architecture archive

玉井洋一による連載コラム “建築 みる・よむ・とく” 第2回「道と2階をつなぐ窓」
玉井洋一による連載コラム “建築 みる・よむ・とく” 第2回「道と2階をつなぐ窓」

建築家でありアトリエ・ワンのパートナーを務める玉井洋一は、日常の中にひっそりと存在する建築物に注目しSNSに投稿してきた。それは、誰に頼まれたわけでもなく、半ばライフワーク的に続けられてきた。一見すると写真と短い文章が掲載される何気ない投稿であるが、そこには、観察し、解釈し、文章化し他者に伝える、という建築家に求められる技術が凝縮されている。本連載ではそのアーカイブの中から、アーキテクチャーフォトがセレクトした投稿を玉井がリライトしたものを掲載する。何気ない風景から気づきを引き出し意味づける玉井の姿勢は、建築に関わる誰にとっても学びとなるはずだ。
(アーキテクチャーフォト編集部)


道と2階をつなぐ窓

玉井洋一による連載コラム “建築 みる・よむ・とく” 第2回「道と2階をつなぐ窓」
text:玉井洋一

 
 
巣鴨地蔵通商店街にあったオペラグラスのようなテントを纏った窓。

視界の上半分はテントで遮られ、下半分は階下にある道へと誘導される。
言わば、道と2階をつなぐ窓である。

各面に囲碁サロンと書かれた特徴的なテントは、窓際に置かれた囲碁の盤面に達する直射日光や外部からの視線を抑えて棋士の集中力を高め、時には道を往来する人々を棋士にそれとなく見せて気分転換する機会を与えてくれるだろう。

また視界を下方だけに限定した窓と言えば、日本に古くからある地窓や雪見障子の系譜に位置付けられそうだ。それは敢えて行為を制限することで、より豊かな経験を引き出そうとする形式である。

中村拓志&NAP建築設計事務所の客室監修、大林組の全体改修設計、全日本コンサルタントの構造改修設計による、京都市の「佳水園 ウェスティン都ホテル京都」。村野藤吾設計の名作を、村野数寄の精神に立ち返り設計することで、“未来につながる数寄屋建築”を目指す
中村拓志&NAP建築設計事務所の客室監修、大林組の全体改修設計、全日本コンサルタントの構造改修設計による、京都市の「佳水園 ウェスティン都ホテル京都」。村野藤吾設計の名作を、村野数寄の精神に立ち返り設計することで、“未来につながる数寄屋建築”を目指す photo©Koji Fujii / TOREAL
中村拓志&NAP建築設計事務所の客室監修、大林組の全体改修設計、全日本コンサルタントの構造改修設計による、京都市の「佳水園 ウェスティン都ホテル京都」。村野藤吾設計の名作を、村野数寄の精神に立ち返り設計することで、“未来につながる数寄屋建築”を目指す photo©Koji Fujii / TOREAL
中村拓志&NAP建築設計事務所の客室監修、大林組の全体改修設計、全日本コンサルタントの構造改修設計による、京都市の「佳水園 ウェスティン都ホテル京都」。村野藤吾設計の名作を、村野数寄の精神に立ち返り設計することで、“未来につながる数寄屋建築”を目指す photo©Koji Fujii / TOREAL
中村拓志&NAP建築設計事務所の客室監修、大林組の全体改修設計、全日本コンサルタントの構造改修設計による、京都市の「佳水園 ウェスティン都ホテル京都」。村野藤吾設計の名作を、村野数寄の精神に立ち返り設計することで、“未来につながる数寄屋建築”を目指す photo©Koji Fujii / TOREAL

中村拓志&NAP建築設計事務所の客室監修、大林組の全体改修設計、全日本コンサルタントの構造改修設計による、京都市の「佳水園 ウェスティン都ホテル京都」です。佳水園は1959年に村野藤吾が完成させた宿泊施設。本設計では、村野藤吾設計の名作を、村野数寄の精神に立ち返り設計することで、“未来につながる数寄屋建築”が目指されました。施設の公式サイトはこちら

ウェスティン都ホテル京都は、琵琶湖疎水が京都に流れ込む蹴上の地に位置し、その開通に合わせて開かれた「吉水園」を起源に持つ市内有数の高級ホテルである。佳水園はその敷地内に建つ和風別館であり、建築家・村野藤吾が作り上げた数寄屋建築の傑作である。

入母屋妻面の屋根が棟部分から頭(こうべ)を垂れるような、低く薄い幾重もの屋根が印象的な外観は、築60年を経て今なおその美しさを伝えるが、老朽化が激しく耐震改修を迫られていた。既存の客室は小割で質素なつくりとなっており、昨今のニーズに応えるべく改修することになった。

建築家によるテキストより

庭と外観、共用部に関しては、ホテル側としても設計当時の意匠の維持・復元が大前提であった。しかし、客室内に関しては本館改修計画と同様、耐震改修を施した上で2室を1室に統合し、充実したバス空間をもつベッドスタイルへと拡充することが求められた。そうなるともはや残し得るのは一部の柱や床の間、欄間の意匠、障子だけであった。一部の柱は切り落として継ぎ、既存の聚楽壁は不陸調整のためすべて塗り直す必要があった。また、天井も火打梁の施工や、空調機を天井内に設置しブリーズラインを設けるために全落としとなった。

建築家によるテキストより

文化的価値の高い建築の改修は、保存と再生箇所を明確にわかるように区分することが流儀とされている。しかし上述したように、客室に関しては、それが極めて難しい状況であった。そこで、「月7」のみ間取りを維持し、それ以外の客室は全面的な変更を行った。和式宴会需要の減少から使われなくなった二階の大広間は、南館の減築により眺望を得たこともあり、二室の客室へと改修し、眺めの良いテラスのような雰囲気となるように、瓦風タイル敷きのリビングとした。また、ロビー近くの、倉庫として利用されていた部屋は、村野の書籍や資料を中心としたライブラリーとした。

建築家によるテキストより

われわれは村野が白楊から引き継いだ文人的世界観を継承しながらも、そして「村野が生きていたら、どんな素材や新しい技術で改修するか」を自問しながら設計を行った。なぜなら、佳水園の蓑甲の薄い屋根が木造に鉄骨をハイブリッドさせたことで実現されているように、ここで展開されている「村野数寄」とは、伝統的な数寄屋を工業技術によって、より繊細で流麗な空間に昇華したものであると考えたからだ。

