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多田正治アトリエ+ENDO SHOJIRO DESIGNによる、京都市の、木造住宅の改修「下鴨の家」
多田正治アトリエ+ENDO SHOJIRO DESIGNによる、京都市の、木造住宅の改修「下鴨の家」 photo©松村康平
多田正治アトリエ+ENDO SHOJIRO DESIGNによる、京都市の、木造住宅の改修「下鴨の家」 photo©松村康平
多田正治アトリエ+ENDO SHOJIRO DESIGNによる、京都市の、木造住宅の改修「下鴨の家」 photo©松村康平

多田正治アトリエENDO SHOJIRO DESIGNが設計した、京都市の、木造住宅の改修「下鴨の家」です。

下鴨神社の参道沿い、表は林のような公園で裏は鴨川という絶好のロケーションに建っている築約40年の木造2階建て住宅のリノベーションである。
この住宅には地下物置とロフトがあり、上下方向に広がりのある空間となる可能性があった。
そこで、地階からロフトまでの4層分を開放し、内部空間を林側と川側とに2分割する斜めの耐力壁を構想した。

林側は迫るような斜めの壁によって仄暗い篭るような空間で、個人が集中して作業を行う場所とした。
川側は上に広がる斜めの壁と東面からの自然光により上昇感のある明るい空間で、家族が集まる場所となっている。

建築家によるテキストより
シンガポール工科デザイン大学教授のエルウィン・ビライ、韓国科学技術院教授のチョン・ジェスンによる「アジアにおける都市の未来」をテーマとしたウェビナーが開催(日本語同時通訳付)
シンガポール工科デザイン大学教授のエルウィン・ビライ、韓国科学技術院教授のチョン・ジェスンによる「アジアにおける都市の未来」をテーマとしたウェビナーが開催(日本語同時通訳付)

シンガポール工科デザイン大学教授のエルウィン・ビライ、韓国科学技術院教授のチョン・ジェスンによる「アジアにおける都市の未来―ウェルビーイングを追求するスマートシティとは」をテーマとしたウェビナーが開催されます。日本語同時通訳付。
開催日時は2021年3月26日(金)7:00~8:00 pm。要事前申込、参加費無料です。

アジアは、世界で最も大都市が集中する地域です。しかし、近代以降続いてきた大都市化の流れに、3つの疑問が呈されています。第一に、既存の人口集中の課題に加えて新型コロナウィルスの流行を機に浮き彫りとなった密な環境。第二に、デジタル技術の進展により仕事のリモート化と分散化が可能となった現代の職場の在り方。第三に、より根本的に、ウェルビーイング(心身と社会的な幸福)を重視する人々が疑問をおぼえる効率化や経済成長を追求する都市型社会。コロナ対策やデジタル化などで先駆的な取り組みを行ってきた韓国とシンガポールから専門家をお迎えし、それぞれの国の取り組みや課題をもとに都市の未来についてお話しいただきます。

エルウィン・ビライ
(シンガポール工科デザイン大学教授)

京都工芸繊維大学工芸科学研究科デザイン学・建築造形学部門のグローバルエクセレンス教授および同大学KYOTO Design Lab客員教授を経て、シンガポール工科デザイン大学教授に就任。現在は、同大学建築・サステナブルデザイン学部長を務める。東京に所在するTOTOギャラリー・間の運営委員や、バルセロナの建築学校の諮問委員、シンガポールの最も権威あるデザイン賞である「プレジデントデザイン賞」の審査員(2013年より審査員長)を務めるなど、国内外で広く活躍。書籍の執筆を行う傍ら、建築雑誌や専門誌へ数多く寄稿。1996年からは和英バイリンガルの建築雑誌『a+u』の編集者を務めている。フィリピン大学建築学部卒業、京都工芸繊維大学大学院修士課程、東京大学大学院博士課程修了。シンガポールの「スマートネーション」構想を通じて、建築・デザインが新技術と連携することによって新しい体験や空間を創造する可能性を探究している。

チョン・ジェスン
(韓国科学技術院 [KAIST] 教授)

