。

名古屋市内のキャンドルショップFilmが手掛けるパスタを中心としたカフェバーの内装計画。


Filmはこれまで、月に倣った月鏡を据えた一号店のキャンドルショップ、ろうそくの溶け出した形状を元に平面計画を練った2号店のカフェバーなど、ブランドの世界観を体現するようにキャンドルが主役となるような抽象性を保った空間を作ってきました。


建築家によるテキストより

今計画においては、「灯日常」という店名のため、より非日常性のある没入感を体験できる空間が求められました。

また、居抜き店舗であることから、既設の照明や空調は位置を変えずに、柱型も含めて、壁と天井を覆うアーチにより見えないように計画することで、純粋な壁と天井の空間としています。

建築家によるテキストより

平面的に整然と並ぶアーチと60度傾けたアーチを交差させることで、入り口からは奥へ吸い込まれるような空間の印象となり、奥の席から入口を見ると尖頭アーチのような交錯する空間が立ち現るという二面性を獲得することが出来ました。


抽象度の高い「ここではないどこか」という空間構成に、キャンドルのゆらめきが移ろう陰翳を加えることで、より非日常性を帯びた空間になることを目指しました。

建築家によるテキストより
池田隆志+池田貴子 / design itによる、京都市の「金閣寺東の町家」。京町家を在宅勤務の施主の為に改修。かつての“職住一体の豊かさ”も継承する為、既存空間の“役割”を可能な限り残す設計を志向。原型を留めない土間だけは新たな場として“モルタルで包まれた”リビングとする
池田隆志+池田貴子 / design itによる、京都市の「金閣寺東の町家」。京町家を在宅勤務の施主の為に改修。かつての“職住一体の豊かさ”も継承する為、既存空間の“役割”を可能な限り残す設計を志向。原型を留めない土間だけは新たな場として“モルタルで包まれた”リビングとする外観、北側の道路より見る。 photo©design it
池田隆志+池田貴子 / design itによる、京都市の「金閣寺東の町家」。京町家を在宅勤務の施主の為に改修。かつての“職住一体の豊かさ”も継承する為、既存空間の“役割”を可能な限り残す設計を志向。原型を留めない土間だけは新たな場として“モルタルで包まれた”リビングとする1階、リビングからダイニング側を見る。 photo©design it
池田隆志+池田貴子 / design itによる、京都市の「金閣寺東の町家」。京町家を在宅勤務の施主の為に改修。かつての“職住一体の豊かさ”も継承する為、既存空間の“役割”を可能な限り残す設計を志向。原型を留めない土間だけは新たな場として“モルタルで包まれた”リビングとする1階、リビングから広縁を見る。 photo©design it

池田隆志+池田貴子 / design itが設計した、京都市の「金閣寺東の町家」です。
京町家を在宅勤務の施主の為に改修する計画です。建築家は、かつての“職住一体の豊かさ”も継承する為、既存空間の“役割”を可能な限り残す設計を志向しました。また、原型を留めない土間だけは新たな場として“モルタルで包まれた”リビングとしています。

金閣寺のほど近く、築95年の京町家を改修した住宅である。
かつて西陣には「織屋建」と呼ばれる織物職人の工房兼住居が建ち並び、この町家もその一つであった。

新しい家主はリモートワークにより自宅を仕事場とするが、近年増えつつあるそんな職住一体の暮らしは、ある意味で西陣と町家の歴史に深く根付く生活文化である。ならば町家の姿形だけでなく、生活と商いが混じり合う賑やかさや豊かさも引き継ぎたい。

建築家によるテキストより

したがって基本方針は「残せるものは残す」。それも古い建物の外見を残すだけでなく、かつてのミセノマ(商空間)は仕事場に、ダイドコ(台所)はキッチンに、といったように部屋の役割や町家らしい暮らしぶりも残す。

建築家によるテキストより

ただしもと織物工房だった土間だけは老朽化で原型を留めず、新たな場所として捉え直す必要があった。西陣町家の象徴である背の高い織機を置くために掘り下げられた土間。この半地下空間をそのままモルタルで包み、リビングと呼ぶことにした。

結果として一階には高さの違う三つの床ができた。床の高さが変われば意外なほど居心地も変わる。
ひとつながりの空間の中に生まれたいくつかの小さな居場所―糸屋格子から光がにじむ書斎、灯りのともる小さな食卓、そして竪穴住居のように掘り込まれたリビング。それらを季節や気分にあわせて渡り歩くような、気ままで懐かしい住まいである。

建築家によるテキストより
最も注目を集めたトピックス[期間:2024/7/29-8/4]
最も注目を集めたトピックス[期間:2024/7/29-8/4]

アーキテクチャーフォトで、先週(期間:2024/7/29-8/4)注目を集めたトピックスをまとめてご紹介します。リアルタイムでの一週間の集計は、トップページの「Weekly Top Topics」よりご覧いただけます。


