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中村浩士建築設計事務所による、埼玉・越谷市の「うどん屋『もり豊』」。過去の名残で水田が残る地域。のどかな環境を活かした在り方を目指し、隣地に合わせた配置と平面で“田んぼの稲を存分に眺められる”建築を考案。90角の杉材を300本吊ったルーバーは“巨大な暖簾”をイメージ
中村浩士建築設計事務所による、埼玉・越谷市の「うどん屋『もり豊』」。過去の名残で水田が残る地域。のどかな環境を活かした在り方を目指し、隣地に合わせた配置と平面で“田んぼの稲を存分に眺められる”建築を考案。90角の杉材を300本吊ったルーバーは“巨大な暖簾”をイメージ外観、隣地の水田側より見る、夜景 photo©中村絵
中村浩士建築設計事務所による、埼玉・越谷市の「うどん屋『もり豊』」。過去の名残で水田が残る地域。のどかな環境を活かした在り方を目指し、隣地に合わせた配置と平面で“田んぼの稲を存分に眺められる”建築を考案。90角の杉材を300本吊ったルーバーは“巨大な暖簾”をイメージ外観、駐車場側より見る、夜景 photo©中村絵
中村浩士建築設計事務所による、埼玉・越谷市の「うどん屋『もり豊』」。過去の名残で水田が残る地域。のどかな環境を活かした在り方を目指し、隣地に合わせた配置と平面で“田んぼの稲を存分に眺められる”建築を考案。90角の杉材を300本吊ったルーバーは“巨大な暖簾”をイメージ客席 photo©中村絵
中村浩士建築設計事務所による、埼玉・越谷市の「うどん屋『もり豊』」。過去の名残で水田が残る地域。のどかな環境を活かした在り方を目指し、隣地に合わせた配置と平面で“田んぼの稲を存分に眺められる”建築を考案。90角の杉材を300本吊ったルーバーは“巨大な暖簾”をイメージ客席から開口部越しに水田を見る。 photo©中村絵

中村浩士建築設計事務所 / 中村工務店が設計した、埼玉・越谷市の「うどん屋『もり豊』」です。
過去の名残で水田が残る地域での計画です。建築家は、のどかな環境を活かした在り方を目指し、隣地に合わせた配置と平面で“田んぼの稲を存分に眺められる”建築を考案しました。また、90角の杉材を300本吊ったルーバーは“巨大な暖簾”をイメージして作られました。店舗の公式サイトはこちら

敷地は埼玉県越谷市レイクタウン付近の住宅地。
過去の名残で田んぼが残る場所にある。そんな場所に建つうどん屋の新築計画。隣地は田んぼで、建設地も元々は田んぼ。

建築家によるテキストより

まず初めに田んぼの長閑な環境を活かすべく設計をスタートした。
建物の配置と平面計画を隣地の田んぼの土地の長方形の形状に併せて短辺は4550mm、長辺を27mと細長い建物形状とした。
田んぼ越しの建物の風景を見ての通り、建物内部からはうどんを食べながら田んぼの稲を存分に眺めることが出来る。南から北に吹く風は建物内部を通り北側の田んぼに抜けていく。風で揺れる稲もまたこの土地に吹く心地よい風を表現している。

建築家によるテキストより

建物の外周部には断面が90mm角、長さが3mの杉材を300本程吊ってルーバーの役割を果たしているが、実はこの吊り柱は巨大な暖簾をイメージしている。
吊り柱で造った暖簾で客を招き入れ、建物内部に入ると外部からの印象とはまた違った開放的な空間があり目の前には稲があり、そこで店主が造ったこだわりのうどんと天麩羅を食べ、そしてビールを飲んで寛ぐことができるうどん屋が出来たと思う。

あえて畏まらずにラフに仕上げた砂利の駐車場から誰もが気軽に木造の暖簾をくぐり、店内に入れば客の賑わいがコンクリートの床で反響し、木造の香りと架構で囲われた空間の目の前には田んぼがある。
近所の爺さんと婆さん達の楽しむ声がうるさく聞こえるくらいの雰囲気が丁度良い。

建築家によるテキストより
藤田雄介+寺澤宏亮 / Camp Designによる、東京の住戸改修「公園上の家」。公園に面した集合住宅の中での計画。風景を取込み“開放感”を得られる空間を求め、収納を兼ねた腰壁と建具の組合わせで領域を仕切る構成を考案。掃出し窓に障子を設けて“落ち着いた”室内環境にも転換可能とする
藤田雄介+寺澤宏亮 / Camp Designによる、東京の住戸改修「公園上の家」。公園に面した集合住宅の中での計画。風景を取込み“開放感”を得られる空間を求め、収納を兼ねた腰壁と建具の組合わせで領域を仕切る構成を考案。掃出し窓に障子を設けて“落ち着いた”室内環境にも転換可能とする奥:リビング、手前:ダイニング photo©長谷川健太
藤田雄介+寺澤宏亮 / Camp Designによる、東京の住戸改修「公園上の家」。公園に面した集合住宅の中での計画。風景を取込み“開放感”を得られる空間を求め、収納を兼ねた腰壁と建具の組合わせで領域を仕切る構成を考案。掃出し窓に障子を設けて“落ち着いた”室内環境にも転換可能とするダイニングからワークスペースとベッドルーム側を見る。 photo©長谷川健太
藤田雄介+寺澤宏亮 / Camp Designによる、東京の住戸改修「公園上の家」。公園に面した集合住宅の中での計画。風景を取込み“開放感”を得られる空間を求め、収納を兼ねた腰壁と建具の組合わせで領域を仕切る構成を考案。掃出し窓に障子を設けて“落ち着いた”室内環境にも転換可能とするベッドルーム photo©長谷川健太

藤田雄介+寺澤宏亮 / Camp Designが設計した、東京の住戸改修「公園上の家」です。
公園に面した集合住宅の中での計画です。建築家は、風景を取込み“開放感”を得られる空間を求め、収納を兼ねた腰壁と建具の組合わせで領域を仕切る構成を考案しました。また、掃出し窓に障子を設けて“落ち着いた”室内環境にも転換可能としています。

都心部の広い公園に面した場所に建つ、集合住宅の一室の改修である。

既存建物自体は少し古く、団地に近い建物だった。この場所の特徴である、眼下に広がる公園や都市の風景を庭のように取り込みながら、小さな居場所の連なりをいかにしてつくれるかを考えた。