建築家によるテキストより
藤原慎太郎+室喜夫 / 藤原・室 建築設計事務所による、大阪の住宅「阿倍野の家」。2つの道路に挟まれた敷地において、建物内部に両者を結ぶ“路地空間”をつくることで、外からの視線を抑えながら各部屋が外部とつながるような開放感を生み出す
藤原慎太郎+室喜夫 / 藤原・室 建築設計事務所による、大阪の住宅「阿倍野の家」。2つの道路に挟まれた敷地において、建物内部に両者を結ぶ“路地空間”をつくることで、外からの視線を抑えながら各部屋が外部とつながるような開放感を生み出す photo©平桂弥(studioREM)
藤原慎太郎+室喜夫 / 藤原・室 建築設計事務所による、大阪の住宅「阿倍野の家」。2つの道路に挟まれた敷地において、建物内部に両者を結ぶ“路地空間”をつくることで、外からの視線を抑えながら各部屋が外部とつながるような開放感を生み出す photo©平桂弥(studioREM)
藤原慎太郎+室喜夫 / 藤原・室 建築設計事務所による、大阪の住宅「阿倍野の家」。2つの道路に挟まれた敷地において、建物内部に両者を結ぶ“路地空間”をつくることで、外からの視線を抑えながら各部屋が外部とつながるような開放感を生み出す photo©平桂弥(studioREM)

藤原慎太郎+室喜夫 / 藤原・室 建築設計事務所が設計した、大阪の住宅「阿倍野の家」です。2つの道路に挟まれた敷地において、建物内部に両者を結ぶ“路地空間”をつくることで、外からの視線を抑えながら各部屋が外部とつながるような開放感を生み出すことが意図されました。

場所は大阪市内の街中の住宅地、交通の利便性の良いところです。

建築家によるテキストより

計画地は広い道路と狭い道路の2つの道に挟まれた敷地で、どちらの道も利用できるという特徴がありました。その2つの道路を結ぶ路地空間というものを家の中につくり、家を通り抜けて2つの道を行き来できる流れを作り、動きに自由さのあるプランを考えました。

建築家によるテキストより

大阪の街中は外部からの視線を抑え込みながら、どうやって外部と繋がり感のある開放性を作るかが難しいところです。
阿倍野の家は、路地空間を設けることによって、外のようでもある内部空間を配置して、各用途の部屋が外部とつながっているような感じを作り出し、開放感を得ようと計画しました。

建築家によるテキストより
【ap job更新】 国際色豊かな実務経験を積んだ3人が主宰する「ULTRA STUDIO」が、業務拡大に伴い設計スタッフ(経験者・新卒)を募集中
【ap job更新】 国際色豊かな実務経験を積んだ3人が主宰する「ULTRA STUDIO」が、業務拡大に伴い設計スタッフ(経験者・新卒)を募集中
【ap job更新】 国際色豊かな実務経験を積んだ3人が主宰する「ULTRA STUDIO」が、業務拡大に伴い設計スタッフ(経験者・新卒)を募集中The Drowned World Anchor ©Kenryou Gu

国際色豊かな実務経験を積んだ3人が主宰する「ULTRA STUDIO」の、業務拡大に伴い設計スタッフ(経験者・新卒)募集のお知らせです。詳しくは、ジョブボードの当該ページにてご確認ください。アーキテクチャーフォトジョブボードには、その他にも、色々な事務所の求人情報が掲載されています。
新規の求人の投稿はこちらからお気軽にお問い合わせください

ULTRA STUDIOは業務拡大に伴い設計スタッフを募集します。現在、新築住宅、住宅内装、オフィス内装、舞台デザイン、その他多くのプロジェクトが進行中です。

私たちは建築の言語と空間のつながりを大切にしています。
単なる機能的もしくは美的な空間とは異なる、多用な解釈を呼び込む象徴的な空間を、建築、インテイリア、家具舞台美術など、様々な機会を通して目指しています。

私たちは立ち上げて間もない事務所ですが、だからこそ、一緒に事務所を大きくしていこうという熱意を持った方を募集します。

■ULTRA STUDIOについて
向山裕二、上野有里紗、笹田侑志からなる建築コレクティブ。2013年に結成。日本とヨーロッパで経験を積み、2018年より東京をベースに設計活動を開始。都市文化を批評的にとらえなおしつつ、建築的介入を創り出す活動を行っている。
プロフィール詳細:http://ultrastudio.jp/about/

【ap job更新】 著名建築家とも協業し リゾート物件を企画から手掛ける不動産会社「Crystal Resort 株式会社」が、設計スタッフを複数名募集中
【ap job更新】 著名建築家とも協業し リゾート物件を企画から手掛ける不動産会社「Crystal Resort 株式会社」が、設計スタッフを複数名募集中
【ap job更新】 著名建築家とも協業し リゾート物件を企画から手掛ける不動産会社「Crystal Resort 株式会社」が、設計スタッフを複数名募集中キャリッジビラ

著名建築家とも協業し リゾート物件を企画から手掛ける不動産会社「Crystal Resort 株式会社」の、設計スタッフ複数名募集のお知らせです。詳しくは、ジョブボードの当該ページにてご確認ください。アーキテクチャーフォトジョブボードには、その他にも、色々な事務所の求人情報が掲載されています。
新規の求人の投稿はこちらからお気軽にお問い合わせください

弊社はリゾート物件の企画・開発・分譲をしている不動産会社です。

開発エリアを申し上げると、ニセコ・湯河原・箱根・山中湖・熱海・沖縄本島・石垣島・宮古島等にてホテル・ヴィラ・コンドミニアム等の開発や会員制グランピング施設の開発を行っています。

募集に至った背景として、現在、伊香保、山中湖、湯河原、箱根、熱海にて開発用地を取得済みです。
また、熱海では既存ホテルを取得済みです。

その他、別荘・ヴィラ用地も複数取得済みなので、外部の設計事務所に依頼していた部分を少しでも社内で完結させることにより、事業スピードを加速させて行きたいと考えて今回募集に至りました。

今回の募集人数は4名を考えておりますが、上回る可能性も視野に入れております。
勤務地は六本木一丁目駅にある駅直結の住友不動産六本木グランドタワーです。
じっくり、仕事に取り組める環境を整えました。

