architecture archive

中本尋之 / FATHOMによる、広島市のヘアーサロン「FUYU」。アートから什器までを並列に扱い、必要機能を躯体壁面から少しずつ浮かせ、機能から脱却した家具として捉えさせることで、10坪弱の空間を訪問者に最大限に広く感じさせる
中本尋之 / FATHOMによる、広島市のヘアーサロン「FUYU」。アートから什器までを並列に扱い、必要機能を躯体壁面から少しずつ浮かせ、機能から脱却した家具として捉えさせることで、10坪弱の空間を訪問者に最大限に広く感じさせる photo©足袋井竜也(足袋井写真事務所)
中本尋之 / FATHOMによる、広島市のヘアーサロン「FUYU」。アートから什器までを並列に扱い、必要機能を躯体壁面から少しずつ浮かせ、機能から脱却した家具として捉えさせることで、10坪弱の空間を訪問者に最大限に広く感じさせる photo©足袋井竜也(足袋井写真事務所)
中本尋之 / FATHOMによる、広島市のヘアーサロン「FUYU」。アートから什器までを並列に扱い、必要機能を躯体壁面から少しずつ浮かせ、機能から脱却した家具として捉えさせることで、10坪弱の空間を訪問者に最大限に広く感じさせる photo©足袋井竜也(足袋井写真事務所)

中本尋之 / FATHOMが設計した、広島市のヘアーサロン「FUYU」です。アートから什器までを並列に扱い、必要機能を躯体壁面から少し浮かせ、機能から脱却した家具として捉えさせることで、10坪弱の空間を訪問者に最大限に広く感じさせることが意図されました。

広島市中区本通りの電車通りを渡り少し歩くと都市開発から置き去りにされたような細い路地、通りにある建物の二階にあるレトロな美容室だったところを新しく改修するプロジェクト。

建築家によるテキストより

場所も広島市の中心街とは思えない古く歴史を感じる場所となり、初めて現場に足を運びオーナーから店名と意味を聞いた時にオーナーの世界観に斬新な驚きを受け、FUYUは俗世や決まり切ったものからの脱却=浮遊ではないかと思い、これまでとは異なるアプローチでの空間づくりができそうな可能性を感じた。

建築家によるテキストより

10坪弱の狭い空間を、訪れた方が最大限に広く感じさせることはできないか考え、ヘアサロンに必要な機能を躯体壁面から少しずつ浮かせる事で、空間に付随された機能としての建築要素ではなく、アートピースの概念としての機能を持った家具として捉えさせた。また空間の中心には名和晃平の髪の毛を題材にしたシルクスクリーンのアート Hair が飾られた。

建築家によるテキストより
重名秀紀 / studio junaによる、岡山市の、仕事スペースを持つ住宅「庭瀬の家」。L型の特徴的な敷地形を生かした、空間同士の小さな関係性の連続で成り立つような建築を構想
重名秀紀 / studio junaによる、岡山市の、仕事スペースを持つ住宅「庭瀬の家」。L型の特徴的な敷地形を生かした、空間同士の小さな関係性の連続で成り立つような建築を構想 photo©しんめんもく 後藤健治
重名秀紀 / studio junaによる、岡山市の、仕事スペースを持つ住宅「庭瀬の家」。L型の特徴的な敷地形を生かした、空間同士の小さな関係性の連続で成り立つような建築を構想 photo©しんめんもく 後藤健治
重名秀紀 / studio junaによる、岡山市の、仕事スペースを持つ住宅「庭瀬の家」。L型の特徴的な敷地形を生かした、空間同士の小さな関係性の連続で成り立つような建築を構想 photo©しんめんもく 後藤健治

重名秀紀 / studio junaが設計した、岡山市の、仕事スペースを持つ住宅「庭瀬の家」です。L型の特徴的な敷地形を生かした、空間同士の小さな関係性の連続で成り立つような建築が構想されました。

西側の細い道路に接した敷地は、周囲を戸建住宅とアパートに囲まれ、旗竿と言うよりはL型のかたちがぽっかりと取り残されていた。住宅地の中にありながら長く空き地となっていたこの敷地のかたちをおもしろがり、積極的に購入を決めたクライアントの意思にリスペクトを込め、L型の敷地を活かした住まいを考えたいと思った。

建築家によるテキストより

クライアントは住宅の計画と同時に、2つのアパレルブランドを展開する「iori products」を立ち上げた。家で仕事をすることも多いので、一般的な住宅の機能に加えて作業や打合せスペース、商品在庫やサンプルを保管するスペースが求められた。来客も比較的多いのでプライベートとパブリックのバランスには注意が必要であった。

建築家によるテキストより

クライアントと対話を繰り返す中でアンサーを返しつつ、明るいところ、暗いところ、広いところ、狭いところ、天井の高いところ、低いところなど小さな家の中になるべくいろいろな性格の場所を作ることを心がけている。

とはいえ、バラバラになりすぎないよう空間のBPMを合わせ、スムーズにつながるような意識はしている。一言でまとめられるような明快なコンセプトはあえて設定せず、Aの空間とBの空間のつながりが心地よさを生み、Bの空間の狭さがCの空間の広さを引き立てるといったような、小さな関係性の連続で成り立つような住まいを目指している。