  1. 平田晃久の練馬区立美術館での建築展「平田晃久―人間の波打ちぎわ」の会場写真。模型・スケッチ・インスタレーションを通して、平田建築を包括する新しい言葉“波打ちぎわ”を体験的に理解できる空間を提示
  2. 土浦亀城邸が、東京・南青山のポーラ青山ビルディングの敷地内に移築され一般公開へ。月2回の公開で、2024年9月2日から予約受付を開始
  3. studio36による、兵庫・丹波市の「h邸」。旧道沿いの角地に計画。人流のある道に対する在り方を考慮し、立面の開閉で“街との距離”を調整しつつ旧道に対する“明確な構え”を構築。玄関は掃出し窓として内外を繋ぎ“暮らしの気配”を滲出させる
  4. 長坂常 / スキーマ建築計画による、京都市の店舗「ル ラボ 京都町家」。フレグランスブランドの為に町家を改修。“地域的かつ歴史的な文脈”を踏まえた空間を目指し、意匠から家具まで様々な問題に関して対話を重ねながら設計。既存・新設部・商品が“溶け合う”様な状態を作り出す
  5. 土浦亀城邸の復原と移築が完了。東京都指定有形文化財に指定された住宅。安田アトリエが建築と監理を手掛け、東京の“ポーラ青山ビルディング”の敷地の一角に移築。綿密な調査により“色彩の再現”と“家具の復刻”も実施
  6. 芦沢啓治建築設計事務所による、東京・港区の「House in Aoyama」。アートと家具に詳しい施主の為の住宅。作品や家具と空間の関係性を考慮し、プロポーションや場所に加えて周辺のディテールの在り方までを意識した設計を実施。多様なRC壁の仕上げもアートとの相性を確認して決定
  7. 小笹泉+奥村直子 / IN STUDIOによる、千葉・袖ケ浦市の「準安定の家」。開発と未開発が混ざる地域での計画。未来の“不確かな環境”を前提とし、“仮定”を集積させた上で“平衡”を重視する設計を志向。庭・生活・架構などの様々な要素を調整して“変化”を許容できる建築を造る
  8. フォルム・木村浩一建築研究所による、滋賀・栗東市の「景色をつくる家」。巨大ビルもある“雑然とした”住宅街の敷地。“閉じながらも開放的な”建築を求め、窓を減らしつつビルのヴォイドに向けて“視線が抜ける大開口”を設ける構成を考案。ガレージは黒で統一して心を整える場にもする
  9. へザウィック・スタジオによる、韓国・ソウルの商業施設「ハンファ・ギャラリア」。従来の百貨店の概念に挑戦もする計画。歴史的に“内向的”になる用途の傾向に対し、建物周辺や中間階に“公共スペース”を備える建築を考案。“波打つ砂時計”の様な形は地域のゲートウェイとしての存在感も意識
  10. 吉本考臣建築設計事務所による、北海道・千歳市の「美容室 すみれ」。老舗美容室の改修。歴史の継承と“地域コミュニティ構築の場”となる空間を目指し、日々の様々な状況に応答できる“スライド可能な鏡”を中心に据える構成を考案。鏡の連結でヨガスタジオ等の他用途にも対応する
  11. 中西昭太建築事務所による、石川・金沢市の「House in Wakakusa」。年間を通して天候不順の多い地域での計画。脱炭素時代の“自然密接型住宅”の実例を目指し、“三層吹抜けの最上部”に“採光窓を集中的に配置”する構成を考案。高い断熱性能に加えて光や風と共にある生活を実現
  12. 堤由匡建築設計工作室による、中国・上海市の「Pi ハウス」。両側の壁を共有するタウンハウスの改修。表裏にしか開口部を設けられない細長い平面に対し、諸室や吹抜の配置で“満遍なく光と風が行き渡る”空間を構築。荒い壁で光を受け止める“心地よい渓谷”の様な住居を作る
  13. 青木淳と品川雅俊のASが改修を手掛けた、京都市東山区の店舗「MOMOTARO JEANS KYOTO」がオープン。京町家の美しさを引き継いで、古い素材を活かしながら新たな素材を重ね合わせる
  14. 星安康至建築設計事務所による、東京・墨田区の「​横網のヘッドスパ」。施主運営の地域に開かれた美容院の隣に計画。既にある地域との繋がりを考慮し、用途に必要な“落ち着き”と“開かれた雰囲気”を叶える空間を志向。場に必要な“繊細な距離感”を開口部や動線等の操作で作り出す
  15. 長坂常 / スキーマ建築計画による、東京・港区の「TOKYO NODE CAFE / TOKYO NODE LAB」。虎ノ門ヒルズ ステーションタワーでの計画。人々の活動を支援するリラックスした創作の場を目指し、“常に変化を受け入れられる様な”場を志向。既存仕上げの剥離等で周囲と対比的な“おおらかな”空間を作る
  16. 池田久司建築設計事務所による、大阪・枚方の住宅「香里園のH邸」
  17. 長坂常 / スキーマ建築計画による、長崎・対馬の宿泊施設「hotel jin」。フェリー乗場に近い木造旅館を改修したホテル。国内外のゲストを迎える“島の表玄関”を目指し、イベント開催も可能な“エンプティな空間”を備えた建築を考案。外から内部の様子を伺えるように窓まわりにも手を加える
  18. OMA / レム・コールハース+クリス・ヴァン・ドゥインによる、フランス・ボルドーの「シモーヌ・ヴェイユ橋」。幅44m長さ549mの橋。地域のアイデンティティとなる存在を目指し、全幅の半分以上を“多目的に使える公共空間”とする構成を考案。形式や構造表現への関心を捨ててパフォーマンスにフォーカスして構想
  19. 芦沢啓治建築設計事務所による、東京・渋谷区の店舗「The Conran Shop Daikanyama」。ヒルサイドテラスの二区画でのショップとカフェ等の計画。上階のショップでは、回遊性のある“誰かの自宅を訪ねる様な楽しさ”を備えた空間を志向。下階のカフェ等は、様々な素材を用いつつも“静謐”な空間を作る
  20. 石上純也建築設計事務所による、山口の「House & Restaurant」。旧知の友人の為の住宅兼店舗。“時間と共にその重みを増していく”空間の要望に、地面に穴を掘りコンクリートを流して土の中の躯体を掘り起こしガラスを嵌める建築を考案。不確定要素を許容し使い方の発見更新を繰り返して作る

