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三分一博志の設計で2015年に完成した、香川の「直島ホール」の動画 平田晃久が2016年に完成させた、群馬・太田市の「太田市美術館・図書館」の動画 井上亮+吉村明 / Inoue Yoshimura studio Inc.による、神奈川・横浜市の「ななめの線の住宅」
井上亮+吉村明 / Inoue Yoshimura studio Inc.による、神奈川・横浜市の「ななめの線の住宅」 photo©渡邊聖爾

井上亮+吉村明 / Inoue Yoshimura studio Inc.が設計した、神奈川・横浜市の「ななめの線の住宅」です。

敷地に対角線を引く。
寝室、LDK、水回り、収納と必要な諸機能はあったものの、各部屋の大きさをパズルのように当てはめていくような計画ではなく、敷地いっぱいに設定した建物平面を、対角線で分割し床をズラすということで住宅を作った。
通常であれば、四角い部屋を並べて、各機能を配置し、結び付けていくような構成となるが、この場合、ざっくりと1F,2Fとそれぞれ2分された4つの鋭角な三角形をした平面形状ができ、そこに、水回りと収納・寝室、収納・エントランス、ダイニングキッチン、リビング、と配置していった。各フロアは必要諸機能に応じて作った形状ではないし、鋭角もあれば鈍角もあり、床をずらしたこともあって、天井の高さは1.2m~3.4mまでの様々なものとなっている。
一方で、必要以上に天井の高い玄関ホールや収納空間、寝台列車のような寝室、洞窟の奥のような水回り、こもった感じのリビング、天井の高いダイニング、山の上から見下ろすようなロフト等、一見機能には無関係のようだが、ある種の心地よい、機能と空間のズレが生まれ、変に丁寧にデザインされ、用意された空間よりも清々しいような、心地よさがあるとも感じた。

建築家によるテキストより
高田博章建築設計による、埼玉・久喜市の「菖蒲の児童デイサービス / Kids in the Playground」
高田博章建築設計による、埼玉・久喜市の「菖蒲の児童デイサービス / Kids in the Playground」 photo©山口伊生人

高田博章建築設計が設計した、埼玉・久喜市の「菖蒲の児童デイサービス / Kids in the Playground」です。

放課後等デイサービスとは、就学している障害児について、生活能力の向上のために必要な訓練や、社会との交流促進などを行うことを目的として、授業の終了後や休業日に通う、児童福祉法に基づいた通所施設です。
障害といっても様々な症状があり十把一絡げにしてはならず、慎重に対応する必要があるため、内装や設備など多岐にわたって制約が生じます。
例えば、視覚過敏である児童のために仕上げには派手な柄を避け、落ち着いた色調にまとめたり、明滅の少ない照明器具を選定する必要があります。
こうした多くの制限の中、単調で退屈な空間になってしまう事例も少なくありません。また、障害児のための施設ということでネガティブなイメージがあったりと、閉鎖的な空間になる傾向が強いのが実情です。
我々はこうしたイメージを払拭するために、気兼ねなく訪れて遊べる公園のような、明るく開放的な計画を提案しました。

建築家によるテキストより
二俣公一 / ケース・リアルによる、大阪の店舗「イソップ 大丸心斎橋店」
二俣公一 / ケース・リアルによる、大阪の店舗「イソップ 大丸心斎橋店」 photo©イソップ

二俣公一 / ケース・リアルが設計した、大阪の店舗「イソップ 大丸心斎橋店」です。

耐震補強などを背景に、2016年より解体・建て替えとなった大丸心斎橋店。

設計したのは米国出身で伝道師として来日し、一方で建築家としても学校や教会、別荘など様々な建築を日本国内に残したW.M.ヴォーリズである。1933年・昭和初期に建てられたその建築は、ネオゴシックの様式で、六角形のステンドグラスや八角形の柱など、アールデコの特徴である幾何学模様が随所に散りばめられた豪華絢爛な建物であった。

私たちはこの大丸心斎橋店の空間を考えるにあたって、彼のフィロソフィーに触れるような空間を作りたいと考えた。

建築家によるテキストより
パリにオープンしたドーバーストリートマーケットの新業態ショップ「ドーバーストリートパフュームスマーケット」の内装写真

フランス・パリにオープンしたドーバーストリートマーケットの新業態ショップ「ドーバーストリートパフュームスマーケット」の内装写真が8枚、wallpaper*に掲載されています。

山口県の「山口市新本庁舎等」設計プロポで、石本建築事務所が受託候補者として特定。提案書も公開。

山口県の「山口市新本庁舎等」設計プロポーザルで、石本建築事務所九州オフィスが受託候補者として特定されています。

新本庁舎等基本設計・実施設計業務の委託を行うに当たり、公募型プロポーザルによる選考を実施し、次のとおり受託候補者を特定しました。詳細はページ下部の参考資料をご参照ください。

