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ミースが1952年に計画して頓挫したインディアナ大学施設の計画が発見され、その計画の建設プロジェクトが2021年秋の竣工に向け進行中
ミースが1952年に計画して頓挫したインディアナ大学施設の計画が発見され、その計画の建設プロジェクトが2021年秋の竣工に向け進行中Image courtesy the Eskenazi School of Art, Architecture + Design, Indiana University. photo©Hadley Fruits
ミースが1952年に計画して頓挫したインディアナ大学施設の計画が発見され、その計画の建設プロジェクトが2021年秋の竣工に向け進行中Image courtesy the Eskenazi School of Art, Architecture + Design, Indiana University. photo©Hadley Fruits

ミース・ファン・デル・ローエが1952年に計画して頓挫して忘れ去られていたアメリカのインディアナ大学施設の計画が発見され、その計画の建設プロジェクトが2021年秋の竣工に向け進行しています。本記事では建設中の写真とプロジェクトのプロセスを紹介します。

こちらはリリーステキストの翻訳・抜粋

インディアナ大学のマイケル・A・マクロビー学長(Michael A. McRobbie)は、6月17日、インディアナ大学卒業生で主要な寄付者であるエスケナージ夫妻(Sidney and Lois Eskenazi)と、ルートヴィヒ・ミース・ファン・デル・ローエの孫にあたる建築家ダーク・ローハン氏(Dirk Lohan)を迎え、インディアナ大学のエスケナージ芸術・建築・デザイン学校の新しい共有施設の落成式を行いました。現在建設中のこの建物は、ミースがインディアナ大学ブルーミントンキャンパスのために1952年に作成したデザインが最近再発見されたものです。

トーマス・ファイファー・アンド・パートナーズ(Thomas Phifer and Partners)の建築チームが現代的にアレンジしたミースの建物は、2021年秋にオープンする予定です。トーマス・ファイファー・アンド・パートナーズは、エスケナジ・スクールからジョーダン・アベニューを挟んで真向かいに建設中のインディアナ大学の新ファーガソン・インターナショナル・センターの建築家でもあります。

インディアナ大学の社交クラブであるパイ・ラムダ・ファイ(Pi Lambda Phi)のアルファシータ支部(Alpha Theta)のために依頼されたこのミースのデザインは、その後プロジェクトを放棄したため、約60年間忘れ去られていました。しかし2013年、インディアナ大学の学生時代に同支部の友愛会員であったシドニー・エスケナージ(Sidney Eskenazi)が、ミースの設計図の存在をマクロビー学長に知らせたことで、この建物が再び姿を現しました。インディアナ大学はその後、シカゴ美術館とニューヨーク近代美術館のアーカイブでプロジェクトの文書を見つけました。2019年、インディアナ大学は、エスケナージ夫妻からの2,000万ドルの寄付金をもとに、ミースの「ファーンズワース・ハウス」と同時期に設計され、設計思想や材料が似ている1万平方フィート(約930㎡)の2階建ての建物を実現することを発表しました。

マクロビー学長は述べています。
「カークウッド・ホールの19世紀末のロマネスク様式から、マイロン・ゴールドスミスがインディアナ州コロンバスに建設したリパブリック・ビルディングの20世紀半ばのモダニズム様式、そしてI.M.ペイが設計したインディアナ大学・エスケナージ美術館まで、インディアナ大学はその素晴らしい建築で知られています」
「現代の偉大な建築家の一人であるミース・ファン・デル・ローエが設計し、ミースが設計した他の多くの有名な建物を彷彿とさせる素晴らしい建物が、IUブルーミントンキャンパスにまた一つ加わることになり、大変嬉しく、興奮しています。」

ミースの建築は、幅60フィート(18.288m)、長さ140フィート(42.672m)の長方形の建物で、白く塗装された薄いスチールと10フィート(3.048m)四方の大きなガラスでできています。床から天井までの窓は、2階の中央にある正方形のアトリウムを囲むように配置されており、建物全体が透明であるかのような印象を与えています。低層部の大部分は外に向かって開かれており、2階や主階は地上からエレガントに持ち上げられています。建築的には、ファンズワース邸や、ミースがイリノイ工科大学で初期に構想した建築物の量塊性やフォルムと強い関係があります。