妹島和世・金田充弘・家成俊勝・藤村龍至が登壇したシンポジウム「葛西臨海水族園における建築の可能性」の動画。今後の保存と利用の仕方をテーマに2024年8月に行われたもの

妹島和世・金田充弘・家成俊勝藤村龍至が登壇したシンポジウム「葛西臨海水族園における建築の可能性」の動画です。谷口吉生が設計した建築の今後の保存と利用の仕方をテーマに2024年8月3日に行われたもの。

丹下健三と隈研吾のパリでの展覧会「丹下健三と隈研吾 東京大会の建築家たち」の会場の様子を収録した動画。2024年5月-6月に行われたもの

丹下健三と隈研吾のパリでの展覧会「丹下健三と隈研吾 東京大会の建築家たち」の会場の様子を収録した動画です。2024年5月-6月に行われたもの。展覧会の公式ページはこちら

へザウィック・スタジオによる、韓国・ソウルの商業施設「ハンファ・ギャラリア」。従来の百貨店の概念に挑戦もする計画。歴史的に“内向的”になる用途の傾向に対し、建物周辺や中間階に“公共スペース”を備える建築を考案。“波打つ砂時計”の様な形は地域のゲートウェイとしての存在感も意識
へザウィック・スタジオによる、韓国・ソウルの商業施設「ハンファ・ギャラリア」。従来の百貨店の概念に挑戦もする計画。歴史的に“内向的”になる用途の傾向に対し、建物周辺や中間階に“公共スペース”を備える建築を考案。“波打つ砂時計”の様な形は地域のゲートウェイとしての存在感も意識 image©Devisual
へザウィック・スタジオによる、韓国・ソウルの商業施設「ハンファ・ギャラリア」。従来の百貨店の概念に挑戦もする計画。歴史的に“内向的”になる用途の傾向に対し、建物周辺や中間階に“公共スペース”を備える建築を考案。“波打つ砂時計”の様な形は地域のゲートウェイとしての存在感も意識 image©Devisual
へザウィック・スタジオによる、韓国・ソウルの商業施設「ハンファ・ギャラリア」。従来の百貨店の概念に挑戦もする計画。歴史的に“内向的”になる用途の傾向に対し、建物周辺や中間階に“公共スペース”を備える建築を考案。“波打つ砂時計”の様な形は地域のゲートウェイとしての存在感も意識 image©Devisual

へザウィック・スタジオがコンペで勝利して設計が進められている、韓国・ソウルの商業施設「ハンファ・ギャラリア」です。
従来の百貨店の概念に挑戦もする計画です。建築家は、歴史的に“内向的”になる用途の傾向に対し、建物周辺や中間階に“公共スペース”を備える建築を考案しました。また、“波打つ砂時計”の様な形は地域のゲートウェイとしての存在感も意識しています。


こちらはリリーステキストの翻訳です

ショッピングから集いの場へ:ヘザーウィック・スタジオの、ソウルのハンファ・ギャラリアの為の新しいデザイン

ソウルで有名なショッピングセンター、ハンファ・ギャラリアは、韓国の首都にある6つの敷地の再利用をめぐるコンペティションの結果、ヘザーウィック・スタジオによる改装が決定しました。依頼内容では、従来の高級デパートの概念に挑戦し、国が世界的な文化大国としての影響力を増していることを確認できるデザインが求められました。

ハンファ・ギャラリアは、遠くに漢江を望む主要交差点に位置しています。ソウルのアプクジョンドンに位置するこのプロジェクトは、江南の住宅街とショッピング地区の中心的な役割を果たし、漢江の河川敷を活性化するという市のビジョンにも応えています。スタジオは、店舗と地元地域とのつながりを再定義するデザインを提案しました。伝統的な内向きなショッピングセンターとは異なり、この提案では、ファサードとその周りのエリアを公共スペースとして使用し、ショッピングをする人にも、単にそのエリアを楽しむ人にも、誰もがアクセスできるものとしています。

ヘザーウィック・スタジオのパートナーでありグループリーダーのニール・ハバードは次のように述べています。
「伝統的に、百貨店はかなり内向的であり、周囲の街に対して閉鎖的であると感じられます。しかし、ここにはアプクジョンの重要な交差点があり、東と西に位置する2つの建物が人々を一緒に連れてくる機会のように感じられました。ハンファの、建物に活気をもたらしたいという意欲と相まって、私たちは、ソウル市民に、会ったり、買い物を楽しんだり、街を楽しむための新しい庭のような空間を提供しながら、同時に、ゲートウェイとなるような力強い全体的なシルエットを作り出したいと考えました」

土浦亀城邸の復原と移築が完了。東京都指定有形文化財に指定された住宅。安田アトリエが建築と監理を手掛け、東京の“ポーラ青山ビルディング”の敷地の一角に移築。綿密な調査により“色彩の再現”と“家具の復刻”も実施
土浦亀城邸の復原と移築が完了。東京都指定有形文化財に指定された住宅。安田アトリエが建築と監理を手掛け、東京の“ポーラ青山ビルディング”の敷地の一角に移築。綿密な調査により“色彩の再現”と“家具の復刻”も実施土浦邸 外観 2024年 写真©土浦亀城アーカイブズ
土浦亀城邸の復原と移築が完了。東京都指定有形文化財に指定された住宅。安田アトリエが建築と監理を手掛け、東京の“ポーラ青山ビルディング”の敷地の一角に移築。綿密な調査により“色彩の再現”と“家具の復刻”も実施土浦邸 居間・ギャラリー 2024年 写真©土浦亀城アーカイブズ
土浦亀城邸の復原と移築が完了。東京都指定有形文化財に指定された住宅。安田アトリエが建築と監理を手掛け、東京の“ポーラ青山ビルディング”の敷地の一角に移築。綿密な調査により“色彩の再現”と“家具の復刻”も実施土浦邸 寝室 2024年 写真©土浦亀城アーカイブズ