1 業務名
山口市新本庁舎等基本設計・実施設計業務

2 受託候補者として特定した者
(1) 名 称  株式会社石本建築事務所九州オフィス

以下が提案書のPDFです。

本プロポーザル実施要領に基づき、技術提案書の一部を公表します。
なお、この資料には、一部に具体的なイメージ図や設計等が含まれていますが、プロポーザルの資料として、受託候補者の発想やアイデア、コンセプトを記載されたものであり、新本庁舎の具体的なデザインや設計として決定されたものではありません。設計の詳細については、今後、設計者と市の協働のもと、市民の皆様の御意見も伺いながら、検討していきます。

河上友信空間設計事務所による、兵庫の、築130年の木造住宅の改修「淡路島・Y邸の修理」
河上友信空間設計事務所による、兵庫の、築130年の木造住宅の改修「淡路島・Y邸の修理」 photo©笹の倉社 / 笹倉洋平

河上友信空間設計事務所が設計した、兵庫の、築130年の木造住宅の改修「淡路島・Y邸の修理」です。

淡路島の東、目の前に瀬戸内海が広がる土地に建つ、築130年の木造住宅の改修工事。
建主は「昔ながらの日本の住まいの良さを活かしつつ、現代の生活様式に沿うような計画」であること、「これまでの100年超の歴史を、100年後の未来も持続可能であること」を求めた。

古いものの価値を見出しながら新たなデザインを挿入することによって、1つの空間の中で新旧の意匠がお互いを引き立て合いながら共存し、時を経て調和していくことを目指して設計した。

日本の住宅といえば、元来その土地の木と土と紙で出来ており、それが何百年も建ち続ける事が出来る理由であるとの考えから、瓦、杉や桧、土、砂などの材料は出来る限り島内で調達し、主要な工種(屋根、大工、左官、建具など)については地元の職人による施工とした。

建築家によるテキストより
戸田智建築設計事務所による、兵庫・西宮市の住宅兼店舗「3in1」
戸田智建築設計事務所による、兵庫・西宮市の住宅兼店舗「3in1」 photo©笹の倉社 / 笹倉洋平

戸田智建築設計事務所が設計した、兵庫・西宮市の住宅兼店舗「3in1」です。

夫婦と2匹のミニチュアダックスフントのための建物。
住居に加え、彼らの仕事場であるヘアサロン、そして、数台のバイクの保管場所とその整備スペース(ホビールーム)が求められた。
また、店舗としての「顔」をつくることも要望のひとつであった。

敷地は交通量の多い幹線道路から少し街区に入った、所々に店舗が点在する都市部と住宅街の境界のような場所に位置していた。
元々の計画地は要求に対して小さすぎた為、隣接する両親宅から庭の一部を借受けて可能な限り広くなるように境界線の再設定を行った。
その結果、変形したL型形状となった敷地に性格の異なる3つのスペースをどのように計画するかが主題となった。

建築家によるテキストより
建築出身のブランディングデザイナー西澤明洋による新著『アイデアを実現させる建築的思考術 アーキテクチュアル・シンキング』

建築出身のブランディングデザイナー西澤明洋による新著『アイデアを実現させる建築的思考術 アーキテクチュアル・シンキング』 がamazonで発売されています。

アイデアをビジネスで実現していくにはどうすればいいのか?
ロジカルな左脳とクリエイティブな右脳、その両方を使いこなすヒントが「建築的思考術」にあった!

建築を学んだ後、企業のブランド開発を数多く手掛ける、ブランディングデザイナー西澤明洋氏が
同じく建築を学び、新領域を開拓、活躍するクリエイターへインタビューを敢行。

インタビューと考察から見えた「建築的思考術」の7つのキーワード
「構造」「コンテクスト」「コンセプト」「場」「考える」「共創」「構想力」から、
企画や交渉などあらゆる仕事でイノベーションを起こし、アイデアを実現させるコツを解き明かします。

●隈研吾氏との対談より一部抜粋
西澤:アーキテクチュアルシンキングというキーワードを聞いて、なんと定義されますか
隈「:正解がないこと」と言えるでしょうね。建築では「これが正しい」というものがありません。模範解答なら誰でも出せますが、それでは楽しくて、みんなを喜ばせることはできません。今までの 延長線上ではダメです。しかも、自分と違う考え方やセンスを持つ人たちに理解してもらわないと成立しない。建築ほど社会性があり、他者からの目にさらされている分野は少ないでしょう。建築系出身の人が、他分野でもユニークな活躍ができるのも、建築の特殊な厳しい環境で 鍛えられたからではないでしょうか。建築教育でも、建築界だけの美学や論理を押し付けるのではなく、あらゆる状況に適応する柔軟な能力を、もっと教えなければなりません。