ソウル生まれ。KAIST物理学科で学士・修士・博士号を取得。米イェール大学精神科研究員、コロンビア大学精神科助教授などを経て、現在KAISTバイオ・脳工学科の教授および同大学院学際的研究科長を務める。意思決定の脳力学や、うつ病、中毒、認知症をはじめとする神経精神病の数理モデル化、脳情報を用いたロボット制御のためのインターフェース(BRI:ブレイン・ロボット・インターフェース)や、脳型の人工知能などを研究。2009年、世界経済フォーラムのヤング・グローバル・リーダーに選出。そのほかにも科学界より複数の賞を受賞。これまでに『ネイチャー』、『ネイチャー・メディシン』、『ネイチャー・コミュニケーションズ』などの学術誌に90以上の研究記事を寄稿。スマートシティ国家モデル都市として選ばれた世宗(セジョン)特別自治市のマスタープラン策定者として、2018年より活躍。

平田晃久建築設計事務所が、新潟・小千谷市の「図書館等複合施設設計業務」設計プロポで優先交渉権者に

平田晃久建築設計事務所が、新潟・小千谷市の「図書館等複合施設設計業務」設計プロポで優先交渉権者に選定されています。次点者はマル・アーキテクチャでした。今のことろ提案書は公開されていません。

黒崎敏 / APOLLO Architects & Associatesによる、埼玉・さいたま市の二世帯住宅「NOBLE」
黒崎敏 / APOLLO Architects & Associatesによる、埼玉・さいたま市の二世帯住宅「NOBLE」 photo©西川公朗
黒崎敏 / APOLLO Architects & Associatesによる、埼玉・さいたま市の二世帯住宅「NOBLE」 photo©西川公朗
黒崎敏 / APOLLO Architects & Associatesによる、埼玉・さいたま市の二世帯住宅「NOBLE」 photo©西川公朗

黒崎敏 / APOLLO Architects & Associatesが設計した、埼玉・さいたま市の二世帯住宅「NOBLE」です。また、APOLLO Architects & Associatesの新しく発売されたモノグラフの情報とプレビュー画像も末尾に掲載します。

閑静な住宅地に建つNOBLEは広い庭を中心につくられた二世帯住宅の建替え計画です。

敷地の周囲を杉板型枠RC造の高い壁で囲み、外部からの防犯とプライバシーを考慮しながら内部に設えたグリーンガーデンが特徴。以前より敷地にあった大きな二本の松の木をベースにしながら、あえて様々な樹種を散りばめながら世界観をつくりあげています。

建築家によるテキストより

1階に設えた母親の居間や寝室からは豊かな緑が借景となり、四季折々の風景を楽しめるようにしました。また、東側のビルトインガレージ脇には小さなワークプレイスを設け、コレクションされた車を眺めながら気持ちよく仕事ができるようにしました。

2階に設えた子世帯エリアのバルコニーからは庭の風景を見下ろすことに加え、大きなトップライトがついたインナーテラスが内部空間と連続していることで、たっぷりの光と風を浴びながらアウトドアライフを楽しめるのが特徴です。北側に設けた小さな中庭は寝室やバスルーム、階段に面しているため空間は優しい拡散光で充満しています。

建築家によるテキストより
伊東豊雄と藤森照信が2019年に行った講演「現代建築を語る」の詳細な内容

伊東豊雄と藤森照信が2019年に行った講演「現代建築を語る」の詳細な内容が、東西アスファルト事業協同組合のサイトに掲載されています。

槇文彦が2019年に行った講演「豊かな空間構成を目指して」の詳細な内容

槇文彦が2019年に行った講演「豊かな空間構成を目指して」の詳細な内容が、東西アスファルト事業協同組合のサイトに掲載されています。

光本直人+濱名直子 / ミハデザインによる、東京・杉並区の住宅「nt 2020-」
光本直人+濱名直子 / ミハデザインによる、東京・杉並区の住宅「nt 2020-」 photo©山内紀人
光本直人+濱名直子 / ミハデザインによる、東京・杉並区の住宅「nt 2020-」 photo©山内紀人
光本直人+濱名直子 / ミハデザインによる、東京・杉並区の住宅「nt 2020-」 photo©山内紀人

