西口賢建築設計事務所のウェブサイトに、愛知・岡崎の、敷地内に配された植栽と、住宅の木架構が混然一体となった住宅「大地の家」の写真が沢山掲載されています。こちらのページには、施工プロセスの写真が多数掲載されています。こちらのPDFに建築の平面図なども掲載されています。
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三井嶺建築設計事務所が設計した、東京・世田谷区の商業施設「柳小路南角」です。
施設の公式サイトはこちら。
東京・二子玉川における、テナントビルの計画。百貨店裏の、路地の入り組んだエリアに建つ。
路地の雰囲気を取り込むべく、通り抜けの通路を建物中央に配し、階段を正面にも設けることで、2階を含めて行き止まりのない平面計画とした。
柱・梁は木造で、ラフ材を束ねた前例のない構造を試みた。集成材は用いていない。荒々しくも柔らかい木の質感と量感を活かすため、接合部に金物が一切露出しないよう工夫した。木の束が隙間なくがっちりと組み合さった「貫」のようなディテールが、安心感と居心地の良い雰囲気を醸し出す。
仕上げは、「新築に見えないように、街に馴染むように」というクライアントの要望を受け、時間を積み重ねてきたようなデザインとした。互いにフィードバックを重ねながら統合的にデザインするのではなく、段階を踏んで積み上げていく手法を採った。
佐久間達也空間計画所による、埼玉・戸田市の住宅の改修「Ornament for the Piano room」です。
一般に、装飾という言葉は機能の無い形態や形式を、空間にプラスすることを示していると思う。
装飾を繰り返し反復させ氾濫させることにより空間を有機的にあるいは華美にするという考え方があるし、また逆に装飾を出来る限り排除するということも長く広く行われてきた。ここで施したことは空間を構成する「壁」と「天井」という、基本的に分節された面領域の境界をフィレットによりフェードアウトさせ、入隅の線分を曲面に置き替えた、マイナスの装飾である。
関祐介 / YUSUKE SEKI Studioが設計した、石川・金沢の宿泊施設「KUMU 金沢」の写真が15枚、designboomに掲載されています。施設の公式サイトはこちら。
以下は施設の様子を伝える公式動画。
高橋勝建築設計事務所一級建築士事務所が設計した、滋賀・甲賀市の住宅「紫香楽宮近くの家」です。
東西の2方向接道で敷地GLと道路レベルが近い、通行者との距離がとても近い敷地である。
これは本プロジェクトで前提条件であるバリアフリー要件を満たすために探し出された敷地であり、その条件で見いだされた敷地特性、平屋計画である。この場所で、新しい地域コミュニティとの関係を構築しながら、プライバシーにも配慮した上で外部空間を生活に目一杯取り込める家を目指した。
上記の目的のために我々が提案したのは、U字型のプランのコートハウスである。
中央の庭の周りをポーチ→玄関+客間→居間→食堂→個室と一方通行で主要な生活空間はパブリックからプライベートな空間へとグラデーションのように連続的に変化していく。
一般財団法人佐々木泰樹育英会による、建築専攻大学生・大学院生を対象とした奨学金(2020年度前期)の募集要項等が公開されています。原則的に返還不要との事。
石川素樹建築設計事務所が設計した、東京・渋谷区の、専修学校・飲食店「桜丘町のビル」です。
「桜丘町のビル」は、渋谷駅の喧騒からその先の閑静な住宅街を経て代官山に抜ける道の渋谷寄りの中腹にある。いわば緩衝帯のようなエリアであることから、シンプルなボリュームの構成をなるべく素のままに表現することがこの場所に適していると考えた。用途である教室に対する遮音性の確保や、周辺が一車線の道路や路地ということもあって大きい鉄骨を振り回すことが難しい状況をふまえてRC 造という結論に至った。
スティーブン・ホールへのインタビュー「建築の本質は自由だ」と、寺田倉庫にて開催中のホールの建築展「Steven Holl : Making Architecture」の様子を紹介する記事が、beyondarchitecture.jpに掲載されています
田根剛と皆川明が、東京都現代美術館での、田根が会場構成した展示「ミナ ペルホネン/皆川明 つづく」のプロセスを語り合った対談の内容が、dot.asahi.comに掲載されています。
nendoが内装を手掛けた、外資系プロフェッショナルファームの東京支社内に新設されたIoTセンター「Digital hub in Tokyo」の写真が24枚、公式サイトに掲載されています。
以下は本作品の動画。