あなたにお任せするのは、リゾート施設の設計業務(ホテル・別荘・ヴィラ・グランピング施設)です。
自社開発するホテル・別荘・ヴィラ・グランピング施設、弊社から土地をご購入いただいたお客様の別荘など多岐に渡る設計業務をお任せしたいと思っています。
また、外部の設計事務所とも連携をしていただきます。

参考までに本社の設計は隈研吾建築都市設計事務所様に依頼しました。
現在、進行中の伊香保のプロジェクトは小川晋一都市建築設計様にて進めております。

この様な著名な設計事務所とも様々なエリアで一緒に商品開発をしておりますので、外部の設計事務所の考え方・デザインも取り入れながら、あなたのアイデアが活きた設計プランを社内やお客様に提案して下さい。

その他、飲食店の経営・プロデュース事業も行っており、店舗デザイン・設計にも取り組んでいただきたいです。

大野友資 / DOMINO ARCHITECTSによる、東京・浅草の、クリエイティブスタジオのオフィス兼ギャラリー「nomena I」。施主が組み替え可能な空間の柔軟性の要求に、既存壁にアルミフレームを流し必要に応じ後から部材を取り付け可能にすることで、自発的なカスタマイズを促す
大野友資 / DOMINO ARCHITECTSによる、東京・浅草の、クリエイティブスタジオのオフィス兼ギャラリー「nomena I」。施主が組み替え可能な空間の柔軟性の要求に、既存壁にアルミフレームを流し必要に応じ後から部材を取り付け可能にすることで、自発的なカスタマイズを促す“Untitled (The Phenomena of Asakusa #0901)” , 2021 © Gottingham Image courtesy of Domino Architects, Nomena and Studio Xxingham photo©Gottingham
大野友資 / DOMINO ARCHITECTSによる、東京・浅草の、クリエイティブスタジオのオフィス兼ギャラリー「nomena I」。施主が組み替え可能な空間の柔軟性の要求に、既存壁にアルミフレームを流し必要に応じ後から部材を取り付け可能にすることで、自発的なカスタマイズを促す“Untitled (The Phenomena of Asakusa #0784)” , 2021 © Gottingham Image courtesy of Domino Architects, Nomena and Studio Xxingham photo©Gottingham
大野友資 / DOMINO ARCHITECTSによる、東京・浅草の、クリエイティブスタジオのオフィス兼ギャラリー「nomena I」。施主が組み替え可能な空間の柔軟性の要求に、既存壁にアルミフレームを流し必要に応じ後から部材を取り付け可能にすることで、自発的なカスタマイズを促す“Untitled (The Phenomena of Asakusa #0063)” , 2021 © Gottingham Image courtesy of Domino Architects, Nomena and Studio Xxingham photo©Gottingham

大野友資 / DOMINO ARCHITECTSが設計した、東京・浅草の、クリエイティブスタジオのオフィス兼ギャラリー「nomena I」です。施主が組み替え可能な空間の柔軟性の要求に、既存壁にアルミフレームを流し必要に応じ後から部材を取り付け可能にすることで、自発的なカスタマイズを促す建築となっています。クライアントの公式サイトはこちら

東京浅草に、数多くのアーティストやデザイナーの作品の設計・制作・施工を手掛けるクリエイティブスタジオnomenaのオフィス/ギャラリーを設計した。

建築家によるテキストより

極小の機構から巨大なインスタレーションまで、さまざまなスケールの制作が行われる中で、空間はプロジェクト毎にその都度自分たちで組み替えられる柔軟性が要求された。そこで、スタジオの躯体壁に等間隔の高さでアルミフレームを水平に流して、使い方をすることを提案している。

建築家によるテキストより

罫線のアルミフレームには必要に応じて後から部材を付け足して棚や机にしたり、オプションパーツを組み合わせてものを取り付けたり引っ掛けたりできる。そのままでは使いづらいRCの壁に対して、造作以下の設えを用意することで、触媒としてその後の自発的なカスタマイズを促していく役割を担わせた。

建築家によるテキストより
MVRDVによる、オランダ・ロッテルダムでの建築展「MVRDVHNI: The Living Archive」の会場写真。ファームの30年の歴史を“human” “green” “dream”の視点で表し、1993年に設立されたデジタル生まれの企業として、デジタルアーカイブを探索できるソフトウエアも開発
MVRDVによる、オランダ・ロッテルダムでの建築展「MVRDVHNI: The Living Archive」の会場写真。ファームの30年の歴史を“human” “green” “dream”の視点で表し、1993年に設立されたデジタル生まれの企業として、デジタルアーカイブを探索できるソフトウエアも開発 photo©Aad Hoogendoorn
MVRDVによる、オランダ・ロッテルダムでの建築展「MVRDVHNI: The Living Archive」の会場写真。ファームの30年の歴史を“human” “green” “dream”の視点で表し、1993年に設立されたデジタル生まれの企業として、デジタルアーカイブを探索できるソフトウエアも開発 photo©Aad Hoogendoorn
MVRDVによる、オランダ・ロッテルダムでの建築展「MVRDVHNI: The Living Archive」の会場写真。ファームの30年の歴史を“human” “green” “dream”の視点で表し、1993年に設立されたデジタル生まれの企業として、デジタルアーカイブを探索できるソフトウエアも開発 photo©Florine van Rees

MVRDVによる、オランダ・ロッテルダムのHet Nieuwe Instituutでの建築展「MVRDVHNI: The Living Archive」の会場写真。ファームの30年の歴史を“human” “green” “dream”の視点で表し、1993年に設立されたデジタル生まれの企業として、デジタルアーカイブを探索できるソフトウエアも開発されました。会期は2022年9月4日までとのこと。

以下は、リリーステキストの翻訳です

「MVRDVHNI: The Living Archive」では、MVRDVのヒューマンでグリーンな夢の創造の舞台裏を見ることができます。

現在、Het Nieuwe Instituutで開催中の「MVRDVHNI: The Living Archive」展では、MVRDVのデザイン哲学のルーツに迫ります。HNIの最上階で行われており、隣にあるMVRDVの最新作である「デポ・ボイマンス・ファン・ベーニンゲン」を圧倒的な眺望で見ることができます。「The Living Archive」展は、30年間の仕事を多層的に検証するものです。この展覧会では、MVRDVのプロジェクトとその背後にある進化したアイデアを紹介するとともに、作品の背後にあるデザインプロセスや、そうしたマテリアルを後世に残すための課題についても洞察しています。