ダーク・ローハンは述べます。
「1957年から祖父のミース・ファン・デル・ローエと一緒に仕事をしてきた者として、彼が手がけたすべてのプロジェクトを知っているつもりでした。しかし、インディアナ大学から70年前のデザインを作りたいという連絡があるまで、このプロジェクトのことは知りませんでした。私と他の3人の孫たちは、この依頼を受けて考えた結果、これはミースの建築家としての存在意義を示す素晴らしいものになると思いました。そして、エスケナージ家の皆様のご支援と、建築家トーマス・ファイファー・アンド・パートナーズの卓越した職人技によって、この新しく、そして同時に古い施設が21世紀に、そしてそのために実現したことに、私たちは感謝しなければなりません。50年以上前に亡くなったミース・ファン・デル・ローエも、彼の象徴的な建物が最終的に誕生するのを喜んだだろうと確信しています。」

ミースが1952年に計画して頓挫したインディアナ大学の施設を建設するプロジェクトが進行中

ミース・ファン・デル・ローエが1952年に計画して頓挫したインディアナ大学の施設を建設するプロジェクトが進行しています。リンク先に写真が17枚掲載されています。大学がシカゴ美術館とニューヨーク近代美術館のアーカイブからこのプロジェクトの資料を発見しそれを元に、トーマス・ファイファー&パートナーズ(Thomas Phifer and Partners)がアーキテクツとして関わって建設が進められているとのこと。建物は2021年秋に竣工するようです。

SANAAが計画を進めていた、パリの老舗百貨店「サマリテーヌ」の改修が完了して写真が公開

SANAAが計画を進めていた、フランス・パリの老舗百貨店「サマリテーヌ(La Samaritaine)」の改修が完了していて写真が29枚、designboomにて公開されています。同百貨店は2005年から改修の為に閉店していたそうです。こちらには日本語でのニュース記事と動画も掲載されています。

様々な現地メディアも改修された建築をレポートしています。

五十嵐淳建築設計事務所による、北海道・札幌市の美容室「nunuka」
五十嵐淳建築設計事務所による、北海道・札幌市の美容室「nunuka」 photo©IKUYA SASAKI
五十嵐淳建築設計事務所による、北海道・札幌市の美容室「nunuka」 photo©IKUYA SASAKI
五十嵐淳建築設計事務所による、北海道・札幌市の美容室「nunuka」 photo©IKUYA SASAKI

五十嵐淳建築設計事務所が設計した、北海道・札幌市の美容室「nunuka」です。店舗の公式サイトはこちら

札幌市の円山エリアにある、日本一小さな複合施設をコンセプトに古い木造建築を改修した「ユエニプロジェクト」の2階に位置するセット面3つの小さな美容室の設計である。

セット面の鏡は天井から吊られ自由に移動が可能。小さな空間の中でセット面同士の距離感が適切に取られている計画。

1階の店舗との距離感も考慮され程よく離れながらも繋がっている空間が実現されている。

建築家によるテキストより
【ap job更新】 アトリエ設計事務所の施工専門の「泰進建設 株式会社」が、正規スタッフを募集中
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【ap job更新】 アトリエ設計事務所の施工専門の「泰進建設 株式会社」が、正規スタッフを募集中経堂の住宅 / 長谷川豪建築設計事務所

アトリエ設計事務所の施工専門の「泰進建設 株式会社」の、正規スタッフ募集のお知らせです。詳しくは、ジョブボードの当該ページにてご確認ください。アーキテクチャーフォトジョブボードには、その他にも、色々な事務所の求人情報が掲載されています。
新規の求人の投稿はこちらからお気軽にお問い合わせください

共に建築を作っていく仲間を募集いたします。

泰進建設は、新築工事やリフォームなどアトリエ系設計事務所が設計した建物を施工する会社です。
設計図を基に現場を進めながら設計者の望む理想像をどうすれば予算内で実現できるか、職人が施工可能な方法で、かつ住宅の性能が守れるかを設計者と職人と一緒になって考えていきます。

