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富永大毅+藤間弥恵 / TATTAによる、東京・台東区の、店舗・集合住宅「奥浅草ハイブリッド」。地域の建築作法を取り込むことで“らしさ”を表現しつつ、フレキシブルに変更可能な躯体の設計によりテナントを集め、地域活性化にも貢献
富永大毅+藤間弥恵 / TATTAによる、東京・台東区の、店舗・集合住宅「奥浅草ハイブリッド」。地域の建築作法を取り込むことで“らしさ”を表現しつつ、フレキシブルに変更可能な躯体の設計によりテナントを集め、地域活性化にも貢献 photo©中山保寛写真事務所
富永大毅+藤間弥恵 / TATTAによる、東京・台東区の、店舗・集合住宅「奥浅草ハイブリッド」。地域の建築作法を取り込むことで“らしさ”を表現しつつ、フレキシブルに変更可能な躯体の設計によりテナントを集め、地域活性化にも貢献2階のコミュニティデッキ。 photo©中山保寛写真事務所
富永大毅+藤間弥恵 / TATTAによる、東京・台東区の、店舗・集合住宅「奥浅草ハイブリッド」。地域の建築作法を取り込むことで“らしさ”を表現しつつ、フレキシブルに変更可能な躯体の設計によりテナントを集め、地域活性化にも貢献2階のコミュニティデッキ。 photo©中山保寛写真事務所
富永大毅+藤間弥恵 / TATTAによる、東京・台東区の、店舗・集合住宅「奥浅草ハイブリッド」。地域の建築作法を取り込むことで“らしさ”を表現しつつ、フレキシブルに変更可能な躯体の設計によりテナントを集め、地域活性化にも貢献3階の住戸 / Room 3C。 photo©中山保寛写真事務所

富永大毅+藤間弥恵 / TATTAが設計した、東京・台東区の、店舗・集合住宅「奥浅草ハイブリッド」です。地域の建築作法を取り込むことで“らしさ”を表現しつつ、フレキシブルに変更可能な躯体の設計によりテナントを集め、地域活性化にも貢献する建築が意図されました。

浅草寺の北西、高齢化が進む奥浅草エリアに建つ店舗兼共同住宅である。
昔からのレトロなお店と住居が交じり合った雑居ビルが並ぶ下町の雰囲気残るエリアが高齢化し、中大規模マンションへと建替えが進み、再び職住が分離しつつある。

一方で古くからこの建物の隣に住み、地域コミュニティに根ざした事業主から、地域活性化に貢献する建物にしたいとの要望があり、下駄履きの建物でないあり方が求められた。

建築家によるテキストより

商業と住居の境さえもフレキシブルに変更できる躯体とすることで、事前にニーズを固定せず、この建物だから入りたいというテナント要望に応じて途中、計画変更申請にて区画を変更している。2つの階段は1-3Fは通り側、3-RFは母屋側を共用階段とし、それ以外は専有階段として、店舗兼住宅として使いやすい住居をつくったり、個性的なメゾネット住戸を実現している。

建築家によるテキストより

また交差点に面した階段は、途中で階段勾配を変えることで、緩勾配部分は気軽に腰かけられるようにし、そこから上に対しては心的セキュリティをつくった。その階段勾配の延長につくられた小料理屋の並ぶ奥浅草らしい杉垂木の庇が、専有部と共用部を横断して設けられ、太陽光を和らげると共にライトアップで夜の町に明るさをつくった。

また東西方向の壁量を負担するために時折湾曲した湿式のコンクリート壁と、乾式のALCや多摩産杉の縦ログ壁が交じり合ったインテリアが、壁の間ではなく、壁と共に住むようなインテリアをつくり、竣工時には全てのテナントが埋めることができている。

建築家によるテキストより
多田正治アトリエ+ENDO SHOJIRO DESIGNによる、京都市の、路地先に位置する木造長屋の改修「仏光寺の家」。既存建物の中央部を減築し外部空間を立体的に挿入することで、内部空間の豊かさと路地空間への貢献を意図
多田正治アトリエ+ENDO SHOJIRO DESIGNによる、京都市の、路地先に位置する木造長屋の改修「仏光寺の家」。既存建物の中央部を減築し外部空間を立体的に挿入することで、内部空間の豊かさと路地空間への貢献を意図 photo©松村康平
多田正治アトリエ+ENDO SHOJIRO DESIGNによる、京都市の、路地先に位置する木造長屋の改修「仏光寺の家」。既存建物の中央部を減築し外部空間を立体的に挿入することで、内部空間の豊かさと路地空間への貢献を意図 photo©松村康平
多田正治アトリエ+ENDO SHOJIRO DESIGNによる、京都市の、路地先に位置する木造長屋の改修「仏光寺の家」。既存建物の中央部を減築し外部空間を立体的に挿入することで、内部空間の豊かさと路地空間への貢献を意図 photo©松村康平

多田正治アトリエENDO SHOJIRO DESIGNが設計した、京都市の、路地先に位置する木造長屋の改修「仏光寺の家」です。既存建物の中央部を減築し外部空間を立体的に挿入することで、内部空間の豊かさと路地空間への貢献が意図されました。

京都市内でもっとも賑わう中心繁華街から、すこし歩くと古くからの町家や長屋が残っている。その地域にある長屋を「仏光寺の家」としてリノベーションした。その長屋は「トンネル路地」と呼ばれる建物の中を通る路地の先にあり、そこは地域が共同で管理する私道と、それに沿って密集する住宅があるエリアになっている。