建築家によるテキストより
ツバメアーキテクツの共用部設計・監修による、東京・北区の、社員寮を改修した分譲集合住宅「リノア北赤羽」。道路境界の擁壁等を撤去しパーゴラによって地域へ開かれた構えをつくり、地域住民も使用できるシェアキッチン等によって“まちのコモンズ”となることを意図
ツバメアーキテクツの共用部設計・監修による、東京・北区の、社員寮を改修した分譲集合住宅「リノア北赤羽」。道路境界の擁壁等を撤去しパーゴラによって地域へ開かれた構えをつくり、地域住民も使用できるシェアキッチン等によって“まちのコモンズ”となることを意図 photo©長谷川健太
ツバメアーキテクツの共用部設計・監修による、東京・北区の、社員寮を改修した分譲集合住宅「リノア北赤羽」。道路境界の擁壁等を撤去しパーゴラによって地域へ開かれた構えをつくり、地域住民も使用できるシェアキッチン等によって“まちのコモンズ”となることを意図 photo©長谷川健太
ツバメアーキテクツの共用部設計・監修による、東京・北区の、社員寮を改修した分譲集合住宅「リノア北赤羽」。道路境界の擁壁等を撤去しパーゴラによって地域へ開かれた構えをつくり、地域住民も使用できるシェアキッチン等によって“まちのコモンズ”となることを意図エントランス。 photo©長谷川健太
ツバメアーキテクツの共用部設計・監修による、東京・北区の、社員寮を改修した分譲集合住宅「リノア北赤羽」。道路境界の擁壁等を撤去しパーゴラによって地域へ開かれた構えをつくり、地域住民も使用できるシェアキッチン等によって“まちのコモンズ”となることを意図1階シェア型店舗。 photo©長谷川健太

ツバメアーキテクツの共用部設計・監修による、東京・北区の、社員寮を改修した分譲集合住宅「リノア北赤羽」です。道路境界の擁壁等を撤去し、都市スケールのパーゴラをつくることによって地域へ開かれた構えをつくります。また、一階部に地域住民も使用できるシェアキッチンを計画することで“まちのコモンズ”となることが意図されました。

リノア北赤羽は社員寮として使われていた建物を147戸の分譲住宅へと改修した物件である。ツバメアーキテクツはその共用部の設計を担当した。

建築家によるテキストより

集合住宅の共用部、いわゆるコモンスペースは、公と私を緩やかに繋ぐ中間的な領域として位置付けられてきた。しかしその実は、セキュリティを過剰に高めるなどして、私の領域を公から断絶する役割へと陥ってしまいがちである。一方で、コモンスペースを排除することで階層性をなくし、公と私を連続させるような試みもなされてきた。しかし、それだけでは集合して住まうことの価値を生かしきれないのではないか。147世帯の人びとが新たに移り住んでくることが、まちをよくすることに繋がってほしい。コモンスペースを私の領域を拡張できる場所にして、また公の領域を呼び込める場所にして、住民と地域の人びとが暮らしのスキルを共有できるまちのコモンズにできないか、そんなことを考えて計画を進めた。

建築家によるテキストより

エントランスには可動キッチンやシェアランドリーを付随させ、その隣室には住民や地域の人が日替わりでお店を出店できるシェアキッチンを設えた。家の中では納まりきらない活動をサポートするために、可動であったり、ややオーバースケールであったりと、家具や設備に特徴が現れた空間となっている。さらに、この場所に住民以外の人も呼び込めるように,前面道路との境界を隔てていた擁壁と植栽を撤去し、全長49m高さ4.5mの都市的なスケールを持ったパーゴラを設えて、地域へ開かれた構えを生み出した。パーゴラ下には歩道のアスファルトや内部の仕上げを連続させ、敷地境界が曖昧になるようにした。

建築家によるテキストより
【ap job更新】 子ども施設等を手掛ける「株式会社SOU建築設計室」が、正社員(中途・既卒・2022年度新卒)を募集中
【ap job更新】 子ども施設等を手掛ける「株式会社SOU建築設計室」が、正社員(中途・既卒・2022年度新卒)を募集中
【ap job更新】 子ども施設等を手掛ける「株式会社SOU建築設計室」が、正社員(中途・既卒・2022年度新卒)を募集中みらいえ保育園

こども施設等を手掛ける「株式会社SOU建築設計室」の、正社員(中途・既卒・2022年度新卒)募集のお知らせです。詳しくは、ジョブボードの当該ページにてご確認ください。アーキテクチャーフォトジョブボードには、その他にも、色々な事務所の求人情報が掲載されています。
新規の求人の投稿はこちらからお気軽にお問い合わせください

私たちは、子ども施設を中心に意匠設計を行っています。

この度、正社員(中途・新卒)として、私たちの設計活動にご協力いただける方を募集いたします。

下記に具体的な条件などを記載しますので、ぜひご応募ください。

■とりくみ
私たちは、対話を通して施主である先生や保育士の意見を集約するとともに、物言わぬ子どもたちの要望にも心の耳を傾け、より良い設計ができるよう取り組んでいます。

その分、打ち合わせが多くなってしまう傾向にはありますが、必ず満足してもらえる建物に仕上げてまいります。

特に未経験の方々には、私たちの事務所で一緒に働いていただければ、デザインや建築的な技術習得はもちろん、合意形成のプロセスや、プロジェクトの組み立て方などのスキル形成のも大きく役立ちます。

また、経験のある方は、プロジェクトリーダーとして当社のスタッフとチームを組み存分に設計を行ってもらいます。
ぜひ、豊かな建築を通して、施主や社会に貢献したい、そんな私たちの取り組みにご協力ください。

棚橋玄+棚橋杏奈 / 棚橋建築設計事務所による、長野市の「長野の家」。部屋の性格に沿って建物を3つの矩形に整理し、“小山の連なりのように”ずらすことで、山裾の敷地環境に建築を馴染ませる
棚橋玄+棚橋杏奈 / 棚橋建築設計事務所による、長野市の「長野の家」。部屋の性格に沿って建物を3つの矩形に整理し、“小山の連なりのように”ずらすことで、山裾の敷地環境に建築を馴染ませる photo©竹島兄人
棚橋玄+棚橋杏奈 / 棚橋建築設計事務所による、長野市の「長野の家」。部屋の性格に沿って建物を3つの矩形に整理し、“小山の連なりのように”ずらすことで、山裾の敷地環境に建築を馴染ませる photo©竹島兄人
棚橋玄+棚橋杏奈 / 棚橋建築設計事務所による、長野市の「長野の家」。部屋の性格に沿って建物を3つの矩形に整理し、“小山の連なりのように”ずらすことで、山裾の敷地環境に建築を馴染ませる photo©竹島兄人