建築家によるテキストより

クライアントは若い夫婦で、60㎡程のスペースの中にキッチン・ダイニング・ソファースペースのあるリビング・寝室・それぞれのワークスペースを設けたいという要望があった。
また、台形の間取りの中央に梁せい600近い大梁が通っているため、部屋が分断されていた。そのため、大梁を軸に左右にスペースを設けて、南面側にはキッチン・ダイニングやリビングを、東面側には寝室・それぞれのワークスペースを設けることにした。

建築家によるテキストより

加えて、公園に面していることの開放感を感じられるように、収納棚を組み込んだ腰壁で領域を仕切り、閉じる必要がある場所には障子や框戸を設けている。また、南面の掃き出し窓に面して障子を設けており、閉じたときには落ち着いた室内環境を楽しめるようにしている。

これらの障子は、框と桟の寸法を統一した「吉村障子」の写しである。寝室とリビングの間は、荒組の両面組子として表裏が出来ないようにした。また、南面の掃き出し窓に面したものは壁引き込みにしている。

建築家によるテキストより
安藤忠雄が設計して、熊本県に寄贈した「こども本の森 熊本」が、2024年4月8日に開館
安藤忠雄が設計して、熊本県に寄贈した「こども本の森 熊本」が、2024年4月8日に開館
安藤忠雄が設計して、熊本県に寄贈した「こども本の森 熊本」が、2024年4月8日に開館

安藤忠雄が設計して、熊本県に寄贈した「こども本の森 熊本」が、2024年4月8日に開館します。
「こども本の森」は、活字離れが進む子どもたちに、本の楽しさ、豊かさを知ってもらおうと始まったプロジェクトで、現在全国に三ヶ所あり、熊本県の本施設は四ヶ所目となり、また九州エリアで初めて設置された施設です。施設の公式サイトはこちら

こちらは、安藤によるメッセージです。

安藤忠雄によるメッセージ

「こども本の森」は、活字離れが進む子どもたちに、本の楽しさ、豊かさを知ってもらおうと始まったプロジェクトです。コンセプトは官民一体で取り組む、今を生きる大人から未来を担う子どもたちへの贈り物です。

 建物を計画する上でいつも大切に考えているのは、子どもたちが「自由」を感じられる場所に、という点です。どんな本を選んでも、どこで読んでもいい。外に持って出ても構わない。「敷地全体が閲覧室」のイメージです。管理の問題など考えると難しい所もありますが、その点、熊本は、県立図書館との一体的な運営が可能な立地で、かつ隣には美しい自然公園が広がるという好条件。とても理想的な形で「自由」を表現することが出来ました。「熊本から世界へと羽ばたく子どもを育てたい。」プロジェクトに関わったすべての人が、この想いを共有していたからこそ、実現したのだと思っています。

 人間は、刺激的な出会いを求めて旅に出ますが、ページをめくるほどに新しい世界が広がる、本もまた心の旅です。そこで得る感動は、常識にとらわれることなく、自分の頭で考え行動できるというような、「生きていく力」の肥やしとなるものです。施設を訪れた子どもたち一人一人に、人生を豊かにする大切な一冊との出会いが訪れることを期待しています。

リリーステキストより

施設の利用方法と拡大できる写真を以下に掲載します

元RADの川勝真一が、京都市に「建築センター」を開設する為のクラウドファウンディングを実施中

元RADの川勝真一が、京都市に「建築センター」を開設する為のクラウドファウンディングを実施しています。詳細はリンク先のREADY FORのサイトでどうぞ。

▼そもそも「建築センター」ってなに?

建築文化にアクセスするための玄関口

日本には建築を専門とする民間のギャラリーや、国が設置した建築専門の資料館は存在しますが、 建築センターというものはありません。なので聞き慣れないかたも多いかもしれませんが、芸術センター、アートセンターの建築バージョンだと思っていただけるとわかりやすいのかもしれません。

ちなみにアートセンターと美術館の違いは一般的に収蔵品(コレクション)を持たないこと、また展示や作品販売だけでなく市民との多様な接点をつくろうとする点です。ただし、豊富なアーカイブを持つ建築センターもあれば、コレクションを持たない建築博物館も存在します。

わたしは仕事や旅行で海外に行くと、その都市の建築センターや建築博物館を訪問することにしています。そこでは都市の成り立ちや、ローカルでしか分からないような建築について学ぶことができ、さらに見るべき建築や場所、そのとき開催中の建築イベントを知ることができます。建築センターは、その都市が耕してきた建築文化にアクセスするための玄関口、あるいは都市・建築の案内カウンターのような場所なのです。

倉林貴彦+富永大毅+藤間弥恵による、東京の「稲城のペアハウス」。農業にも携わる施主の為の住宅。梨畑の中に住宅が入り混じる環境に対し、かつての“農家の屋敷”の様な“構えの大きな屋根”を持つ建築を志向。9尺ベースの“合理的な架構”を最初に想定して費用を抑え質も確保
倉林貴彦+富永大毅+藤間弥恵による、東京の「稲城のペアハウス」。農業にも携わる施主の為の住宅。梨畑の中に住宅が入り混じる環境に対し、かつての“農家の屋敷”の様な“構えの大きな屋根”を持つ建築を志向。9尺ベースの“合理的な架構”を最初に想定して費用を抑え質も確保外観、東側より見る、夕景 photo©中山保寛写真事務所
倉林貴彦+富永大毅+藤間弥恵による、東京の「稲城のペアハウス」。農業にも携わる施主の為の住宅。梨畑の中に住宅が入り混じる環境に対し、かつての“農家の屋敷”の様な“構えの大きな屋根”を持つ建築を志向。9尺ベースの“合理的な架構”を最初に想定して費用を抑え質も確保2階、世帯2部分、リビングからキッチンとダイニングを見る。 photo©中山保寛写真事務所
倉林貴彦+富永大毅+藤間弥恵による、東京の「稲城のペアハウス」。農業にも携わる施主の為の住宅。梨畑の中に住宅が入り混じる環境に対し、かつての“農家の屋敷”の様な“構えの大きな屋根”を持つ建築を志向。9尺ベースの“合理的な架構”を最初に想定して費用を抑え質も確保2階、世帯2部分、左:ダイニング、右:キッチン photo©中山保寛写真事務所