デザイン性の高い建築に関わりたい
他業種に就職したがやはり建築に携わりたい
設計志望ではあるが建物が出来上がっていく過程にも興味がある

その他、ご興味をお持ちの方、ぜひご連絡ください。

元木大輔 / DDAAによる、アート展の会場設計「MR. BRAINWASH EXHIBITION “LIFE IS BEAUTIFUL” at Shinsaibashi PARCO」
元木大輔 / DDAAによる、アート展の会場設計「MR. BRAINWASH EXHIBITION “LIFE IS BEAUTIFUL” at Shinsaibashi PARCO」 photo©大竹央祐
元木大輔 / DDAAによる、アート展の会場設計「MR. BRAINWASH EXHIBITION “LIFE IS BEAUTIFUL” at Shinsaibashi PARCO」 photo©大竹央祐
元木大輔 / DDAAによる、アート展の会場設計「MR. BRAINWASH EXHIBITION “LIFE IS BEAUTIFUL” at Shinsaibashi PARCO」 photo©大竹央祐

元木大輔 / DDAAによる、アート展の会場設計「MR. BRAINWASH EXHIBITION “LIFE IS BEAUTIFUL” at Shinsaibashi PARCO」です。大阪の心斎橋パルコでの展覧会でした(※会期は終了しています)。

LA在住のストリートアーティスト、MR.BRAINWASHによる日本初の大型個展「LIFE IS BEAUTIFUL」の会場構成。会場である心斎橋パルコ SPACE 14のこけら落としの展覧会となった。

バンクシー初監督作品となったドキュメンタリー映画『イグジット・スルー・ザ・ギフトショップ』(2010年)でアーティストに仕立て上げられたMR.BRAINWASHは、大衆・消費文化における大量生産の側面や、ストリートアートに用いられるペンキやスプレーなどの表現手法をアッセンブルし、異なる価値観を顕在化させるアート作品を制作する。そうした彼の作品、約80点を展示するにあたり、展示空間そのものをリフレーミングする会場構成を模索した。

会場となった心斎橋パルコのSPACE 14は、普段は劇場として使用されるコンサバティブな空間だった。たとえば、会場を真っ白にし、普段の状況をなかったことにしてアートのための空間にすることもできたが、「ものの見方を変える」というストリートアート、ポップアートの歴史を引き継いだ構成にしようと考えた。

建築家によるテキストより
石上純也による、東京・千代田区の九段ハウスでのパヴィリオン「木陰雲」の画像とコンセプトが公開。期間中には同じく石上が設計する“maison owl”のシェフの期間限定レストランもオープン
石上純也による、東京・千代田区の九段ハウスでのパヴィリオン「木陰雲」の画像とコンセプトが公開。期間中には同じく石上が設計する“maison owl”のシェフの期間限定レストランもオープン木陰雲のパース。

石上純也が設計した、東京・千代田区の九段ハウスでのパヴィリオン「木陰雲」の画像とコンセプトが公開されています。展示期間は2021年7月1日~9月5日まで。この作品は「パビリオン・トウキョウ2021」の一環として制作されるものです。
期間中には同じく石上が設計して建設が進められている山口県の、洞窟のようなレストラン「maison owl」の施主でオーナーシェフの平田基憲のディナーが楽しめる期間限のレストラン「maison owl PROLOGUE」が開店するとのこと。ディナーの予約はこちらから

石上純也によるコンセプトテキスト

「九段下に昭和2年、実業家の山口萬吉によって建てられた古い邸宅がある。設計には東京タワーの構造計画をおこなった内藤多仲も関わっている。この邸宅の美しく古い庭に2021の夏期限定で、日差しを柔らかく遮る日除けを計画する。

新しく計画される日除けが、歴史ある風景に溶け込むように、新築であるにも関わらず、はじめから古さを含み持つようにと考えた。具体的には、木造の柱と屋根を庭いっぱいに計画し、その構造体を焼き杉の技術を用いて焼いていく。様々に火力を調整しながら、杉の表面を炭化させ、場所によっては構造体そのものを焼き切る。庭に広がる木の構造体が、既存の庭に生い茂る老木を避けるように、焼かれながらしなやかに形状が整えられていく。炎で炭化した真っ黒の構造体は、廃墟のような趣もある。新築から廃墟の状態に、瞬時に駆け抜け変化したようでもあり、建築が経年によって得られる移り変わりを一気に獲得したかのようだ。