展示されているプロジェクトは、ダーウィニズムの進化の年表に沿って並び、3つのテーマに分かれています。MVRDVの社会的な意識や人間を中心としたデザインを表す「human」、持続可能な目標を表す「green」、ユーザーに驚きを与えるような大胆で注目すべきプロジェクトを目指すMVRDVの野心を表す「dream」です。

「MVRDVHNI」の展覧会は、アーカイブを公開することを目的としているため、完成したデザインそのものだけでなく、デザインプロセスを示す資料にも焦点が当てられています。模型や写真だけでなく、スケッチや図面、素材のサンプル、クライアントに渡すプレゼンテーション用の冊子、エンジニアやコントラクターとのやりとりまで、さまざまな資料が展示されています。アナログカメラで撮影された写真は印刷されてテーブルの上に置かれ、デジタル写真は会場内に設置された多くのコンピュータ画面で見ることができるなど、可能な限りオリジナルのフォーマットで展示されています。

今回の展覧会では、まさにこのアナログとデジタルの境界線を意識した展示が行われています。MVRDVは1993年に設立された「デジタル生まれ」の企業で、ほとんどがデジタルのアーカイブを作成した最初の世代の企業のひとつです。2015年にアーカイブの最初の400プロジェクトをHet Nieuwe Instituutに寄贈したとき、この規模のデジタルアーカイブは同機関が取得した初めてのものでした。この膨大なファイルのコレクションにアクセスできるようにする従来の方法は失敗したため、アーカイブをさらに明らかにするための革新的なツールが作られました。MVRDV NEXTスタジオが特別に開発したデジタルソフトウェア「ProjectScape」は、訪問者が自分の調査ラインに沿ってプロジェクトを探索することを可能にします。Namelok社のソフトウェアは、MVRDVが撮影した画像に写っている人物を分析し、Giacomo Nanni & Francesca Morini社の検索エンジンは、MVRDVが送受信した何十万通ものメールの中から「サステイナビリティ」という言葉がいつ出てきたのかを確認することができます。

【ap job更新】 株式会社IKAWAYA建築設計が、業務拡大のため 設計スタッフ(正社員)・アルバイトを更に追加募集中
【ap job更新】 株式会社IKAWAYA建築設計が、業務拡大のため 設計スタッフ(正社員)・アルバイトを更に追加募集中
【ap job更新】 株式会社IKAWAYA建築設計が、業務拡大のため 設計スタッフ(正社員)・アルバイトを更に追加募集中Concrete Shell House / 2020

株式会社IKAWAYA建築設計の、設計スタッフ(正社員)・アルバイト募集のお知らせです。詳しくは、ジョブボードの当該ページにてご確認ください。アーキテクチャーフォトジョブボードには、その他にも、色々な事務所の求人情報が掲載されています。
新規の求人の投稿はこちらからお気軽にお問い合わせください

※これまで、複数名の採用に至りましたが、更に追加で募集したく掲載しております。

株式会社IKAWAYA建築設計では、「設計スタッフ(正社員)」、「アルバイト」を募集しております。

代表の井川充司は、中村拓志&NAP建築設計事務所にて設計室長を務め「Optical Glass House」をはじめ多数のプロジェクトを担当した後独立。
現在は、「庭から考える」をデザインテーマとし、プロダクトから、マテリアル、家具、インテリア、建築、庭、ランドスケープに至るまで、横断的な設計活動をしています。

そこで私達は、業務拡大に伴い、デザイン力、コミュニケーション力があり、明るく前向きに仕事に取り組める方を複数名募集いたします。

オフィスは世田谷区池尻にある「IID世田谷ものづくり学校」内にあり、多種多様なクリエーターが集まる活気のある環境です。

■主な受賞歴
2020. The International Design Awards Silver
2019. GOOD DESIGN AWARD
2019. 東京建築賞 戸建住宅部門 優秀賞
2019. The International Design Awards Honorable Mention
2018. GOOD DESIGN AWARD
2018. モダンリビング大賞 ベスト6賞
2018. JID AWARD インテリアスペース部門賞(2作品受賞)
2018. The Architecture MasterPrize Winner
2018. A+Award Finalist
2017. GOOD DESIGN AWARD Best100
2017. JCD DESIGN AWARD 金賞

白井晟一が1959年に完成させた世田谷の住宅「アトリエNo.7(旧増田夫妻のアトリエ)」をレポート。白井の孫で建築家の白井原太の修復・改修によって、原形を保ったまま現代の居住性も獲得した建築は、新しい住まい手を待つ
白井晟一が1959年に完成させた世田谷の住宅「アトリエNo.7(旧増田夫妻のアトリエ)」をレポート。白井の孫で建築家の白井原太の修復・改修によって、原形を保ったまま現代の居住性も獲得した建築は、新しい住まい手を待つ南西より見る。 photo©architecturephoto
白井晟一が1959年に完成させた世田谷の住宅「アトリエNo.7(旧増田夫妻のアトリエ)」をレポート。白井の孫で建築家の白井原太の修復・改修によって、原形を保ったまま現代の居住性も獲得した建築は、新しい住まい手を待つ2階の和室(寝室)と吹き抜けは障子の開閉でつながる。 photo©architecturephoto
白井晟一が1959年に完成させた世田谷の住宅「アトリエNo.7(旧増田夫妻のアトリエ)」をレポート。白井の孫で建築家の白井原太の修復・改修によって、原形を保ったまま現代の居住性も獲得した建築は、新しい住まい手を待つ和室内観。障子の開閉で吹き抜け空間と繋がる。 photo©architecturephoto

白井晟一が1959年に完成させた世田谷の住宅「増田夫妻のアトリエ」が現存しており、また保存修復がなされた状態であると聞き、様々なご縁の中で実際に伺うことが叶った。
本記事では、実際に訪れた建築の様子や印象と、実際に保存修復と改修を手掛けた建築家の白井原太が目指したものを紹介する。また本建築は、新たな住み手を待っており、その情報も末尾に掲載する。加えて、改修にあたり本建築は「アトリエNo.7」と名称を新たにしている。それは、白井が手掛けた7番目のアトリエ兼住宅であることに起因するとのこと。本レポートでも「アトリエNo.7(旧増田夫妻のアトリエ)」の名称で紹介する。