建築家によるテキストより

住宅が密集し、地域で共有する路地や電線、お地蔵様の祠などから、このあたりの濃密な地域コミュニティが伺い知れる。そんな地域の中において路地に貢献しつつ、住宅としてのプライバシーを高め、かつ外気や自然光を取り入れるかが今回の設計の主題となった。

建築家によるテキストより

それらの解決方法として、長屋の外壁から中心に向かって三角形の「切り込み」による減築を行い、長屋に外部を立体的に挿入することで、路地に面する前庭と、住宅内に面する中庭、さらに豊かな内部空間を実現した。切り込みの坪庭により長屋は外気と外光に接する面が増える。前庭と中庭で二分される長屋はブリッジによりつながっている。

建築家によるテキストより
最も注目を集めたトピックス [期間:2021/8/16-8/22]
最も注目を集めたトピックス [期間:2021/8/16-8/22]

アーキテクチャーフォトで、先週(期間:2021/8/16-8/22)注目を集めたトピックスをまとめてご紹介します。リアルタイムでの一週間の集計は、トップページの「Weekly Top Topics」よりご覧いただけます。


  1. 堤庸策 / arbolによる、奈良・生駒郡の住宅「平群の家」。諸機能を兼ねる空間によって“量より質”を追求する設計を意図
  2. 野々山稔 / うのの建築事務所による、 大阪・吹田市の、設計者の事務所兼自邸「働きながら住む家」。建物内外に余白を設計し周辺環境の変化を緩やかに取り込むことで、住宅内部で過ごす時間の在り方を考慮
  3. 田中裕之建築設計事務所による、東京・大田区の、既存建物を改修したリコーの実践型研究所「3L」。元体育館をミーティング等の空間に転用し、そこから各個室が一望できる設計とする事により社内活動の活発化を意図
  4. 原田圭 / DO.DO.による、長崎・波佐見町の飲食店舗「COYANE SAIKAITOKI」。トンネル内壁用に開発された波佐見焼のタイルを採用し、建築外装・内装・家具に至るまで使用
  5. スティーブン・シェンク+服部大祐 / Schenk Hattoriによる、東京・世田谷区の住宅「House in Fukasawa」。街と内部空間の連続性を意図し、都市部の間口が狭く奥行のある敷地における木造建築の可能性を探求
  6. 中村竜治による、資生堂ギャラリーでのインスタレーション「関係」。資生堂の収蔵品から三輪美津子と内藤礼の作品を選び、既存のギャラリー壁に“擬態”する壁を設計し展示することで、鑑賞者に様々な想像や見立てを促す
  7. 小松隼人建築設計事務所による、広島市の、設計者の自邸「江波の家」。遠景の緑に“接庭”と定義した植栽で満たされた半外の場を重ねることで、建築・周辺環境・庭が渾然一体と繋がる関係を設計
  8. GROUPによる、東京・新宿区のアートスペース「新宿ホワイトハウスの庭」。様々な変遷を経た磯崎新による初めての建築物の外部空間をバー・カフェ・アートスペースのための庭に作り直す
  9. 建築家の浅子佳英と、東京や現代社会の分野で著名なライター速水健朗のインタビュー対談「これからの都市と住まいを考える」が、LIXILのウェブサイトで期間限定で無料配信。今、建築を考える為の土台となる現代社会や都市などについて広範囲に語られる
  10. 田根剛が会場構成を手掛けた、東京ミッドタウン・ホールでの展覧会「北斎づくし」の会場動画
  11. ファラによる、ポルトガル・ポルトの住宅「house with a curved wall」。抽象的な白い空間に、それと対照的な強い色をもつ様々な要素を配置することで空間を構築
  12. トラフ建築設計事務所による、角川武蔵野ミュージアムでの展覧会の会場構成「俵万智 展 #たったひとつの「いいね」 『サラダ記念日』から『未来のサイズ』まで」
  13. 工藤浩平建築設計事務所による、埼玉の、多目的スペースをもつ住宅「東松山の家」と論考「郊外で住み継ぐ居場所について考えた」
  14. 古谷デザイン建築設計事務所による、神奈川・川崎市の、集合住宅とオフィス「スイシャハウス・スイシャオフィス」。敷地内に存在した土蔵の佇まいを頼りに、既存樹木のみどりを享受できる空間をもつ建築を設計
  15. BIGとへザウィック・スタジオによる、アメリカ・カリフォルニアの、グーグル社新社屋の新しい現場写真
  16. デイヴィッド・チッパーフィールド・アーキテクツが修復を手掛けた、ドイツ・ベルリンのミース設計の「新国立美術館」。新設部の明示された図面や修復中の写真など豊富な資料で紹介
  17. デイヴィッド・チッパーフィールドが修復を手掛けた、ドイツ・ベルリンのミース設計の「新国立美術館」が6年の修復を終えて2021年8月22日に再オープン。オープニング展として企画されたカルダー展の会場写真を紹介
  18. 隈研吾(高知県立林業大学校 校長)による特別講義「森を生かす ミライへのメッセージ」がYouTubeでオンライン配信。参加無料・事前申込不要
  19. 桐圭佑 / KIRI ARCHITECTSによる、東京・西東京市の住宅「明るい階段室」。空間全体の3分の1を占める大きな階段室が様々な視点や風景を生み出すと共に、環境に対する緩衝空間としても機能
  20. MADの設計で近く着工する、中国・海口市の「海南科学技術博物館」。自然と対話する雲のような形の建物内部は螺旋状の展示空間となり、屋外は自然を楽しむための空間として構想