昭和初期の時代にはまだ存在していなかった周りの高層建築を黒い構造体が覆い隠し、構造体に開けられた無数の穴からの無数の光の粒が、樹木からの木漏れ日と混ざり合う。樹木の間から覗く現代の風景は消え去り、夏の強い日差しは和らぎ、訪れる人々はこの庭のなかに流れる古い時間とともに過ごす。真っ黒の構造体は、夏の午後に老木の間を漂う涼し気な影である。」

建築家によるテキストより
AMOによる、ミラノのガッレリアを会場とした、ブルガリの2021年夏のファインジュエリーショーのセットデザイン
AMOによる、ミラノのガッレリアを会場とした、ブルガリの2021年夏のファインジュエリーショーのセットデザイン Copyright AMO
AMOによる、ミラノのガッレリアを会場とした、ブルガリの2021年夏のファインジュエリーショーのセットデザイン Copyright AMO

OMAの研究機関AMOが手掛けた、イタリア・ミラノのガッレリアを会場とした、ブルガリの2021年夏のファインジュエリーショーのセットデザインです。

こちらはリリーステキストの翻訳

AMOが、ブルガリのファインジュエリーショーのセットデザインとビデオアートディレクションを担当

ミラノ、2021年6月21日 – ブルガリの2021年夏のショーは、OMAの研究カウンターパートであるAMOによってデザインされました。このプロジェクトは、エレン・ヴァン・ルーン(Ellen van Loon)とジュリオ・マルゲリ(Giulio Margheri)が主導しています。

ジュエリーコレクションは、ミラノの街のハイライトのひとつとして発表されます。スケールと時間を操作することで、高級ジュエリーと建築の素晴らしさが相互に強化された出会いを演出しています。

OMAのパートナーであるエレン・ヴァン・ルーンは言います。
「私たちはこの作品を、叙情的なものと機械的なものの相互作用として考えました。高級ジュエリーのデザインと、その裏側にある職人の技が共鳴するシーンを作りたいと考えました。」

ブルガリの2021年夏のファインジュエリーショーは、AMOにとって初のコラボレーションとなります。

こちらは建築家によるテキストの翻訳

ブルガリのジュエリーコレクションは、ミラノの街のハイライトの一つです。スケールと時間を操ることで スケールと時間を操作することで、高級ジュエリーと建築の素晴らしい出会いを演出します。スケールと時間を操作することで、ファインジュエリーと建築の素晴らしさの相互強化の出会いを演出しています。

【ap job更新】 循環建築に取り組む「ASEI建築設計事務所」が、建築設計・素材開発製造コンサル事業・BIM/3DCGの各業務アシスタントを募集中
【ap job更新】 循環建築に取り組む「ASEI建築設計事務所」が、建築設計・素材開発製造コンサル事業・BIM/3DCGの各業務アシスタントを募集中
【ap job更新】 循環建築に取り組む「ASEI建築設計事務所」が、建築設計・素材開発製造コンサル事業・BIM/3DCGの各業務アシスタントを募集中SHIRASU/桜島 外観 ©DAICI ANO

循環建築に取り組む「ASEI建築設計事務所」の、建築設計・素材開発製造コンサル事業・BIM/3DCGの各業務アシスタント募集のお知らせです。詳しくは、ジョブボードの当該ページにてご確認ください。アーキテクチャーフォトジョブボードには、その他にも、色々な事務所の求人情報が掲載されています。
新規の求人の投稿はこちらからお気軽にお問い合わせください

ASEI建築設計事務所では、各専門業務アシスタントを募集しています。

ASEI建築設計事務所は、循環建築(CircularArchitecture)に取り組む建築設計事務所です。2009年にNAP建築設計事務所独立後、循環建築に取り組み始め、日本建築学会賞作品選集新人賞、住まいの環境デザイン・アワード2014グランプリをはじめ、今年はSHIRASU/桜島で日本建築仕上学会作品賞を受賞するなど多数の受賞実績を持ちます。

私たちは様々な地域にある未利用資源の価値を見出し、地域の技術を活かした循環素材を開発し新たな循環建築づくりを通して、未利用資源の循環型社会の実現に貢献しています。この「クリエイティブ・リソース」と名付けた資源循環の仕組みをつくる活動は、2018年に東京建築士会主催のこれからの建築士賞を受賞しています。