プロフェッショナルファーム東京支社内に新設された「IoTセンター」のインテリアデザイン。新しいデジタル技術などを紹介するための3つのギャラリーとラウンジエリア、各種セミナーやイベントなどが行える多目的スペースに加え、ミーティングルームやワークスペースといったオフィス機能も備えている。
デジタルの世界において、あらゆる情報が「0」と「1」の集合体に変換されてから格納や再現といった処理が行われていることから、インテリアもまた「0」と「1」の集合体を凹凸状にした透明ガラスを使って空間を間仕切っていくことにした。まずは強度確保のために2層の合わせガラスとし、間に4層のフィルムを挟み込むことで飛散防止効果を持たせることに。凹凸の加工は、板ガラスをステンレス製の金型の上に乗せ、熱を加えることでガラスが柔らかくなり、自重のたわみによって成形される。金型の小口の厚みや形状はいくつも検討され、最終的にガラスとの接点が最も少なくなるように エッジを研磨して尖らせた3mm厚のものが採用された。熱処理の際は2枚のガラスを同時に行うが、8mm厚と6mm厚という厚みの異なるものを使用することで2枚の接合面の精度を高めることができ、気泡の侵入を最少化することができた。尚、完成したガラス板は表面の凹凸によって吸盤が効かないため、移動や設置時には通常の倍以上の人手が必要になるという、非常に手間のかかる大掛かりな工事となった。
最終的に出来上がった空間の中を歩き回ると、窓の外に広がる景色、展示物、植栽、そして来場者の気配などが歪みながらレイヤー状に重なっている様子がわかる。この、実像と虚像が心地よく溶け合っている風景を通じて、デジタルとリアルを融合させるIoTの未来を表現したいと考えた。
様々なアワードや著書で注目される「アートアンドクラフト」の、建築/不動産のハイブリッド型スタッフ募集のお知らせです。詳しくは、ジョブボードの当該ページにてご確認ください。アーキテクチャーフォトジョブボードには、その他にも、色々な事務所の求人情報が掲載されています。
新規の求人の投稿はこちらからお気軽にお問い合わせください。
「建築/不動産のハイブリッド型スタッフ募集」
アートアンドクラフトは1994年から大阪を中心に活動している、リノベーションを専業とした建築の設計と施工、不動産の取引およびコンサルティングの会社です。
1998年から開始したリノベーション事業は個人住宅が主軸ですが、2011年より大阪R不動産の運営を開始して以降、事業用不動産のプロジェクトも増え、扱うビルディングタイプも用途も非常に幅広くなってきています。
これまでは技術職(=建築)と営業職(=不動産)に職種を分けて採用をしてきましたが、今回の募集では将来的に建築と不動産の領域を横断できるハイブリッドな人材を目指す方の応募をお待ちしております。
建築と不動産の視点を持ち合わせ、リノベーションという手法で「あたらしい何か」を提案できる会社であり続けたいと思っています。
■近年の主な受賞歴
2015年 先進的なリフォーム事業者表彰事業者[経済産業省]
2016年 APartMENT[大阪市ハウジングデザイン賞・特別賞]
2017年 新桜川ビル[リノベーションオブザイヤー総合グランプリ]
2018年 新桜川ビル[大阪市ハウジングデザイン賞・特別賞]■主な著書
2006年 スマイ主義[きんとうん出版]
2007年 みんなのリノベーション[学芸出版社]
2018年 不動産リノベーションの企画術[学芸出版社]
川の向こう側で建築を学ぶ日々
今年から、「修行」を始めた。修行といっても非常勤職員という肩書だ。
週に2日、天竜川を挟んで浜松の隣に位置する磐田の渡辺隆建築設計事務所に勤めている。
一度独立してから修行するというのはあまり聞いたことがないけど、これまで403architecture [dajiba]で8年半がむしゃらにやってきた建築とはまた別の建築のつくり方に触れたいと考えた結果選んだのがこの道だ。
日々新しいことを学んでいて、とても充実している。
人によっては些細なことかもしれないが、自分にとっては大きな気付きだと思う学びがある。
その学びを少しでも多くの人に、という機会をアーキテクチャーフォトの後藤さんにいただき、今回から10回ほど連載という形で筆を進めさせてもらうことになった。
建築に関係する人もそうでない人も、少し先の未来の判断材料に、これからの働き方の参考に、あるいは少し硬い言葉を使えば、建築家の作家性の相対化の機会となれば幸いだ。
非常勤職員の理由
まず、何故独立してるのに修行なのか、それを説明していく。
理由は自分と渡辺事務所それぞれにあって、それらがうまく噛み合って実現に至った。