土浦亀城邸の復原と移築が完了しました。
東京都指定有形文化財に指定された住宅です。安田アトリエが建築と監理を手掛け、東京の“ポーラ青山ビルディング”の敷地の一角に移築されました。また、綿密な調査により“色彩の再現”と“家具の復刻”も実施されました。一般公開は2024年9月2日から予約を開始するとのこと。

戦前日本のモダニズム住宅の傑作 – 土浦亀城邸

建築家・土浦亀城・信子夫妻の自邸として1935年に建てられた、昭和初期の住宅建築を代表するインターナショナルスタイルの都市型小住宅です。1995年に東京都指定有形文化財に、1999年に近代建築の保存活動を行う世界的な組織であるDOCOMOMO JAPANによる最初の20選に選ばれました。

白い箱型の外観に加え、リビングの吹き抜けとスキップフロアによる立体的な空間構成、天井パネルヒーティングを用いた実験的な暖房設備、機能的なシステムキッチンや水洗トイレ等、現代に繋がる住宅の特徴を有しています。畳敷きが中心で台所にはかまどを備えていたような昭和初期の一般的な住宅と比して先駆的な土浦邸は、健康的に楽しく暮らせる理想的な住まいの機能を既に備え、土浦が未来の日本に向けて表現した住宅の理想形であり、建築家の夢が感じられます。

土浦亀城(つちうら・かめき)1897-1996

1897年水戸生まれ。20世紀前半に日本で数多くのモダニズム建築を設計した建築家。 東京帝国大学工学部建築学科に在学中に帝国ホテルの現場の図面作成に携わり、卒業後に妻信子と共にアメリカに渡りフランク・ロイド・ライトの事務所で修行しました。ライトの事務所での同僚であったリチャード・ノイトラや、ライトの事務所の元所員であったルドルフ・シンドラーから欧州のモダニズムについても多く学びました。
また、日本初の女性建築家である信子は、土浦邸の設計にも深く関わっています。

リリーステキストより
中西昭太建築事務所による、石川・金沢市の「House in Wakakusa」。年間を通して天候不順の多い地域での計画。脱炭素時代の“自然密接型住宅”の実例を目指し、“三層吹抜けの最上部”に“採光窓を集中的に配置”する構成を考案。高い断熱性能に加えて光や風と共にある生活を実現
中西昭太建築事務所による、石川・金沢市の「House in Wakakusa」。年間を通して天候不順の多い地域での計画。脱炭素時代の“自然密接型住宅”の実例を目指し、“三層吹抜けの最上部”に“採光窓を集中的に配置”する構成を考案。高い断熱性能に加えて光や風と共にある生活を実現外観、南西側の道路より見る。 photo©楠瀬友将
中西昭太建築事務所による、石川・金沢市の「House in Wakakusa」。年間を通して天候不順の多い地域での計画。脱炭素時代の“自然密接型住宅”の実例を目指し、“三層吹抜けの最上部”に“採光窓を集中的に配置”する構成を考案。高い断熱性能に加えて光や風と共にある生活を実現1階、ソファーコーナーからラウンジを見る。 photo©楠瀬友将
中西昭太建築事務所による、石川・金沢市の「House in Wakakusa」。年間を通して天候不順の多い地域での計画。脱炭素時代の“自然密接型住宅”の実例を目指し、“三層吹抜けの最上部”に“採光窓を集中的に配置”する構成を考案。高い断熱性能に加えて光や風と共にある生活を実現1階、ラウンジから2階の個室側を見る。 photo©楠瀬友将
中西昭太建築事務所による、石川・金沢市の「House in Wakakusa」。年間を通して天候不順の多い地域での計画。脱炭素時代の“自然密接型住宅”の実例を目指し、“三層吹抜けの最上部”に“採光窓を集中的に配置”する構成を考案。高い断熱性能に加えて光や風と共にある生活を実現2階、主寝室から廊下を見る。 photo©楠瀬友将

中西昭太建築事務所が設計した、石川・金沢市の「House in Wakakusa」です。
年間を通して天候不順の多い地域での計画です。建築家は、脱炭素時代の“自然密接型住宅”の実例を目指し、“三層吹抜けの最上部”に“採光窓を集中的に配置”する構成を考案しました。また、高い断熱性能に加えて光や風と共にある生活を実現しています。

この建物は、一年を通して悪天候の多い北陸地方を敷地とする、脱炭素時代の住宅密集地における自然密接型住宅の一例である。
一極集中した採光窓から吹抜けを通して建物全体で太陽光の採光を共有することで建物全体の採光窓面積を減らしUA値(外皮平均熱損失量)の低減を図った。

建物のUA値は「ZEH基準(金沢市)0.60」を下まわる「0.56」である。同性能の断熱材を用いた標準的な窓面積の住宅では0.60程度であるのに対して、この建物では標準的な住宅より延べ床面積が少なく計算上不利であるにも関わらず、明確な低減を実現している。(施工担当住宅メーカーの実例情報による比較)

建築家によるテキストより

一般住宅では稀な三層吹抜けの最上部に建物全体の採光窓を集中的に配置することで、一般的な住宅にある窓際より明るい窓際が生まれ、光の明暗対比が強調された非日常的な縦長空間を住宅内に作り出した。

また、採光窓の一極集中は光の指向性を高め、壁素材や床、家具等の凹凸による陰影のコントラストを高め、三層吹抜けの音響効果とともに、屋内空間の立体感や奥行きを強調し、まるで屋外のような吹抜け空間を演出している。