意匠設計の枠を超えて建築各分野に越境した視点で設計活動しているため、一般的な意匠設計担当スタッフとして設計業務全般をひと通り体得することよりも、アシスタントでありながらも一人の専門家として特化した視野、技術、経験を積んでいただけます。

そのため、建築に意匠デザイン以外の周縁からも積極的に関わっていきたいという方は働きがいがあると思います。
大学や専門学校で計画系以外の研究室・学科出身の方、前職では意匠デザイン以外だった方なども歓迎します。もちろんこれまでとは新しい視点で設計に取り組みたいという意匠設計経験者の方もぜひご応募ください。

トラフ建築設計事務所による「東京 六本木ヒルズ森タワー エントランスホール/森美術館 ショップ/東京シティビュー ショップ」
トラフ建築設計事務所による「東京 六本木ヒルズ森タワー エントランスホール/森美術館 ショップ/東京シティビュー ショップ」エントランスホール。 photo©楠瀬友将
トラフ建築設計事務所による「東京 六本木ヒルズ森タワー エントランスホール/森美術館 ショップ/東京シティビュー ショップ」森美術館 ショップ。 photo©楠瀬友将
トラフ建築設計事務所による「東京 六本木ヒルズ森タワー エントランスホール/森美術館 ショップ/東京シティビュー ショップ」東京シティビュー ショップ。 photo©楠瀬友将

トラフ建築設計事務所による「東京 六本木ヒルズ森タワー エントランスホール/森美術館 ショップ/東京シティビュー ショップ」です。エントランスホールの実施設計は入江三宅設計事務所が手掛けています。施設の公式サイトはこちら

美術館、展望台へのエントランスとなる、美術館・展望台チケット/インフォメーションは、曲線で構成された空間に自然光を取り込むことで、一体感のある明るい空間とした。ホール中央の、カラーチップを練り込んだ特注のテラゾータイルが、ウエルカムマットのように来館者を出迎える

建築家によるテキストより

3階のミュージアムショップ「森美術館 ショップ」は、店内の意匠を共用通路まで引き伸ばすことで店舗空間を拡張させ、来館者の流れを引き込む。店内は、曲線が特徴的な高さの異なる什器を点在させ、スムーズに回遊できる動線計画とした。什器の土台と特注テラゾーの床材を同系色にして空間全体をツートーンにまとめ、ベース照明の照度を抑えながら、陳列エリアに光を集中させて商品を際立たせている。

建築家によるテキストより

52階東京シティビュー内にある「東京シティビュー ショップ」は、展望回廊沿いという特殊な立地と開店時と閉店時の切り替えという条件を踏まえ、コンパクトでありながらより多くの商品を扱えるよう、キオスクにヒントを得て計画した。本のように開閉できるボックス型什器は、引き出すことのできる大小の展示台を内包し、フレキシブルなレイアウトと閉店後の容易な戸締りを可能にしている。

建築家によるテキストより
新森雄大+ジェームス・ジャミソン / NIIMORI JAMISON ARCHITECTSによる、鳥取・西伯郡の、小屋「Daisen Work Hut」
新森雄大+ジェームス・ジャミソン / NIIMORI JAMISON ARCHITECTSによる、鳥取・西伯郡の、小屋「Daisen Work Hut」 photo©大竹央祐
新森雄大+ジェームス・ジャミソン / NIIMORI JAMISON ARCHITECTSによる、鳥取・西伯郡の、小屋「Daisen Work Hut」 photo©大竹央祐
新森雄大+ジェームス・ジャミソン / NIIMORI JAMISON ARCHITECTSによる、鳥取・西伯郡の、小屋「Daisen Work Hut」 photo©大竹央祐

新森雄大+ジェームス・ジャミソン / NIIMORI JAMISON ARCHITECTSが設計した、鳥取・西伯郡の、小屋「Daisen Work Hut」です。

通常「離れ」とは、母家と同一敷地内に建つ別棟建物のことであるが、この「離れ」は母家から遠く離れた別の敷地に建っている。

母家に足りない機能を傍で慎ましく補うような一歩下がった「離れ」ではなく、自然の雄大さを自ら感受しつつ、時に自然の厳しさと対峙しながら仕事をし、生活を営むことを目的とした、建築として自律した「ハナレ」の計画である。

