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町秋人建築設計事務所による、静岡・島田市の、元スーパーマーケットの建物を改修したマスキングテープ専門店「ヨハク社」
町秋人建築設計事務所による、静岡・島田市の、元スーパーマーケットの建物を改修したマスキングテープ専門店「ヨハク社」 photo©RACHI SHINYA

町秋人建築設計事務所による、静岡・島田市の、元スーパーマーケットの建物を改修したマスキングテープ専門店「ヨハク社」です。店舗のウェブサイトはこちら

【大きな空間はそれだけで魅力的である】

それは単純にスペースとして、ということもあるがそれ以上に余白の余らせ方には豊かさや美意識なども反映される。
そういった目に見えてこない部分や未来に対しても意識的になり設計することが大事だと思っている。

今回、マスキングテープ専門店の移転計画をした。移転先は、築40年の元スーパーマーケットの建物である。
設計にあたりマスキングテープ店として成り立たせることは勿論だが、元スーパーという空間構成や空間の大きさを最大限に活かし、次へのアクションのきっかけになる様な店づくりの手伝いをしたいと思った。

建築家によるテキストより
最も注目を集めたトピックス [期間:2020/3/17-3/22]
最も注目を集めたトピックス [期間:2020/3/17-3/22]

アーキテクチャーフォトで、先週(期間:2020/3/17-3/22)注目を集めたトピックスをまとめてご紹介します。リアルタイムでの一週間の集計は、トップページの「Weekly Top Topics」よりご覧いただけます。


  1. 「新しい建築士制度の概要」のPDFを国土交通省が公開
  2. 隈研吾とK2LDアーキテクツが、シンガポールの「Founders’ Memorial」設計国際コンペに勝利。提案の画像も公開
  3. 【特集:“山”と“谷”を楽しむ建築家の人生】富永大毅によるレビュー「選べない仕事の先に切り開かれる建築家の新しい作家性」
  4. 長坂常 / スキーマ建築計画による、東京・目黒区の事務所「ライゾマティクス オフィス」
  5. ヘルツォーグ&ド・ムーロンが内外装を手掛けるユニクロの店舗が銀座に5月オープンし、さらに藤本壮介のデザイン監修によるユニクロ店舗が4月に横浜にオープン
  6. 西沢大良による、母校の高校生に向けて自身の経験を綴ったテキスト「天職との出会い方」
  7. 2019年度のJIA日本建築大賞を、古澤大輔の自邸「古澤邸」が受賞
  8. 乾・RING・フジワラボ・o+h・吉村設計共同体による「京都市立芸術大学及び京都市立銅駝美術工芸高等学校移転」の実施設計概要がPDFで公開
  9. 吉村真基建築計画事務所|MYAOによる、三重の、既存住宅の改修と増築「西坂部の家」と論考「生きのびるための折衷主義」
  10. 高野ユリカが、アルヴァ・シザの建築をテーマに撮影した一連の写真
  11. 山田紗子による東京・世田谷区の自宅兼事務所「daita2019」の、高野ユリカが撮影した写真
  12. 日建設計 / 谷口景一朗+茅原愛弓+康未来による、東京・港区の「荒川ビル」
  13. 真泉洋介 / プラスマイズミアーキテクトによる、神奈川・平塚市の事務所「平塚のピタットハウス」
  14. 小田真平建築設計事務所+アトリエロウエによる、大阪・高槻市の、百貨店内の生花店「フローリスト蘭蘭」
  15. 瀧尻賢と寺本愛による、京都・南丹市の高等学校内のトイレの空間デザイン「TEAROOM」
  16. 坂茂・石山修武・新谷眞人が登場する、構造家・松井源吾を特集した、竹中工務店の広報誌「approach 2020 春号」のオンライン版
  17. 住友恵理 / ERI SUMITOMO ARCHITECTSによる、東京のトレーニングジム「Yumi Core Body Shinjuku」
  18. 神本豊秋+再生建築研究所による、渋谷の既存ビルを改修した斫り跡を残した開口部が特徴的な「神南一丁目ビル再生計画」の写真と概要
  19. フィリップ・ジョンソンが1949年に完成させた「グラスハウス」のガラスが、2019年夏の極端な温度変動でひび割れ、その交換の様子をレポートした記事
  20. 京都市立芸術大学移転設計プロポで受託候補者に選ばれた「乾・RING・フジワラボ・o+h・吉村設計共同体」の提案書が公開