デイヴィッド・チッパーフィールドが修復を手掛けた、ドイツ・ベルリンのミース設計の「新国立美術館」が6年の修復を終えて2021年8月22日に再オープン。オープニング展として企画されたカルダー展の会場写真を紹介
デイヴィッド・チッパーフィールドが修復を手掛けた、ドイツ・ベルリンのミース設計の「新国立美術館」が6年の修復を終えて2021年8月22日に再オープン。オープニング展として企画されたカルダー展の会場写真を紹介 Alexander CalderTêtes et queue, 1965Stahl, Bolzen, Farbe/ Sheet metal, bolts, paint550 x 470 x 330 cm / 216 1/2 x 185x 130 in.Staatliche Museen zu Berlin, Nationalgalerie © 2021 Calder Foundation, New York / Artists Rights Society (ARS), New York / Photo by Stephanie von Becker
デイヴィッド・チッパーフィールドが修復を手掛けた、ドイツ・ベルリンのミース設計の「新国立美術館」が6年の修復を終えて2021年8月22日に再オープン。オープニング展として企画されたカルダー展の会場写真を紹介 Alexander CalderLes Trois Ailes, 1963Stahl, Bolzen, Farbe / Sheet metal, bolts, paint380 x 450 x 266 cm / 149 5/8 x 177 1/8 x 104 3/4 in.Musée National d'Art Moderne, Centre Pompidou, Paris; Dation of the Estate of the Artist, 1983. © 2021 Calder Foundation, New York / Artists Rights Society (ARS), New York. VG-Bildkunst Bonn, 2021 / Photo by David von Becker
デイヴィッド・チッパーフィールドが修復を手掛けた、ドイツ・ベルリンのミース設計の「新国立美術館」が6年の修復を終えて2021年8月22日に再オープン。オープニング展として企画されたカルダー展の会場写真を紹介 Alexander Calder3 Segments, 1973Blech, Stab, Draht, Farbe / Sheet metal, rod, wire, paint200,7 x 508 cm / 79 x 200 in.Calder Foundation, New York. © 2021 Calder Foundation, New York / Artists Rights Society (ARS), New York. VG-Bildkunst Bonn, 2021 / Photo by David von Becker

デイヴィッド・チッパーフィールド・アーキテクツが修復を手掛けた、ドイツ・ベルリンのミース設計の「新国立美術館」が6年の修復を終えて2021年8月22日に再オープン。本記事では、オープニング展として企画されたアレクサンダー・カルダー展の会場写真を紹介します。カルダー展の会期は2022年2月13日まで。アーキテクチャーフォトでは建築作品についても特集記事にて写真と図面を掲載しています。

こちらは再オープンに関するリリーステキストの抜粋・翻訳

2021年8月22日より、ノイエ・ナショナルギャラリーがリニューアルオープン

ミース・ファン・デル・ローエ設計の「新国立美術館」は、6年間の修復を経て、リニューアルオープンを迎えました。この伝説的なガラスのホールのために特別に企画された展覧会では、ミースと同時代の彫刻家、アレクサンダー・カルダーの作品が展示されます。

新国立美術館は、ルートヴィヒ・ミース・ファン・デル・ローエが1965年から1968年にかけて最後の独立した仕事として建設したもので、20世紀を代表する建築家の遺産とされています。20世紀の美術品を重層的に集めた新国立美術館は、西洋モダニズムの自由と限界を学ぶユニークな機会を提供しています。

1968年9月の開館から2015年1月の修復のための閉館までの間に、新国立美術館は約130の重要な展覧会を開催しました。その中には、ピート・モンドリアン(1986年)、イヴ・クライン(1976年)、フランシス・ベーコン(1986年)、アンディ・ウォーホル(2001/2002年)、ゲルハルト・リヒター(1986年と2012年)の回顧展、レベッカ・ホーン(1994年)、ジェニー・ホルツァー(2001年)、オットー・ピーネ(2014年)等の展覧会があります。

2021年6月に開催された「扉開放の日」には、パンデミックによる制限にもかかわらず、3,000人を超える来場者が、まだ誰もいない修復された家を鑑賞しました。そしていよいよ2021年8月22日、の3つの展覧会で、アートが帰ってきます。「The Nationalgalerie Col-lection」、「Alexander Calder. Minimal / Maximal」、「Rosa Barba. In a Perpetual Now.」。同時に、ヘンリー・ムーア、ジョージ・リッキー、エドゥアルド・チリダ、ロバート・インディアナの主要作品を含む、コレクションの彫刻作品の多くが屋外に再設置されました。また、デビッド・ブラックの噴水の彫刻やマリーナ・ヌニェス・デル・プラドの人物像など、再発見され修復された作品も展示されています。

デイヴィッド・チッパーフィールド・アーキテクツが修復を手掛けた、ドイツ・ベルリンのミース設計の「新国立美術館」。新設部の明示された図面や修復中の写真など豊富な資料で紹介
デイヴィッド・チッパーフィールド・アーキテクツが修復を手掛けた、ドイツ・ベルリンのミース設計の「新国立美術館」。新設部の明示された図面や修復中の写真など豊富な資料で紹介 photo©Simon Menges
デイヴィッド・チッパーフィールド・アーキテクツが修復を手掛けた、ドイツ・ベルリンのミース設計の「新国立美術館」。新設部の明示された図面や修復中の写真など豊富な資料で紹介 photo©Simon Menges
デイヴィッド・チッパーフィールド・アーキテクツが修復を手掛けた、ドイツ・ベルリンのミース設計の「新国立美術館」。新設部の明示された図面や修復中の写真など豊富な資料で紹介 photo©Simon Menges
デイヴィッド・チッパーフィールド・アーキテクツが修復を手掛けた、ドイツ・ベルリンのミース設計の「新国立美術館」。新設部の明示された図面や修復中の写真など豊富な資料で紹介 photo©Simon Menges