光本直人+濱名直子 / ミハデザインが設計した、東京・杉並区の住宅「nt 2020-」です。

東京都杉並区 中央線沿線駅から続く商店街の賑わいが落ち着き、大通りから枝分かれした小道に面する敷地に建つ夫婦と子、3人家族の住宅である。
周辺は昔からの世帯に新しい世帯が混じり、建物が更新されるのと同時に少しずつコミュニティも変化しながら、通りに暮らしの様子がにじみ出て穏やかな日常の風景を作り出している。
敷地は数軒の戸建て分譲の宅地割りの1つで、大通りからの距離に応じて用途地域が敷地を分断し、道路側2M程度は低層住居専用地域、奥が商業地域となっている。

そのため、必要なボリュームを確保しようとすると、用途地域に応じた北側斜線がボリュームを切り取る形で手前が2層、奥が3層となり、並んだ建物がほぼ同様の外形となって通りのファサードを形成する。
また南側は隣地の北側斜線によって空いた3階からのみ光が得られる。1、2階では直射光を取り入れるのは困難で、3階は斜線に切られるために十分な床が確保できず、その結果、リビングやダイニングなどの主室は自然と2階となり、これも並んだ住宅同様のプログラムとなることが予想される。

異なるのは建て主が車を所有していないため、大抵は車庫となる1階の部分を他の用途にあてることが可能であったことだ。
「お祭りの時にはかき氷などをふるまえたら良いな」という近所のコミュニティとの関わりに積極的な建て主の気持ちもあり、1階の道路に面した部分は用途を限定しない大きな土間のエントランスとし、すべて開け放てることも出来る建具を設置して通りと繋げられるようにした。

建築家によるテキストより
【ap job更新】 nuリノベーションを運営する「株式会社ニューユニークス」が、設計デザイナーを募集中
【ap job更新】 nuリノベーションを運営する「株式会社ニューユニークス」が、設計デザイナーを募集中
【ap job更新】 nuリノベーションを運営する「株式会社ニューユニークス」が、設計デザイナーを募集中施工事例「箱の本質」

nuリノベーションを運営する「株式会社ニューユニークス」の、設計デザイナー募集のお知らせです。詳しくは、ジョブボードの当該ページにてご確認ください。アーキテクチャーフォトジョブボードには、その他にも、色々な事務所の求人情報が掲載されています。
新規の求人の投稿はこちらからお気軽にお問い合わせください

■募集の背景
今回募集させていただくのは、設計デザイナー。

ニューユニークスは、リノベーションをはじめとして、企業CIやVI、販促物などのグラフィック全般を請け負うデザイン会社です。

その中のリノベーションブランド「nuリノベーション」における設計デザイナーとして、リノベーション住宅(中古マンション・戸建)、商業空間の設計監理業務を行っていただきます。

今後、nuリノベーションのさらなる業務拡大のためお客様の笑顔を一緒に創り出してくださる方を募集いたします。

■nuリノベーションについて
2007年より、リノベーションブランド「nuリノベーション」をスタート。
2009年より請負型リノベーション事業を開始し、今年で12年目を迎えております。

リノベーション向きの物件探しから、資金計画、設計・施工、インテリアコーディネートまでを提供するフルオーダー型ワンストップサービスが特徴。

業界初のインテリアコーディネートサービス「decoる」や、自社の買取再販事業「R-SELECT」など、手がけるサービスは多岐に渡ります。

また、2017年からは、リノベーション・オブ・ザ・イヤーにて例年受賞実績があり、お客様からのヒアリングを重視したフルオーダー型のリノベーションブランドとして業界内外からの認知が高まっております。

公式インスタグラム(@nu_renovation)のフォロワー数は6万人を突破!
毎日、施工事例を配信しています。

阿曽芙実建築設計事務所による、奈良・橿原市の住宅「melodia」
阿曽芙実建築設計事務所による、奈良・橿原市の住宅「melodia」 photo©小川重雄
阿曽芙実建築設計事務所による、奈良・橿原市の住宅「melodia」 photo©小川重雄
阿曽芙実建築設計事務所による、奈良・橿原市の住宅「melodia」 photo©小川重雄