〈自分の立場での理由〉
・dajibaとは違ったアプローチでの建築をつくるプロセスを学びたい
・息子が生まれ、安定した収入があるととても助かる
・建築家の作家性について改めて考えたい
〈渡辺さんの立場での理由〉
・これまでのトップダウン的な建築のつくり方を少し変更しスタッフの意見も汲んだ形で進めたい、その潤滑油になってほしい
・これまでつくった建築の考え方を整理してこれからにつなげたい
・建築を職にする際の新しい働き方を社会に提示したい
上記のような双方の理由とタイミングが重なり、自分の方から2018年の暮れにお話しを持ちかけた。渡辺さんの方も快諾してくれ、2019年の春から働き始めたという経緯である。
そもそも、dajibaは全員どこかの設計事務所に勤めた経験もなく、「なんとなく仕事あるからいけるっしょ!」とノリで浜松で独立してしまったものだから、ここまでの8年半は社会のルールを知らずに突入した苦難の連続であった。
例えば見積もりって何?確定申告ってなんぞや、請求書?領収書ってどっちがどっち?みたいな一般的なところから始まり、図面の描き方も学生の時のルールに毛が生えたくらいのものだったし、建築基準法もよくわからない。とにかく実務を何も知らなかったのである。
そこで我々を助けてくれたのが渡辺さんだった。
我々は事あるごとに渡辺さんを訪ね、見積もりのとり方や法規の解釈、施主対応のコツや、屋根板金の雨仕舞の納まりについて、聞きまくった。
渡辺さんは本当に毎回快く応えてくれた。ある時は見積もり用の図面一式を貸してくれて、またある時は確認申請機関に電話で質問してくれた。また、今のdajibaの図面枠は渡辺事務所のそれが参照元になっていたりもする。
渡辺さんは、住宅から比較的大きな公共物件まで幅広いサイズと種類の建築を手掛けている。
そのまま独立した我々とは対照的に、浜松を拠点とする株式会社竹下一級建築士事務所(以下「竹下」)という中規模の組織事務所で長く勤務した経験を持つ。だから、dajibaの、事務所運営から図面の描き方まで誰にも教わらずやってきた独自のやり方と比較すると、それはもう圧倒的に「ちゃんとしている」設計事務所だと僕には感じられる。
元木大輔 / DDAAが設計した、ポップアップショップ「BANG & OLUFSEN ESTNATION ROPPONGI HILLS」です。
Bang&Olufsenのポップアップショップのための什器は、ディテールだけでできている。もう少し正確に説明すると、透明なアクリル同士を接合するディテール部分が完全にむき出しに乾式工法だけで固定されている。ここでは什器だけをデザインしているけれど、空間や建築においてディテールがむき出しになっている、ということは分解可能であるということだ。分解が可能ということは、将来に移動の可能性が出てきた際に有利となる。さらに設備や構造がむき出しになるということは、今後の改修や修繕の可能性を想定している、ということでもある。竣工時点で完成するのではなく、もう少し長いタイムラインでデザインを考えたい。そしてその「完成しないこと」そのものが意匠を決定しているような状態をデザインの根拠にすることはできないだろうか。
石川素樹建築設計事務所が設計した、神奈川・厚木市の、専用住宅・店舗「望月商店」です。
「望月商店」では、オーナーがすぐ使えるように、かつ店舗の接客に影響を及ぼさないように2階住居部に隣接して商談とお得意さんが試飲できる場を設け、吹抜けを介して1 階店舗とも一体となるようにしている。各空間の端から端まで天窓を設けることで安定した光量を確保し、さらに障子に通すことで、季節や場面に応じたやわらかい光を店内まで届くようにした。障子類は光や酒類に対する紫外線をやわらげるのみならず、閉めればプライベートな空間にでき、開け放して吹抜けとつなげることで自然通風によって暖気を逃し、室温を調整する役割も果たしている。
鈴木理考建築都市事務所+座二郎+高橋みのりが設計した、建設会(前田建設工業)勤務で漫画家の座二郎の自邸で、リビングに屋根がない「オープンスカイハウス 」の生活の様子と住み手のインタビューを収録した動画です。座二郎のインタビューはこちらに。動画の制作は中国のメディア・一条。
奥野崇建築設計事務所が設計した、愛媛・松山市の、集合住宅の住戸「城西のマンション(改修)」です。
マンションの改修という仕事は、鉄筋コンクリートの柱・梁・壁や、開口部の位置など変ええることのできない既存部分を前提としてなされます。制約ある枠組みの中で、じっくり観察をし、長所短所を見出し、調律していくような感覚。