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吉田昌弘 / KAMITOPENによる、大阪の店舗「nana’s green teaグランフロント大阪店」
吉田昌弘 / KAMITOPENによる、大阪の店舗「nana’s green teaグランフロント大阪店」 photo©宮本啓介

吉田昌弘 / KAMITOPENが設計した、大阪の店舗「nana’s green teaグランフロント大阪店」です。お店の場所はこちら(Google Map)

茶の湯では、四畳半以上を広間、四畳半以下を小間と言いい、四畳半は広間にも、小間にもなりうる広さである。
小間は、台子をはじめ一切の棚物を用いないで、運び点前で使う茶室で、飾りの場所は床だけに限定されるに対し、広間では台子をはじめ種々の棚物を飾って点前をすることができる。いわば小間はわび茶の世界であり、広間は書院の世界である。
nana’s green teaうめきたグランフロント店では、四畳半以下の広さのブースを点在させ、中に入ると飾り気のない小間の空間を感じられ、外から見ると点在しているブースが広間の装飾品に見え、広さの異なる二種の茶室を感じられる空間構成を行い、現代の茶室空間を表現した。

建築家によるテキストより

また、今回は2013年に施工した物件の改装のため、既存のコンセプトを残しつつ、仕上げ材を変更し過去と未来をつなぐデザインを試みた。

建築家によるテキストより
下川徹 / TORU SHIMOKAWA architectsによる、大分・日田市の「大原参道ビル」
下川徹 / TORU SHIMOKAWA architectsによる、大分・日田市の「大原参道ビル」 photo©鈴木研一

下川徹 / TORU SHIMOKAWA architectsが設計した、大分・日田市の「大原参道ビル」です。

透明性の高い空間の周囲に、コンクリート格子梁によって持ち出され建築を上から包み込むような「帯」をまわして緩衝空間を設けた。物理的には屋外である緩衝空間には密に樹木が植わり、光が降り注ぐ。内部からは豊かな緑と共に、質感の強い斫り仕上のな「帯」に光の陰影が移ろい、流行によって刹那に変わりゆく服を惹き立てるための背景となる。外部から視た「帯」は雨風に晒され黒ずんでゆき、それに護られたコンクリート躯体とショップ空間がより際立っていくと考えている。建築が服の背景と化す一方、この建築の世界観に惹き込む力強い造形が内外連なるコンクリート格子梁である。その水平方向への伸びやかさと圧倒的な量感を、アプローチとなるピロティに足を踏み入れた時から体感することになる。

建築家によるテキストより
齋藤慶和+中尾彰宏 / STUDIO MOVEによる、香川・高松市の、自動車の非対面式価格査定施設「ドライブスルー査定 ガリバー高松中央通り店」
齋藤慶和+中尾彰宏 / STUDIO MOVEによる、香川・高松市の、自動車の非対面式価格査定施設「ドライブスルー査定 ガリバー高松中央通り店」 photo©exp 塩谷淳

齋藤慶和+中尾彰宏 / STUDIO MOVEによる、香川・高松市の、自動車の非対面式価格査定施設「ドライブスルー査定 ガリバー高松中央通り店」です。お店の公式サイトはこちら

香川県高松市の国道沿いに位置するガリバー高松中央通り店。
クライアントの株式会社IDOMは中古車ガリバーを展開する上場企業です。
既存の接客をメインとした店舗型運用方式から、独自で開発された直接対面せず車を査定できる仕組み「リアル店舗型ドライブスルー店」の出店要望を受け、計画をスタートしました。

ドライブスルー査定という革新的な取り組み自体を、シンボルやアート、そして建築的に、人々が待機する行為やその情景を含めた世界観を表現できないかと、ドライバーの視点や車の速度を考慮し、文字やアプローチとなる矢印が国道沿いに浮き立つよう「看板としての建築」をつくることを提案しています。

また、外で過ごす待ち時間そのものが豊かさに繋がるのではと提案したところ、快くまた挑戦的に快諾いただき、時代の先駆けとなる遠隔運用可能な店舗形式の建築が誕生しました。

エキスパンドの軽やかで透過性のある壁を雁行させ、人や植物、サインを等価に考えることで公園のベンチのような存在となり、専用アプリ「ガリバーオート」メインカラーを踏襲した世界が日本各地に立ち現れることを期待しています。