建築家によるテキストより

敷地は鳥取県の大山中腹に位置する、田畑や牧草地に囲まれた自然豊かな地域。

計画に先立ち、敷地周辺の切妻屋根の小屋群を調査したところ、外面、とりわけ屋根の劣化した建築が多くみられた。この地域は冬場には積雪 1m近くを観測する豪雪地帯で、その屋根に対する影響は想像に難くなかった。

建築家によるテキストより

実際、この建築の工事においても 、11月に着工はしたものの、積雪よってすぐに現場がストップしてしまったほどだ。その豪快な降りっぷりの雪への対策として、屋根は勾配を 10寸とり、軒の出と建物の位置を調整することで、前面道路との境界斜面に落雪を促すことにした。
この軒の出は内部空間にも大きく影響しており、前面道路上空を走る電線と室内空間との関係を遮断し、同時にその背面に控える山の緑をトリミングする。

建築家によるテキストより
最も注目を集めたトピックス [期間:2021/6/14-6/20]
最も注目を集めたトピックス [期間:2021/6/14-6/20]

アーキテクチャーフォトで、先週(期間:2021/6/14-6/20)注目を集めたトピックスをまとめてご紹介します。リアルタイムでの一週間の集計は、トップページの「Weekly Top Topics」よりご覧いただけます。


  1. 小堀哲夫が「東海国立大学機構(東山)プラットフォーム新営」設計プロポに特定。次点者の伊東や候補者の槇・千葉・SANAAの提案書も公開
  2. 佐野健太建築設計事務所による、埼玉・熊谷市の、美容室併用住宅「熊久のいえ」
  3. 元木大輔 / DDAAによる、長崎・波佐見町の、既存日本家屋を改修した事務所・住居・店舗「Maruhiro Office “Ouchi”」。コロナ禍での社会状況の変化を受け“部屋の床を抜く”行為による関係性の変化で空間を構成
  4. 近森穣 / 07BEACHによる、京都市の住宅「京都の家」
  5. ヘルツォーグ&ド・ムーロンによる、サンフランシスコの20世紀初頭に完成した発電所を改修した複合施設「Power Station」。約12万㎡の湾岸地域の再開発計画の一部として計画
  6. 成瀬・猪熊建築設計事務所による、岐阜・中津川市の、コスメ店舗・カフェ・サロン「meet tree NAKATSUGAWA」。地域活性と共にCLTと在来工法を組み合わせた“ひらかれた”構法も追求
  7. MVRDVによる、アムステルダムの集合住宅「De Oosterlingen」。7棟が連結したような建物として計画され緑化された屋上や壁面が都市環境にも貢献
  8. アラキ+ササキアーキテクツによる、神奈川・川崎市の「くすのきほいくえん」。この敷地環境における保育園のあり方に丁寧に向き合い設計
  9. 分野を問わない“学生対象”のエリア別アイデアコンペ 「+ミライプロジェクト」が開催。三菱地所設計の主催で、藤本壮介ら建築家が審査し、入選者には建築ツアーや賞金が贈呈
  10. 杉山幸一郎による連載エッセイ “For The Architectural Innocent” 第10回「石の編みもの / 浮かび上がるカタチ」
  11. 長坂常 / スキーマ建築計画による、大阪市の美容室の旗艦店「LIM・loji」
  12. Atelier Tsuyoshi Tane Architectsによる、東京の住宅「Todoroki House in Valley」
  13. Atelier Tsuyoshi Tane Architectsによる、東京・神宮前の飲食店「GYRE. FOOD」
  14. ネリ&フーによる、中国・福州市のティーハウス「The Relic Shelter – Fuzhou Teahouse」。古代住居の構造体を内包し、地域を象徴する寺院を参照した建築
  15. 芦沢啓治が代表を務める石巻工房の展覧会「『十』石巻工房の十年展」の会場写真。震災直後に発足した工房の10年間の軌跡とクリエーションを紹介
  16. 長坂常 / スキーマ建築計画による、北海道の店舗「JINS シエスタハコダテ店」。周辺環境を読み込み“既製のユニットシェルフ”を採用し、そこにオリジナルアイテムを組合せるアプローチで設計
  17. ズントー事務所でプロジェクトリーダーを務める杉山幸一郎による連載エッセイの最新回「描くツール」
  18. 御手洗龍建築設計事務所による、ウインドウディスプレイ「HERMÈS IN MOTION 伊勢丹新宿店メンズ館ウィンドウ GROUND CAVE」。エルメスの“躍動”を馬の走り方を空間化することで表現
  19. MVRDVによる、ロッテルダム港の展示スペース兼ヴィジターセンター「ハーバー・エクスペリエンス・センター」。持続可能な材料・構法で造られる建築は、直方体ヴォリュームをずらして積層することで様々な港の景色を取り込む
  20. 堤庸策 / arbolによる、兵庫・姫路市の、食品店舗のファサード「co hareruya」