白井晟一と言えば、「ノアビル」(1974年)や「親和銀行本店第3期 電算事務センター」(1975年)、「石水館」(1981年)などの、規模が大きく特徴的な素材づかいの建築を思い浮かべる人が多いのではないだろうか。事実、筆者もその一人であった。特に「石水館」は、地元に建つ建築という事もあり、建築を学び始めた学生時代より何度も通った経験があった。特に印象的だったのは石という素材をふんだんに使われていることと、また単純に合理性で計り知れない、思考や思想が背景にあることを想起させるデザインである。デザインが社会的なものであり、問題解決を目指すものと考えていた当時の筆者にとっては、白井の建築は得体のしれない奥深さを感じさせるものであった。

以下の写真はクリックで拡大します

白井晟一が1959年に完成させた世田谷の住宅「アトリエNo.7(旧増田夫妻のアトリエ)」をレポート。白井の孫で建築家の白井原太の修復・改修によって、原形を保ったまま現代の居住性も獲得した建築は、新しい住まい手を待つ南西より見る。 photo©architecturephoto
白井晟一が1959年に完成させた世田谷の住宅「アトリエNo.7(旧増田夫妻のアトリエ)」をレポート。白井の孫で建築家の白井原太の修復・改修によって、原形を保ったまま現代の居住性も獲得した建築は、新しい住まい手を待つ北側の外観。 photo©architecturephoto
白井晟一が1959年に完成させた世田谷の住宅「アトリエNo.7(旧増田夫妻のアトリエ)」をレポート。白井の孫で建築家の白井原太の修復・改修によって、原形を保ったまま現代の居住性も獲得した建築は、新しい住まい手を待つ南側外観。
白井晟一が1959年に完成させた世田谷の住宅「アトリエNo.7(旧増田夫妻のアトリエ)」をレポート。白井の孫で建築家の白井原太の修復・改修によって、原形を保ったまま現代の居住性も獲得した建築は、新しい住まい手を待つ南東外観。外構は、未来の住み手の要望に合わせて決められるとの事。 photo©architecturephoto

今回訪問する機会を得た「アトリエNo.7(旧増田夫妻のアトリエ)」は、1959年に完成した木造住宅である。案内をしてくれた白井原太によれば、白井建築の歴史を、初期・中期・後期に分けるとすれば、中期に属する作品なのだそうだ。つまり、白井がコンクリートを使用しより規模の大きな建築も手掛けだす時代につくられた木造住宅ということである。
確かに、その外観を眺めてみると、以前の白井晟一が手掛けてきた住宅とは趣が異なる。木の柱が外観でも象徴的に使われていることから、一目で木造建築であると分かるが、和の要素が極力排除されているように感じる。太い柱は横架材や、破風・鼻隠しと共にフレームをつくっている。それは抽象的な建築表現を目指しているようにも見える(余談だが、このフレームの色彩は当時撮影された8mmフィルムを見つけ出し、オリジナルの色が判明したそうだ)。

Buttondesign / 村上譲・菊田康平による、東京・北千住の、旧街道に建つ築80年の古民家を改修・増築した飲食店「板垣・辻・場」。“街の風景を残したい”と物件を取得したオーナーの決断に応え、分離発注で地元職人の協力によって進められた、“街と人との結びつきの復興”をも目指す建築
Buttondesign / 村上譲・菊田康平による、東京・北千住の、旧街道に建つ築80年の古民家を改修・増築した飲食店「板垣・辻・場」。“街の風景を残したい”と物件を取得したオーナーの決断に応え、分離発注で地元職人の協力によって進められた、“街と人との結びつきの復興”をも目指す建築 photo©西川公朗
Buttondesign / 村上譲・菊田康平による、東京・北千住の、旧街道に建つ築80年の古民家を改修・増築した飲食店「板垣・辻・場」。“街の風景を残したい”と物件を取得したオーナーの決断に応え、分離発注で地元職人の協力によって進められた、“街と人との結びつきの復興”をも目指す建築 photo©西川公朗
Buttondesign / 村上譲・菊田康平による、東京・北千住の、旧街道に建つ築80年の古民家を改修・増築した飲食店「板垣・辻・場」。“街の風景を残したい”と物件を取得したオーナーの決断に応え、分離発注で地元職人の協力によって進められた、“街と人との結びつきの復興”をも目指す建築 photo©西川公朗

Buttondesign / 村上譲・菊田康平が設計した、東京・北千住の、旧街道に建つ築80年の古民家を改修・増築した飲食店「板垣・辻・場」です。“街の風景を残したい”と物件を取得したオーナーの決断に応え、分離発注で地元職人の協力によって進められた、“街と人との結びつきの復興”をも目指す建築です。店舗の公式サイトはこちら

2020年11月足立区北千住に「和食板垣」がオープンした。

建築家によるテキストより

この昭和13年築の古民家再生プロジェクトが始まったのは、まだ新型コロナウイルスによる世間の混乱が始まる前の2019年夏、旧板垣邸の目の前で生まれ育ち、江戸時代から現在までこの地で商売をしている葬儀社の社長でもある現オーナーの耳に「旧板垣邸がマンションに変わってしまうのではないか」という噂が入った。そこで『生まれ育った街の風景を残したい』という想いで古民家を飲食店として維持してゆく決断をし、物件の取得から店の構想まで設計、不動産、運営のチームで議論を重ねた後、7ヶ月の施工期間を経てオープンまで漕ぎ着けた。

建築家によるテキストより

施工は分離発注方式を取り、殆どは地元北千住の職人の協力により進められ、街並みを残していくという想いを地域として高めていった。現オーナーはこのタイミングで飲食店として新たな事業を始めて良いのかどうか、葛藤と向き合いながら進めて来たのは言うまでもない。しかし対話し続ける中で見えて来たのは旧板垣邸を残したいという風景への眼差しだけでなく、『人が寄り合える場所をなくしたくない』という街と人との結びつきの復興を願う強い想いだった。


建築家によるテキストより
最も注目を集めたトピックス [期間:2021/11/1-11/7]
最も注目を集めたトピックス [期間:2021/11/1-11/7]

アーキテクチャーフォトで、先週(期間:2021/11/1-11/7)注目を集めたトピックスをまとめてご紹介します。リアルタイムでの一週間の集計は、トップページの「Weekly Top Topics」よりご覧いただけます。