建築家によるテキストより
アメリカ生まれで藤本壮介事務所・takramを経て自身の事務所 Bureau 0–1を立ち上げたカズ・ヨネダへのインタビュー『「建築的思考」で都市と建築を考える』

アメリカ生まれで藤本壮介事務所・takramを経て自身の事務所 Bureau 0–1を立ち上げたカズ・ヨネダへのインタビュー『「建築的思考」で都市と建築を考える』が、AGCのウェブサイトに掲載されています。

子浦 中 / シオ建築設計事務所による、千葉の集合住宅の住戸改修「handcraft house」
子浦 中 / シオ建築設計事務所による、千葉の集合住宅の住戸改修「handcraft house」 photo©淺川敏

子浦 中 / シオ建築設計事務所が設計した、千葉の集合住宅の住戸改修「handcraft house」です。

都市部近郊に建つマンションの改修計画である。

戦後、高度成長期以降、日本の住宅やマンションは住宅需要に追いつくように早い、安いというコンセプトのもとに壁紙やビニルの床材などに代表される大量の工業製品で化粧された建物になった。
殆どマンションは全ての住戸が同じプランで同じ方角を向き、住まい手の個性と日本の伝統産業、職人の仕事を奪ってしまった。その流れの見直しと個性を求める傾向からか、近年はそれとは違うマンションも少し見られるようになった気がする。

今回の物件は、これまでのマンションの計画とは違う方向を目指した。

プランは、南東の一番日当たりの良いところに寝室を配し、その隣のLDK が天井まで届かない独立壁と枠が家族の空気と気配をつなぎながら視線を遮っている。

建築家によるテキストより
高須学 / Takasu Gaku Design and Associates inc.が設計した、熊本の店舗「BAKE CHEESE TART & ZAKUZAKU KUMAMOTO」
高須学 / Takasu Gaku Design and Associates inc.が設計した、熊本の店舗「BAKE CHEESE TART & ZAKUZAKU KUMAMOTO」 photo©山本育憲|TRANSPARENCY

高須学 / Takasu Gaku Design and Associates inc.が設計した、熊本の店舗「BAKE CHEESE TART & ZAKUZAKU KUMAMOTO」です。

極細の無垢金属棒のみで構成され、極限まで削ぎ落とされたミニマムな什器の上に浮遊するタルトとブランドの象徴である黄色いボックスが並ぶBAKE。対してブランドカラーのライトブルーから透明へのグラデーションガラスに丸い開口部を持った柔らかい印象のZAKUZAKU。

同区画内にある2つのブランドを、白鉄・ガラス・モルタルという共通した素材利用で統一しながらも、一方はシャープに、もう片方はキュートにデザインのディテールを作り込むことにより、互いに異なる2つの独立店舗として引き立たせ合いながらも、ある意味兄妹ブランドのようにシンクロしたイメージを来客者に持っていただくことで相乗効果を意識したデザインとしています。

建築家によるテキストより
高須学 / Takasu Gaku Design and Associates inc.による、福岡の飲食店「nishinakasu 泥川武士」
高須学 / Takasu Gaku Design and Associates inc.による、福岡の飲食店「nishinakasu 泥川武士」 photo©山本育憲|TRANSPARENCY
高須学 / Takasu Gaku Design and Associates inc.による、福岡の飲食店「nishinakasu 泥川武士」 photo©山本育憲|TRANSPARENCY

高須学 / Takasu Gaku Design and Associates inc.が設計した、福岡の飲食店「nishinakasu 泥川武士」です。店舗の場所はこちら(Google Map)

素材そのものを活かし、天然の素材のみでゆっくり手間をかけ、丁寧に仕込まれたシェフの料理たちは、その提供の手法も盛り付けも、和食のフルコースを食すように美しく静かに、次々に提供され、まさにこの場所この空間でしか味わえない、他とは比べようのない「シェフ武士・泥川の料理」そのものである。

その料理達に合わせた全体のデザインも、天然の素材と職人の技が最大限に生きた、伊と和の融合を目指した新鮮な素材と手の込んだディテールで構成されている。 エントランスアプローチはイタリアの*spoltedwood「truffle beech」を羽目板風に仕上げ、大きくRを描いた*越前手透和紙の天井に映える間接照明の灯と、客席入り口の躙口と相まり「伊和融合」の雰囲気を醸し出している。