建築家によるテキストより

2階個室においては、吹抜け側の壁面を全面ガラスにし、太陽光を外壁側でなく屋内吹抜け側でとることで、熱損失を抑えつつも開放的な採光窓を実現した。屋内の採光窓は簡素な納まりで透明感を感じさせられる木製建具で製作可能なため、明るい吹抜け空間と一体的な個室空間が実現されている。

春や秋の中間期は、建物最上部の換気窓、各個室の窓や1階ソファーコーナーの換気窓からかなりの量の風が吹抜けを吹き抜ける。比較的小さな空間が、明るさだけではなく風と音によって、よりいっそう屋外的な空気へと変化する。

建築家によるテキストより
【ap job更新】 既存ストック活用とエリア再生に特化した「再生建築研究所」が、建築設計・不動産事業推進・研究・広報・事務に関わるスタッフ(経験者・既卒・2025年新卒)とアルバイトを募集中
【ap job更新】 既存ストック活用とエリア再生に特化した「再生建築研究所」が、建築設計・不動産事業推進・研究・広報・事務に関わるスタッフ(経験者・既卒・2025年新卒)とアルバイトを募集中
【ap job更新】 既存ストック活用とエリア再生に特化した「再生建築研究所」が、建築設計・不動産事業推進・研究・広報・事務に関わるスタッフ(経験者・既卒・2025年新卒)とアルバイトを募集中神田錦町オフィスビル再生計画 ©楠瀬友将 2023年グッドデザイン・ベスト100

既存ストック活用とエリア再生に特化した「再生建築研究所」の、建築設計・不動産事業推進・研究・広報・事務に関わるスタッフ(経験者・既卒・2025年新卒)とアルバイト募集のお知らせです。詳しくは、ジョブボードの当該ページにてご確認ください。アーキテクチャーフォトジョブボードには、その他にも、色々な事務所の求人情報が掲載されています。
新規の求人の投稿はこちらからお気軽にお問い合わせください

前期新卒の採用募集、中途採用を行います(前期新卒締切:2024年8月31日まで)。

再生建築研究所は「建築の不可能を可能に」をコンセプトに掲げ、2012年に創業しました。

わたしたちは、取り壊すしかないと言われた違法建築を多く再生し、新築には生み出すことができない価値を生み出してきました。現在では、行政や企業と連携して建物のみならず周辺地域を活性化させる「エリア再生」にも力を入れ、再生建築を文化として根付かせることを目指しています。

20世紀に多く生み出されたストックは都内でも約8割と言われており飽和状態にあります。このストックを負の遺産として取り壊し新築するのではなく、再生建築により次の100年に繋ぐ新しい建築のあり方を追求しています。建築業界はもちろんですが、古いものへの価値付けが難しい日本の不動産市場において「サイセイ」という新しい価値を確立するため、一緒に創造できるメンバーを広く募集します。

【2025年前期新卒採用】1~3名
新卒採用(前期)は例年9-11月としていましたが、インターンによる就職希望を多くいただいているため、本年の前期採用は8月末で締め切らせていただき、9月末までに採用通知といたします。

【「壊して更新する文化」から「残して再生する文化」を目指して】
日本の建築の平均寿命は30年。欧米の約100年と比べて、更新、開発による限られた土地の中での高密度な都市の構築が主流とされてきました。ポストコロナ時代を迎えたいま、都市のストックは飽和状態にあり、更新型の都市づくりは限界を迎えていますが、私たちが目指すのは、全てを改修により保存、延命させようとすることではありません。新築、既存改修問わず、その場所の記憶や文化を読みとき、佇まいやまとう空気を引き継ぎながら、生まれ変わる状態を「サイセイ」と定義し、それが根付く社会のしくみづくりまで携わりたいと考えています。

【体制】
意匠・品質・再生といった設計実績20年以上の各専門領域スタッフの統括の下、現在は4つのチームでそれぞれ複数のプロジェクトを推進しています。加えて、構造・設備・不動産など様々な領域の顧問も在籍しており、新築はもちろんのこと、特殊な再生建築を学べる環境づくり、経験に応じて適材適所で活躍できる体制づくりを行っています。

【ap job更新】 長坂常が主宰する「スキーマ建築計画」が、設計スタッフ(経験者・既卒・2024年新卒)と 設計パートナー(業務委託・パート)を募集中
【ap job更新】 長坂常が主宰する「スキーマ建築計画」が、設計スタッフ(経験者・既卒・2024年新卒)と 設計パートナー(業務委託・パート)を募集中
【ap job更新】 長坂常が主宰する「スキーマ建築計画」が、設計スタッフ(経験者・既卒・2024年新卒)と 設計パートナー(業務委託・パート)を募集中狛江湯

長坂常が主宰する「スキーマ建築計画」の、設計スタッフ(経験者・既卒・2024年新卒)と 設計パートナー(業務委託・パート)募集のお知らせです。詳しくは、ジョブボードの当該ページにてご確認ください。アーキテクチャーフォトジョブボードには、その他にも、色々な事務所の求人情報が掲載されています。
新規の求人の投稿はこちらからお気軽にお問い合わせください

※オンライン開催の就職説明会を行います(詳細は末尾に記載)
 開催日時:2024年8月9日(金)19:00~20:00

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スキーマ建築計画では2024年秋(10月)の採用に向け、設計スタッフを募集しています。
スキーマの考え方に共感いただける方、ご自身のキャリアためにスキーマのプロジェクトで経験を積みたい方など、ご応募お待ちしております。

【スキーマ建築計画の理念】
スキーマ建築計画では日常にあるもの、既存の環境のなかから新しい視点や価値観を見出し、「引き算」「誤用」「知の更新」「見えない開発」「半建築」といった独自の考え方でさまざまな建築設計のプロジェクトに取り組んできました。