倉林貴彦建築設計事務所富永大毅+藤間弥恵 / TATTAが設計した、東京の「稲城のペアハウス」です。
農業にも携わる施主の為の住宅です。建築家は、梨畑の中に住宅が入り混じる環境に対し、かつての“農家の屋敷”の様な“構えの大きな屋根”を持つ建築を志向しました。また、9尺ベースの“合理的な架構”を最初に想定して費用を抑え質も確保しました。

梨園を営む兼業農家のための、1階に親世帯、2階に子世帯の9人が暮らす二世帯住宅である。

東京都心部から電車で30分の距離にありながら、背の低い梨畑が広がる豊かな環境が住宅や集合住宅と入り混じっている。この場所に建つ住宅は、かつて屋根裏(小屋組み)で養蚕が行われていた農家の屋敷のような、構えの大きな屋根をつくることが相応しいように思った。

建築家によるテキストより

軒先の高さを2.2mに抑え、梨の木の高さと同じような低い軒先が水平に伸びる2階建てだが、平入り切妻屋根の平屋のような外形とし、2階は周囲の梨畑の上に浮いた大きな屋根に包まれたような空間となった。

建築家によるテキストより

1階は建物西側の祖母の暮らす古い母屋から、柿の木や松の木を残した東側の前庭を繋ぐように東西に開く構成とし、居間と寝室の間に玄関や水回り、納戸が挟まる。東側の深い軒下はちょっとした作業や外での食事の場になり、軒裏からは2階の様子が垣間見える。2階は矩勾配屋根を支える方杖の付いた柱と小屋組みが1間半ピッチで反復される中に、5人家族の居場所を陣取った。

周辺の住宅や道路からのプライバシーは確保しつつも、小屋組みの中での居住性を考え農家の突き上げ屋根に習った開口を設けていき、夕日を屋根の中に溜め込む屋根窓や、柿の木に手が届いたり、遠くのロープウェーを眺めたりできる窓先のテラスとなる。堂々とした農家的な構えでありながら、周囲の環境に内側と外側から丁寧に呼応することで柔らかい佇まいとなった。

建築家によるテキストより
石上純也建築設計事務所による、韓国・大邱広域市寿城区の、橋設計コンペ「Suseongmot Lake Bridge(Skywalk) Development」の勝利案
石上純也建築設計事務所による、韓国・大邱広域市寿城区の、橋設計コンペ「Suseongmot Lake Bridge(Skywalk) Development」の勝利案 image©junya.ishigami+associates
石上純也建築設計事務所による、韓国・大邱広域市寿城区の、橋設計コンペ「Suseongmot Lake Bridge(Skywalk) Development」の勝利案 image©junya.ishigami+associates

石上純也建築設計事務所による、韓国・大邱(テグ)広域市寿城(スソン)区の、橋設計コンペティション「Suseongmot Lake Bridge(Skywalk) Development」の勝利案です。

以下の画像は拡大して閲覧可能です

橋本雅尊建築設計事務所による、広島・福山市の「道上のデイサービス」。三面接道の角地に建つ児童福祉施設。街との関係性を深める在り方を求め、特徴的な開口部を備えた外観で“福祉施設としての質を特徴付ける”設計を志向。分棟的な構成で周囲との規模感の調整と用途の強さの緩和も意図
橋本雅尊建築設計事務所による、広島・福山市の「道上のデイサービス」。三面接道の角地に建つ児童福祉施設。街との関係性を深める在り方を求め、特徴的な開口部を備えた外観で“福祉施設としての質を特徴付ける”設計を志向。分棟的な構成で周囲との規模感の調整と用途の強さの緩和も意図外観、北西道路側より見る。 photo©中山保寛
橋本雅尊建築設計事務所による、広島・福山市の「道上のデイサービス」。三面接道の角地に建つ児童福祉施設。街との関係性を深める在り方を求め、特徴的な開口部を備えた外観で“福祉施設としての質を特徴付ける”設計を志向。分棟的な構成で周囲との規模感の調整と用途の強さの緩和も意図外観、南側道路より見る。 photo©中山保寛
橋本雅尊建築設計事務所による、広島・福山市の「道上のデイサービス」。三面接道の角地に建つ児童福祉施設。街との関係性を深める在り方を求め、特徴的な開口部を備えた外観で“福祉施設としての質を特徴付ける”設計を志向。分棟的な構成で周囲との規模感の調整と用途の強さの緩和も意図1階、機能訓練室 photo©中山保寛
橋本雅尊建築設計事務所による、広島・福山市の「道上のデイサービス」。三面接道の角地に建つ児童福祉施設。街との関係性を深める在り方を求め、特徴的な開口部を備えた外観で“福祉施設としての質を特徴付ける”設計を志向。分棟的な構成で周囲との規模感の調整と用途の強さの緩和も意図2階、通路から中庭越しに事務室を見る。 photo©中山保寛

橋本雅尊建築設計事務所が設計した、広島・福山市の「道上のデイサービス」です。
三面接道の角地に建つ児童福祉施設です。建築家は、街との関係性を深める在り方を求め、特徴的な開口部を備えた外観で“福祉施設としての質を特徴付ける”設計を志向しました。また、分棟的な構成で周囲との規模感の調整と用途の強さの緩和も意図されました。

敷地は広島県福山市郊外の新興住宅地。周囲を個人住宅や集合住宅に囲まれ、東側以外の3面を道路に接する角地である。
三方向道路という条件から、特徴的な開口部をもつ外観とすることで街との関係性を深め、福祉施設としての質を特徴付けることを考えた。

建築家によるテキストより

建物は南棟を主機能として1階に機能訓練室、2階に事務室を割り当て、北棟は各階の関連機能を集約したシンプルな構成としている。敷地に対してひとつの大きなボリュームを配置するのではなく、分棟型とすることで各棟を周囲から逸脱しないスケールとし、くの字に曲げて接続することにより敷地の余白に奥行きを作りながら用途の強さを緩和している。

建築家によるテキストより

構造架構についてもシンプルな掛け方とすることで、街と素直に向き合うことを意識している。南棟の立面を大きく占める開口部は、機能として彩光や通風を積極的に取り込みつつ、季節や時間と共に内外の距離感を変化させ、それぞれが異なる窓辺を構成している。

リズミカルに大きさを変えて並ぶ連続窓は、リハビリにおいても視覚的な刺激を与える役割を担う。一方で、外から見ると、機能の枠を超えた大きな窓を構成し、この施設の目指しているオープンな活動を形として表現する立面となることを意識している。