棚橋玄+棚橋杏奈 / 棚橋建築設計事務所が設計した、長野市の「長野の家」です。部屋の性格に沿って建物を3つの矩形に整理し、“小山の連なりのように”ずらすことで、山裾の敷地環境に建築を馴染ませることが意図されました。

夫婦と高齢の母のためのすまいで、元々同じ敷地内にあった住宅の建て替えである。

建築家によるテキストより

敷地は長野市街から北東側に外れた山裾に位置し、辺りはゆるやかな南下がりの傾斜が続いている。北側には小高い山を仰ぎ、南側は大きく見通しが開け、遠方には長野盆地を抱く山々の稜線が広がってる。

眼前に広がる遠望の山と近くにそびえる山。これらに囲まれる安心を拠り所にして、一帯の持つ穏やかな空気を受け止めながら、伸びやかに開きたい。この場所に身を置いたときに、そんな思いが訪れた。

建築家によるテキストより

パブリックからプライベートへ、性格の異なる室ごとに三つのまとまりに分け、それぞれを東西に一筋の動線で繋いでいる。立ち姿は小山の連なりのように、三つの矩形をずらしながら変化をつけ、通りや周囲に対して馴染ませるよう高さを抑えつつ、二階建てとなる部分と平屋とのバランスを、内部から求められる気積と合わせて整えた。

建築家によるテキストより
【ap job更新】 住宅から駅周辺整備(公共事業)までを手掛ける「WAO渡邉篤志建築設計事務所」が、設計スタッフ(2021年新卒既卒・経験者)を募集中
【ap job更新】 住宅から駅周辺整備(公共事業)までを手掛ける「WAO渡邉篤志建築設計事務所」が、設計スタッフ(2021年新卒既卒・経験者)を募集中
【ap job更新】 住宅から駅周辺整備(公共事業)までを手掛ける「WAO渡邉篤志建築設計事務所」が、設計スタッフ(2021年新卒既卒・経験者)を募集中姫路駅前眺望デッキ外観

「WAO渡邉篤志建築設計事務所」の、設計スタッフ(2021年新卒既卒・経験者)募集のお知らせです。詳しくは、ジョブボードの当該ページにてご確認ください。アーキテクチャーフォトジョブボードには、その他にも、色々な事務所の求人情報が掲載されています。
新規の求人の投稿はこちらからお気軽にお問い合わせください

株式会社WAO渡邉篤志建築設計事務所では、設計スタッフを数名募集しています!

□事務所について
WAO渡邉篤志建築設計事務所は、個人住宅や集合住宅、事務所ビルなどの建築設計とともに、駅や駅周辺整備(公共事業)のデザイン提案、設計監理を行っている設計事務所です。

建築を取り巻く様々な状況のなかで、都市計画からディテールデザインまで、スケールの異なる領域をまたいだ設計活動、デザイン提案を目指しています。

公共事業においては、アーバンデザインを通した建築のあり方、地域性から求められる建築デザイン、竣工後の使われ方を想定したハード整備など、多岐にわたるデザインアプローチを念頭に日々活動を行っています。

□事務所環境について
荻窪駅から徒歩3分の事務所ビルの一室をリノベーションした事務所になります。
スタッフの自主性を重んじた業務体制、環境づくりを図った事務所を目指しています。
ワークライフバランスを重視した事務所体制を心がけています。

□事務所で得られる経験について
単体の建築設計は、デザインアプローチから設計監理まで一貫した業務を担当してもらいます。
駅周辺整備などの公共事業は、都市計画や土木、ランドスケープなどの様々な専門家との協働作業になります。
様々な専門家との交流をとおして、建築のあり方に気づかされることも多々あります。
また、アーバンデザインや景観計画も業務の一環としてあり、幅広い知見が得られることは貴重な経験になると思います。

加藤正基+松本光索による、大阪市の、近代建築内のアパレルショップ「Little $uzie Apartment Osaka」。特徴的な建築要素が残る空間と商品の架け橋となる中間的な要素を設計し、大小新旧がおおらかにつながり合う伸びやかな場としての店舗空間を構想
加藤正基+松本光索による、大阪市の、近代建築内のアパレルショップ「Little $uzie Apartment Osaka」。特徴的な建築要素が残る空間と商品の架け橋となる中間的な要素を設計し、大小新旧がおおらかにつながり合う伸びやかな場としての店舗空間を構想 photo©衣笠名津美
加藤正基+松本光索による、大阪市の、近代建築内のアパレルショップ「Little $uzie Apartment Osaka」。特徴的な建築要素が残る空間と商品の架け橋となる中間的な要素を設計し、大小新旧がおおらかにつながり合う伸びやかな場としての店舗空間を構想 photo©衣笠名津美
加藤正基+松本光索による、大阪市の、近代建築内のアパレルショップ「Little $uzie Apartment Osaka」。特徴的な建築要素が残る空間と商品の架け橋となる中間的な要素を設計し、大小新旧がおおらかにつながり合う伸びやかな場としての店舗空間を構想 photo©衣笠名津美

加藤正基松本光索 / KOSAKUが設計した、大阪市の、近代建築内のアパレルショップ「Little $uzie Apartment Osaka」です。特徴的な建築要素(アーチ梁、装飾壁、大きな2つの窓など)が残る空間と商品の架け橋となる中間的な要素を設計し、大小新旧がおおらかにつながり合う伸びやかな場としての店舗空間が構想されました。
店舗が入居する大阪農林会館は、三菱地所設計の前身である三菱合資地所部営繕課の設計により1930年に竣工した建築です。店舗の公式サイトはこちら