阿曽芙実建築設計事務所が設計した、奈良・橿原市の住宅「melodia」です。

スキップした床がリズムを刻み始めると
そのリズムに合わせるように
躯体、開口、階段、照明、などがゆらゆらと音を奏で始めました。
そして、一つのメロディを奏でるような建築ができあがりました。

真ん中にある大きなのボリュームを
左右の小さなボリュームが支え合うことで、大きな無柱空間が実現しました。

横にある母屋よりも控えめに建ててほしいとの希望から、屋根の庇を下げることで、若い新しい家族が集落の中で暮らして行くことの姿勢を示しながらも、内部空間を大きく膨らませた計画としました。

建築家によるテキストより
最も注目を集めたトピックス [期間:2021/3/17-3/21]
最も注目を集めたトピックス [期間:2021/3/17-3/21]

アーキテクチャーフォトで、先週(期間:2021/3/17-3/21)注目を集めたトピックスをまとめてご紹介します。リアルタイムでの一週間の集計は、トップページの「Weekly Top Topics」よりご覧いただけます。


  1. 2021年のプリツカー賞をラカトン&ヴァッサルが受賞。主要作品の写真等を紹介
  2. 藤森照信・妹島和世・藤本壮介・平田晃久・石上純也・藤原徹平・会田誠・草間彌生によるパヴィリオンが都内8か所に設置される「パビリオン・トウキョウ 2021」の各者の計画案をプレビュー
  3. アアルトの建築展「アイノとアルヴァ 二人のアアルト」をフォトレポート。世田谷美術館で開催され、原寸大での展示も多数展開
  4. フランク・ロイド・ライトの設計で1923年に完成した「帝国ホテル」を再現した高クオリティなCG動画。ライトの財団が公開したもの
  5. 光本直人+濱名直子 / ミハデザインによる、東京・目黒区の集合住宅の一室の改修「mka 1963-」
  6. 篠崎弘之+増田裕樹 / 篠崎弘之建築設計事務所による、栃木・宇都宮市のオフィス「マスケン新社屋」
  7. ヘルツォーグ&ド・ムーロンらの設計で完成した、香港の美術館「M+」
  8. 西沢立衛が、チリに完成させた週末住宅「House in Los Vilos」について語っている動画
  9. 芦沢啓治建築設計事務所による、東京・港区西麻布の、カリモク家具のギャラリー・ショールーム・オフィス「Karimoku Commons Tokyo」
  10. 菅原大輔による、東京・原宿の、ルイ・ヴィトンのポップアップストアをレポート
  11. 隈研吾による、茨城・境町の、町の特産品の研究開発ラボ「S-Lab」の写真
  12. 荒尾宗平 / SIDES COREによる、大阪市のアイラッシュサロン「BED」
  13. 青木淳 / ASの建築設計、ピーター・マリノによる内装設計で完成した、東京の「ルイ・ヴィトン 銀座並木通り店」がオープン。水の反射を物質的な現象として解釈したファサードが特徴
  14. アラキ+ササキアーキテクツによる、埼玉・朝霞市の、新築と改修からなる3棟の建築群「朝霞の3棟再整備計画」
  15. 隈研吾による、茨城・境町の、芸術家・粛粲寶の作品を展示する美術館「S-Gallery」の写真
  16. 中村拓志 & NAP建築設計事務所と竹中工務店の設計で、千葉市にZOZO社の新社屋が完成
  17. 妹島和世へのインタビュー動画『建築家・妹島和世氏に聞く「5つの人生哲学」』
  18. 清家清が1954年に完成させた自邸「私の家」のVR写真。2020年11月に撮影されたもの
  19. 佐藤可士和 / SAMURAIによる、滋賀の日清食品関西工場の工場見学施設「NISSIN KANSAI FACTORY」
  20. 世界的に著名な建築家 BIGのビャルケ・インゲルスが、日本滞在中に撮影した、日本の風景