  1. 妹島和世による、2021年の東京大学入学式での祝辞の全文
  2. 若林秀典建築設計事務所による、滋賀・米原市の、伊吹山の麓に建つ「米原の家Ⅱ」。冬の寒さ厳しい豪雪地域に、夏は開放的で冬は寒さから守られた住環境を、南北の対比的な開口部の設計で実現
  3. 藤本壮介建築設計事務所が進めている、岐阜の「飛騨高山大学(仮称)本校キャンパス」。飛騨の街と地勢を参照し、“その先”へと開かれた場所というコンセプトを、中央に開かれた丘の配置によって構想したキャンパス計画
  4. 【シリーズ・色彩にまつわる設計手法】第5回 青木淳 インタビュー・後編「色彩の変わり続ける意味合いと面白さ」
  5. 八木佐千子 / NASCA+partnersによる、大阪・寝屋川市の、既存校舎を繋ぐ「同志社香里中学校・高等学校 メディアセンター 繋真館」。既存樹木を生かすことで中庭と共生し、実空間だからこその直接の出会いを尊重した、将来の変化にも対応できる“知の拠点”としてのワンボックス空間
  6. 西下太一建築設計室による、愛媛・松山市の、設計者の自邸「星岡の家」。向かい合う川と山を背景に、建築主体ではなく風景としての美しさを理想とした、多様な時間軸の中で豊かに変容していく建築を構想
  7. 【シリーズ・建築思索360°】第2回 川島範久が語る“REVZO虎ノ門”・“GOOD CYCLE BUILDING 001”と“建築思索”
  8. 東京藝大青木淳研究室による「テンポラリーなリノベーションとしての展覧会②『鳥は泳ぎつづける』」が開催。常に工事が行われる渋谷のビル1階を会場に、展覧会の行為と時間に注目し問い直すことで、空間を変容させると共に都市空間へもアプローチ
  9. MVRDVによる、ロッテルダムの芸術収蔵庫「デポ・ボイマンス・ファン・ベーニンゲン」が開館へ。世界初の一般公開された美術品保管施設で、サイズと気候区分で作品を分類し、数多の美術品等の保管・維持管理の裏にある世界を公開
  10. 塩入勇生+矢崎亮大 / アーキディヴィジョンによる、東京・南青山の、住戸を改変したオフィス「INTERIOR」。賃貸で解体等ができない条件下で、デスクの設計を希望した施主の深層にある想いを読みとき、鉄の構造体による“強いインテリア”を実現
  11. 田根剛がデザインアーキテクトを務め、帝国ホテルが2031年から本館の建替えを開始することを発表。考古学的リサーチにより、“東洋の宝石”をコンセプトにした完成予想のパースも公開
  12. 【シリーズ・色彩にまつわる設計手法】 第5回 青木淳 インタビュー・前編「場所の記憶を表現した“水の柱”」
  13. 中本尋之 / FATHOMによる、広島市のヘアーサロン「siki」。回転するモノリスのような鏡が空間を変容させ、店名の“siki=四季”の変化を楽しむように、何気ない景色に変化が生まれる豊かさを楽しむ空間を構想
  14. 澤田航+橋村雄一 / Sawada Hashimuraによる、恵比寿の、CAGE GALLERYでのインスタレーション「Every man is a liar.」。街路に面した窓2つが展示空間というギャラリーで、それぞれの空間を写し合う“立体と平面の両義性を持つオブジェクト”が、曖昧さを孕む“無限の循環参照状態”をうみだす
  15. 宇野友明による、愛知・名古屋市の住宅「高峯町の家」。伝統工法による石積みの要望に、テナユカのピラミッドを参照することで不安と違和感を払拭し、その存在感に対し現場での変更含め最善の選択を行い完成した建築
  16. ザハ・ハディドの展覧会「ZAHA HADID DESIGN 展」が、東京・港区のKarimoku Commons Tokyoで開催。ザハのデザイン作品に注目し過去のアーカイブから紹介すると共に、建築モデルも紹介される
  17. 青柳創+青柳綾夏 / アオヤギデザインによる、東京の、設計者の自邸「善福寺の家」
  18. ファラによる、進行中のプロジェクトのドローイングと現場写真を組み合わせた「”ongoing”, by fala」。“視覚的な実験”と位置付け、10のプロジェクトのドローイングと現場写真の組み合わせで構成され、篠原一男の言葉を引用して説明
  19. 古谷誠章+NASCAによる、徳島・板野郡の、幹線道路沿いの医療施設「こうのINRクリニック」
  20. 妹島和世+西沢立衛 / SANAAによる、TOTOギャラリー・間での建築展「環境と建築」のレポート。進行中のプロジェクト模型中心に構成され、展示物の組み合わせや配置を現場で徹底的に検証調整することで、会場構成による体験自体も建築として捉えられるような展覧会

ファラによる、進行中のプロジェクトのドローイングと現場写真を組み合わせた「”ongoing”, by fala」。“視覚的な実験”と位置付け、10のプロジェクトのドローイングと現場写真の組み合わせで構成され、篠原一男の言葉を引用して説明
ファラによる、進行中のプロジェクトのドローイングと現場写真を組み合わせた「”ongoing”, by fala」。“視覚的な実験”と位置付け、10のプロジェクトのドローイングと現場写真の組み合わせで構成され、篠原一男の言葉を引用して説明125。※ファラは各作品をナンバリングしている。 image©fala
ファラによる、進行中のプロジェクトのドローイングと現場写真を組み合わせた「”ongoing”, by fala」。“視覚的な実験”と位置付け、10のプロジェクトのドローイングと現場写真の組み合わせで構成され、篠原一男の言葉を引用して説明125。 photo©fala
ファラによる、進行中のプロジェクトのドローイングと現場写真を組み合わせた「”ongoing”, by fala」。“視覚的な実験”と位置付け、10のプロジェクトのドローイングと現場写真の組み合わせで構成され、篠原一男の言葉を引用して説明102。 image©fala
ファラによる、進行中のプロジェクトのドローイングと現場写真を組み合わせた「”ongoing”, by fala」。“視覚的な実験”と位置付け、10のプロジェクトのドローイングと現場写真の組み合わせで構成され、篠原一男の言葉を引用して説明102。 photo©fala

ファラによる、進行中のプロジェクトのドローイングと現場写真を組み合わせた「”ongoing”, by fala」。“視覚的な実験”と位置付け、10のプロジェクトのドローイングと現場写真の組み合わせで構成され、篠原一男の言葉を引用して説明しています。