アパレルショップの内装計画。 場所は大阪・南船場にあるビル、大阪農林会館内で、1930年に三菱商事のオフィスとして建てられた近代建築の中には現在、ファッション関係のショップやオフィスなどが多く集まっている。

建築家によるテキストより

既存空間は建設当時の雰囲気を感じることのできるアーチ梁や装飾壁、大きな2つの窓がある特徴的な空間であった。依頼は内装設計であったものの、現状で十分魅力的な空間に新たに内装として手を加えることは、必要がないと感じた。
しかし、ヴィンテージビルとアパレルブランドの商品という明快な対比の構図を店舗空間として作ると、モノそれぞれには目が向かうものの、それらへの意識が自然と混ざりって生まれる空間を体験することは難しい。

建築家によるテキストより

そこで、既存空間と商品のスケールの架け橋となる中間的な要素を設計し、ドアノブや洋服から柱梁まで、大小さまざまな古さと新しさがおおらかにつながり合うことで、空間の全体性を浮かび上がらせることができないかと考えた。

建築家によるテキストより
【ap job更新】 シェアする場をデザインする「成瀬・猪熊建築設計事務所」が、プロジェクトチーフ及び経験者・2022年新卒既卒を募集中
【ap job更新】 シェアする場をデザインする「成瀬・猪熊建築設計事務所」が、プロジェクトチーフ及び経験者・2022年新卒既卒を募集中
【ap job更新】 シェアする場をデザインする「成瀬・猪熊建築設計事務所」が、プロジェクトチーフ及び経験者・2022年新卒既卒を募集中meet tree NAKATSUGAWA, ©西川公朗

シェアする場をデザインする「成瀬・猪熊建築設計事務所」の、プロジェクトチーフ及び経験者・2022年新卒既卒募集のお知らせです。詳しくは、ジョブボードの当該ページにてご確認ください。アーキテクチャーフォトジョブボードには、その他にも、色々な事務所の求人情報が掲載されています。
新規の求人の投稿はこちらからお気軽にお問い合わせください

成瀬・猪熊建築設計事務所では、チーフアーキテクト、アーキテクト(実務経験者)、アシスタントアーキテクト(新卒)を募集します。

現在、私たちの事務所では、ホテル、国立公園内の宿泊施設・ビジターセンター、寺院建築、店舗、飲食店、シェアハウス、コーポラティブハウス、オフィス等の新築及びリノベーションプロジェクトが多数進行しています。

プロジェクトの規模が大きくなってきて、チームで取り組むプロジェクトがほとんどになってきました。チームを率いるチーフ、チームのエンジンとなるアーキテクト、先輩たちのもとで活躍するアシスタントアーキテクト、それぞれが実践を通して力を発揮し、共に成長できる場を用意しています。

設計の進め方では、昨年から導入したBIMとVRによる検討は、設計段階での解像度が高まり、大きな手応えを感じているところです。変化を楽しみ、挑戦を続ける私たちと一緒に働いてくれる仲間を募集したいと思います。

■VISION
私たちは、人々がシェアをする場をデザインしています。

今、社会はますます急速に変わり始めています。
その中で私たちが目指すのは、建築を通して新しい豊かさを定義し続けることです。

家族だけに縛られない多様な住まい、様々な国や地域をつなぐ宿泊、物の購入よりも体験に価値がおかれる商業施設、コミュニケーションとイノベーションがビジネスチャンスを作る時代の新しいオフィス、個人の人生に寄り添ったケアの場。これらはそれぞれ全く異なる用途でありながら、いずれも「シェア」によって価値を生み出します。

私たちはこうした「シェアする場をつくること」をコンセプトに掲げています。建築家の個性はしばしば形や素材に現れますが、私たちが突き詰めるのは「そこにどんな営みを作り出すか」ということです。

ハードとソフトの双方を捉えながら、それぞれの場に相応しいコンセプトとデザインを提案しています。
私たちの事務所では、設計を軸としながら、プロジェクトによっては企画から提案を行い、人の生き方に多様な選択肢を生み出す建築を提案しています。

こうしたスキルを現場で磨き身に付けたい方に、ぜひご応募いただきたいと考えています。

玉井洋一による連載コラム “建築 みる・よむ・とく” 第1回「小屋の佇まい ─── 角地の小屋」
玉井洋一による連載コラム “建築 みる・よむ・とく” 第1回「小屋の佇まい ─── 角地の小屋」

建築家でありアトリエ・ワンのパートナーを務める玉井洋一は、日常の中にひっそりと存在する建築物に注目しSNSに投稿してきた。それは、誰に頼まれたわけでもなく、半ばライフワーク的に続けられてきた。一見すると写真と短い文章が掲載される何気ない投稿であるが、そこには、観察し、解釈し、文章化し他者に伝える、という建築家に求められる技術が凝縮されている。本連載ではそのアーカイブの中から、アーキテクチャーフォトがセレクトした投稿を玉井がリライトしたものを掲載する。何気ない風景から気づきを引き出し意味づける玉井の姿勢は、建築に関わる誰にとっても学びとなるはずだ。
(アーキテクチャーフォト編集部)


小屋の佇まい ─── 角地の小屋

玉井洋一による連載コラム “建築 みる・よむ・とく” 第1回「小屋の佇まい ─── 角地の小屋」 photo©玉井洋一
text:玉井洋一

 
 
新宿の角地に建つ小屋。
外装はチャコールグレーの金属サイディングと黄色の役物で交互に覆われている。

黄と黒の配色は工事現場のトラテープのようで小屋の存在を歩行者や車に対して注意喚起している。奥に見える工事足場と色合いが似ていることから都市における仮設物のマナーを小屋なりに実践しているようだ。