『「贋作」建築と撤去訴訟=韓国』(中央日報) 丹下健三が1960年に完成させ、浦辺鎮太郎が1983年に美術館に改修した旧倉敷市庁舎(倉敷市立美術館)が、登録有形文化財に

丹下健三が1960年に完成させ、浦辺鎮太郎が1983年に美術館に改修した旧倉敷市庁舎(倉敷市立美術館)が、登録有形文化財になるようです。リンク先はNHKのニュース記事です。文化庁が公開している2020年2年3月19日に公開された新規に登録される全国133件のリストのPDFはこちら。旧倉敷市庁舎(倉敷市立美術館)の建物の写真と概略はこちらのページに簡潔にまとまっています

こちらは文化庁のPDFでの同建築の紹介テキスト。

昭和35年に倉敷市が建てた鉄筋コンクリート造の庁舎。丹下健三の設計によるモダニズム庁舎建築の好例。昭和58年に倉敷市出身の建築家浦辺鎮太郎(うらべしずたろう)の設計で改修し、市立美術館に転用。

藤森照信が、令和元年度日本芸術院賞を受賞

藤森照信が、令和元年度日本芸術院賞を受賞しています。「ラ コリーナ近江八幡 草屋根」(平成27年竣工)が対象作品のようです。

賞の概要

日本芸術院では,会員以外の者で,卓越した芸術作品と認められるものを制作した者及び芸術の進歩に貢献する顕著な業績があると認められる者に対して,毎年,恩賜賞と日本芸術院賞を授与しています。
日本芸術院賞は,昭和16年から戦中,戦後の一時期を除いて毎年授与しており,平成30年度において第75回を数えています。
恩賜賞は日本芸術院賞を受賞した者の中から特に選ばれて贈られる賞です。
恩賜賞には賜品が,日本芸術院賞には賞状,賞牌,賞金が贈られます。
平成30年度恩賜賞・日本芸術院賞の授賞式は,天皇皇后両陛下の行幸啓を仰ぎ,令和元年6月24日に挙行されました。

日本芸術院についてはこちら。

役割

日本芸術院は,芸術上の功績顕著な芸術家を優遇するための栄誉機関です。
また,芸術の発達に寄与する活動を行うとともに,芸術に関する重要事項を審議し,これを文部科学大臣又は文化庁長官に意見を述べることができるとされています。

沿革

日本芸術院は,明治40年6月に文部省美術展覧会(文展)を開催するために設けられた美術審査委員会を母体とし,大正8年9月に「帝国美術院」として創設されました。
その後,昭和12年6月に美術のほかに文芸,音楽,演劇,舞踊の分野を加え「帝国芸術院」に改組されるなどの拡充を経て,昭和22年12月に「日本芸術院」と名称を変更し,今日に至っています。

津川恵理による論考「Circular Publicness──個人の表現により再編される生態学的情報の循環」

津川恵理による論考「Circular Publicness──個人の表現により再編される生態学的情報の循環」が、LIXILのサイトに掲載されています。

トラフによる、リクルートGINZA8ビルのエントランスロビーの改修計画「G8ロビー」の写真

トラフのウェブサイトに、リクルートGINZA8ビルのエントランスロビーの改修計画「G8ロビー」の写真が12枚掲載されています。

リクルートGINZA8ビルのエントランスロビーの改修計画。
カフェの新設に伴い、従来のロビー機能だけでなく休憩ができ、隣接するクリエイションギャラリーG8の利用状況に応じて多用な使い方ができる場が求められた。

カフェを中心にベンチが点在する構成で、普段はロビーとして待合スペースや打ち合わせ、カフェで販売されるコーヒーやお弁当を飲食する場所として使え、ギャラリーのオープニングパーティーやレクチャ―時には、ベンチを移動させてレイアウトを変更できるようなスペースを提案した。