ファラは、フィリップ・マガリャインシュ(filipe magalhães)、アナ・ルイサ・ソアレス(ana luisa soares)、アーメッド・ベルホジャ(ahmed belkhodja)の3人が主宰する建築設計事務所で2013年に設立されました。それぞれ、SANAA、伊東豊雄、アトリエ・ワンという日本の設計事務所に勤務やインターンした経験をもつことも特徴です。またフィリップとアナは、日本滞在中は中銀カプセルタワーに居住していました。

こちらは、建築家によるテキストの翻訳

篠原一男は、かつて、建築とは50%の建設と50%の写真である、と言っています。しかし、コインには実は3つの顔があり、縁の部分が最も美しいことが多いのです。

藤本壮介建築設計事務所が進めている、岐阜の「飛騨高山大学(仮称)本校キャンパス」。飛騨の街と地勢を参照し、“その先”へと開かれた場所というコンセプトを、中央に開かれた丘の配置によって構想したキャンパス計画
藤本壮介建築設計事務所が進めている、岐阜の「飛騨高山大学(仮称)本校キャンパス」。飛騨の街と地勢を参照し、“その先”へと開かれた場所というコンセプトを、中央に開かれた丘の配置によって構想したキャンパス計画
藤本壮介建築設計事務所が進めている、岐阜の「飛騨高山大学(仮称)本校キャンパス」。飛騨の街と地勢を参照し、“その先”へと開かれた場所というコンセプトを、中央に開かれた丘の配置によって構想したキャンパス計画
藤本壮介建築設計事務所が進めている、岐阜の「飛騨高山大学(仮称)本校キャンパス」。飛騨の街と地勢を参照し、“その先”へと開かれた場所というコンセプトを、中央に開かれた丘の配置によって構想したキャンパス計画

藤本壮介建築設計事務所が設計を進めている、岐阜の「飛騨高山大学(仮称)本校キャンパス」です。飛騨の街と地勢を参照し、“その先”へと開かれた場所というコンセプトを、中央に開かれた丘の配置によって構想したキャンパス計画となっています。

コンセプト:「その先」へと開かれた場所

美しい山並みに囲まれたこの飛騨の街全体が、人々が集い語らう一つの大きな学びの広場です。
同時にこの山々は「その先」へと意識を開いてくれます。包まれているからこそ、集い、その先へと思いが開いていく。

地域に根差しながら同時に世界へと繋がっていく。
飛騨高山大学(仮称)のビジョンそのものが、すでにこの飛騨の街と地勢に現れています。

キャンパス計画でも、そんな「包まれていること」「その先へと開いていること」を体感できるように、中央に開かれた丘を配置しました。学生や教員、地域の方々が、自由に交流し、その先の世界へと意識が繋がるようなキャンパスをつくりたいと思います。

リリーステキストより
東京藝大青木淳研究室による「テンポラリーなリノベーションとしての展覧会②『鳥は泳ぎつづける』」が開催。常に工事が行われる渋谷のビル1階を会場に、展覧会の行為と時間に注目し問い直すことで、空間を変容させると共に都市空間へもアプローチ
東京藝大青木淳研究室による「テンポラリーなリノベーションとしての展覧会②『鳥は泳ぎつづける』」が開催。常に工事が行われる渋谷のビル1階を会場に、展覧会の行為と時間に注目し問い直すことで、空間を変容させると共に都市空間へもアプローチ会場外観。 image©藝大青木研究室2021
東京藝大青木淳研究室による「テンポラリーなリノベーションとしての展覧会②『鳥は泳ぎつづける』」が開催。常に工事が行われる渋谷のビル1階を会場に、展覧会の行為と時間に注目し問い直すことで、空間を変容させると共に都市空間へもアプローチ模型検討の様子。 image©藝大青木研究室2021
東京藝大青木淳研究室による「テンポラリーなリノベーションとしての展覧会②『鳥は泳ぎつづける』」が開催。常に工事が行われる渋谷のビル1階を会場に、展覧会の行為と時間に注目し問い直すことで、空間を変容させると共に都市空間へもアプローチ模型検討の様子。 image©藝大青木研究室2021

東京藝術大学青木淳研究室による「テンポラリーなリノベーションとしての展覧会②『鳥は泳ぎつづける』」が開催されます。常に工事が行われる渋谷のビル1階を会場に、展覧会の行為と時間に注目し問い直すことで、空間を変容させると共に都市空間へもアプローチする展覧会になるようです。会場は東京・渋谷区桜丘町のSACS 渋谷で、会期は2021年11月15日~12月2日(※但し、入場可能期間は2021年11月20日~11月29日)。 

会場を含む渋谷では大規模かつ長期間に及ぶ再開発が行われ、常にどこかで工事が行われています。しかしその一つ一つの動きはバラバラで、例えば一つの建物が竣工した時点であるところでは別の建物が解体されはじめ、またあるところではプロジェクトが完成に向かっています。

そのような「動きの集積としての渋谷」を訪れる時、私たちは総体として進んでいるのか後退しているのか分からないような都市の一断面を目にします。

リリーステキストより

展覧会を展示するということは展覧会の空間に加えて、その際に生じる梱包・搬入・搬出・設営・移動といった時間をも見せることです。本来、搬入→展示→搬出と流れる時間軸を読み替え、搬入、搬出と展示を重ねます。そのため、企画のあらゆる場面に前後の時間を感じていただける操作があります。展示中でありながら設営中にも感じられ、はたまた搬出中であるかのような空間で、不思議な居心地の良さを感じて頂けることを期待します。

リリーステキストより

本企画では、今この場所で展覧会を開くということにとどまらず、ショーウィンドウやテナントといった商業空間にある、中身の出入りが繰り返される場所について建築家として何ができるかを考えることとなりました。

そういった場所ではある時には洋服が売られ、またある時にはアート作品が飾られますが、それらのいわゆるディスプレイは、情報を発信する「展示物」とその「受け手」という二項対立的な構図をとります。この時、二者以外の構成要素は考慮されていません。『テンポラリーなリノベーションとしての展覧会』では、いわゆる「作品」によって新たな文脈を提示するのではなく、展覧会場内の複数の事物・人・ひいては会場の外にある街の中に張り巡らされている関係性を顕在化することで展覧会という空間の完成を目指します。