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また、多様なジャンルの案件をデザイン性の高い建築に昇華していくにはどうすればよいか、常に考えています。スタイルを持たずゼロから構築していくことで、一品ごとの作品に仕上げていきます。
中規模の新築設計を中心として、建築賞を受賞できる建築からコスト重視の建築まで幅広く設計します。

白井晟一が1959年に完成させた「増田夫妻のアトリエ」からのオンライントークイベントが、住宅遺産トラストの主催で開催

白井晟一が1959年に完成させた「増田夫妻のアトリエ」からのオンライントークイベントが、住宅遺産トラストの主催で開催されます。開催日は2021年6月27日。こちらのページで内観などの写真を閲覧できます。

「増田夫妻のアトリエ(アトリエNo.7)」 (白井晟一設計/1959年竣工)より

◎開催日: 2021 年 6 月 27 日 (日)
◎時間:午後3 時(15:00)~ 午後4 時30分(16:30)
◎会場:増田夫妻のアトリエ(アトリエNo.7)より、zoomによるオンライン
◎定員100名 ※満席になり次第締め切らせていただきます。

◎ゲスト:白井原太(建築家・白井晟一建築研究所、アトリエNo.5主宰)
◎ナビゲーター:伏見唯(建築史家・編集者)
◎協力:株式会社エスジーマックス

「この建物は、アーティストである増田義祐・欣子夫妻のアトリエ兼住宅で、「増田夫妻のアトリエ」という 名で 1959 年に発表されました。寡作の建築家である白井晟一が残した建築は 70 余り、その中で現在も残っ ているのはその半分、住宅は更にその半分程となっています。増田夫妻はこの家を大切にし、仲良く、楽し く暮らし、最後まで丁寧にオリジナルを守ってこられました。この建物が岐路にたたされた 2019 年、事態 は動き出し、人の思いと縁が幾重にも重なり、人生ならぬ新たな “建生” を育むことになりました。時を経 て存在してきたものに慈しみをもって手入れをし、更に価値が付加される土壌を日本でももっと耕していく 必要があります。この建物は、設計者、住まい手が何を大切にしてきたかを汲み取った上で、その家の魂を 残した改修を行い、「アトリエ No.7」として新たなフェーズを迎えることになりました。」(白井原太 )

構造家・金田泰裕のレクチャー「構造設計をするということの役割」の内容

構造家・金田泰裕のレクチャー「構造設計をするということの役割」の内容が、よなよなzoom編集室のnoteに掲載されています。

MVRDVによる、ロッテルダム港の展示スペース兼ヴィジターセンター「ハーバー・エクスペリエンス・センター」。持続可能な材料・構法で造られる建築は、直方体ヴォリュームをずらして積層することで様々な港の景色を取り込む
MVRDVによる、ロッテルダム港の展示スペース兼ヴィジターセンター「ハーバー・エクスペリエンス・センター」。持続可能な材料・構法で造られる建築は、直方体ヴォリュームをずらして積層することで様々な港の景色を取り込む image©MVRDV
MVRDVによる、ロッテルダム港の展示スペース兼ヴィジターセンター「ハーバー・エクスペリエンス・センター」。持続可能な材料・構法で造られる建築は、直方体ヴォリュームをずらして積層することで様々な港の景色を取り込む image©MVRDV
MVRDVによる、ロッテルダム港の展示スペース兼ヴィジターセンター「ハーバー・エクスペリエンス・センター」。持続可能な材料・構法で造られる建築は、直方体ヴォリュームをずらして積層することで様々な港の景色を取り込む image©Kossmanndejong