石貼りの床や、鏡面の天井など、平滑な素材が使われている空間に対して、素材感のある木毛セメント板で壁面と柱を覆った。展示壁としても機能する同素材を、白く塗装することでギャラリーとの一体感を持たせ、石張り目地の既存モジュールをそのパネル割と合わせ、空間全体を統合した。ビル受付の案内板や点在する立て看板などのサインについても、空間に合わせて白く塗装した木毛セメント板やOSB板を使い一新した。コーヒーを置いて座れるよう座面を広くとった門型のベンチは、家具メーカー・カリモクの技術を活かし、無垢材を円形断面に加工して、手触りの良いディティールに仕上げることで、空間に柔らかさを与えている。また、カフェの外装グラフィックは様々なデザイナーによって定期的に一新される。

日本のグラフィックデザインの中核を担うギャラリーを有するロビー空間に、新しい機能を加えることでより多くの人を受け入れ、交流を活性化できる場を目指した。

神本豊秋+再生建築研究所による、渋谷の既存ビルを改修した斫り跡を残した開口部が特徴的な「神南一丁目ビル再生計画」の写真と概要
神本豊秋+再生建築研究所による、渋谷の既存ビルを改修した斫り跡を残した開口部が特徴的な「神南一丁目ビル再生計画」の写真と概要弊サイトの撮影による見学会時の写真。 photo©architecturephoto

神本豊秋+再生建築研究所による、渋谷の既存ビルを改修した斫り跡を残した開口部が特徴的な「神南一丁目ビル再生計画」の写真が4枚と概要が、再生建築研究所のサイトに掲載されています。ここでは弊サイトが撮影した見学会時の写真も併せて紹介します。

<増改築履歴の是正と耐震性能の不足>

築40 年の飲食ビルの再生計画である。  既存建物は渋谷駅から徒歩10 分、周辺には渋谷区役所、国立代々木競技場、NHK ホールが建つ。再開発が進む渋谷らしい活気をもちつつ、明治神宮や代々木公園へと繋がるエリアに位置し、渋谷の顔に当たる場所である。  既存建物は飲食店舗として新築された開口のほとんどない建物で、以後、外観へのルーバーの設置など幾度も改修が繰り返されていた。建物のコンディションとしては、旧耐震の建物であり現行の耐震基準を満たしていないことや、既存躯体へ張り付けられた湿式石貼りの剥落、確認申請の履歴のない違反増築等が見受けられ、継続して使用するのは難しい状態であった。渋谷では様々な需要用途が移り変わっている。建物を取得したクライアントからは、地階の飲食店舗を残したまま、居ながらによる耐震改修だけでなく、事務所ビルへの用途変更を行い、遵法性・建物性能を担保した上で活用できるようにすることが求められた。既存建物の増改築履歴の是正と新設開口時の外壁の斫りによって生み出される施工誤差から生まれるゆらぎを使って建物を再生することを試みた。

その他の弊サイトによる写真は以下で紹介します。

坂茂・石山修武・新谷眞人が登場する、構造家・松井源吾を特集した、竹中工務店の広報誌「approach 2020 春号」のオンライン版

坂茂石山修武新谷眞人が登場する、構造家・松井源吾を特集した、竹中工務店の広報誌「approach 2020 春号」のオンライン版が公開されています。

【ap job更新】 様々なビルディングタイプを手掛け受賞歴も多数の「アトリエ慶野正司」が、意匠設計スタッフ(経験者)を募集中
【ap job更新】 様々なビルディングタイプを手掛け受賞歴も多数の「アトリエ慶野正司」が、意匠設計スタッフ(経験者)を募集中
【ap job更新】 様々なビルディングタイプを手掛け受賞歴も多数の「アトリエ慶野正司」が、意匠設計スタッフ(経験者)を募集中