開発・成長の時代は終わりを告げ久しく、床面積に価値づけをするような建築のあり方に疑問を抱く方も多いと思います。スキーマではスクラップアンドビルドではない新しい時代の価値観に合わせて、建築にできること、自分たちにできることをラディカルに問い直し、クライアントの要望の深層を汲み取りながら空間の使い方に価値づけられるような提案を重視しています。

既存のあり方を打ち破る自由さをもった空間を一緒に考えられる方を歓迎します。

【組織体制について】
スキーマではこの数年チームのあり方を考え、昨年後半に一新する体制を敷きました。

僕、長坂が入社1~2年のスタッフ(ルーキーと呼ぶ)を指導し、プロジェクトを進行からデザインまで一緒に進めています。一方、それ以上の経験者はメジャーと呼び、彼らに対しての僕の管理範囲はデザインのみで、それ以外、進行などを経験豊富なプロジェクトマネージャー陣がサポートします。いずれは、ルーキーとメジャーが互いに協力し合う独立チームを養成していきます。

このような体制を敷いたのは、一人一人とダイレクトにコミュニケーションを取り、個性を持った建築家に成長してもらい、組織全体の底上げを図りたいと考えたからです。そんな新体制で求めているのは、人を理解するコミュニケーション力、そして喜ばせる企画力、デザイン力です。