デイヴィッド・チッパーフィールド・アーキテクツが修復を手掛けた、ドイツ・ベルリンのミース設計の「新国立美術館」です。新設部の明示された図面や修復中の写真など豊富な資料で紹介します。また、別の写真家による写真も2021年1月の工事完了時の記事で閲覧可能です。※2021年8月21日に新しい写真を4枚追加しました。最初の本記事の公開は2021年4月30日です。

こちらは、建築家によるテキストの翻訳

ベルリンの新国立美術館は、20世紀の建築の象徴です。1963年から1968年にかけて計画・建設された鉄とガラスでできたこの建物は、ルートヴィヒ・ミース・ファン・デル・ローエがアメリカに移住した後、ヨーロッパで設計した唯一の建築物です。

約50年に渡って使用されてきたこの建物は、全面的な改修が必要でした。既存の建物は、オリジナルの外観を損なうことなく、現在の技術水準に合わせて改修・アップグレードされています。機能的・技術的なアップグレードには、空調設備、人工照明、セキュリティ、クロークやカフェ、ミュージアムショップなどの来場者用施設のほか、障がい者用アクセスや美術品の取り扱いの改善などが含まれます。

鉄筋コンクリートの骨組みを大規模に修復し、技術的な建物サービスを完全に更新する必要があったため、綿密な調査が必要となりました。骨組みの構造を明らかにするために、石材のクラッドやすべての室内備品など、約35,000のオリジナルの建物部品が解体されました。必要に応じて修正した後、元の位置に正確に取り付けられました。

このプロジェクトの複雑な計画プロセスの鍵となったのは、記念碑の保存と建物の現代的な博物館としての使用の適切なバランスを見つけることでした。このプロセスでは、オリジナルの組織への介入が避けられないため、オリジナルの物質をできる限り保存することと両立させなければなりませんでした。肝心の増築部分は、既存の建物のデザインには従属しているものの、現代的な要素として目立たないようになっています。この改修プロジェクトは、新しい解釈ではなく、インターナショナル・スタイルのこのランドマーク的な建物を尊重して修復しています。

乾久美子に、自身が設計した「宮島口旅客ターミナル」について聞いているインタビュー動画

乾久美子に、自身が設計した「宮島口旅客ターミナル」について聞いているインタビュー動画です。聞き手は、太田浩史です。

世界遺産宮島の玄関口,宮島口の旅客ターミナルが新しくなりました。設計者の乾久美子さんに建築計画についてのインタビューにお答えいただきました!

(出演者)
建築家 乾久美子 氏(乾久美子建築設計事務所主宰)
建築家 太田浩史 氏(株式会社ヌーヴ代表取締役):インタビュアー

続きの動画は以下に掲載します。

乾久美子が、自身の設計で2020年2月に完成した広島の「宮島口旅客ターミナル」を現地で解説している動画

乾久美子が、自身の設計で2020年2月に完成した広島の「宮島口旅客ターミナル」を現地で解説している動画です。※2021年8月21日にvol.2とvol.3の動画を追加しました。

世界遺産宮島の玄関口,宮島口の旅客ターミナルが新しくなりました。設計者の乾久美子さんよる現地ガイドでその魅力をお伝えします!

(出演者)
建築家 乾久美子 氏(乾久美子建築設計事務所主宰)
建築家 太田浩史 氏(株式会社ヌーヴ代表取締役)
建築家 武蔵眞己 氏(乾久美子建築設計事務所)

スティーブン・シェンク+服部大祐 / Schenk Hattoriによる、東京・世田谷区の住宅「House in Fukasawa」。街と内部空間の連続性を意図し、都市部の間口が狭く奥行のある敷地における木造建築の可能性を探求
スティーブン・シェンク+服部大祐 / Schenk Hattoriによる、東京・世田谷区の住宅「House in Fukasawa」。街と内部空間の連続性を意図し、都市部の間口が狭く奥行のある敷地における木造建築の可能性を探求 photo©玉村広雅
スティーブン・シェンク+服部大祐 / Schenk Hattoriによる、東京・世田谷区の住宅「House in Fukasawa」。街と内部空間の連続性を意図し、都市部の間口が狭く奥行のある敷地における木造建築の可能性を探求 photo©玉村広雅
スティーブン・シェンク+服部大祐 / Schenk Hattoriによる、東京・世田谷区の住宅「House in Fukasawa」。街と内部空間の連続性を意図し、都市部の間口が狭く奥行のある敷地における木造建築の可能性を探求 photo©玉村広雅

スティーブン・シェンク+服部大祐 / Schenk Hattoriが設計した、東京・世田谷区の住宅「House in Fukasawa」です。街と内部空間の連続性を意図し、都市部の間口が狭く奥行のある敷地における木造建築の可能性が探求されました。

間口が狭く奥行のある敷地における新たな可能性を示す

起伏豊かな深沢の街。
敷地周辺は、都心でありながらも開発から取り残されたような昔ながらの商店街が広がり、間口が狭く奥行のある敷地に小さな建物が建ち並ぶ。

都市部でよく遭遇するこのような敷地に、最も単純な木造のボリュームを考えると、必然、細長いトンネル状の空間が生まれる。それは往々にして、内部が規定され、外部との関係性が限定的な、敷地条件がそのまま制約として現れたような空間である。

