all photos©Toshihisa Ishii
水谷元 / atelier HUGEが設計した、福岡市博多区の「下川端のレンタルオフィス」です。
博多の下川端に建つ地元オーナーの経営する複合ビルの2階フロアのリノベーションである。建物内部で仕事をしながらも、博多の街の一部のような感覚の持てる空間を目指している。 エントランスから給湯室・便所の共用部と「テラス」と名付けたフロア奥に設けられた休憩スペースを結ぶ街路のような共用廊下から、街と内部空間との境界である外壁面に向かって、4つのオフィス空間が広がるような構成としている。 共用廊下とオフィスの境界にはポリカーボネート波板製のスクリーンを天井から吊っている。スクリーンはオフィス内外の活動を表情として捉えるための装置であり、既存の窓から飛び込む街の表情を緩やかに共用部に届けるレイヤーでもある。仕事に集中できる環境を 各オフィスにつくりながら、閉鎖的になりがちなオフィス空間にフロア全体を共有しているような物理的な大きさを越えた広がりの感じられる空間となった。