藤本壮介らが会場構成した、ニューヨークでの、日本の大工道具や継手等を紹介する建築展「When Practice Becomes Form: Carpentry Tools from Japan」の会場写真

藤本壮介とローカルアーキテクトのポピュラー・アーキテクチャー(popular architecture)が会場構成した、アメリカ・ニューヨークのジャパンソサイエティでの、日本の大工道具や継手等を紹介する建築展「When Practice Becomes Form: Carpentry Tools from Japan」の会場写真が15枚、designboomに掲載されています。会期は2021年7月11日まで。展覧会の公式ページはこちら

以下は、同展示の予告動画。

佐藤可士和と村上隆の対談等の13個の動画が公開。国立新美術館での佐藤の個展に合わせて制作されたもの

佐藤可士和村上隆の対談等の13個の動画が公開されています。国立新美術館での佐藤の個展に合わせて制作されたものです。アーキテクチャーフォトでは佐藤可士和展の会場写真を特集記事として公開しています。

国立新美術館は、「さまざまな美術表現を紹介し、新たな視点を提起する美術館」を活動方針とし、デザインや建築の展覧会を定期的に開催してきました。この理念に基づく企画として、日本を代表するクリエイティブディレクター、佐藤可士和(1965年生)の過去最大規模となる個展を開催いたします。
1990年代、株式会社博報堂でアートディレクターとして斬新な広告プロジェクトを次々と手がけた佐藤は、 2000年の独立以来、企業から、幼稚園、病院、ミュージアム、エンターテインメント界、ファッション界、地域産業まで、多種多様な分野で革新的なVI・CI計画やブランド戦略を手がけ、内外から注目を集めてきました。
本展では、佐藤自身がキュレーションする会場構成のなかで、約30年にわたる活動の軌跡を多角的に紹介します。

青木淳 / ASの建築設計、ピーター・マリノによる内装設計で完成した、東京の「ルイ・ヴィトン 銀座並木通り店」がオープン。水の反射を物質的な現象として解釈したファサードが特徴
青木淳 / ASの建築設計、ピーター・マリノによる内装設計で完成した、東京の「ルイ・ヴィトン 銀座並木通り店」がオープン。水の反射を物質的な現象として解釈したファサードが特徴 photoⒸDaichi Ano, Louis Vuitton
青木淳 / ASの建築設計、ピーター・マリノによる内装設計で完成した、東京の「ルイ・ヴィトン 銀座並木通り店」がオープン。水の反射を物質的な現象として解釈したファサードが特徴

青木淳 / ASの建築設計、ピーター・マリノによる内装設計で完成した、東京の「ルイ・ヴィトン 銀座並木通り店」が2021年3月20日にオープンします。店舗の場所はこちら

このたび、大きな期待が寄せられていたルイ・ヴィトン銀座並木通り店が2021年3月20日(土・祝)に装いも新たに大胆に生まれ変わります。青木淳とピーター・マリノという2人の著名な建築家が美の対話を紡ぎながら練り上げた、自然主義にインスピレーションを得た建物は、外観も内観も目を見張るような驚きに満ちています。

この建物は、1981年からルイ・ヴィトンが店舗を構えてきた同じ街角に佇み、この上なくモダンなファサードは、水の反射を物質的な現象として解釈しています。詩的ながらも遊び心に溢れ、揺らぎやリズムを感じさせる外観は、港湾都市としての東京に由来し、かつて海に突き出た砂洲だった銀座を想起させる水の要素が、なめらかに波打つ表面──変化する色彩が伝送されるガラスのファサードおよび特徴的な階段や作り付けの内装など──を通して表現されています。4フロアにわたる店舗スペースは、シーズナルな新作をご紹介する常設のポップイン・スペースが備わり、上階にはプライベートサロン専用フロアが設けられています。