建築家によるテキストより

単純な木造を前提としながら、空間の在り方に多義性を与え、街と内部空間の連続性をもたらすような、同様の敷地における新たな可能性を示す建築を見つけたいと考えた。

建築家によるテキストより

エントランスから一段沈み込んだ下階は、最大4400mmの階高を持つ仄暗い空間となっている。空間を緩やかに仕切るトラス下方の耐力壁と、限定的に設けられた開口部による、光と暗がりの濃淡を持った場が連続する。
一方、外部アプローチからまっすぐ伸びる階段を進むと、街の起伏を思わせる段差を持った上階が現れる。等間隔の柱と不等間隔のトラス材の組み合わせや、空へと繋がる東西面の高窓による、軽快なリズムを持った光溢れる一室空間となっている。
ともすれば分裂し兼ねないほど対照的な二つの空間が、互いを貫く一つの架構形式によって繋ぎとめられる。

建築家によるテキストより
ファラによる、ポルトガル・ポルトの住宅「house with a curved wall」。抽象的な白い空間に、それと対照的な強い色をもつ様々な要素を配置することで空間を構築
ファラによる、ポルトガル・ポルトの住宅「house with a curved wall」。抽象的な白い空間に、それと対照的な強い色をもつ様々な要素を配置することで空間を構築 photo©ricardo loureiro
ファラによる、ポルトガル・ポルトの住宅「house with a curved wall」。抽象的な白い空間に、それと対照的な強い色をもつ様々な要素を配置することで空間を構築 photo©ricardo loureiro
ファラによる、ポルトガル・ポルトの住宅「house with a curved wall」。抽象的な白い空間に、それと対照的な強い色をもつ様々な要素を配置することで空間を構築 photo©ricardo loureiro

ファラが設計した、ポルトガル・ポルトの、住宅「house with a curved wall」です。抽象的な白い空間に、それと対照的な強い色をもつ様々な要素を配置することで空間を構築しています。

ファラは、フィリップ・マガリャインシュ(filipe magalhães)、アナ・ルイサ・ソアレス(ana luisa soares)、アーメッド・ベルホジャ(ahmed belkhodja)の3人が主宰する建築設計事務所で2013年に設立されました。それぞれ、SANAA、伊東豊雄、アトリエ・ワンという日本の設計事務所に勤務やインターンした経験をもつことも特徴です。またフィリップとアナは、日本滞在中は中銀カプセルタワーに居住していました。

こちらは、建築家によるテキストの翻訳

極めて低い予算で、老朽化した元の建物は、外周部の壁が構造的に存在しているだけの状態にリセットされました。

内側の空間は、新しい軽い屋根の下、パブリックプログラムとプライベートプログラムを分けるものとして、緩やかな曲線の壁を正確に配置することで解決されました。既存の外周壁、傾斜した天井、そして追加された曲線が交差することで、複雑な幾何学的形態が生まれました。様々な大きさや形の部屋が新しい壁の後ろに隠れており、広い窓は再発見された庭を縁取ります。

メインスペースには、4つの青いドア、円形の開口部、さまざまな植物、そして謙虚な構築の最高点を象徴する細い金属製のポールがあり、家具がゆるやかに配置されています。選ばれたいくつかの要素は、部屋の全体的な抽象的な白さとは対照的な強い色で塗られています。

通りに面した壁はプロポーションのバランスをとるために延長され、入り口のドアは重厚なサーモンピンクに塗られ、緑青のゲートを閉めるとデコンストラクションな構成が完成します。薄い金属屋根の表面は、まるで紙でできているかのように、白いボリュームの上に広がっています。これは、この家のイメージと「家らしさ」を定義する、顕著な都市要素となっています。

内部は白さと緻密さで統一されていますが、外部は構成要素がゆるやかに並存しているような表現になっています。最終的に、この家はどちらかというとありふれた建物ですが、非常に生き生きとしています。

建築家の浅子佳英と、東京や現代社会の分野で著名なライター速水健朗のインタビュー対談「これからの都市と住まいを考える」が、LIXILのウェブサイトで期間限定で無料配信。今、建築を考える為の土台となる現代社会や都市などについて広範囲に語られる
建築家の浅子佳英と、東京や現代社会の分野で著名なライター速水健朗のインタビュー対談「これからの都市と住まいを考える」が、LIXILのウェブサイトで期間限定で無料配信。今、建築を考える為の土台となる現代社会や都市などについて広範囲に語られる

建築家の浅子佳英と、東京や現代社会の分野で著名なライター速水健朗のインタビュー対談「これからの都市と住まいを考える」が、LIXILのウェブサイトで期間限定で無料配信されています。今、建築を考える為の土台となる現代社会や都市などについて広範囲のトピックが語られています公開期間は2021年8月24日(火)まで。【ap・ad】

住まいやパブリック・スペースのあり方、働き方のさまざまな事例を通して社会と住まいの未来を考えるコラム「これからの社会、これからの住まい 2」。2021年は、監修者の浅子佳英氏(建築家、プリントアンドビルド)、中川エリカ氏(建築家、中川エリカ建築設計事務所)が、コラムと連動して交互にゲストを迎え、インタビューを企画していきます。第1回目は浅子佳英氏が速水健朗氏(ライター、編集者)をお迎えしたインタビューで、期間限定配信(無料)いたします。ぜひご登録のうえ、ご視聴ください。