建築家によるテキストより
眞柴一樹+河合美里 / アトリエウルルによる、大阪狭山市の住宅「2つのニワと大きなワンルーム」
眞柴一樹+河合美里 / アトリエウルルによる、大阪狭山市の住宅「2つのニワと大きなワンルーム」 photo©小川重雄
眞柴一樹+河合美里 / アトリエウルルによる、大阪狭山市の住宅「2つのニワと大きなワンルーム」 photo©小川重雄

眞柴一樹+河合美里 / アトリエウルル一級建築士事務所が設計した、大阪狭山市の住宅「2つのニワと大きなワンルーム」です。

本敷地は大阪府南東部に位置する。

日本最古のため池である狭山池に代表されるように敷地周辺には大小さまざまなため池がある。
その中でもとりわけ小さなため池が本敷地東側に面している。

古い町並みだが、近年、世代交代が進み土地が細分化され、新たなコミュニティが形成されてきている。そこで、地域に溶け込むようにまちに開いた2つのニワを設け、また道路側を全体的に低く抑えることで圧迫感のないファサードを実現した。

また、敷地北側にニワを、南側に向かって片流れの勾配をとることなどにより、近隣住民に対しても日照等に配慮した。

建築家によるテキストより

夫婦は元々他人である。

個人を確立した上で初めてコミュニティを築いていける。

2つのニワは個人それぞれから発信することでコミュニティを形成し、まちと密接に関わり続ける。
住まいの中だけでなく外にも居場所を作ることがこれから歳を重ねていくご夫婦にとって‘まち’と‘近隣住民’とコミュニケートできる場ではないかと思う。

建築家によるテキストより
「緊急事態解除後のオフィスはどう変わる?」(ナショナルジオグラフィック)

「緊急事態解除後のオフィスはどう変わる?」という記事が、ナショナルジオグラフィックに掲載されています。

最も注目を集めたトピックス [期間:2020/5/4-5/10]
最も注目を集めたトピックス [期間:2020/5/4-5/10]

アーキテクチャーフォトで、先週(期間:2020/5/4-5/10)注目を集めたトピックスをまとめてご紹介します。リアルタイムでの一週間の集計は、トップページの「Weekly Top Topics」よりご覧いただけます。

※現在、トップページのランキングが不調の為、大元のアクセス解析からデータを抽出しています


  1. SNSで発信した手描きのスケッチが大きな反響を呼び出版に至った、建築家・瀬野和広による書籍『瀬野式 住宅設計エスキス帖』のプレビュー
  2. 赤塚健+井上岳+棗田久美子 / BORDによる、東京・江東区の「東雲幼稚園」
  3. 辻琢磨による連載エッセイ “川の向こう側で建築を学ぶ日々” 第3回「設計事務所の公共性のつくりかた」
  4. 隈研吾が、新型コロナウイルスと建築・都市について関して語っている動画(20/4/23放送分)
  5. フランスと日本を拠点とする2M26が、京都の築100年の長屋を改修した、生活の機能を筒状のスペースに収納することで、空間の多目的な使用を可能にした住宅「2m26 Kyoto House」の写真と図面
  6. 隈研吾の建築が6つある高知・梼原町に「隈研吾の小さなミュージアム」が設立。公式サイトではインタビュー動画なども閲覧可能
  7. 武田清明建築設計事務所による、長野・茅野市の「6つの小さな離れの家」
  8. noizの豊田啓介が、デザイン評論家の藤崎圭一郎のツイートを契機に語った、二項対立の注意点と学生が経験と実践すべきこと
  9. プラダが、OMAのデザインによるロゴを配したシャツを、24時間限定でネット販売
  10. 中島弘陽による、富山・魚津市の、既存長屋を改修した事務所・店舗・住居「明るさの家」
  11. 建築家・山﨑健太郎が、北欧建築を独自の視点と経験で捉え、それを手書きスケッチと共に綴った連載「心のこもった居場所を探る旅」が開始。第一回目は「ストックホルム図書館の本棚」を紹介。
  12. 中村竜治のサイトがリニューアルされていて、未公開近作も掲載
  13. 塚田裕之建築設計事務所による、東京・大田区の社員寮「Dora’s House」
  14. 武田清明建築設計事務所による、東京・世田谷区の住宅「5つの小さな擁壁」
  15. ザハ・ハディド事務所が、ハッカーにデータを盗まれ脅されるも、身代金を支払わないと表明
  16. ツバメアーキテクツによる、東京の「NHK Media Design Studio」
  17. 奥田晃輔+堀井達也 / OHArchitectureによる、滋賀の「坂本の住宅」
  18. 山家明 / マウンテンハウスアーキテクツによる、東京・目黒の住宅「HOUSE in HIMONYA」
  19. 増田信吾と大坪克亘に、建築を学び始めた頃のエピソードを通して、現在の設計に対する「本当に必要か?」というスタンスを解明しようするインタビュー
  20. スミルハン・ラディックによる、チリ・ビルチェスの森の中に建つ、筒状の二本のトップライトの外観が印象的な住宅の写真