建築家によるテキストより
ファラによる、ポルトガル・ポルトの集合住宅「housing with pink chimneys」。四層の“少し歪んだ箱”の様なヴォリュームの建築。“明白さを避ける”階段から始まり、内部空間は蛇行する階段と住戸面積の“多数の不気味な交差”から形成。外観は大理石のラインとドットのパターンで覆われる
ファラによる、ポルトガル・ポルトの集合住宅「housing with pink chimneys」。四層の“少し歪んだ箱”の様なヴォリュームの建築。“明白さを避ける”階段から始まり、内部空間は蛇行する階段と住戸面積の“多数の不気味な交差”から形成。外観は大理石のラインとドットのパターンで覆われる photo©giulietta margot
ファラによる、ポルトガル・ポルトの集合住宅「housing with pink chimneys」。四層の“少し歪んだ箱”の様なヴォリュームの建築。“明白さを避ける”階段から始まり、内部空間は蛇行する階段と住戸面積の“多数の不気味な交差”から形成。外観は大理石のラインとドットのパターンで覆われる photo©francisco ascensao
ファラによる、ポルトガル・ポルトの集合住宅「housing with pink chimneys」。四層の“少し歪んだ箱”の様なヴォリュームの建築。“明白さを避ける”階段から始まり、内部空間は蛇行する階段と住戸面積の“多数の不気味な交差”から形成。外観は大理石のラインとドットのパターンで覆われる photo©francisco ascensao

ファラが設計した、ポルトガル・ポルトの集合住宅「housing with pink chimneys」です。
四層の“少し歪んだ箱”の様なヴォリュームの建築です。計画は、“明白さを避ける”階段から始まり、内部空間は蛇行する階段と住戸面積の“多数の不気味な交差”から形成されました。また、外観は大理石のラインとドットのパターンで覆われています。


こちらは建築家によるテキストの翻訳です

空いている敷地は小さく、限られており、少々寂しい。同じことが、適用される規則についても言えます。建物の全体のヴォリュームは、上部がセットバックした、4層からなる少し歪んだ箱のようにあらかじめ定義されています。傲慢な動きで、このプロジェクトは野心的で、過度に複雑で、そして愉快であろうとしています。

それは、明白なことを避ける階段から始まります。階段を上りながら、その階段が仕える3つのアパートを動かし、形を変えます。これらの内部空間は、蛇行する階段と利用可能な平米数との間の多数の不気味な交差から生まれます。斜めの壁、段差のある表面、傾いた天井によって乱された複雑な形をした部屋は、すべて系統的に青で塗られています。

素材のパレットは簡潔でありながら、個性にあふれています。それぞれの表面は、プロジェクトの論理に従って差別化されています。コンクリート打ちっ放しの天井、縞模様のフローリング、ブルーの塗装、豊富なタイルとテラゾー、安全性に欠ける手すりが回遊スペースに配され、時折大理石や軽妙な鏡の破片が彩りを添えます。

外側は、生意気な白いヴォリュームがマーブルのラインとドットの2つの重なり合ったパターンで包まれています。このパターンは、長いブラインド壁を拡張し、密集した都市環境では典型的でない完全なボリュームを生み出しています。同一の正方形の窓の垂直な列が、狭い立面を区切り、建物の端に向かって傾き、壁の厚さが鏡で偽装されています。三つのピンクの煙突と青い帯が、小さな都市の一片の頂点を飾っています。

最も注目を集めたトピックス[期間:2024/3/25-3/31]
最も注目を集めたトピックス[期間:2024/3/25-3/31]

アーキテクチャーフォトで、先週(期間:2024/3/25-3/31)注目を集めたトピックスをまとめてご紹介します。リアルタイムでの一週間の集計は、トップページの「Weekly Top Topics」よりご覧いただけます。