MVRDVによる、オランダのロッテルダム港の、展示スペース兼ヴィジターセンター「ハーバー・エクスペリエンス・センター」です。持続可能な材料・構法で造られる建築は、直方体ヴォリュームをずらして積層することで様々な港の景色を取り込むことも意図しています。2024年のオープンを予定。

こちらはリリーステキストの翻訳

MVRDVのハーバー・エクスペリエンス・センターは、訪問者にロッテルダム港の新たな視点を提供します。

MVRDVは、ロッテルダム港の最西端に位置する同港の展示スペース兼ヴィジターセンター「ハーバー・エクスペリエンス・センター」の設計を公開しました。回転する5つの展示スペースで構成されたこの建物は、平坦で開放的な環境の中で際立っており、海岸線、港、海のあらゆる方向の素晴らしい眺めを提供します。ハーバー・エクスペリエンス・センターは、2024年にオープンする予定です。

ハーバー・エクスペリエンス・センターは、ロッテルダム港の第二次人工拡張工事(Maasvlakte 2)の建設期間中の2009年にオープンした仮設インフォメーション・センター「FutureLand」の後継施設です。FutureLandの成功を受けて、ヨーロッパ最大の港について知ってもらうための大規模な常設展示を備えた、より充実したインフォメーションセンターを作ることになりました。ハーバーエクスペリエンスセンターは、ヴィジターセンターをビーチのより目立つ場所に設置し、周囲から見えるビーコン(※かがり火)のようにしました。

この建物は、シンプルな機能性、ドラマチックな存在感、工業的な素材を用いて港の精神を表現し、実用的で無駄のないアプローチをとっています。建物の形状は、屋内外で行われる活動に直接対応しています。各フロアは正方形のプランで、大きなパノラマウィンドウからは、賑やかな港の風景を一望できます。1階のカフェの窓は西向きで、砂丘と北海の景色を眺めることができ、4階のレストランでは、北海と夜にきらめく港の光の両方の景色を楽しむことができます。

Kossmanndejongがデザインした常設展示は、その間の3つのフロアにに広がっています。展示では、各階がそれぞれ異なるテーマを扱っており、パノラマウィンドウは展示内容を引き立てる港内の要素に焦点が当てられています。建物の中央には大きなアトリウムがあり、それ自体が展示スペースとして機能しています。中央には説明用のキネティック彫刻が吊るされ、足元にはロッテルダム港の模型が置かれています。この印象的な空間は、1階からの入り口で強調されています。訪問者が建物の大規模な中心部に入るまで、回転式のドアが展示を隠します。

また、外からはチケットなしで建物に登ることができ、階段を使って様々なテラスから屋上に上がることができます。その途中にあるショーケースの窓からは、中の展示が見えるようになっていて、来館者を中に誘います。

建物の素材は、シンプルでインダストリアル、そしてサステナブルなものを使用しています。建築物はエネルギーニュートラルで、解体された構造物から寄付されたスチールを使用し、ファサードパネルは一部リサイクル素材を使用し、高水準の断熱性を備え、音響天井は再生紙パルプを使用しています。また、建物自体も循環型の設計となっており、構造体は部品を再利用しやすいように解体可能となっており、ファサードパネルはメーカーとの契約により、建物の寿命が尽きると返却されます。建物の基礎も、コンクリートの杭を使わず、痕跡が残らないように設計されています。

ハーバー・エクスペリエンス・センターは、持続可能な素材を使用しているだけでなく、エネルギー・ニュートラルな建物でもあります。コンパクトな容積、効率的な断熱材と機械部品のおかげで、建物のエネルギーは266枚のソーラーパネルと独自の風車でローカルに生成することができます。

MVRDVの設立パートナーであるヴィニー・マースは言います。
「ハーバー・エクスペリエンス・センターは、港の素晴らしい世界を明らかにするマシーンだと考えています。」
「低コストで、無駄を省き、中に入れば建物の構造の一部が見えます。しかし、この建物は、まるで港のマシーンのように、冷酷なまでにその役割を果たしています。デザインのすべての部分は、人々を魅了し、周囲の環境について教育することを目的としています。これにより、ロッテルダム港について学ぶだけでなく、港の精神に包まれることができます。」

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