MVRDVが、ロックダウン中のオフィスの様子を伝える動画を自身のyoutubeアカウントで公開

MVRDVが、ロックダウン中のオフィスの様子を伝える動画を自身のyoutubeアカウントで公開しています。

From the 3D printers working overtime to make PPE, to hundreds of ghosts on the computers, join MVRDV partner and CEO Inger Kammeraat in this video to see what a day in MVRDV’s physical offices looks like right now!

イタリア・ミラノで、行政が、都市封鎖の解除に向けて、建築家・デザイナーに社会的な距離を保つ装置の考案を呼び掛け

イタリア・ミラノで、行政が、都市封鎖の解除に向けて、建築家・デザイナーに社会的な距離を保つ装置の考案を呼び掛けているそうです。リンク先はdezeen。
以下は、ミラノのプロモーション機関であるYesMilanoが都市封鎖解除に向けて公開した動画。

ズントー事務所プロジェクトリーダーの杉山幸一郎が、ズントー事務所の新型コロナウイルスへの対応や、その変化による建築への影響を綴った連載エッセイの最新回「働き方が変わる時 / 建築が変わる時」

ピーター・ズントー事務所プロジェクトリーダーの杉山幸一郎が、ズントー事務所の新型コロナウイルスへの対応や、その変化による建築への影響を綴った連載エッセイの最新回「働き方が変わる時 / 建築が変わる時」が、ときの忘れ物のサイトに掲載されています。
杉山幸一郎による、もう一つのエッセイ「For The Architectural Innocent」はアーキテクチャーフォトで好評連載中

サポーズ・荒木信雄・後藤周平らが手掛けた先進的な企業のオフィス事例を特集した雑誌『confort 174号 特集:オフィスデザインが働き方を変える』

サポーズ荒木信雄後藤周平らが手掛けた先進的な企業のオフィス事例を特集した雑誌『CONFORT 174号 特集:オフィスデザインが働き方を変える』がamazonで発売されています。出版社のサイトでは詳細な目次等を見ることができます

ホテルのロビーなのか、カフェなのか、ジムなのか。
これが働く場所? と驚くようなオフィスが増えています。
職種によって違いはあるものの、いまやオフィス空間には、
新しい発想を得たり、社内外でのコミュニケーションを促したり、
外部に向けて発信したり、内部の意識改革や意思統一の一助となる、
といった役割も求められているのです。
企業としてのアイデンティティを表すのはもちろん、それ以上に、
目指す企業のあり方や働き方、これから入社してほしい社員の像を掴み、
それを先取りして体現するのが、現代のオフィス空間ともいえるでしょう。

オフィスデザインが働き方を変える時代です。

隈研吾とブランディングデザイナー西澤明洋による、オンライントークイベント「アフターコロナの建築とデザイン」が開催

隈研吾ブランディングデザイナー西澤明洋による、オンライントークイベント「アフターコロナの建築とデザイン」が開催されます。開催は2020年5月14日19:00~20:10(予定)にyoutubeでライブ配信されます。

今回は、建築倉庫ミュージアムの取り組みのひとつである「建築領域における可能性の拡張」に対し、様々なジャンルのクリエイターを招いたトークセミナー「クリエイティブナイト」を主宰する株式会社エイトブランディングデザインに共鳴いただいたことから、本コラボレーションが実現いたしました。

登壇者には、同社代表であり、アーキテクチュアル・シンキング(建築的思考術)を提唱するブランディングデザイナー・西澤 明洋氏と、建築倉庫が運営する模型保管サービス「ARCHI-DEPOT ONLINE」にて、数多くの建築模型を保管する建築家・隈 研吾氏をお迎えいたします。「アフターコロナの建築的思考術」、「建築×ブランディング」、「建築模型の価値」等をキーワードに、第一線で活躍する両氏が、「今」考える建築とデザインについて語ります。

構造家の大野博史(オーノJAPAN)へのインタビュー動画

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