  1. 石上純也による“水庭”が鑑賞できる宿泊施設「那須 無垢の音」が、2024年4月1に開業
  2. 隈研吾建築都市設計事務所による、クリスチャン・ディオールの新店舗が、麻布台ヒルズにオープン
  3. 伯耆原洋太 / HAMS and, Studioと風間健による、東京の住戸改修「切断の諸相05『A Round and Around』」。改修済みの空間を部分的に再改修。愛着のある“物に囲まれた生活”の要望に、外壁のR形状から着想した“円環の本棚”でリビングを包み込む構成を考案。既存仕上げを“地形”と捉えて様々な“様相”を積極的に受容
  4. 齋藤弦と酒井禅道による、神奈川・足柄下郡の週末住宅「湯河原の擁壁」。雛壇状の造成地での計画。敷地と呼応する“独自の建築の形式”を求め、土木と建築のスケールを調停する“擁壁に擬態した構造体”を“背骨”とする建築を考案。軽やかな“木架構の屋根”で地形に寄添う住空間も作る
  5. 谷口弘和設計室による、京都の「八幡の二世帯住宅」。雛壇状の高低差のある土地での計画。場の可能性を引き出す在り方を目指し、“敷地と住宅が一体”となる“建ち方”の設計を志向。基礎の接地面積を減らして“ひと繋がりの庭”が“立体的に巻き付く”様な建築を造る
  6. 村上譲+菊田康平 / Buttondesignによる、山形市の「山形の家」。雪が降りカーポートも必要な地域。“繋がりのある”住まいとの要望に、カーポート・庭・建築を“軒下”空間を介して接続する構成を考案。内部でも“高断熱仕様”を活かして全体を“ひとつの大きな部屋”の様に作る
  7. 高塚陽介 / TYdo architectsによる、静岡・磐田市の「西新町の住宅」。通学路に面した角地での計画。プライバシーの確保と子供たちの通行を考慮し、角部を曲面とした“RC塀”を1階の個室周りに配置する建築を考案。2階のリビングは床と天井の操作で一室空間を緩やかに分節する
  8. 小泉瑛一と勝邦義による、宮城・登米市の「三塚牧場シルクロ」。旧集会所を牧場運営のカフェ等に転用。施主の生産する牛肉を食べられ“地域交流”も生む場として、“資源の循環”を主題にし“堆肥”を混ぜた左官材などを使用して空間を構築。WSも行って支援者を巻き込んで作る
  9. 神出顕徳 / 3411 STUDIOによる、和歌山市の「神前の家族葬会館」。幹線道路が交差する角の敷地。情報化社会での“建築形態”を考慮し、街のスケールとの“整合性”も意図した量塊を二分割する建築を考案。内部では精度の高い“お見送り”の場として“木架構が連続”する空間を作る
  10. ヘルツォーグ&ド・ムーロンによる、カタールの「ルサイル博物館」。地域の文化的な核を目指す施設。“都市をひとつの建物に収めた”建築として構想され、周辺環境に応じた荒々しい“土地の一部”の様な外観が特徴。最上階には4つの歴史的建築を抽象化した展示空間も備える
  11. OSTR / 太田翔+武井良祐による、大阪市の「大阪サウナDESSE」。都心のビルの中に計画された温浴施設。閉鎖的な状況で“日常の延長”としての空間を目指し、多様な動線がある“庭のような建築”を志向。異なる特徴を持つ7つのサウナをフロアに点在させて“川的な風景”で繋げる
  12. 柿木佑介+廣岡周平 / PERSIMMON HILLS architectsによる、東京・港区の「WOWK芝公園」。現代社会における在り方を追求した賃貸事務所ビル。交流を促し“都市の新しい風景”となる建築を目指し、避難階段の配置と量塊の操作で“基準階を壊す”設計を実施。都市構造の立体化での新旧風景の接続も意図
  13. 森下陽 / AMPによる、静岡・掛川市の、住宅兼アトリエ「原里の欄間」。山裾のレッカーの進入が難しい敷地。大きな制作の場を備えた可変性のある住まいを求め、105角材の“トラス”梁を用いた自由な空間が連なる建築を考案。外周の高窓等から生活が滲みだし地域との繋がりも生まれる
  14. 高塚陽介 / TYdo architectsによる、静岡・磐田市の「西町の住宅」。祭典が盛んな地区での計画。祭り仲間で話し合える場を持つ住居との要望に、人が集まる“半屋外リビング”と“家族リビング”を備えた建築を考案。二つの居間の間に中庭を設けて必要に応じて空間の分節も可能にする
  15. 石飛亮 / WANKARASHINによる、長崎・福江島のシェアスペース「knit.」。“無いものは作る”精神を持つ人々が多い地域での計画。用途と建築形式が“画一的”な街の状況に対し、島民の多様性に応える“包括的”な建築を志向。既存の形状を活かした“長いカウンター”が貫通する空間を考案
  16. 丹羽隆志アーキテクツによる、ベトナムの飲食店「矢澤ハノイ」。歴史あるヴィラを改修した焼肉の店。調理に用いられる“鉄”に着目し、鉄で彩った空間が連続して風景となる建築を志向。地域で普及する“鋳物”で店名を参照した“紋章”を作ってスクリーン等の様々な場所に用いる
  17. 桑原淳司建築設計事務所による、大阪の住戸改修「豊中の家」。閑静な住宅地にある集合住宅の中での計画。“上質で洗練された空間”の要望に、様々な種類の“素材”や“照明”の使い方に注力する設計を志向。既存サッシの内側に設けた造作建具は上質さと共に機能性も向上させる
  18. 山口誠デザインによる、東京・台東区の、オフィスビル「MONOSPINAL」。ゲーム制作会社の本社。従業員の“集中力”と“リラックス”のバランス確保を目指し、環境要素も向上をさせる“斜壁”を持つ建築を考案。小スケールの素材を集積をさせる仕上げで“あらたな風景”を作る
  19. UID前田圭介・原浩二・高坂敦信が審査した、中国電力主催の建築アワード「エネルギア住宅作品コンテスト」の入賞作品を公開。第27回目の開催となり、新築住宅・リフォーム住宅・学生の3部門で応募を募り、“計12作品”が選出
  20. 長坂常 / スキーマ建築計画による、京都左京区南禅寺草川町の「ブルーボトルコーヒー京都カフェ」