我こそはと思う方!是非、ご応募ください。

2024年7月にアーキテクチャーフォトで注目を集めた記事トップ40
2024年7月にアーキテクチャーフォトで注目を集めた記事トップ40

アーキテクチャーフォトで、2024年7月に注目を集めた記事をランキング形式でご紹介します。


  1. OMA / レム・コールハース+クリス・ヴァン・ドゥインによる、フランス・ボルドーの「シモーヌ・ヴェイユ橋」。幅44m長さ549mの橋。地域のアイデンティティとなる存在を目指し、全幅の半分以上を“多目的に使える公共空間”とする構成を考案。形式や構造表現への関心を捨ててパフォーマンスにフォーカスして構想
  2. トラフ建築設計事務所による、東京・港区の店舗「TAMIYA PLAMODEL FACTORY TOKYO」。模型メーカーの為の新旗艦店。“世界に発信できる”文化拠点を目指し、ボックスアートを積極的に見せる“全長約100m”の商品棚を中心とする構成を考案。“街の模型店”も想起させ“好奇心”の湧く空間を作る
  3. 平田晃久の練馬区立美術館での建築展「平田晃久―人間の波打ちぎわ」の会場写真。模型・スケッチ・インスタレーションを通して、平田建築を包括する新しい言葉“波打ちぎわ”を体験的に理解できる空間を提示
  4. 土浦亀城邸が、東京・南青山のポーラ青山ビルディングの敷地内に移築され一般公開へ。月2回の公開で、2024年9月2日から予約受付を開始
  5. 本瀬あゆみ+齋田武亨 / 本瀬齋田建築設計事務所による、富山・南砺市の「消滅集落のオーベルジュ」。消滅集落に移住して開業する施主の為の飲食店と宿泊施設。“地域に根差した”存在を目指し、場の魅力を引出すと共に“自立した維持管理”も可能とする建築を志向。旧集落の配置や地域で使われる意匠も参照して造る
  6. 2025年のヴェネチア・ビエンナーレ国際建築展日本館のキュレーターに、青木淳が決定。テーマは「中立点-生成AIとの未来」。キュラトリアルアドバイザーに家村珠代、出展作家に藤倉麻子+大村高広と砂木が名を連ねる
  7. 青木淳と品川雅俊のASが改修を手掛けた、京都市東山区の店舗「MOMOTARO JEANS KYOTO」がオープン。京町家の美しさを引き継いで、古い素材を活かしながら新たな素材を重ね合わせる
  8. 中村拓志&NAP建築設計事務所による、北海道・白老郡の宿泊施設「界 ポロト」。湖畔のアイヌ民族の集落があった場所での計画。景観を活かすと共に“アイヌ文化を反映した”存在を求め、地域の“縮景としてのランドスケープ”を備えた建築を考案。温泉棟は民族が用いた“仮小屋”を参照して造る
  9. 芦沢啓治建築設計事務所による、東京・港区の「House in Aoyama」。アートと家具に詳しい施主の為の住宅。作品や家具と空間の関係性を考慮し、プロポーションや場所に加えて周辺のディテールの在り方までを意識した設計を実施。多様なRC壁の仕上げもアートとの相性を確認して決定
  10. 長坂常 / スキーマ建築計画による、岐阜・大垣市の店舗「船町ベース」。江戸時代から栄えた地域に建つカフェ併設の和菓子店。隣接する公園との繋がりを求め、同じ樹種を植えて連続性を作り“徐々に中に引き込まれる”状況を構築。大屋根を持つ三棟の配置で“心地良い”外の居場所も作る
  11. 今津康夫 / ninkipen!による、滋賀・愛荘町の「招き屋根の調剤薬局」。かつての“残影”が残る旧宿場町での計画。この場所に相応しい在り方を求め、見える屋根面積を増やす“招き屋根”と半屋外空間を作る“通り庇”を備えた建築を考案。“厨子二階”で高さを抑えつつ気積も確保する
  12. 石上純也建築設計事務所による、山口の「House & Restaurant」。旧知の友人の為の住宅兼店舗。“時間と共にその重みを増していく”空間の要望に、地面に穴を掘りコンクリートを流して土の中の躯体を掘り起こしガラスを嵌める建築を考案。不確定要素を許容し使い方の発見更新を繰り返して作る
  13. studio36による、兵庫・丹波市の「h邸」。旧道沿いの角地に計画。人流のある道に対する在り方を考慮し、立面の開閉で“街との距離”を調整しつつ旧道に対する“明確な構え”を構築。玄関は掃出し窓として内外を繋ぎ“暮らしの気配”を滲出させる
  14. 藤原・室 建築設計事務所による、大阪市の「鶴見区の家」。南面採光も難しい住宅密集の敷地。外の視線を遮り内部に“自然な表情”を生み出す為に、部屋の量塊を“分散”させて隙間から“光”を取込む建築を考案。季節や光の変化で“室内の景観や表情が変化する”空間を作る
  15. 長坂常 / スキーマ建築計画による、東京・港区の「TOKYO NODE CAFE / TOKYO NODE LAB」。虎ノ門ヒルズ ステーションタワーでの計画。人々の活動を支援するリラックスした創作の場を目指し、“常に変化を受け入れられる様な”場を志向。既存仕上げの剥離等で周囲と対比的な“おおらかな”空間を作る
  16. 富永大毅+藤間弥恵 / TATTAによる、東京・八王子市の「WOODSTOCK House すぎんち」。木造平屋を改修した設計者の自邸兼事務所。極力“ゴミを出さない”計画を目指し、自身で解体した部材を保管して各箇所での再利用等も実施。性能向上の視覚化も意図して断熱吹付や構造補強も全て現しとする
  17. 村野藤吾が、1960年に手掛けた椅子とソファが復刻。京都の都ホテルの為にデザインされたもの。MURANO designの協力のもとCOMPLEXが引継ぎ制作
  18. 水上和哉 / kvalitoによる、京都・大山崎町の「マクセル クセがあるスタジオ」。企業の為の展示やイベントを行う施設。回遊性と中心性を備えた空間として、“九間”のホールを中心に据えて“回廊”で囲む構成を考案。メッシュ製の展示壁を建具として設えて“状況に応じた変容”も可能にする
  19. 梅原佑司+山﨑円 / 風憬社による、高知・高岡郡の「久礼の家」。重要文化的景観にも選ばれる町でキャンプ等が趣味の施主の為に計画。周辺と馴染む“大きな切妻屋根の平屋”で、建具を開け放つと“屋外にいる様な”感覚になる建築を考案。収納や家事の為に機能的な動線計画も行う
  20. 佐熊勇亮 / 建築ズによる、千葉・習志野市の「津田沼の住宅改修」。築約40年のRC造集合住宅での計画。予算の制約下で“効果的に使い倒せる”場を目指し、元々の質を読み取り“環境に相乗りする”設計を志向。既存梁を参照した“ウソ梁”で一室空間の中に“領域性”を作り出す
  21. 長坂常 / スキーマ建築計画による、東京・渋谷区の飲食店「FAMiRES」。ファミレスの“リブランディング”を趣旨とする飲食店の計画。コンセプトの具現化を求め、ファミレス“らしさ”と“新規性”を併せ持つ空間を志向。タイルカーペットの上に“丸いボックスシート”が並ぶ空間を作る
  22. 楮谷慎吾 / SHiiKA建築設計事務所による、東京の住戸改修「三鷹の住戸」。“普遍的な3DK”を改修する計画。躯体と既存平面の“素直な関係性”に着目し、元の性質を引き継ぎつつ“再構築する”設計を志向。公私の程度も考慮して各用途の空間が段階的な“奥性”を持ち繋がる構成とする
  23. 遠野未来建築事務所による、長野市の「OYAKI FARM BY IROHADO」。遺跡のある街に建つ郷土料理の工場と店舗。数万年の時間軸の中で“自然と一体となる生命力のある”建築を求め、地域素材と伝統技術を“編み上げる”作り方を実践。設計と施工の協同も主題とし完成までの過程を重視
  24. 鈴木雅也建築設計事務所による、東京・渋谷区の住戸改修「広尾の家」。三方の窓から豊かな自然環境が望める集合住宅での計画。持続可能性や不動産価値の視点も考慮し、区画内に“家を建てる”意識での設計を志向。水廻りコアを中央に置いた回遊性のある構成で“恵まれた環境”も活かす
  25. 「ポール・ケアホルム展 時代を超えたミニマリズム」の会場写真。パナソニック汐留美術館で開催。“ミニマルで清潔な造形”を特徴とする家具デザイナーの作品群を紹介。主要作品を網羅”した展覧会で、会場構成は建築家の“田根剛”が手掛ける
  26. 東海林健 / EAによる、新潟市の「shiba house / 関屋の家」。砂丘地の起伏に沿って出来た住宅街での計画。土地固有の快適性の獲得を求め、内外を繋げた“砂丘にそのまま暮らすかの様な”地形と親密性のある個室群を備えた建築を考案。街並みへの批評性と地域との連続性も意図
  27. ファラによる、ポルトガル・ポルトの住宅「house within a few lines」。延床面積50㎡の幅の狭い住まい。平面と断面への“数本の線”の介入を行い、“湾曲した壁”と“曲がりくねる天井”が交差する動的な空間を構築。簡潔なヴォリュームで内部の複雑なスペクタクルを“偽装”する
  28. パナソニックの配線器具シリーズ「SO-STYLE」。“人と空間にそっと寄り添う背景”をコンセプトに、マット仕上げ・上質な白色のほたるスイッチ・静かな操作音を実現。体感セットのプレゼント企画も実施中
  29. MVRDVによる、中国・上海の「Tiffany Facade Shanghai Taikoo-Li」。ジュエリー店のファサードデザイン。宝石に着想を得て、ブランドを想起させる“約7千個のガラスダイアモンド”を用いたスクリーンを考案。地元のスカイラインも参照して様々な色でのライトアップも可能とする
  30. 長坂常 / スキーマ建築計画による、長崎・対馬の宿泊施設「hotel jin」。フェリー乗場に近い木造旅館を改修したホテル。国内外のゲストを迎える“島の表玄関”を目指し、イベント開催も可能な“エンプティな空間”を備えた建築を考案。外から内部の様子を伺えるように窓まわりにも手を加える
  31. 小野寺匠吾建築設計事務所による、東京・港区の店舗「IZA Tokyo」。これからの商業店舗開発も主題とした計画。環境負荷等への応答も意識し、“解体をデザインする”を掲げる設計手法での創造を志向。解体自体が完成に繋がる“覆う・変質させる・転用する”の手段で空間を作り上げる
  32. 芦沢啓治建築設計事務所による、東京・渋谷区の店舗「The Conran Shop Daikanyama」。ヒルサイドテラスの二区画でのショップとカフェ等の計画。上階のショップでは、回遊性のある“誰かの自宅を訪ねる様な楽しさ”を備えた空間を志向。下階のカフェ等は、様々な素材を用いつつも“静謐”な空間を作る
  33. 長坂常 / スキーマ建築計画による、北海道の店舗「函館千秋庵総本家」。外観の上下が和洋折衷の建物が並ぶ地域に建つ老舗和菓子店の改修。新しい“和洋折衷”の在り方も意図し、地域でも馴染み深い“洋煉瓦”を“尺モジュール”等で馴染ませる空間を考案。家具類は床が隆起した様に作る
  34. ArchTankによる、広島・呉市の「明法寺三聲苑 二尊堂」。歴史ある寺の境内に造られた合祀墓。社会状況に応える“新しい墓の形式”を目指し、既存の庭に“木造の小さな屋根”を架けて“庭全体を墓に見立てる”合祀墓を考案。残された人々の日常の先にある存在として作る
  35. トラフ建築設計事務所による、東京・渋谷区のオフィス「Arc’teryx Tokyo Creation Center」。既存建物の内外装を改修したクリエイション拠点。人々が集まる施設として、内外の繋がりの促進を意図し“OUTSIDE IN”を主題とする空間を志向。“山”をテーマにしたアートでブランドの原点も想起させる
  36. 齋藤和哉建築設計事務所による、宮城・仙台市の住戸改修「八幡のフラット」。自身の領域的な玄関ポーチと眺望の良さが特徴の区画。“場の魅力”を活かす為、ポーチからベランダまでを眺望・光・風が貫く“土間”の様な空間とする構成を考案。壁面の塗分けは外との連続性と既存の許容を意図
  37. 大室佑介アトリエ / atelier Ichikuによる、東京・練馬区の「Haus-012」。所有地の一部を売却して新しい家に建替える計画。生活変化や将来の可能性に応える建築を求め、諸空間を一列に並べた公から私へと“層”状に移り変わる構成を考案。ファサードを“黄金比”で整えて外部の美観も保持
  38. 本瀬あゆみ+齋田武亨 / 本瀬齋田建築設計事務所による、富山市の「雑貨の森のカウンター」。生活雑貨店の為に計画。少し冷静になり“物と向き合える”ように、余白のような存在の“有機的な形をした”ひとつながりのカウンターを考案。3つの“場所”があり商品の梱包・相談・閲覧などの用途にも応える
  39. 長坂常 / スキーマ建築計画による、京都市の店舗「ル ラボ 京都町家」。フレグランスブランドの為に町家を改修。“地域的かつ歴史的な文脈”を踏まえた空間を目指し、意匠から家具まで様々な問題に関して対話を重ねながら設計。既存・新設部・商品が“溶け合う”様な状態を作り出す
  40. モロークスノキ建築設計が設計者として手掛ける、パリの「ポンピドゥー・センター」の改修計画。ピアノ+ロジャースが1977年に完成させた文化施設を改修する計画。既存の価値観とコンセプトを尊重しつつ、変化した時代と調和する建築を志向。2030年の完成を予定