小屋の外形はビルの外壁を一面とした歪な五角柱である。各コーナーにある役物は外壁より下に100mmほど伸びていて木製柱の根元を雨水から保護している。

役物は構造的には脇役だけれど、役物が小屋を支えているようでカッコいい。ふとヨーロッパの古典建築に見られる「付柱」を思い出したが、そういった建築の歴史が小さな建物を堂々と見せている理由かもしれない。

少し引いて小屋を眺めると、小屋から離れるように緩いカーブの白線が道路に描かれている。白線は都市が生んだ歩行者と車を分かつサインであるが、敷地の隅切りを道路と同じアスファルトで舗装したために小屋と白線が離れて見えていると考えられる。結果的に小屋の前にゆったりとした路側帯が生まれていて前庭のようで興味深い。

最も注目を集めたトピックス [期間:2021/9/20-9/26]
最も注目を集めたトピックス [期間:2021/9/20-9/26]

アーキテクチャーフォトで、先週(期間:2021/9/20-9/26)注目を集めたトピックスをまとめてご紹介します。リアルタイムでの一週間の集計は、トップページの「Weekly Top Topics」よりご覧いただけます。


  1. 石上純也のチームが「徳島文化芸術ホール(仮称)」設計プロポで、優先交渉権者に選定。技術提案書や公開プレゼンテーションの動画も公開
  2. 藤原慎太郎+室喜夫 / 藤原・室 建築設計事務所による、兵庫・西宮市の住宅「夙川の家」。厳しい法規条件の敷地に、スキップフロア形式に合わせて周辺の様々な景色を取り込む開口を持った建築を計画
  3. SDレビュー2021の入選作品の展覧会レポート(前編)。“実施を前提とした設計中ないしは施工中のもの”という条件の建築コンペで、若手建築家の登竜門としても知られる
  4. 杉下均建築工房による、岐阜・関市の「後藤昭夫藝術館」。約15mの砂利敷の光を抑えた“羨道”のような土間を通り抜け、自然光での作品鑑賞がなされる展示部にいたる空間を構成
  5. SDレビュー2021の入選作品の展覧会レポート(後編)。“実施を前提とした設計中ないしは施工中のもの”という条件の建築コンペで、若手建築家の登竜門としても知られる
  6. 須藤剛建築設計事務所による、埼玉・川口市の、木造3階建ての住宅を改修した「ガイアノーツオフィス」。住宅街という立地を考慮し、1階に滞在時間の長い執務室を配置して、街に働く風景が現れることで“顔の見えるオフィス”となることを意図
  7. 木村日出夫+木村淳子 / STUDIO RAKKORA ARCHITECTSによる、京都市の「原谷の公民館」。地域の多様で自由な活動を包含し、内外の連続性を持つ木質空間が、地域の景観に新たな印象をもたらす
  8. 田邉雄之建築設計事務所よる、長野・軽井沢町の住宅「ナガナガレの家」。施主の要望であった安眠と朝陽の享受を叶える、森の中に佇む船のような建築
  9. OMA / 重松象平による、ロサンゼルスの「オードリー・イルマス・パヴィリオン」。構内の歴史的な既存寺院への敬意を形態で表現しつつ、新たなコミュニティの場として都市に寄与する3つの集いの空間を持つ建築を計画
  10. ファラによる、ポルトガル・ポルトの住宅「house in fontaínhas」。庭側ファサードの不必要な要素を用いた独特の構図と、内部の拮抗した空間構造が特徴的な建築
  11. OMA / イヤド・アルサカの設計で着工した、インド・ムンバイの複合施設「Prestige Liberty Towers」。二つの高層オフィスタワーと基壇部の商業施設で構成され、2025年の完成を予定
  12. ファラが設計した、ポルトガル・ポルトの、工場を転用した集合住宅「reasonable housing」。既存の柱位置を起点とし、“規則”、“例外”、“アンバランスな対称性”によって平面に幾何学的な秩序をつくりだす
  13. 町秋人建築設計事務所による、静岡・焼津市の、作業場・店舗「松葉畳店」
  14. 吉岡徳仁による、クリスチャン・ディオールのためにデザインした椅子「Medallion of Light」。364の透明なプレートを積層した輝きを放つ椅子
  15. ヘレスバック・メラニー+ルノー・セバスチャン / 2m26による、京都の築約100年の長屋を改修した「2m26 Kyoto House」
  16. クリスト&ジャンヌ=クロードによる、パリの凱旋門を包むアート「L’Arc de Triomphe, Wrapped」が公開。亡くなった作家の意思を継ぎ政府機関等の協力もあり実現された作品を、製作段階の様子を含め紹介
  17. 世界的に著名な建築家 BIGのビャルケ・インゲルスが、日本滞在中に撮影した、日本の風景
  18. 小松隼人建築設計事務所による、広島市の、設計者の自邸「江波の家」。遠景の緑に“接庭”と定義した植栽で満たされた半外の場を重ねることで、建築・周辺環境・庭が渾然一体と繋がる関係を設計
  19. 石本建築事務所・石上純也JVが、神奈川の「厚木市複合施設基本設計」プロポで受注候補者に選定。提案書も公開
  20. 藤原・室 建築設計事務所による、奈良市の住宅「学園前の家」

田邉雄之建築設計事務所よる、長野・軽井沢町の住宅「ナガナガレの家」。施主の要望であった安眠と朝陽の享受を叶える、森の中に佇む船のような建築
田邉雄之建築設計事務所よる、長野・軽井沢町の住宅「ナガナガレの家」。施主の要望であった安眠と朝陽の享受を叶える、森の中に佇む船のような建築 photo©田邉雄之
田邉雄之建築設計事務所よる、長野・軽井沢町の住宅「ナガナガレの家」。施主の要望であった安眠と朝陽の享受を叶える、森の中に佇む船のような建築 photo©田邉雄之
田邉雄之建築設計事務所よる、長野・軽井沢町の住宅「ナガナガレの家」。施主の要望であった安眠と朝陽の享受を叶える、森の中に佇む船のような建築 photo©田邉雄之