様々なビルディングタイプを手掛け受賞歴も多数の「アトリエ慶野正司」の、意匠設計スタッフ(経験者)募集のお知らせです。詳しくは、ジョブボードの当該ページにてご確認ください。アーキテクチャーフォトジョブボードには、その他にも、色々な事務所の求人情報が掲載されています。
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私達は、栃木県小山市に拠点を置き関東を中心に活動しています。
現在8名のスタッフが意欲的に意匠設計に取組んでいますが、業務拡大に伴い更なる設計スタッフを募集しています。

今年で設立36年を迎え、地方拠点の設計事務所ながら広域に多彩な建物を丹念に取組み、質の高い設計を通して発信力のある建築家集団を目指しています。
代表の慶野は、大学・高専の非常勤講師やJIA日本建築家協会の役員も長年務めており、地域の建築コミュニティーはもちろん、中央との連携も深く充実した建築に関わるネットワークの中で、地方にいる良さを活かしながら先進の建物づくりに取組んでいます。

設計しているプロジェクトは、住宅、店舗、クリニック、保育園、福祉施設など比較的小規模な建物が主であり「立地環境との付き合い方」や「そこでの過し方」から考える設計を心がけています。
多くのプロジェクトが同時進行しており、複数のスタッフがチームとして、また経験と能力のあるスタッフは単独で活動しています。日頃の設計業務を通してスキルUPし更に高い職能を発揮することを目的としており、
また設計業務で求められる1~10までを習得できる環境であることから、過去多くのスタッフも独立し各地各様で活躍しています。

この度の募集は、設計事務所での意匠設計経験者で、プロジェクトを担当できる方、また担当能力の習得を求めている方を募集しています。(設計経験期間は問いません)
または、組織事務所勤務経験者で小規模な建物に関わりたい方、独立前に住宅以外の設計も経験されたい方なども歓迎です。

栃木県小山市は都心まで約40分と北関東の交通の要衝であり、まだまだ自然環境の残る快適性や利便性に富む住良さ指数の高い「まち」と評価されています。

興味のある方は、事前の事務所見学も歓迎します。
Uターン、Iターンの方、地元の方、是非お待ちしております。
弊社ホームページ
http://www.at-keino.com

【受賞歴】
「グッドデザイン賞」「建築士会連合会賞奨励賞」「日事連建築賞奨励賞」
「キッズデザイン賞」「こども環境学会賞デザイン奨励賞」「医療福祉建築賞」
「LOCAL REPUBLIC AWARD」「栃木県マロニエ建築賞」など多数

【作品掲載誌】
「新建築」「近代建築」「商店建築」「建築ジャーナル」など

青木弘司+AAOAAによる「相模原の家」を、青木が解説している動画 フィリップ・ジョンソンが1949年に完成させた「グラスハウス」のガラスが、2019年夏の極端な温度変動でひび割れ、その交換の様子をレポートした記事

フィリップ・ジョンソンが1949年に完成させた「グラスハウス」のガラスが、2019年夏の極端な温度変動でひび割れ、その交換の様子をレポートした記事が、archpaper.comに掲載されています。写真も3枚掲載されています。
以下は、その交換の様子を捉えたタイムラプス動画。

【ap job更新】 株式会社矢野建築設計事務所が、設計スタッフ(正社員)を募集中
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【ap job更新】 株式会社矢野建築設計事務所が、設計スタッフ(正社員)を募集中方丈の屋根

株式会社矢野建築設計事務所の、設計スタッフ(正社員)募集のお知らせです。詳しくは、ジョブボードの当該ページにてご確認ください。アーキテクチャーフォトジョブボードには、その他にも、色々な事務所の求人情報が掲載されています。
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株式会社矢野建築設計事務所では設計スタッフ(正社員)を募集しています。

われわれは建築、インテリア、家具、ランドスケープと幅広く設計をする会社です。
東京と高知(四国)の2拠点で設計活動をしており、都市部と地方都市での仕事を同時に進めています。

経済状況や自然環境、施工体制の異なる条件で建築を考え、それぞれの場所で建築を作ることの可能性について皆で議論をしながら、プロジェクトを実現してきました。

現在、様々な内容の建築の設計・提案の機械が増えているため、スタッフを2名程度募集します。
スタッフは1年目から担当プロジェクトをもち、基本設計、実施設計、現場監理まで主体的に関わることができます。