重松象平・横川正紀・林厚見・瀬川翠が審査する「第12回 大東建託 賃貸住宅コンペ」が開催。竣工及び竣工予定の建築を対象とし、賃貸住宅の仕組みを工夫して“空間のあり方や生活”を変える作品を募集。建築主・事業者・運営者・設計者などが幅広く応募可能
重松象平・横川正紀・林厚見・瀬川翠が審査する「第12回 大東建託 賃貸住宅コンペ」が開催。竣工及び竣工予定の建築を対象とし、賃貸住宅の仕組みを工夫して“空間のあり方や生活”を変える作品を募集。建築主・事業者・運営者・設計者などが幅広く応募可能

重松象平・横川正紀・林厚見・瀬川翠が審査する「第12回 大東建託 賃貸住宅コンペ」が開催されます。
新たな賃貸スタイル部門では、竣工及び竣工予定の建築を対象とし、賃貸住宅の仕組みを工夫して“空間のあり方や生活”を変える作品を募集しています。また、建築主・事業者・運営者・設計者などが幅広く応募可能となっています。審査委員特別賞には賞金も用意されています応募登録と提出締切は2024年9月30日(月)。また、プレゼンシートをつくる必要がなく、専用フォームからデータのアップロードで応募が完了します。【ap・ad】

テーマ:新たな賃貸スタイル部門

賃貸住宅の仕組みを工夫して空間のあり方や生活を変えているプロジェクトを募集します。
実際に完成した建築、または完成予定のプロジェクトが対象です。
皆様のご応募をお待ちしています。

以下に、「募集要項等」と「受賞者との取組み」を掲載します。

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