●目次
はじめに
第1章   「構造」
事例1 tha ltd.代表 ウェブデザイナー 中村勇吾氏
第2章   「コンテクスト(文脈)」
事例2 NOSIGNER代表 太刀川英輔氏
第3章   「コンセプト」
事例3 KIRO代表 多摩大学大学院教授 紺野登氏
第4章   「場」
事例4 シゴトヒト代表 求人サイト「日本仕事百貨」運営 ナカムラケンタ氏
第5章   「考える」
事例5 リビングワールド代表 働き方研究家 西村佳哲氏
第6章   「共創」
事例6 studio-L代表 コミュニティデザイナー 山崎亮氏
第7章   「構想力」
事例7 ライゾマティクス代表 齋藤精一氏
特別対談  建築家・隈研吾氏
終章   「アーキテクチュアル・シンキング」とは何か

ジョン・ポーソンによる、イギリス・コッツウォルズの、農場の既存建物を改修した、自身の為の別荘の写真

ジョン・ポーソンが設計した、イギリス・コッツウォルズの、農場の既存建物を改修した、自身の為の別荘の写真が10枚、wallpaper*に掲載されています。

ジョン・ポーソンの新しい作品集『John Pawson: Anatomy of Minimum』

ジョン・ポーソンの新しい作品集『John Pawson: Anatomy of Minimum』がamazonで予約受付中です。リンク先に中身の画像が11枚掲載されています。2019年10月16日の発売を予定。

A powerful new monograph showcasing the defining elements and architectural anatomy at the very heart of Pawson’s work

This monograph, the latest volume in Phaidon’s documentation of John Pawson’s stellar career, hones in on the essential details that mark his distinctive architectural and aesthetic style. It groups a selection of his recent works into domestic projects, including his own house in rural England; extended sacred spaces; and repurposed structures, such as London’s Design Museum. Throughout its pages, this book explores Pawson’s unique approach to proportion and light and his precise language of windows, doors, and walls.

OMAによる、オーストリア・ウイーンの、ヴェステンデパート新建物設計コンペの勝利案の画像

OMAによる、オーストリア・ウィーンの、ヴェステンデパート新建物設計コンペの勝利案の画像が13枚、archdailyに掲載されています。

鈴木俊彦 / SQOOL一級建築士事務所による、兵庫・宝塚市の、既存倉庫を改修した陶芸アトリエ「崖のアジト」
鈴木俊彦 / SQOOL一級建築士事務所による、兵庫・宝塚市の、既存倉庫を改修した陶芸アトリエ「崖のアジト」 photo©笹の倉舎 / 笹倉洋平

鈴木俊彦 / SQOOL一級建築士事務所による、兵庫・宝塚市の、既存倉庫を改修した陶芸アトリエ「崖のアジト」です。

宝塚市清荒神の斜面地にある築50年の倉庫を、クライアントの趣味である陶芸の場にしたリノベーション。

住居となる隣の母屋の改修に大半の費用を費やしたため、如何にローコストで陶芸に相応しい場を創るかがポイントになった。

まず当時の壁、天井等の仕上げ要素を徹底的に引き算することにした。その結果50年前の造成、建築構造が露わとなり、造成と仕上げの狭間に隠されていた三角形断面の空間が発掘され、場に広がりが生まれた。

建築家によるテキストより
加藤卓也+木部真宏 / S&Dの施工による、東京・中野区の住戸「K邸リノベーション」
加藤卓也+木部真宏 / S&Dの施工による、東京・中野区の住戸「K邸リノベーション」 photo©Shinji Yagi

加藤卓也+木部真宏 / S&Dの施工による、東京・中野区の住戸「K邸リノベーション」です。

この建物に設計者はいない。

施工管理職に従事する施主自らが建築仲間達と共に作り上げた当プロジェクトは、施工性と居住性(快適性)に重点を置き内観を決定した。

施工部材は一人でも作業できるモジュールとし、改修工事特有の既存躯体合わせの寸法に対して柔軟に対応できるよう考慮した。

建築家によるテキストより
ヴァレリオ・オルジアティスタジオの学生作品を紹介するインスタグラムアカウント「Students of VALERIO OLGIATI」が開設

ヴァレリオ・オルジアティ スタジオの学生作品を紹介するインスタグラムアカウント「Students of VALERIO OLGIATI」が開設されています。オルジアティは、スイスのメンドリジオ建築アカデミーにて教鞭をとっています

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