2024年3月にアーキテクチャーフォトで注目を集めた記事トップ40
2024年3月にアーキテクチャーフォトで注目を集めた記事トップ40

アーキテクチャーフォトで、2024年3月に注目を集めた記事をランキング形式でご紹介します。


  1. 石上純也による“水庭”が鑑賞できる宿泊施設「那須 無垢の音」が、2024年4月1に開業
  2. 東京都庭園美術館での建築展「開館40周年記念 旧朝香宮邸を読み解く A to Z」の入場チケットをプレゼント。会期中は建築内部の写真撮影が可能で、通常は非公開のエリアも公開
  3. 2024年のプリツカー賞を、山本理顕が受賞
  4. 隈研吾建築都市設計事務所による、クリスチャン・ディオールの新店舗が、麻布台ヒルズにオープン
  5. 柿木佑介+廣岡周平 / PERSIMMON HILLS architectsによる、東京・港区の「WOWK芝公園」。現代社会における在り方を追求した賃貸事務所ビル。交流を促し“都市の新しい風景”となる建築を目指し、避難階段の配置と量塊の操作で“基準階を壊す”設計を実施。都市構造の立体化での新旧風景の接続も意図
  6. 山本理顕の自邸「GAZEBO」の見学ツアー付トークイベントが開催。書籍『小商い建築、まちを動かす!』刊行記念として行われ、山本理顕・能作淳平・西倉美祝・若林拓哉・西田司が登壇。オンラインでの無料同時配信も実施
  7. 国立新美術館での展覧会「マティス 自由なフォルム」の入場チケットをプレゼント。最晩年に取り組んだ“ヴァンスのロザリオ礼拝堂”にも焦点をあてる展示。礼拝堂の“内部や時間の流れを再現した空間”や“マティスのドローイングが施された模型”も公開
  8. 桑原淳司建築設計事務所による、兵庫の「香花園の家」。閑静な住宅街に建つ設計者の自邸。家と緑が一体的に感じられる空間を求め、無柱の長方形空間から“くり抜く”様に3つの中庭を設けた建築を考案。庭の配置や床の高低差で“森の中を移動”する様な感覚も生み出す
  9. 中村竜治建築設計事務所による、長野・佐久市の「JINS佐久平店」。隣接施設との境界に“障害がなく行き来が可能”な敷地。場の特徴を活かす在り方を求め、公園の東屋の様な“表裏のない全方位的な”建築を志向。周りを自由に歩き回れて内部では行き止まりの無い“丸い”平面を考案
  10. 神出顕徳 / 3411 STUDIOによる、和歌山市の「神前の家族葬会館」。幹線道路が交差する角の敷地。情報化社会での“建築形態”を考慮し、街のスケールとの“整合性”も意図した量塊を二分割する建築を考案。内部では精度の高い“お見送り”の場として“木架構が連続”する空間を作る
  11. 宮部浩幸+清水均 / SPEACによる、東京・中央区の「兜町第7平和ビル」。既存ビルの地上階の一部を改修して“オープンスペース”にする計画。人々が滞留する場の創出での、街とビルの居心地と存在感の向上を志向。“街の文脈との連続性”も意図してエリアの歴史や痕跡を設計に参照
  12. 谷口幸平 / and to 建築設計事務所による、福岡の「ラジアルアンプハウス」。再開発が進む建て込んだ市街地での計画。“実際の空間以上の豊かさ”の獲得を求め、“建築や土地の境界”を越えて意識を拡げる建築を志向。屋根を構成する“垂木”の操作で“感覚”を外の世界へと拡張させる
  13. OSTR / 太田翔+武井良祐による、大阪・枚方市の「楠葉の住宅」。ハウスメーカーの建設を前提とした計画。施工者の持つ“言語の整理”と“読み替え”を意識し、“建売住宅をリノベーションする”様な設計を志向。仕様に倣いつつ配置・断面・開口を操作して環境との関係を整理
  14. 伯耆原洋太 / HAMS and, Studioと風間健による、東京の住戸改修「切断の諸相05『A Round and Around』」。改修済みの空間を部分的に再改修。愛着のある“物に囲まれた生活”の要望に、外壁のR形状から着想した“円環の本棚”でリビングを包み込む構成を考案。既存仕上げを“地形”と捉えて様々な“様相”を積極的に受容
  15. 倉俣史朗の椅子「ミス・ブランチ」が、サザビーズのオークションのデザイン製品として、史上最高額で落札
  16. 森下陽 / AMPによる、静岡・掛川市の、住宅兼アトリエ「原里の欄間」。山裾のレッカーの進入が難しい敷地。大きな制作の場を備えた可変性のある住まいを求め、105角材の“トラス”梁を用いた自由な空間が連なる建築を考案。外周の高窓等から生活が滲みだし地域との繋がりも生まれる
  17. 平田晃久建築設計事務所による、愛知の店舗「JINSイオンモール豊川店」。郊外の商業施設内の店。庭で“一輪の花を探す感覚”でメガネと出会う場所を目指し、半透明メッシュを使い“メガネが浮かぶ雲の庭”の様な空間を構築。点在する“雲”の一部は中に入れて“待合”等の場としても機能
  18. 川口裕人 / 1110建築設計事務所による、長野・上田市の「101年目の家」。築100年の古民家を減築改修。“ツギハギ状態”の既存に対して、余剰部分を減築して“100年前の骨格を復元”する様な設計を志向。構造補強としても機能する“長い棚壁”は住人の“記憶の受け皿”の役割を担う
  19. 浅利幸男 / ラブアーキテクチャーによる、東京・品川区の集合住宅「蓮山居 市中の立体山居」。袋小路の突当りの敷地。“生き生きと体験”される建築を求め、厳しい与件を解いて生まれた専有部と共用部を“茶室と露地の関係”に見立てる設計を志向。建物の詳細部分は“山々”や“茶庭”等を想起させる様に作る
  20. 齋藤弦と酒井禅道による、神奈川・足柄下郡の週末住宅「湯河原の擁壁」。雛壇状の造成地での計画。敷地と呼応する“独自の建築の形式”を求め、土木と建築のスケールを調停する“擁壁に擬態した構造体”を“背骨”とする建築を考案。軽やかな“木架構の屋根”で地形に寄添う住空間も作る
  21. 高橋勝建築設計事務所による、京都市の「黒門通の住宅」。京町家を調査診断して性能向上の改修をする計画。永く住み継がれる建築を目指し、耐震補強等を行うと同時に全ての居室が外部と繋がる平面構成に刷新。ファサードは街並みを参照した“格子戸”を用いて整える
  22. 小松隼人建築設計事務所による、大阪市の「帝塚山の家」。住宅が密集した“閉塞的な印象”の敷地。緑に溢れ光と風を体感できる空間を目指し、“性格の異なる庭”を南北に配置する構成を考案。南庭では水平方向にも連続する“ブリーズソレイユ”で柔らかな光を導入する
  23. 村上譲+菊田康平 / Buttondesignによる、東京・荒川区の住戸改修「尾久のアパートメント」。陽当たりと風通しの良い建物角の区画。集合住宅でも“開放的な空間”との要望に、外部との繋がり等で“空間の広がり”を創出する設計を志向。触覚に着目して床に屋外を感じさせる“砂利の洗い出し仕上げ”を用いる
  24. 藤原徹平 / フジワラテッペイアーキテクツラボによる、東京・大田区の、集合住宅「チドリテラス」。“コーポラティブハウス”として計画。元の土地所有者の意思に応え“庭と共生する建築”を求め、“雁行配置”で多くの樹木を残して建物の存在感も軽減。住戸と庭の在り方を追求して“18戸18タイプ”を設計
  25. OMA / 重松象平が空間デザインを手掛けた、タイでの展覧会「ヴィジョナリー・ジャーニーズ」。ルイ・ヴィトンの“物語”を伝える為の展示。直観的に発見し吸収できる“物語装置”として、過去と現代の作品を再文脈化した舞台芸術的な体験を構築。製品や背景からインスパイアされた5つのテーマルームを作る
  26. 谷口弘和設計室による、京都の「八幡の二世帯住宅」。雛壇状の高低差のある土地での計画。場の可能性を引き出す在り方を目指し、“敷地と住宅が一体”となる“建ち方”の設計を志向。基礎の接地面積を減らして“ひと繋がりの庭”が“立体的に巻き付く”様な建築を造る
  27. 高塚陽介 / TYdo architectsによる、静岡・磐田市の「西町の住宅」。祭典が盛んな地区での計画。祭り仲間で話し合える場を持つ住居との要望に、人が集まる“半屋外リビング”と“家族リビング”を備えた建築を考案。二つの居間の間に中庭を設けて必要に応じて空間の分節も可能にする
  28. OSTR / 太田翔+武井良祐による、大阪市の「大阪サウナDESSE」。都心のビルの中に計画された温浴施設。閉鎖的な状況で“日常の延長”としての空間を目指し、多様な動線がある“庭のような建築”を志向。異なる特徴を持つ7つのサウナをフロアに点在させて“川的な風景”で繋げる
  29. 「葛西臨海水族園のリニューアルについて」(東京都建設局)。谷口吉生の建築は保存され、有識者と利用方法に関して意見交換を行うとのこと。これまでの経緯のまとめも掲載
  30. 山本嘉寛建築設計事務所による、大阪市の住宅「木川の長屋」。かつての長屋街のビルの谷間に建つ住宅の建替。多様な設えが可能な住まいとして、全体を8つに区画して其々の“間”の繋がりを“戸”の開閉で変えられる建築を考案。2つの広縁を適切に配置して採光と通風も確保
  31. 高塚陽介 / TYdo architectsによる、静岡・磐田市の「西新町の住宅」。通学路に面した角地での計画。プライバシーの確保と子供たちの通行を考慮し、角部を曲面とした“RC塀”を1階の個室周りに配置する建築を考案。2階のリビングは床と天井の操作で一室空間を緩やかに分節する
  32. 村上譲+菊田康平 / Buttondesignによる、山形市の「山形の家」。雪が降りカーポートも必要な地域。“繋がりのある”住まいとの要望に、カーポート・庭・建築を“軒下”空間を介して接続する構成を考案。内部でも“高断熱仕様”を活かして全体を“ひとつの大きな部屋”の様に作る
  33. 山口誠デザインによる、東京・台東区の、オフィスビル「MONOSPINAL」。ゲーム制作会社の本社。従業員の“集中力”と“リラックス”のバランス確保を目指し、環境要素も向上をさせる“斜壁”を持つ建築を考案。小スケールの素材を集積をさせる仕上げで“あらたな風景”を作る
  34. 永冶祐太 / 永冶建築研究所による、岐阜・多治見市の「House bsp」。設計者の自邸兼アトリエ。住宅の“単純な在り方”を志向し、最低限の設えとしての“骨・皮・プロポーション”で街に馴染ませる設計を実施。建物を“えぐって”設けた“ニワ”で街との連続とプライバシー確保も両立
  35. 桑原淳司建築設計事務所による、大阪の住戸改修「豊中の家」。閑静な住宅地にある集合住宅の中での計画。“上質で洗練された空間”の要望に、様々な種類の“素材”や“照明”の使い方に注力する設計を志向。既存サッシの内側に設けた造作建具は上質さと共に機能性も向上させる
  36. OSTR / 太田翔+武井良祐による、奈良・生駒市の「宝山寺のギャラリーと住宅」。車で近づけない場所に建つ古民家を改修。搬入に係る与件を考慮し、敷地内の材料の再利用で“コストの抑制”と“新たな価値の創出”を叶える設計を志向。解体で出た部材を“新たな仕上げ”に転用して空間をつくる
  37. 丹羽隆志アーキテクツによる、ベトナムの飲食店「矢澤ハノイ」。歴史あるヴィラを改修した焼肉の店。調理に用いられる“鉄”に着目し、鉄で彩った空間が連続して風景となる建築を志向。地域で普及する“鋳物”で店名を参照した“紋章”を作ってスクリーン等の様々な場所に用いる
  38. 第35回JIA新人賞を、藤原徹平と海法圭が受賞
  39. トラフ建築設計事務所による、大阪の「イースマイル国際矯正歯科 大阪梅田オフィス」。商業施設の中の医療モールでの計画。イベント開催も可能な新しい在り方を求め、公から私へと順に移行するように各エリアを“レイヤー状”に配置する構成を考案。空間の仕切りとしてモジュラーシステム家具も活用
  40. 石上純也建築設計事務所による、山口の「House & Restaurant」。旧知の友人の為の住宅兼店舗。“時間と共にその重みを増していく”空間の要望に、地面に穴を掘りコンクリートを流して土の中の躯体を掘り起こしガラスを嵌める建築を考案。不確定要素を許容し使い方の発見更新を繰り返して作る