田邉雄之建築設計事務所が設計した、長野・軽井沢町の住宅「ナガナガレの家」です。施主の要望であった安眠と朝陽の享受を叶える、森の中に佇む船のような建築です。

長野県軽井沢の森の中に佇む住宅。敷地は浅間山を背に南側へ緩やかに傾斜している。約900年前の浅間山の噴火によって火砕流の被害があったとされるエリアであり、敷地内を掘ればすぐに浅間石と呼ばれる溶岩石が現れる。よって水捌けは良く、軽井沢の中でも比較的湿気の少ないエリアである。

建築家によるテキストより

建主からの要望は安心して眠れ、朝陽を気持ちよく享受できることであった。
森の中の敷地東側に建つ母屋(平家)の寝室は東側道路に近いことから、やや不安を感じながら寝ていたためである。

建築家によるテキストより

この建物は船のようでもある。船は甲板/デッキを境に水面と接する船体/ハルとその上の操舵室や船室/キャビンからなる。この建物のデッキは張り出しながら四周を巡っているため、下からよじ登ることは困難で、つまり外部においてはハルとキャビンに明確な境界をつくりだしている。
頑丈なハルはRC造、軽快なキャビンは木造(一部鉄骨造)でつくられ、この隆起する地面/サーフェイスに漂っている。

建築家によるテキストより
OMA / 重松象平による、ロサンゼルスの「オードリー・イルマス・パヴィリオン」。構内の歴史的な既存寺院への敬意を形態で表現しつつ、新たなコミュニティの場として都市に寄与する3つの集いの空間を持つ建築を計画
OMA / 重松象平による、ロサンゼルスの「オードリー・イルマス・パヴィリオン」。構内の歴史的な既存寺院への敬意を形態で表現しつつ、新たなコミュニティの場として都市に寄与する3つの集いの空間を持つ建築を計画 photo©Jason O_Rear
OMA / 重松象平による、ロサンゼルスの「オードリー・イルマス・パヴィリオン」。構内の歴史的な既存寺院への敬意を形態で表現しつつ、新たなコミュニティの場として都市に寄与する3つの集いの空間を持つ建築を計画 photo©Jason O_Rear
OMA / 重松象平による、ロサンゼルスの「オードリー・イルマス・パヴィリオン」。構内の歴史的な既存寺院への敬意を形態で表現しつつ、新たなコミュニティの場として都市に寄与する3つの集いの空間を持つ建築を計画 photo©Jason O_Rear
OMA / 重松象平による、ロサンゼルスの「オードリー・イルマス・パヴィリオン」。構内の歴史的な既存寺院への敬意を形態で表現しつつ、新たなコミュニティの場として都市に寄与する3つの集いの空間を持つ建築を計画 photo©Jason O_Rear
OMA / 重松象平による、ロサンゼルスの「オードリー・イルマス・パヴィリオン」。構内の歴史的な既存寺院への敬意を形態で表現しつつ、新たなコミュニティの場として都市に寄与する3つの集いの空間を持つ建築を計画 photo©Jason O_Rear

OMA / 重松象平が設計した、アメリカ・ロサンゼルスの「オードリー・イルマス・パヴィリオン」です。構内の歴史的な既存寺院への敬意を形態で表現しつつ、新たなコミュニティの場として都市に寄与する3つの集いの空間を持つ建築が計画されました。施設のオープンは2022年1月の予定とのこと。施設の名称となっているオードリー・イルマスは施設建設に大きな寄付をした人物の名前で、アートコレクターとしても知られています。

こちらはリリーステキストの翻訳です

OMA / 重松象平の設計によるウィルシャー・ブルバード寺院の「オードリー・イルマス・パヴィリオン(Audrey Irmas Pavilion)」が完成

2021年9月1日 – カリフォルニア州ロサンゼルス – OMAニューヨークが宗教団体から初めて依頼を受け、カリフォルニア州で初の文化的建築物となったオードリー・イルマス・パヴィリオンが重要な建設の節目を迎え、2022年1月にオープンする予定です。

オードリー・イルマス・パヴィリオンは、10年以上にわたるロサンゼルスでの建設努力の結果、OMAにとってロサンゼルスで初めての文化的建築物であり、宗教法人のための最初のプロジェクトとなりました。コリアタウン/ウィルシャーセンターの中心部、ウィルシャー大通りに位置する約5,100㎡のパヴィリオンは、ウィルシャー大通りにある寺院が必要としていた集いの場を作るという構内のヴィジョンに応えたものです。

オードリー・イルマス・パヴィリオンと名付けられたこのパヴィリオンは、2015年に3,000万ドルの寄付をしてキャピタルキャンペーンを開始した主な寄付者にちなんで名付けられたもので、米国の寺院への単独寄付としては最大規模のものです。オードリー・イルマスは、「生涯にわたる会衆の一員として、またオードリー・イルマス・パビリオンを支援する主な寄付者として、この建物が当初の構想よりもさらに素晴らしい形で完成するのを見ることができ、感激しています」と語りました。また、「この建物は、今後何年にもわたって広く地域の人々に親しまれる重要な集いの場となるでしょうし、私はその始まりの一端を担うことができてとても嬉しく思っています。」と語りました。

2015年に、コンペでOMAが選ばれ、建物の設計を担当しました。オードリー・イルマス・パヴィリオンは、既存の構内アクティビティとの新たなつながりを構築するとともに、都市空間を取り込み、新たな市民の拠り所となる集いのプラットフォームとなります。このパヴィリオンは、歴史的な伝統を尊重すると同時に、現代の市民のニーズを反映することで、人が集まることのエネルギーを利用することを目的としています。