コロナ禍を経て、住まいや働き方、そして公園や路上などさまざまなパブリック・スペースはますます変化していくと考えられます。
これまで当たり前であった24時間稼働する都市がコロナ禍を経てどう変化し、人々の路上でのふるまいはどう変わったのか、また商業施設とパブリックな公園を合わせた近年の事例「公園2.0」がなぜ成功しているのか。そして家族の構成人数が減少し、この先もリモートワークが続くであろう流動的な社会における、住まいや車の適正なサイズや、フードトラックという動的なパブリック・スペースの可能性について議論します。

インタビュー対談の中に登場するキーワード

ショッピングモール / キャナルシティ / ジョン・ジャーディ / タワーマンション / 都心集中 / 地方創生 / 農業 / 商店街 / 社会の仕組み / 成り立ちの背景 / コロナ禍 / 新型コロナウイルスのヨーロッパの引き受け方 / 日本と欧米の感覚の違い / リモートワーク / 郊外移住 / 都市の魅力 / コンビニ / ニューヨークでのアルコール離れ / 健康志向 / 夜遊びの衰退 / 健全な夜遊び / 路上のみ / 路上飲みはコロナ後も定着するのか? / ミヤシタパーク / 都心のショッピングモール / アウトモール / セキュリティ論 / 南池袋公園 / イケ・サンパーク / 住みたい街と公園 / セキュリティに優れている公園 / 安全な公園 / 渋谷がアッパーな街に / 新しい飲み会文化 / ルーフトップバー / 消費と政治選択 / フード左翼 / 地元好き / 地域のコミュニティ / 『東京どこに住む?』 / 住所格差と人生格差』 / 東京の東側 / 東京の西側 / 都市のアイデンティティ / 『第三の波』 / 集まって住むことのメリット / 弱いつながり / 強いつながり / サーバーエージェントの働き方 / 近くに住んで近くで遊ぶ / 一緒にいる事の強み / 会社に来るインセンティブ / アメリカのIT企業のオフィス / 現代の仕事と労働時間 / 法規制 / 住まいのサイズ / ウサギ小屋 / 核家族 / 世帯平均 / 日本の住宅が大きくなっている / 狭いところに集まって住むのはエコ / 住宅の適性サイズ / 車と街のスケールの不一致 / 車を小さくするのはエコ / 都市の引越回数 / マイクロ住宅 / 住宅供給 / 世界の中で東京の家賃は安い / 団地 / nLDK / リモート会議 / 都心回帰 / リモートワークと住宅サイズ / フードトラック / メタボリズム / モバイル / モバイルハウス / イーロン・マスク 等々

アーキテクチャーフォトが動画内から抜粋
野々山稔 / うのの建築事務所による、 大阪・吹田市の、設計者の事務所兼自邸「働きながら住む家」。建物内外に余白を設計し周辺環境の変化を緩やかに取り込むことで、住宅内部で過ごす時間の在り方を考慮
野々山稔 / うのの建築事務所による、 大阪・吹田市の、設計者の事務所兼自邸「働きながら住む家」。建物内外に余白を設計し周辺環境の変化を緩やかに取り込むことで、住宅内部で過ごす時間の在り方を考慮 photo©笹の倉舎 / 笹倉洋平 Sasakura Yohei
野々山稔 / うのの建築事務所による、 大阪・吹田市の、設計者の事務所兼自邸「働きながら住む家」。建物内外に余白を設計し周辺環境の変化を緩やかに取り込むことで、住宅内部で過ごす時間の在り方を考慮 photo©笹の倉舎 / 笹倉洋平 Sasakura Yohei
野々山稔 / うのの建築事務所による、 大阪・吹田市の、設計者の事務所兼自邸「働きながら住む家」。建物内外に余白を設計し周辺環境の変化を緩やかに取り込むことで、住宅内部で過ごす時間の在り方を考慮 photo©笹の倉舎 / 笹倉洋平 Sasakura Yohei

野々山稔 / うのの建築事務所が設計した 大阪・吹田市の、設計者の事務所兼自邸「働きながら住む家」です。建物内外に余白を設計し周辺環境の変化を緩やかに取り込むことで、住宅内部で過ごす時間の在り方を考慮した住宅となっています。

自身の事務所兼住宅の計画である。

敷地は吹田市内の中心市街地から徒歩圏の住宅地に位置する。最寄り駅は大阪市内へのアクセスがよく、住宅と仕事場のどちらにも便利な場所である。周辺一帯は比較的に狭小な住宅の密集地であり、周囲の住宅は2・3階建てで、塀などなく道路に直接面した住宅が多い。この場所で周囲の住宅との距離感を保ちつつ、周辺環境を取り込み生活できる住宅を考えた。

建築家によるテキストより

事務所兼住宅であるため、自然とほぼ一日中家にいることになる。そのような状況下では、環境の変化を緩やかに取り込み、住宅にいながらも周辺環境と優しくつながる住宅が求められる。そこで余白を介して周辺環境を取り入れることを考えた。

建築家によるテキストより

この住宅には事務所上部、2階南側テラス、1階中庭、洗面所外部のヤードと大小さまざまな余白があり、これらの余白に加え、前面道路上部や周辺建物の間や抜けも余白と捉え、それらの関係性を考えて周辺環境を取り込んだ。建物内外の余白を介して周辺環境を取り込むことで、周囲の住宅との距離感は適度に保たれ、周辺環境を十分に取り込んで生活できる住宅となった。

建築家によるテキストより
田根剛が会場構成を手掛けた、東京ミッドタウン・ホールでの展覧会「北斎づくし」の会場動画

田根剛が会場構成を手掛けた、東京ミッドタウン・ホールでの展覧会「北斎づくし」の会場動画です。こちらのページには写真が11枚掲載されています。会期は2021年9月17日まで。展覧会の公式サイトはこちら