BIGのロンドンオフィスを訪問している動画。デザイン・テクノロジー・マネージャーへのインタビューも収録。2024年3月に公開されたもの

BIGのロンドンオフィスを訪問している動画です。また、デザイン・テクノロジー・マネージャーへのインタビューも収録されています。2024年3月に公開されたもの。

高松伸へのインタビュー動画。2023年11月に行われた国立近現代建築資料館での展示で上映されたもの 隈研吾建築都市設計事務所による、クリスチャン・ディオールの新店舗が、麻布台ヒルズにオープン
隈研吾建築都市設計事務所による、クリスチャン・ディオールの新店舗が、麻布台ヒルズにオープン photo©Yuriko Suzuki

隈研吾建築都市設計事務所が設計した、クリスチャン・ディオールの新店舗が、東京・港区の麻布台ヒルズにオープンしています。施設の場所はこちら(Google Map)。

メゾンの創設当初から築かれるディオールと日本の絆は、ファッションショーや展覧会といった機会を重ねるたびに深められてきました。創設者クリスチャン・ディオールの日本とその魅力的な文化に対する深い憧れを継承し、ディオールは麻布台ヒルズの中心にブティックをオープンします。オートクチュールドレスにほどこされたプリーツを思わせるファサードには、幾重にも重なる繊細な糸が流麗にあしらわれており、それは卓越性への讃歌そのものです。

隈研吾建築都市設計事務所によるこの驚くほど洗練された建築は素材と色彩が詩的に共鳴し、魅惑的なホワイトの色合いに照らされています。この建築の内部では、魔法のような日本の職人技がこの唯一無二の空間を昇華させています。儚い自然の美へのオマージュとして花びらが無限の芸術性で空間を彩り、壁には名人技と言われる「なぐり」の技法で彫られた優美なパネルや、織物の技巧を彷彿とさせる「和紙」があしらわれています。

このたぐいまれな場所の屋上では、ムッシュ ディオールが自然への愛を育んだグランヴィルのレ リュンブ邸を彷彿とさせるガーデンがくつろぎのひとときをお約束します。この上なくエクスクルーシブなこの場所では、マリア・グラツィア・キウリが手掛けるウィメンズ コレクションと、ヴィクトワール・ドゥ・カステラーヌによるファイン ジュエリー & タイムピーシズにスポットライトを当て、アイコニックな「レディ ディオール」に加え、2024年春夏 コレクションのプレタポルテやアクセサリーが限定アイテムとしてラインナップいたします。