OMAのパートナー・イン・プレジデントである重松象平は述べています。
「オードリー・イルマス・パヴィリオンの建設は、COVID-19パンデミックという、人と人との関わり方が問われた時代に、前進する勢いを維持するものでした。このパヴィリオンの完成は、私たちが再び集うことを望む時期であり、この建物は集い、交流し、共同体の精神の重要性を再認識するためのプラットフォームとなるでしょう。」

ファラによる、ポルトガル・ポルトの住宅「house in fontaínhas」。庭側ファサードの不必要な要素を用いた独特の構図と、内部の拮抗した空間構造が特徴的な建築
ファラによる、ポルトガル・ポルトの住宅「house in fontaínhas」。庭側ファサードの不必要な要素を用いた独特の構図と、内部の拮抗した空間構造が特徴的な建築 photo©ricardo loureiro
ファラによる、ポルトガル・ポルトの住宅「house in fontaínhas」。庭側ファサードの不必要な要素を用いた独特の構図と、内部の拮抗した空間構造が特徴的な建築 photo©ricardo loureiro
ファラによる、ポルトガル・ポルトの住宅「house in fontaínhas」。庭側ファサードの不必要な要素を用いた独特の構図と、内部の拮抗した空間構造が特徴的な建築 photo©ricardo loureiro

ファラが設計した、ポルトガル・ポルトの住宅「house in fontaínhas」です。庭側ファサードの不必要な要素を用いた独特の構図と、内部の拮抗した空間構造が特徴的な建築です。

ファラは、フィリップ・マガリャインシュ(filipe magalhães)、アナ・ルイサ・ソアレス(ana luisa soares)、アーメッド・ベルホジャ(ahmed belkhodja)の3人が主宰する建築設計事務所で2013年に設立されました。それぞれ、SANAA、伊東豊雄、アトリエ・ワンという日本の設計事務所に勤務やインターンした経験をもつことも特徴です。またフィリップとアナは、日本滞在中は中銀カプセルタワーに居住していました。

こちらは、建築家によるテキストの翻訳

このプロジェクトは、重なり合う拮抗した空間構造の中で構成されています。

1階は、自由な曲線を描く壁によって定義された1つの途切れない空間として考えられています。鮮やかな庭に向かって開かれた2つの連続した白い面を持つ、1つの角をもった不安定な部屋です。その内側の高さは慎重に計算されています。逆に2階は、複雑な部屋と異なる幾何学的形状のリズミカルな衝突、不規則な空間の連続で構成されています。この複雑さは、敷地の狭い境界に合わせて、必要なプログラムをすべて収容するために導入されたものです。屋根を支える等間隔の木の梁が、不自由な交差点を作っています。

対立する空間秩序とは対照的に、物質性がこの家を支えています。流れるような白い壁は、ストライプの木の床とライトブルーの天井の間に挟まれていますが、フラットなブルーのドアや大理石のタッチ、ピンクのキッチンなどが、時折、それをかき乱します。

裏側のファサードは、3つの規則を効果的に反映しています。1階は庭に向かって完全に開かれていますが、2階には1つの窓があり、密集したコンテクストのある視点を縁取っています。縞模様のコンクリートコーニスを両側の立面に導入し、不必要なピンクの柱に合わせた青い円が、独特の構図を終わらせています。

庭に溶け込む1階部分、正確に分割されたピアノ・ノビーレ、強靭な屋根。

藤原慎太郎+室喜夫 / 藤原・室 建築設計事務所による、兵庫・西宮市の住宅「夙川の家」。厳しい法規条件の敷地に、スキップフロア形式に合わせて周辺の様々な景色を取り込む開口を持った建築を計画
藤原慎太郎+室喜夫 / 藤原・室 建築設計事務所による、兵庫・西宮市の住宅「夙川の家」。厳しい法規条件の敷地に、スキップフロア形式に合わせて周辺の様々な景色を取り込む開口を持った建築を計画 photo©吉川直希(dig photograph)
藤原慎太郎+室喜夫 / 藤原・室 建築設計事務所による、兵庫・西宮市の住宅「夙川の家」。厳しい法規条件の敷地に、スキップフロア形式に合わせて周辺の様々な景色を取り込む開口を持った建築を計画 photo©吉川直希(dig photograph)

藤原慎太郎+室喜夫 / 藤原・室 建築設計事務所が設計した、兵庫・西宮市の住宅「夙川の家」です。厳しい法規条件の敷地に、スキップフロア形式に合わせて周辺の様々な景色を取り込む開口を持った建築を計画しました。

兵庫県西宮市夙川エリアは、建蔽率40パーセント、容積率100パーセントという地域で、高さ制限もあり、実は大阪市内より法規が厳しく計画が難しいことになります。

建築家によるテキストより

また今回の敷地は、隣地境界から1メートル離して家をたてないといけない。これで旗竿の「竿」の部分では建物間口が狭くなりすぎてしまって、現実的には家を建てることが難しくなってきます。
しかし、旗竿敷地という悪条件でありながらも、この敷地で良かった点は、旗竿敷地の「旗」の部分で法規上床面積いっぱいに家を建てたときに納めることが出来る敷地形状であった点でした。

建築家によるテキストより

植栽が並ぶ、うねったアプローチを通り、少し敷地から入むように玄関に入ります。玄関土間を入ると、対面は視線が外部に抜け、左右に個室が分かれています。最上部フロアと、その一つ下のフロアがLDKです。
みんな個室に行かずに居間で過ごすことが多いというクライアントの生活をお聞きし、スキップフロアはお互いの視線がぶつからずに、程よい距離感を保ちやすいので適しているかと思い計画しました。