以下は、展覧会公式の概要。

20歳で浮世絵師としてデビューしてから90歳で没するまでの70年間、常に挑戦を続けて森羅万象を描き抜こうとした画狂の絵師・葛飾北斎。
その生誕260年を記念し、代表作である『北斎漫画』、「冨嶽三十六景」、『富嶽百景』の全頁(ページ)・全点・全図が一堂に会する前代未聞の特別展が2021年7月、東京・六本木に出現します。

田中裕之建築設計事務所による、東京・大田区の、既存建物を改修したリコーの実践型研究所「3L」。元体育館をミーティング等の空間に転用し、そこから各個室が一望できる設計とする事により社内活動の活発化を意図
田中裕之建築設計事務所による、東京・大田区の、既存建物を改修したリコーの実践型研究所「3L」。元体育館をミーティング等の空間に転用し、そこから各個室が一望できる設計とする事により社内活動の活発化を意図 photo©長谷川健太
田中裕之建築設計事務所による、東京・大田区の、既存建物を改修したリコーの実践型研究所「3L」。元体育館をミーティング等の空間に転用し、そこから各個室が一望できる設計とする事により社内活動の活発化を意図 photo©長谷川健太
田中裕之建築設計事務所による、東京・大田区の、既存建物を改修したリコーの実践型研究所「3L」。元体育館をミーティング等の空間に転用し、そこから各個室が一望できる設計とする事により社内活動の活発化を意図 photo©長谷川健太
田中裕之建築設計事務所による、東京・大田区の、既存建物を改修したリコーの実践型研究所「3L」。元体育館をミーティング等の空間に転用し、そこから各個室が一望できる設計とする事により社内活動の活発化を意図 photo©長谷川健太

田中裕之建築設計事務所が設計した、東京・大田区の、既存建物を改修したリコーの実践型研究所「3L」です。元体育館をミーティング等の空間に転用し、そこから各個室が一望できる設計とする事により社内活動の活発化が意図されました。施設の公式サイトはこちら

株式会社リコーの実践型研究所「3L」である。

新規プロジェクトなど新しい取り組みにリコー社員が没頭でき、社内外のコラボレーションを促進できる雰囲気を持った空間が求められた。創業の地でもある東京都大田区にはリコー本社があり、現在はリコー創業者が設立した「市村清新技術財団」が置かれている創業者の邸宅も隣接してあるなど、古くからリコーはこの地域からスタートしてグローバル企業として飛躍をしていったと言える。

建築家によるテキストより

もともと48条ただし書を受けた建物であり、住宅地に建っている。
そのためにリノベーションをした新しい建物として、劇的に変化したという外観を持つことはせず、住宅地ということを踏まえた外構や植栽の充実と、新しい内部プランに対応するような開口部プロポーションの整理、アプローチの変更に伴うエントランスの変更をするにとどめ、慎ましやかさや控えめな佇まいを残したものにすることを目指した。

建築家によるテキストより

一方、建物内部での活動を支える空間については、社員が自由に、そして活発に活動できることを目指した。
さらにいうと、個々の活動が活発になるだけでなく、それらが連続して社員間で繋がっていき、拡がっていくということの重要性がコンペ段階から指摘されていた。

既存建物の特徴として、体育館(以下、BOX)として使われている大きな空間があることもあり、上記の重要性に対する回答として、まずここに活動が一望できる新たな内部化した立面を作ることを提案した。そのことによって別棟のBOX側立面に個室のプロジェクトルームを配置し、そこでの活動がBOXから一望できるようになった。

建築家によるテキストより
中村竜治による、資生堂ギャラリーでのインスタレーション「関係」。資生堂の収蔵品から三輪美津子と内藤礼の作品を選び、既存のギャラリー壁に“擬態”する壁を設計し展示することで、鑑賞者に様々な想像や見立てを促す
中村竜治による、資生堂ギャラリーでのインスタレーション「関係」。資生堂の収蔵品から三輪美津子と内藤礼の作品を選び、既存のギャラリー壁に“擬態”する壁を設計し展示することで、鑑賞者に様々な想像や見立てを促す photo©中村竜治
中村竜治による、資生堂ギャラリーでのインスタレーション「関係」。資生堂の収蔵品から三輪美津子と内藤礼の作品を選び、既存のギャラリー壁に“擬態”する壁を設計し展示することで、鑑賞者に様々な想像や見立てを促す photo©中村竜治
中村竜治による、資生堂ギャラリーでのインスタレーション「関係」。資生堂の収蔵品から三輪美津子と内藤礼の作品を選び、既存のギャラリー壁に“擬態”する壁を設計し展示することで、鑑賞者に様々な想像や見立てを促す photo©中村竜治

中村竜治による、資生堂ギャラリーでのインスタレーション「関係」。資生堂の収蔵品から三輪美津子と内藤礼の作品を選び、既存のギャラリー壁に“擬態”する壁を設計し展示することで、鑑賞者に様々な想像や見立てを促す作品となっています。中村の作品も出展されている「資生堂 第八次椿会 このあたらしい世界 『触発』」の会期は、2021年6月5日〜8月29日(休館:月曜、8/16〜23)。展覧会の公式ページはこちら

資生堂ギャラリーでのグループ展「第八次椿会 この新しい世界」でのインスタレーション。
「椿会」は1947年から始まり、複数のアーティストが選ばれ、同じメンバーで数年にわたりグループ展を行うというもので、資生堂はその展示作品を収蔵し続けている(銀座に資生堂ギャラリー、静岡県掛川に資生堂アートハウスを擁する)。