リリーステキストより
アアルトの建築展「アイノとアルヴァ 二人のアアルト」をフォトレポート。世田谷美術館で開催され、原寸大での展示も多数展開
アアルトの建築展「アイノとアルヴァ 二人のアアルト」をフォトレポート。世田谷美術館で開催され、原寸大での展示も多数展開 photo©architecturephoto
アアルトの建築展「アイノとアルヴァ 二人のアアルト」をフォトレポート。世田谷美術館で開催され、原寸大での展示も多数展開 photo©architecturephoto
アアルトの建築展「アイノとアルヴァ 二人のアアルト」をフォトレポート。世田谷美術館で開催され、原寸大での展示も多数展開1930年にヘルシンキで行われた「最小限住宅展」の様子を再現したコーナー。 photo©architecturephoto

アアルトの建築展「アイノとアルヴァ 二人のアアルト フィンランド ― 建築・デザインの神話」をフォトレポートします。会期は2021年3月20日~2021年6月20日(事前予約制での開催です)。
本展は、東京の世田谷美術館で開催され、原寸大での展示も多数展開されています。また通常展覧会時とは異なる動線計画がなされており、内井昭蔵が設計した美術館の個性的な空間もその体験に取り込もうとする意図が感じられます。展覧会は8つのセクションに分けられており、その流れに沿って展示作品等を紹介します。

アイノ・マルシオ(1894-1949)が、まだ無名の建築家・アルヴァ・アアルト(1898-1976)の事務所を訪ねたのは1924年のことでした。アイノはそこで働きはじめ、ふたりは半年後に結婚します。アイノがパートナーになったことで、アルヴァに「暮らしを大切にする」という視点が生まれ、使いやすさや心地よさを重視した空間には、優しさと柔らかさが生まれます。
やがて国際的潮流となった合理主義的なモダニズム建築の流れのなかでも、ヒューマニズムと自然主義の共存が特徴として語られるアアルト建築は、独自の立ち位置を築きました。実用性や機能性を重視するモダニズムの理論は、ふたりのヴィジョンとも重なるものでしたが、夫妻は自国フィンランドの環境特性をふまえ、自然から感受した要素をモティーフとしたデザインを通じ、彼らなりの答えを探求していきます。アイノは54歳という若さで他界しますが、ふたりが協働した25年間は、かけがえのない創造の時間となりました。
互いの才能を認めあい、影響しあい、補完しあいながら作品をつくり続けたアアルト夫妻。本展は、これまで注目される機会の少なかったアイノの仕事にも着目することで、アアルト建築とデザインの本質と魅力を見つめ直し、新たな価値と創造性を見出そうとするものです。2020年にギャラリーエークワッド、竹中大工道具館にて開催した先行企画で展示された作品資料も網羅するほか、長年遺族のもとで保管されてきた初公開資料などもご紹介します。

展覧会公式テキストより
菅原大輔による、東京・原宿の、ルイ・ヴィトンのポップアップストアをレポート
菅原大輔による、東京・原宿の、ルイ・ヴィトンのポップアップストアをレポート photo©architecturephoto
菅原大輔による、東京・原宿の、ルイ・ヴィトンのポップアップストアをレポート photo©architecturephoto
菅原大輔による、東京・原宿の、ルイ・ヴィトンのポップアップストアをレポート photo©architecturephoto

菅原大輔 / SUGAWARADAISUKE建築事務所が設計を手掛けた、東京・原宿の、ルイ・ヴィトンのポップアップストアをレポートします。
このストアは、ルイ・ヴィトンの過去のデザイナーやアーティストとのコラボレーションを紹介する展覧会「LOUIS VUITTON &」に併設されるもの。展覧会を含め、2021年3月19日~5月16日の期間、事前予約制・入場無料で閲覧が可能です。会場は渋谷区神宮前の「jing」。オンライン予約サイトはこちら

以下、アーキテクチャーフォトによるレポートです

菅原大輔 / SUGAWARADAISUKE建築事務所が設計を手掛けたポップアップストアは、様々な明るい色が使われていることが印象的だ。

それは依頼の際に伝えられた、「訪問した人たちに元気を与えるデザイン」というルイ・ヴィトンの思いにも寄っているのだという。また、この色合いは、建物の山手線側の外観にも配置された、このイベントのためのタイポグラフィーとも連動している(タイポグラフィーは別のデザイナーが制作)。