リリーステキストより
【ap job更新】 著名な建築家と協業して宿泊施設等のプロデュースに取組む「株式会社 自遊人」が、設計・デザイン・マネジメントスタッフを募集中
【ap job更新】 著名な建築家と協業して宿泊施設等のプロデュースに取組む「株式会社 自遊人」が、設計・デザイン・マネジメントスタッフを募集中
【ap job更新】 著名な建築家と協業して宿泊施設等のプロデュースに取組む「株式会社 自遊人」が、設計・デザイン・マネジメントスタッフを募集中「松本本箱」サポーズデザインオフィスと協業

著名な建築家と協業して宿泊施設等のプロデュースに取組む「株式会社 自遊人」の、設計・デザイン・マネジメントスタッフ募集のお知らせです。詳しくは、ジョブボードの当該ページにてご確認ください。アーキテクチャーフォトジョブボードには、その他にも、色々な事務所の求人情報が掲載されています。
新規の求人の投稿はこちらからお気軽にお問い合わせください

[設計・デザイン・マネジメントスタッフを募集しています。]

自遊人は、「豊かな人生のために、本当に価値あるものをお届けしていく」会社。
私たちは「クリエイティブ・カンパニー」として、「世の中にまだないことをやる」ことを大切にしています。もちろん、事業のコピー&ペーストはしません。

私たちがプロデュースする案件は、宿泊施設にしても、特産品開発にしても、地方創生にしても、すべてゼロから企画をスタートさせています。うまくいったやり方を拡大再生産すれば儲かるじゃないかと言われることも多いのですが、それでは私たちがやる意味がない。なにより面白くない。「どうやったら儲かるか」ではなく、「どうしたら世の中が楽しくなるか」「どうしたら世の中を変革することができるのか」。そんな理想論を突き詰めながらも黒字を出し、確かな足跡を残しています。

そんな自遊人では、現在、設計・デザイン・マネジメントスタッフを大募集中!

当社は設計事務所ではありませんが、自己満足の「設計・デザイン」ではなく、社会との接点を本当に持った「本当の建築」とは何か、そんなことを自問自答している若いスタッフを募集しています。

当社の手がける案件は、自社・他社を問わず、すべて社会と深く関わることを考察した案件ばかり。さらに公共事業ではなく、「採算」をきちんと考えて、投下資本を回収することを前提とした、「ソーシャルビジネス」としての設計・デザインです。
大規模な施設ではプロジェクトマネジメントが仕事の中心で、ディレクター的な立場でプロジェクトに関与していきます。また小規模施設や従来施設の一部改装では、自分で設計・デザインを行います(経験年数にもよります)。

有名建築事務所との協業も多数。どこも「ソーシャル」を強く意識した新時代の設計事務所で、それらの事務所から仕事の考え方や進め方を学ぶこともできます。

【今まで手がけた案件】

■里山十帖(新潟・南魚沼):自社設計

■山形座 瀧波(山形・赤湯):プロジェクトマネジメント
協業した設計事務所 井上貴詞建築設計事務所

■箱根本箱(神奈川・箱根):プロジェクトマネジメント
協業した設計事務所 海法圭建築設計事務所

■講 大津百町(滋賀・大津):プロジェクトマネジメント
協業した設計事務所 無有建築工房

■松本本箱(長野・松本):プロジェクトマネジメント
協業した設計事務所 サポーズデザインオフィス

■小柳(長野・松本):自社設計

■小柳之湯(長野・松本):プロジェクトマネジメント
協業した設計事務所 スキーマ建築計画

■浅間温泉商店(長野・松本):プロジェクトマネジメント
協業した設計事務所 スキーマ建築計画

■哲学とあまいもの(長野・松本):プロジェクトマネジメント
協業した設計事務所 スキーマ建築計画

■おやきと、コーヒー(長野・松本):自社設計

■The House IZUMI:プロジェクトマネジメント
協業した設計事務所 HAGI STUDIO

【ap job更新】 場の企画・デザイン・運営までをトータルプロデュースする「株式会社クル」が、企画スタッフ・設計スタッフ(正社員・業務提携)を募集中
【ap job更新】 場の企画・デザイン・運営までをトータルプロデュースする「株式会社クル」が、企画スタッフ・設計スタッフ(正社員・業務提携)を募集中
【ap job更新】 場の企画・デザイン・運営までをトータルプロデュースする「株式会社クル」が、企画スタッフ・設計スタッフ(正社員・業務提携)を募集中オフィス内

場の企画・デザイン・運営までをトータルプロデュースする「株式会社クル」の、企画スタッフ・設計スタッフ(正社員・業務提携)募集のお知らせです。詳しくは、ジョブボードの当該ページにてご確認ください。アーキテクチャーフォトジョブボードには、その他にも、色々な事務所の求人情報が掲載されています。
新規の求人の投稿はこちらからお気軽にお問い合わせください

<クルについて>
「どんな場がベストか?」「どんなシーンが生まれてほしいか?」を
建築デザインの前からクライアントや地域の特色をしっかりと把握し、並走しながらつくっていくことで誰もが語りたくなる「ストーリー」がある場ができると思っています。
徹底的にエンドユーザー目線で地域のニーズや課題・歴史やその背景を把握し、企画を立て、その企画と連携しながらデザインに落とし込み、具体的な形にする。
弊社は、そのプロセス全体を建築、不動産両方の視点でクリエイティブに考え続ける集団でありたいと考えています。

<業務の流れ>
企画スタッフは主にリサーチからビジョンやコンセプト策定、事業戦略構築などを行い、
設計スタッフは企画構想段階からアイデアを出しながらデザインしていく。
プロジェクトごとに社内でチームを作っていきます。

<進行中のプロジェクト>

由布院のリゾートホテルプロジェクト
大手電鉄会社の有休資産地の利活用の企画提案

上場建材メーカーの不動産×建築ビジネスの企画提案
地熱発電事業者との連携によるサステイナブルなまちづくりの企画

Subscribe and Follow

公式アカウントをフォローして、
見逃せない建築情報を受け取ろう。

「建築と社会の関係を視覚化する」メディア、アーキテクチャーフォトの公式アカウントです。
様々な切り口による複眼的視点で建築に関する情報を最速でお届けします。

  • 情報募集建築・デザイン・アートの情報を随時募集しています。
  • メールマガジン メールマガジンで最新の情報を配信しています。