建築家によるテキストより

1年目のテーマは「触発」である。今回は特に、メンバーが過去の椿会の収蔵作品から「あたらしい世界」を触発される作品を選び取り、それに対する応えを自身の作品や方法で提示し、収蔵作品に新たな視点を加えつつ未来へとつなげるという今までの椿会にはない試みがなされている。

私は、膨大な量の収蔵作品の中で「関係」が意識されるような作家や作品に興味を持ち、三輪美津子の女性の顔を描いた連作「EBBA-No.9」、「EBBA-No.4」、「四つ目の池I〜IV」と内藤礼の木彫りの「ひと」を選んだ。

建築家によるテキストより

普段物自体に焦点を当て過ぎてしまいがちだが、少し焦点をずらし、物と物との間の関係に注目することで、新しい思考ができるようになるのではないか、と二人の作品は教えてくれていると思う。三輪美津子の作品、内藤礼の作品、壁の3つは、それぞれ自立していて無関係なもののようにあるが、訪れた人がそれらの間に様々な関係を見出すことで、自分なりの風景や感覚が立ち上がるような展示になれば、二人の作品の魅力が伝えられるのではないかと考えた。

建築家によるテキストより
トラフ建築設計事務所による、角川武蔵野ミュージアムでの展覧会の会場構成「俵万智 展 #たったひとつの「いいね」 『サラダ記念日』から『未来のサイズ』まで」
トラフ建築設計事務所による、角川武蔵野ミュージアムでの展覧会の会場構成「俵万智 展 #たったひとつの「いいね」 『サラダ記念日』から『未来のサイズ』まで」 photo©小川真輝
トラフ建築設計事務所による、角川武蔵野ミュージアムでの展覧会の会場構成「俵万智 展 #たったひとつの「いいね」 『サラダ記念日』から『未来のサイズ』まで」 photo©小川真輝
トラフ建築設計事務所による、角川武蔵野ミュージアムでの展覧会の会場構成「俵万智 展 #たったひとつの「いいね」 『サラダ記念日』から『未来のサイズ』まで」 photo©小川真輝

トラフ建築設計事務所が設計した、角川武蔵野ミュージアム エディットアンドギャラリーでの展覧会の会場構成「俵万智 展 #たったひとつの「いいね」 『サラダ記念日』から『未来のサイズ』まで」です。展覧会の会期は2021年11月7日まで。公式ページはこちら

現代日本を代表する歌人、俵万智氏の初の本格個展「俵万智 展 #たったひとつの「いいね」 『サラダ記念日』から『未来のサイズ』まで」の会場構成を手掛けた。

建築家によるテキストより

35年にわたる歌業から厳選された約300首の短歌を、『サラダ記念日』、回廊、『未来のサイズ』の3つのエリアに分けて展示し、来館者は普段は目にすることのないスケールで展示される俵氏の言葉と世界観を楽しめる。ベストセラー『サラダ記念日』のエリアではピンクをテーマカラーとし、恋愛歌20首が施された大きなハートの什器や、学生時代に家族に寄せたはがきや手紙が巨大サイズに引き伸ばされて展示されている。

建築家によるテキストより

会場内に展開する俵氏の言葉の中を歩くことで、膨大な資料とともに歌の世界を体験し、新たに言葉や歌と出会える空間を目指した。

建築家によるテキストより
原田圭 / DO.DO.による、長崎・波佐見町の飲食店舗「COYANE SAIKAITOKI」。トンネル内壁用に開発された波佐見焼のタイルを採用し、建築外装・内装・家具に至るまで使用
原田圭 / DO.DO.による、長崎・波佐見町の飲食店舗「COYANE SAIKAITOKI」。トンネル内壁用に開発された波佐見焼のタイルを採用し、建築外装・内装・家具に至るまで使用 photo©太田拓実
原田圭 / DO.DO.による、長崎・波佐見町の飲食店舗「COYANE SAIKAITOKI」。トンネル内壁用に開発された波佐見焼のタイルを採用し、建築外装・内装・家具に至るまで使用 photo©太田拓実
原田圭 / DO.DO.による、長崎・波佐見町の飲食店舗「COYANE SAIKAITOKI」。トンネル内壁用に開発された波佐見焼のタイルを採用し、建築外装・内装・家具に至るまで使用 photo©太田拓実

原田圭 / DO.DO.が設計した、長崎・波佐見町の飲食店舗「COYANE SAIKAITOKI」です。トンネル内壁用に開発された波佐見焼のタイルを採用し、建築外装・内装・家具に至るまで使用したことも特徴となっています。
店舗の公式サイトはこちら

陶磁器の産地である長崎県波佐見町にある陶磁器メーカー西海陶器のプロジェクト。
2016年弊社で設計し竣工した「ŌYANE(オーヤネ)」に隣接する位置に建てたレストラン。

ショップに訪れる人にもっとゆっくり滞在してほしいというオーナーの思いの元、同じ敷地内にあるイベントスペース用の大屋根を小さくした形状で外部に対して開かれた空間を計画した。

建築家によるテキストより

メインマテリアルとして使用したタイルは、かつてトンネルの内壁用に開発された波佐見焼のタイルで、暗いトンネルの中で視認性を高めるため、通常の白より「白い」のが特徴で美しいものでした。そこで、建築外装、内装、家具に至るまで使用する事を決めました。

建築家によるテキストより

側面のガラス引戸は6枚が引き込まれ、オーヤネとオープンに繋がるデザインに。また北側の大きな窓も外壁側に引き込まれ、フレームレスで風にたなびく田園風景を望めるように計画した。

建築家によるテキストより

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