ポップアップストアが計画された空間は、2面がガラス張りで天井が高く開放性があるのが特徴だ。完成した空間に身を置いてみると、壁面に貼られた鏡や天井や床の反射性のある素材の効果も相まって、このヴォリュームのある空間の隅々までポップな色で満たされていることが分かる。それはまるで透明な瓶に詰められたジェリービーンズのようでもあり、ワクワクした気持ちを起こさせてくれる

空間を特徴づけるカラフルで大小様々なヴォリュームは、ルイ・ヴィトンの商品を展示販売する什器であるのだか、それだけの機能に留まらない。これらのヴォリュームが空間の上部にも浮遊することで、空間全体が色彩で満たされ、この空間での経験を特別なものとしている。

この空間の機能は、敷地内の配置や商品ラインナップからも展覧会に付属するスーベニアショップの意味合いが強いことが分かる。しかし、菅原のデザインによって、商品販売の機能や枠組みを超えて、空間自体が訪れる人に様々な感情を湧き起こさせるインスタレーション作品のような存在になっているようにも感じられた。

それが、ルイ・ヴィトンが求めていた「訪問した人たちに元気を与えるデザイン」という思いへの菅原の答えであり、色々な視点を織り込むことが可能な建築の可能性にも思えた。

【ap job更新】 岐阜を拠点に、グローバル・ローカルの両極にまたがる実践に取り組む「伊藤維建築設計事務所」が、スタッフを募集中
【ap job更新】 岐阜を拠点に、グローバル・ローカルの両極にまたがる実践に取り組む「伊藤維建築設計事務所」が、スタッフを募集中
【ap job更新】 岐阜を拠点に、グローバル・ローカルの両極にまたがる実践に取り組む「伊藤維建築設計事務所」が、スタッフを募集中

岐阜を拠点に、グローバル・ローカルの両極にまたがる実践に取り組む「伊藤維建築設計事務所」の、スタッフ募集のお知らせです。詳しくは、ジョブボードの当該ページにてご確認ください。アーキテクチャーフォトジョブボードには、その他にも、色々な事務所の求人情報が掲載されています。
新規の求人の投稿はこちらからお気軽にお問い合わせください

伊藤維建築設計事務所では、建築や街、環境のことを一緒に考え、楽しくつくっていけるスタッフを、1名増員募集します。

代表は、日本で住宅や保育園・中学校など公共建築の設計実務を経験しながら資格を取得したのち、アメリカでの大学院留学やスイスのETH Zurichでの教職等のために、海外で6年間を過ごしました。この積み重ねの上に、グローバル・ローカルいずれの枠組みも取り込みながら(巻き込まれながら、とも言います)活動を本格化すべく、2020年6月にスイスから帰国後、地元である岐阜に事務所を構えました。以降、Jターンで移住したスタッフ1名とともに、事務所を改装しながら、小さいながらも多様なプロジェクトにこれまでいくつか取り組みました。4月からは更にもうひとり、東京から新しいスタッフが岐阜に移住してきます。

代表は教育やリサーチなどにも引き続き携わっており、2020年の9〜12月は、COVID-19の状況下、シンガポール工科デザイン大学でスタジオ課題の出題・指導を担当し、事務所から遠隔で指導にあたりました。いっぽうで東海圏の教育や学生との関わり、また岐阜エリアを始めとした設計事務所どうしの交流も日常的にある、という、プロジェクト以外の面でもグローバル・ローカル、また実践・研究の両面を感じられる環境です。

現在事務所では、岐阜を起点に、立地・規模・用途・枠組みともに多種多様なプロジェクトが同時進行しています。これまでの経験を活かして発展させているものも、事務所として新しいチャレンジなものもあります。それらいずれも、日々学びとアウトプットを繰り返しながら、意欲的に取り組んでいます。また今後は、公募プロポーザル等にも腰を据えて取り組む予定です。
かたちを考えること・建築をつくること・描くことが好きな方、そして新しいことに前向きで、熱意ある方のご応募をお待ちしています。

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