受賞歴
・2016年 SD Review 2016 SD賞 / House N
・2017年 第5回高知県建築文化賞 新人賞 / 相生町の家
・2019年 JID AWARD 2019 NEXTAGE部門賞 / 方丈の屋根

住友恵理 / ERI SUMITOMO ARCHITECTSによる、東京のトレーニングジム「Yumi Core Body Shinjuku」
住友恵理 / ERI SUMITOMO ARCHITECTSによる、東京のトレーニングジム「Yumi Core Body Shinjuku」 photo©岡本隆史

住友恵理 / ERI SUMITOMO ARCHITECTSによる、東京のトレーニングジム「Yumi Core Body Shinjuku」です。

トレーニングジムのインテリアデザイン。器具やマシーンを使わず、床のみを使用する使い方から、床に重心を置くようなコンセプトとした。窓周りや柱を覆うように新しい腰壁や家具を置くことで鏡に写り込んだときに一体感を与える。トレーニングルーム内の家具はすべて腰壁より低い高さとし、座ったときに親密さを感じられるような空間とした。既存の柱や壁は元のクロスや仕上げのままとし、最低限のコストで効果を得られるようにしている。

建築家によるテキストより
【ap job更新】 アトリエ設計事務所の施工専門の「泰進建設株式会社」が、新規スタッフ(技術系・メディア系)を募集中
【ap job更新】 アトリエ設計事務所の施工専門の「泰進建設株式会社」が、新規スタッフ(技術系・メディア系)を募集中
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アトリエ設計事務所の施工専門の「泰進建設株式会社」の、新規スタッフ(技術系・メディア系)募集のお知らせです。詳しくは、ジョブボードの当該ページにてご確認ください。アーキテクチャーフォトジョブボードには、その他にも、色々な事務所の求人情報が掲載されています。
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応募条件:年齢18~30歳位
※現代建築に興味のある方

業務内容:技術系  ・・ 建築施工管理、CAD図面作成等
     メディア系 ・・ 広告窓口、営業、積算、資料作成等

瀧尻賢と寺本愛による、京都・南丹市の高等学校内のトイレの空間デザイン「TEAROOM」
瀧尻賢と寺本愛による、京都・南丹市の高等学校内のトイレの空間デザイン「TEAROOM」 photo©西岡潔

瀧尻賢 / Atelier Satoshi Takijiri Architectsの空間設計と寺本愛の空間アートディレクションによる、京都・南丹市の高等学校内のトイレの空間デザイン「TEAROOM」です。

本プロジェクトは、瀧尻が2018年に手がけた同校3階女子トイレが評価され、4階女子トイレの空間デザインも任せられたことがきっかけで始まった。

学校側の要望はイメージカラーである「黄色」を取り入れることのみ。自由度の高い環境で、建築家は新しい空間の在り方を提案するべくアーティスト寺本愛に声を掛け、今回の共同プロジェクトが実現した。

空間のテーマは「茶室」。満月を思わせる丸鏡。掛け軸を模した姿見。和室を彷彿とさせる竿縁天井などが抽象的にプロットされ、屏風を連想させる壁面には松や手、タオルの絵が控えめに描かれている。

プロジェクトの進め方としてはまず瀧尻が全体の骨格部分を構成。寺本がそれをもとに校内リサーチの際に記憶に残ったフォルムや質感、イメージを加える。アーティストの描くラフスケッチを建築家が図面、CGに落とし込むといったやりとりを何往復も重ねていくことで、ふたりの思想はひとつひとつのアイデアがどちらによる発案かわからないほどに混ざり合っていった。

茶道において「茶室」は人をもてなし、風景を愛でる空間である。当プロジェクトのトイレも限られた空間ではあるが、茶室と同じくその使用目的以上に拡張性を持つ空間であり、現代的に茶室を捉えるという意味も込め「TEAROOM」と名付けた。

建築家によるテキストより

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