ディオールの夢を讃えるこの特別な場所は、2024年3月23日にオープニングを迎えました。

リリーステキストより

以下の写真は拡大して閲覧可能です。

隈研吾が、日本芸術院賞を受賞。スコットランドに完成させた「V&A Dundee」で評価される

隈研吾による「V&A Dundee」の外観を紹介する動画

隈研吾が、日本芸術院賞(令和5年度)を受賞しています。スコットランドに完成させた「V&A Dundee」で評価されました。建築の写真とコンセプトテキストはこちらで閲覧可能です。

こちらは公開された受賞理由です。

隈研吾氏が設計した英国国立ヴィクトリア&アルバート博物館スコットランド分館である「V&A Dundee」は水辺に着地したノアの方舟の如く暗示的な佇まいが異彩を放つ。内部には博物館としての膨大な情報の集積に加え、広い空間が中央部に広がり、さながらノアの方舟の船内のように人々はここでさまざまな集いを行い、文化芸術を軸とした交流の場を成立させ、人類文化の未来に向かって希望を押し広げている。この黙示録的とも言えるデザインコンセプトは全世界から大きな反響を呼んでおり、日本芸術院会員からも高い支持を得た。

リリーステキストより

日本芸術院についてはこちら

役割
日本芸術院は,芸術上の功績顕著な芸術家を優遇するための栄誉機関です。
また,芸術の発達に寄与する活動を行うとともに,芸術に関する重要事項を審議し,これを文部科学大臣又は
文化庁長官に意見を述べることができるとされています。

沿革
日本芸術院は,明治40年6月に文部省美術展覧会(文展)を開催するために設けられた美術審査委員会を母体とし,大正8年9月に「帝国美術院」として創設されました。
その後,昭和12年6月に美術のほかに文芸,音楽,演劇,舞踊の分野を加え「帝国芸術院」に改組されるなどの拡充を経て,昭和22年12月に「日本芸術院」と名称を変更し,今日に至っています。

以下に、「V&A Dundee」の内観の動画も掲載します。

石飛亮 / WANKARASHINによる、長崎・福江島のシェアスペース「knit.」。“無いものは作る”精神を持つ人々が多い地域での計画。用途と建築形式が“画一的”な街の状況に対し、島民の多様性に応える“包括的”な建築を志向。既存の形状を活かした“長いカウンター”が貫通する空間を考案
石飛亮 / WANKARASHINによる、長崎・福江島のシェアスペース「knit.」。“無いものは作る”精神を持つ人々が多い地域での計画。用途と建築形式が“画一的”な街の状況に対し、島民の多様性に応える“包括的”な建築を志向。既存の形状を活かした“長いカウンター”が貫通する空間を考案外観、北側道路より見る。 photo©平山忍
石飛亮 / WANKARASHINによる、長崎・福江島のシェアスペース「knit.」。“無いものは作る”精神を持つ人々が多い地域での計画。用途と建築形式が“画一的”な街の状況に対し、島民の多様性に応える“包括的”な建築を志向。既存の形状を活かした“長いカウンター”が貫通する空間を考案1階、土間 photo©大竹央祐
石飛亮 / WANKARASHINによる、長崎・福江島のシェアスペース「knit.」。“無いものは作る”精神を持つ人々が多い地域での計画。用途と建築形式が“画一的”な街の状況に対し、島民の多様性に応える“包括的”な建築を志向。既存の形状を活かした“長いカウンター”が貫通する空間を考案1階、土間からテーブル越しに外部を見る。 photo©大竹央祐

石飛亮 / WANKARASHINが設計した、長崎・福江島のシェアスペース「knit.」です。
“無いものは作る”精神を持つ人々が多い地域での計画です。建築家は、用途と建築形式が“画一的”な街の状況に対し、島民の多様性に応える“包括的”な建築を志向しました。そして、既存の形状を活かした“長いカウンター”が貫通する空間を考案しました。施設の公式ページはこちら

元毛糸店をシェアキッチン、コワーキングスペース、短期滞在の賃貸、イベントスペースなどの複合施設へとリノベーションするプロジェクト。

五島列島は美しい自然や豊かな食資源があり、2018年に世界遺産に登録されたことも追い風となり近年注目度が高まっているエリアである。しかしその一方で人口流出や少子高齢化が顕著な地域でもある。最も人口の多い島である福江島も例外でなく、中心地である商店街でもシャッターを閉じたままの店舗が目立ち、道ゆく人も年々減っているような印象を受ける。

建築家によるテキストより

離島である福江島では、ある程度島内で自活するシステムが要求されるため、第一次産業に従事する人も多く、またその入手可能な資源をいかに使い倒していくかという工夫が生まれてきた。都心のように生活環境としてすべてが揃っているわけではないからこそ、無いものは作るというような精神が島民には宿っているように感じる。それゆえに肩書きに捉われずさまざまなスキルをもった人が多い。

建築家によるテキストより

しかし現状、その多様性に対して建築空間が追いついてない。民家は民家らしく、店舗は店舗らしくといった具合に、用途とビルディングタイプが画一的に紐づけられてしまっている。単一の用途に縛られず、さまざまな用途を包括できるような空間をみんなでシェアすることで、自身のもつスキルで気軽にチャレンジすることが可能となる。またそういった場が同じ空間内に複数同居することができれば、普段出会えない人同士の交流の場としても働くだろう。

島で不動産業を営む建主は、商店街近くの元毛糸店兼住居を購入し、当初は自身の事務所と住居として利用しようと計画していた。しかしその立地のよさや建物の規模から、時間貸しのキッチン付きシェアスペースとして活用できないかと考えた。

建築家によるテキストより
【ap job更新】 多くのアトリエ事務所との協働実績があり、常に新しい物作りに挑戦する「有限会社 工藤工務店」が、施工管理職(2024年新卒・既卒・経験者)を募集中
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多くのアトリエ事務所との協働実績があり、常に新しい物作りに挑戦する「有限会社 工藤工務店」の、施工管理職(2024年新卒・既卒・経験者)募集のお知らせです。詳しくは、ジョブボードの当該ページにてご確認ください。アーキテクチャーフォトジョブボードには、その他にも、色々な事務所の求人情報が掲載されています。
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