今回はそのスキップフロア形状から、いろいろな場所で過ごしているときに、どのような景色が見えると良いかを考えながら計画していきました。

建築家によるテキストより
多雪地域にて、軒高6.8m スパン9mの2層吹き抜け空間を実現した大規模木造事務所の、オンライン構造現場見学会がNCNの主催で開催。
多雪地域にて、軒高6.8m スパン9mの2層吹き抜け空間を実現した大規模木造事務所の、オンライン構造現場見学会がNCNの主催で開催。

多雪地域にて、軒高6.8m スパン9mの2層吹き抜け空間を実現した大規模木造事務所の、オンライン構造現場見学会がエヌ・シー・エヌの主催で開催されます。開催日時は2021年9月29日(水)14:00~16:00参加費無料、要事前申込。参加者特典として、セミナー参加者に、最新の木造事例や、大規模木造にまつわるQ&A等を全60Pにまとめた『木構造ガイドブック』が進呈されます。

本建築の見所

・積雪1.3mの多雪地域ながら、軒高6.8m、スパン9mの2層吹き抜け空間を実現
・大空間を支える、700×150×9mの迫力の大断面材
・構造設計から材料調達・加工・施工までのワンストップサービスをエヌ・シー・エヌが提供

リリーステキストより

この度、有限会社山下機械店様及び関係者様のご協力により、『(有)山下機械店様事務所新築工事』オンライン構造現場見学会を開催することとなりました。

大規模木造計画に最適な、接合金物工法「SE構法」を最大限活用した、木造躯体を見ることができる機会となっております。

コロナ禍の中、どこからでもご参加いただけるオンラインセミナー形式となっておりますので、皆様お気軽にご参加ください。

リリーステキストより
OMA / イヤド・アルサカの設計で着工した、インド・ムンバイの複合施設「Prestige Liberty Towers」。二つの高層オフィスタワーと基壇部の商業施設で構成され、2025年の完成を予定
OMA / イヤド・アルサカの設計で着工した、インド・ムンバイの複合施設「Prestige Liberty Towers」。二つの高層オフィスタワーと基壇部の商業施設で構成され、2025年の完成を予定 image©OMA
OMA / イヤド・アルサカの設計で着工した、インド・ムンバイの複合施設「Prestige Liberty Towers」。二つの高層オフィスタワーと基壇部の商業施設で構成され、2025年の完成を予定 image©OMA
OMA / イヤド・アルサカの設計で着工した、インド・ムンバイの複合施設「Prestige Liberty Towers」。二つの高層オフィスタワーと基壇部の商業施設で構成され、2025年の完成を予定 image©OMA

OMA / イヤド・アルサカ(Iyad Alsaka)の設計で着工した、インド・ムンバイの複合施設「Prestige Liberty Towers」。二つの高層オフィスタワーと基壇部の商業施設で構成され、2025年の完成を予定しています。

こちらはリリーステキストの翻訳です

OMA / イヤド・アルサカのプレステージ・リバティ・タワーズ・ムンバイが着工

2021年9月21日、ムンバイ – OMAが手がけるムンバイの複合施設「プレステージ・リバティ・タワーズ(Prestige Liberty Towers)」の建設が始まりました。このプロジェクトは、OMAのインドにおける最初のプロジェクトであり、バンガロールを拠点とするプレステージ・グループに委託されています。プレステージ・リバティ・タワーズは、ムンバイの中心部に位置する歴史的な織物工場地帯であるマハーラクシュミにあります。現在、ムンバイは工業都市から世界的な金融センターへと急速に変貌を遂げており、新しい交通網、高層住宅、店舗、オフィススペースで賑わっています。

OMAのデザインは、歴史的なマハラクシュミ競馬場からアラビア海までを見渡せる景色を最大限に活かし、200mと290mの2つのタワーを交互に配置しています。柱のない直方体の床に、曲面ガラスのファサードを組み合わせることで、オフィスプランの効率性を高め、光あふれる高品質なワークスペースを実現しています。また、インド産黒玄武岩とガラスという控えめな素材を使用することで、都会的な環境に適合したデザインとなっています。

オフィスタワーの到着ロビーと一体化した5階建てのポディウム(基壇)には、36,000m²のリテールモールが入っています。この構造は、共有インフラを分散させるために高架構造になっており、建物の下には車の循環が可能で、完全に自動化された地下駐車場への入り口があります。2つのタワーの間には、コワーキングエリア、レストラン、ショッピングエリアから直接アクセスできるガーデン・ルーフテラスがあり、オフィス利用者や地元の人々が交流したり、リラックスしたりするのに必要なアメニティスペースとなっています。

ポディウムの各階には、オープンポディウム、フードコート、レストラン、映画館、劇場など、幅広いプログラムが用意されており、仕事が終わった後も建物が使われるような文化的なイベントが開催されています。

パートナー・イン・チャージのイヤド・アルサカは言います。
「プレステージ・リバティ・タワーズは、インドの金融・商業の中心地であるムンバイにおける高品質なオフィススペースの需要に応えるものです。それ以上に、このビルは就業時間を超えて生き生きと活動するためのスペースを提供しています。長い歴史があり、同時に新しいものへの強い欲求がある状況に携わることができて、とても興奮しています。」

ディレクター・イン・チャージのエイドリアン・フィッシャーは言います。
「急速に再定義されているエネルギーに満ちた都市に関わることができて光栄です。」

このプロジェクトは、イヤド・アルサカ、エイドリアン・フィッシャー、ワエル・スリーマンが担当しています。完成は2025年を予定しています。

Subscribe and Follow

公式アカウントをフォローして、
見逃せない建築情報を受け取ろう。

「建築と社会の関係を視覚化する」メディア、アーキテクチャーフォトの公式アカウントです。
様々な切り口による複眼的視点で建築に関する情報を最速でお届けします。

  • 情報募集建築・デザイン・アートの情報を随時募集しています。
  • メールマガジン メールマガジンで最新の情報を配信しています。